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となり,Cr<Jのとき正,またcr>Jのとき負となる。弟5図抑よcrくJ   のケースであり,他方第5図(ロ)ほcr>ヱのケ、−スである。dγと♂5〃T(またほ   

dγ  

(−ゴ.Tノ  

♂γ  

r−d汀ノ  

第5図  

(c<Jor・rが<方)  

ー血と♂α)は,その値如何により変動後(蕗/ゑ=0線上にとどまる。すなわち,  

たとえ㌢・やぎ〃Tが変動するとしても購買力平価からの帝離を生じないことが   あり得る(出発点の轟離をゼロと仮定)。さて,上記のようにS昭Lとγの問にあ   

ⅠBクレイビスによる購買力平価からの燕離   −βJ−  

る種の随伴関係があるものとすれば,第5図に.おいて変動後の位置ほ,♂γ>♂,  

drs〃丁>♂の領域すなわち第三象限に限られることになる。そして,この第三象   限への移行が(蕗/ゑ=β線上にとどまる可儲性は,Cr<了のケース(第5図㈹)  

のみである。すなわち,このときのみ一\人当たりの実質所得γ・の増加と非貿易   財シェア5〃rの増大がともに生じ,しかも(蕗/ゑ=♂線上にとどまることが起  

こりうるからである。これに対し舞5図(ロ)のケ、−スでは,このようなことほあ   り得ない。この場合,必ず購買力平価からの燕離が生じ得る。なぜなら,7・の増   加とそれに伴うs〃丁の増大ほ第5図(ロ)の第三象限への移行をもたらし,しかも   そこを通る(蕗/ゑ=∂線ほ存在しないからである。したがって,購買力平価から   の希離をもたらす原因が−\人当たり実質所得γの変動にあるとするクレイビ   スの結論ほ,彼の言うようにcr・.>Jでありかつ一人当たり実質所得と非貿易   財シェアとの間に正の関係を設ける限り,主に第5図(ロ)のケースを取り扱った  

ことからきたものであると言い得ることになる。しかしながら,このことは,  

sノVTがγ・に随伴して正の変動をすることを確実とする場合に,ほじめて言いう   ることである。もし,5∧rTがγ・の増加に伴って増大しない場合にほ,たとえcr  

>Jのケ・−スにおいても,購買力平価からの帝離を生じないことが充分あり得   るのである。このようなケ1−・スは,第Ⅰ節の第1囲および第2図の初歩的分析   において,既に指摘したところである。   

われわれほ,かつて第Ⅰ節でみた如く,〟ばFの初期段階の平価設定とその後   の購買力平価からの蔀離の問題を取り扱い(第1図),日本およびヨーロッパ諸   国が血<0,♂α>∂となり,アメリカおよび発展途上国が♂方く∂,dα<∂  

となったことを指摘した。25)このことは,一人当たり実質所得㌢・の変動がすべ   て正であること,しかしながら非貿易財シェアの変動を正と負のいずれかに確   定しえないことを示している。すなわち,γ・の増加に伴って,5〟Tが正の変動を   するとは限らず国により逆に変動し,舞5図(ロ)のケースで第三象限だけでなく   他の象限へ移行することもあり得るのである。クレイビスは,世界全体のデー  

タを−・括し購買力平価に関する構造的特徴の発見に努めた。これに対し,上記   25)拙稿「所得と購買力平価からの轟離(1)」香川大学経済論麓 第59巻 第1号1986年。   

香川大学経済学部 研究年報 26  

一詔−   J9β6 

のわれわれの指摘は,各国または特定グループの国の構造的特徴を個々別々に   見出した結果である。これらの点からみて,われわれの今後の課題は,クレイ  

ビスの分析を分解し個々別々にその特徴を見出すことにあると言える。   

われわれは,上記考察において貿易財と非貿易財に関する詳細な概念区分を   省略した。26)クレイビスの検証結果で∫Ⅳ,57,S77等の回帰係数に関わるf   値が多くの場合極めて悪いことを考えると,この概念区分の再吟味もなお残さ  

れたもう一・うの課題と言える。  

ⅠⅠⅠ  

われわれほ,第Ⅰ節において購買力平価からの轟離(巌または方亡)を定義す   るに際し絶対的形式および相対的形式の購買力平価を次のように示した。  

尺f=ゑと(脚助S)=堵    (絶対的形式)(1)  

斤亡=ガ庸Pγe )=∬亡斤0羞簸=油量  

(相対的形式)  (2)  

ただし,β。=ゑ。為/P芸である。いま,絶対的形式での購買力平価の異時点間変  

化をとる。すなわち,(1)式より  

&=也 

_  

人一  ̄ Å・/1ノ1   (絶対的形式) ㈹  

となる。われわれは,この㈹式と相対的形式の購買力平価すなわち(2)式とを第  

Ⅰ節および第ⅠⅠ節を通じて同じことを意味するものとして取り扱ってきた。し   かしながら,この両名ほ,異なっている。   

単純のために今後,為替相場と絶対的形式の購買力平価との問の轟離がなく   したがって点〃=ゑ亡=ヱであるとしよう。したがって,㈹式ほ  

=   (絶対的形式)  如)  

26)Goldstein,Mand LHO胤=erI,New Measures of Prices and Pr・Oductivity for 

TradableandNontradableGoods,RevqfIncomeand−4Wih,Vo125,No」4,May  

1979,pp413−27   

ⅠBクレイビスによる購買力平価からの轟離   −33−   

である。このような絶対的形式での購買力平価の常時妥当性ほ,必ずしも相対   的形式の購買力平価からの希離方とをJとすることにならない。ちなみに,ニ財   のみの世界を考え両形式の購買力平価を定義してみる。′時点に・おける物価水   準は,両国でそれぞれP亡=α加亡+β訪朝とP苦=α抄を≠+β抄ふである。  

(α カ丁ど+β凄肌)/(α紗完丁+β抄ふ)  

空し=   ̄  ≡ P   

(絶対的形式)(相   元。(α。♪r。+β。久w)/(α芸♪をり+β芸♪克。)   

斤亡  (αβか +β通知)/(α。jh。+β。如。)  

=方上)  

 ̄  瓦 =〝     ▲.  

(α芸力音 +β紬ふ)/(α芸カを。+β芸♪克0)  

(絶対的形式■) ㈹  

この両形式の購買力平価すなわちPとβほ  

α。少rf+β∂如f 〈▲  αと=αβ,β〜=β〃  

αf少丁 十βf如〜  

. ・り  

、 

・・  ;:、  

 ̄ 

α抄を亡+β抄ふα芸カを亡+β紬ふ  

が成り立つときのみ一・致し,通常の場合にほ異なってくる。すなわち,異時点   間の取引量ウェイトに差異があるからである。時間が経過し生産および消費に   変化が生じたとしても,物価指数を形成する財の取引量に変動がないならば,  

P=βとすることができる。しかしながら,このようなことは起こりそ・うもな   いように思われる。いずれにせよ,絶対的形式の購買力平価と相対的形式の購   買力平価とのこの不一傲の問題を実際のデータを用いて検証してみる必要があ  

る。   

オフィサーほ,強および弱の購買力平価に関するモデルを設定し,それを用   いてPとβの間の関係を計測しようと試みた。27)彼の言う強(5如〝g)PPP   モデルとほ,  

/一・=/ト ニ   ー−=  

である。どは誤差項を表す。この㈹式ほ,強素朴(5如搾g乃αg〃e)PPPモデルす   なわち  

P=J+g2  

極9)  

に対してテストされる。これほ,絶対的形式の購買力平価においてP=Jとす  

27)Othcer,L H,TheRelationshipbetweenAbsoluteandRelativePur ChasingPower    Parity,R EhSh2iisiics,VoILX,No4,Nov1978,pp562−68   

香川大学経済学部 研究年報 26   第8表 強PPPおよび強素朴モデル  

のパーセント誤差:GβP概念  

−、ヲイ−   エ!材6  

期間1950−55  

期間1967−70  

期間1950−70  

a:極大サイズ・サン■70ルのとき除かれる。   

ること,すなわち凡=斤。となることを意味し,基準時点における為替相場β0   がそのまま素朴に」時点でも妥当すると予測することを意味する。28〉これに対  

28)ん=々 =Jとし絶対的形式の購買力平価が妥当するとの仮定を置く場合・(44)式から,告   

=Pとなる。ここでは,このような場合を考えている。絶対的形式がそのまま妥当するか否    かは,はなはだ疑わしいが,ここでの問題外である。それはPとβの間の関係のみが問題    であるからである。   

ⅠBクレイビスによる購買力平価からの飛離   

第9表 強脚および強素朴モデルの   パーセント誤差:COエ概念  

−35−   

国   名  

期間:10年以内   オースいトア(1954−60)   

オーストリア(1960−68)   

フランス(1952−58)   

イスラエル(1957−61)   

イスラエル(1961−69)   

イタリア(1967−72)   

オランダ(1953−60)   

オランダ(1960−67)   

ニュージーラント(1956−65)   

ノルウェー(1954−60)   

スウェーデン(1952−59)   

スイス(1952−57)   

スイス(1957−64)  

び打(1953−61)   

ソ連(1954−58)  

絶対値の平均  

期間:10へ・19年    オーストリア(1954−68)   

テンマーク(1958−75)   

フランス(1958−72)   

イスラエル(1957−69)a    イタリア(1952−67)   

オランダ(1953−67)a    ノルウェー(1960−74)   

スイス(1964−19L74/75)   

乙甘(1961−75)  

絶対値の平均  

期間:20年以上  

a:椒大サイズ・サンプルから除かれる。  

香川大学経済学部 研究年報 26   J財6  

−36■−  

し㈹式は,相対的形式で導入される購買力平価βがP(=斤亡/斤。)と一・致する   こと,換言すればそのかにβ。を乗じたものがg時点の為替相場斤fになると  

予測することを意味している。オフィサ1−ほ,この強脚モデルと強素朴  

脚モデルを用いて,J√労∂年−ヱ媚年,ブタ6■7年〜ブタ乃年,ヱ9J∂年〜」.9乃年   のGヱ)PデータおよびJ95∂年代初頭−ユ9乃年代中葉の種々の期間に亘る生計   費(COエ)デー・タをそれぞれ代入し,各々のそデルの誤差のパー・セントを求め   た。ここで代入されるGエ)Pデ、一夕は経常時点の取引量でウエイトしており,  

他方COエデータほ基準時点の取引量でウエイトしている。第8表はGヱ)P  

データを用いた場合であり,第9表はCOエデー・タを用いた場合である。G上)P   データを用いる第8表において,パ血セント誤差を負とするケースほ,強素朴  

脚モデルよりも強PPPモデルでより多く見出される。強素朴PPPモデル  

では.,J∂−ヶ・−スのうちわずか3ケー・スにすぎない。この負のパーセント誤差   は,物価指数を用いる購買力平価が絶対的形式の購買力平価の場合と比べてよ  

り大きな為替相場βfを予測することを示している。他方,パーセント誤差の絶   対値をみると,第8表でほJ6■ケースのうちJβケースで強PPクモデルの方が  

より小さな値を・出しており,第9表では強アPPモデルが同様により小さな値   を出している。そしてこの場合,反対に強素朴PPPモデルの方がより小さな値   を出すケースほ,わずかβケースにすぎない。このような強素朴PPクモデルと   比べた強PPPモデルの優位性は,各期間のパーセント誤差の絶対値を平均し   てみると,より鮮明になる。第8表および第9表ともに強PPPモデルの方がよ  

り小さな億を出しているのである。   

オフィサ1−−−−■は,続いて購買力ヰ価の弱(紗¢α々)PPPモデルを設定する。  

P=α+ββ+ど,   伽)  

ただし,α,βは/くラメ一夕である。またβは理論からみて正でなければならな   い。この(50)式は,以前と同じく弱素朴(紺eαゑ乃α2■〃e)PPPモデルに対してテス  

トされる。弱素朴PPクモデルとは,  

P=γ+∈。  

61)  

である。飢式ほ,Pが−・定値γであること,したがって&がγ斤。に等しく基   準時点の為替相場斤。のγ倍が素朴にイ時点でも妥当すると予測することを意   

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