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図3.6 抵抗側バケットとよどみ域と1の相対位置
3.2.3 レイノルズ数
風車のレイノルズ数は一般に次式で定義される.
Re= LYIit1L r (3 s)
ただし R.:レイノルズ数 U :風速[m/s]
D :代表長さ(風車の直径) [m]
り :空気の動粘性率[m2/s×10−6]
(ンは,気温20℃,気圧760mmHgのとき15.15m2/s×IO 6である.)
実験に用いた風車でD=0.15m, U=10m/sのときは,式(3・5)より
R.i=i1×105. (3r6)
となる.
次に,D=0.09m, U ・= 10m/sのときは,
同じく式(3・5)より
Re;6×10 ・ (3 7)
となる.
実機の一例として,D=2m, U=10m/sを仮定した場合にはレイノルズ 数は式(3・5)より
Re=1・32×106 (3 8)
となり,実験の場合に比してR。数は1桁以上大きな値となる.一般にレイ ルズ数が大きくなるとCpは増大する(19).したがって,ローター直径Dが 大きくなる実機では本実験結果で得られたCpより若干大きいCpとなるこ
とが予測される.
3.2.4風が風車に与える正味の回転トルクと回転損失トルク
風が風車に与える正味の回転トルクを算出するためには,風車を支持し ている軸受およびトルクピックアップの軸受の回転損失トルクを予め測っ ておく必要がある.本実験では2種類の直径のローターを使用したため軸 受の回転損失トルクは軸受にかかる荷重により変化する.したがって,そ れぞれの場合の軸受の回転損失トルクを測るため,風車p一夕一をはずし 風車と同じ重さの重りを回転軸に付け一様流中で測定した.
損失トルクに対応するひずみの測定結果を図3.7,図3.8に示した.図中 の実線は最小自乗法で求めた曲線である.風が風車に与える正味の回転ト ルクに対応するひずみSは次式で求め図2.8に示した校正係数をかけて回転
トルクを求めた.
S−S 一S, ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… (3・9)
ただし S :風車の正味回転トルクに対応するひずみ S :ローターを取り付けたときの回転トルクに 対応するひずみの測定値
SL:軸受の回転損失トルクに対応するひずみの測定値
× 10−6
0
一20
一
の
一40
o
図3.7
× 10−6
0
−20
co 一40
−60
幽0
図3.8
1000 2000 3000
r.p.m.
D=0.15mの場合の回転損失トルク
1000 2000
r.p.m
D=O.09mの場合の回転損失トルク
3.2.5 D=0.15m, H: O.3mの場合
図3.9に,基準位置AO(X・0.6D,Y・3.23(0.6D)2/H)と同じ垂直距離 X・0.6Dでの性能を示した.まず,模型を取り除き基準位置AOに相当する位 置に風車のみを設置した場合では,出力係数C,の最大値は0.167となり,
この値を性能比較の基準とした。次に,風車を模型上の基準位置AOに設置 した場合では,ローター半径がよどみ域にある割合B、は100%,Cpの最大 値は0.179となり風車のみを設置した場合に比べて出力は約7%増大した.
基準位置AOの前方(3/8)Dの位置A2(X・O.6D,Y・3.23(0.6D)2/H一(3、!8)D)で
は,B、は約61%と小さくなり, Cpの最大値は0.190となり風車のみを設置 した場合に比べて出力は13.8%増大した.さらに前方D/2の位置A3
(X・O. 6D, Y・3. 23(0.6D)2/H−D/2)では, B。は約49%となり, Cpの最大値
は0.191と位置:A2より若干良くなり風車のみを設置した場合に比べて出力 は14.4%増大した.これら位置A2およびA3では,抵抗側バケットの抵抗 トルクが最も大きくなるバケット先端部がよどみ域に位置することにより 抵抗が減少し,さらにバケットがよどみ域から出ると同時に下から吹き上 げる風を受け,バケットが駆動力を得る回転範囲が広くなるためと考えら れる。また,Cpの値が大きいφの値の範囲も広い.風車を位置A3よりさ
らに前方に設置すると,よどみ域の影響が薄れBcの値も小さくなりCpは
減少する.
したがって,基準位置と同じ垂直距離X・0。6Dでは,風車の設置場所は基 準位置AOよりD/2前方の位置A3近傍が良い.
Oe2
o a
O,1
D=O.1 5m
U=10m/s H=O.3m
t tt
.
1
位ur
一一 A−1
−asF AO
一一Z一一 Al
−O一一 M
−e)一 A3 一〈〉一 A4
一 一 A5
一⑧一風車のみ
魚
\、\
、 \ 、
も 、
冷 柚
NN
b
NN
N N
N N
ss
.
o
O,5 1,0 1.5¢
図3.9 X=O.6Dにおける性能
図3.10に,基準位置上方垂直距eex・e. 85Dでの性能を示した.基準位置 AOの上方D/4の垂直距離X・0.85Dの位置BO(X・0.85D,Y・3.23(0.6D)2/H)で は,B。は約53%, Cpの最大値は0.181となり風車のみを設置した場合に比 べて出力は約8%増大した.しかし,Bcの値が位置A2, A3での値の中間 値であるにも関わらずCpの最大値の増大の程度が小さいのは増速された主 流部に抵抗側バケットが位置:しているが,駆動力を受ける回転の範囲が
A2, A3の場合よりも狭いためと考えられる.
位置BOのD/8前方の位置Bl(X・0.BsD,Y・3.23(0.6D)2/H−D/8)では,
B、は約43%と小さくなり,Cpの最大値は0.175で風車のみを設置した場合 に比べ一て出力は約5%増大した.位置BOの後方D/8の位置B−1(X・O.85D,
Y・3.23(0.6D)2/H+D/8)では, B・は約70%と大きくなり, Cpの最大値は 0.177で風車のみを設置した場合に比べて出力の増大は約6%であった.
したがって基準位置上方の垂直距離X・0.85Dでは,風車の設置場所は位置 BO近傍が良い.
O.2
o a
O.1
D=O.15m
U=1 Om/s
H=O.3m
一v一一
一一一iD一一一一
一一伝一一一
一一 煤I 一一
〇u
×
XXNF
臆
NNI>
xsc 位置
B−1
BO
Bl
B2
風車のみ
\並「
x
o
O.5 1.0 1.5¢
図3.10 X・0.85Dにおける性能
図3.11に,3種類の垂直方向の位置AO, BO, Cでの性能を示した.
基準位置AOの上方D/2の位置C(X・1.1D,Y・3.23(0.6日目2/H)では, B。は 約29%と小さく,Cpの最大値は0.173となり風車のみを設置した場合に比 べて出力は約4%の増大にとどまった.Cpの増大の割合が小さく特性曲線 が風車のみを設置した場合の性能に近づくのは,風車設置位置が模型上部 より離れ,一様流中に近づきベルヌーイ効果やよどみ域の影響が薄れるた めと考えられる.
O.2