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調査手法(日本人教員)

第 4 章 帰属理論

5.2.2. 調査手法(日本人教員)

表6. インタビュー・対面調査対象者(日本人教員)

日本語教師歴 性別 年齢

A 9年 女 32歳

B 5年 女 29歳

C 8年 女 30歳

D 24年 女 49歳

E 7年 女 45歳

G 8年 女 29歳

H 6年 女 41歳

I 20年 女 49歳

J 23年 女 69歳

K 13年 女 40歳

第6章 調査結果

6.1. インタビュー調査結果

6.1.1. インタビュー調査結果(留学生)

教員の不適切行動についての留学生の認識をより深く理解するためインタビ ューを行い、その結果、留学生自身に対する影響などについて幅広い意見が聞か れた。回答例を示しつつ、学習意欲への影響が小さいと答えた学生が多かったも のから、以下に順番に示す。Xは筆者を表している。

留学生の回答のうち、「問題ない」「影響はない」「大丈夫です」「気にしない」

などの回答は学習意欲への影響がないと解釈し、「問題ある」「影響がある」「嫌 です」「好きじゃない」「勉強したくない」「学校に行きたくない」などの回答は、

学習意欲への影響があると解釈した。その他には、「状況による」「方法による」

といった回答や、「先生に言うから問題ないです」「ちゃんと理由があればいいで す」などの回答は、状況次第であるという回答に解釈した。

本研究では日本人教員と留学生の認識について、実際の声を細かく把握する ことを重視しているが、全体の傾向を把握するための方法として、不適切行動に 関する留学生の認識をaからdの4つに分類した。aは学習意欲に影響があると 答えた学生が多い(7割以上)、bは状況次第を含め、学習意欲に影響があると答 えた学生のほうがやや多い(5割以上7割以下)、cは状況次第を含め、学習意欲 に影響がないと答えた学生のほうがやや多い(5 割以上 7 割以下)、d は学習意 欲には影響がないと答えた学生が多い(7割以上)と分類した。

a.学習意欲への影響があると答えた学生が多い(7割以上)

調査対象の留学生のうち 7 割以上が学習意欲への影響があるという回答、あ るいは状況によっては影響があると答えたのは、「差別」「見下した態度」「指導・

授業に対する態度」「指導に対する責任感がない」「一方的な授業」「偏った指導 法」「楽しくない授業」「怒りの表現」「子供扱い」「レベルに合わない授業」「常 識や考え方の押し付け」「忍耐強さが足りない」「テストの方法・採点」「セクハ ラ」「課題などの説明不足」「矛盾する行動・説明」「親近感の不足」の17項目で あった。これらの不適切行動について、 1)学習意欲に影響があるとする、また

は状況によっては学習意欲に影響があるとする意見、また、非常に限られた数で はあるが、2)学習意欲には影響がないとする意見を以下に挙げる。

1)学習意欲に影響がある/状況によっては学習意欲に影響がある

「差別」

X:これはね、国とか成績によって差別する。例えばね、こっちの国の人に は優しいけど、こっちの国の人には厳しいとか。成績がいい人には優し いけど、悪い人に厳しいとか。

N:いい学生に?

X:うん。いい学生にはすごく優しいけど、全然できない学生に、すごく厳 しいとか。

N:えっと、いい学生にも影響がある。いい学生にも。あの、例えばもし先 生がずっと私を褒めてたら、私のクラスメートずっと、なんか、私もと きどき頑張りたいけど、まあ、あの、頑張りたくなくなる。別の学生の ことを考えて。だから、あの、先生が質問したら、なんか十分答えない とか。影響する。

X:そうね、いい学生にも影響する。で、あとは国によって、とか。

N:国によって?ああ…そういう差別。それも。

「見下した態度」

X:うん。それもね。これは、あの、分からないことをバカにする。何でそん なことも知らないの?とか。

M:ああ!それ、それ、好きじゃないです。とても好きじゃない。

「指導・授業に対する態度」

X:で、これは先生にやる気がなさそう。これはね、例えば先生が何回も時 計を見て早く帰りたそうにしてるとか。

V:あ、これ!この学校で本当にこういう先生がいない。けど、前の学校に いた。すみません。

X:いやいや、いいよ。

V:そう、本当、事実です。

X:それは、それを感じると、なんか授業受けようっていう気持ちはどう?

V:もちろん影響がある。受けています。私も帰りたい。

「指導に対する責任感がない」

X:うん、先生次第ですね。じゃこれは、質問に答えてくれなかったり、宿 題を返してくれないとか。

P:それだったら、上の人とかに教えます。

X:じゃ、やっぱりこれは大切なこと?

P:大切なこと。

「一方的な授業」

X:で、今度はね、先生が一人でしゃべってる授業。90分の授業の中で、先

生はずっと。学生とコミュニケーションを取るんじゃなくて、先生がず っとしゃべってる。学生に聞いたりしない。

EE:うーん…それは好きじゃないです。

X:やっぱり、一緒に話したりしたいですか。

EE:そうです、そうです。

「偏った指導法」

X:これは、先生が好きなやり方だけ勉強させる。例えば、例えばその先生 が聴解あまり教えるのが好きじゃなかったら聴解しないとか、自分の好 きなスタイルでだけ。

N:ああ、それもだめです。

X:うん。いろいろやりたいですね。

N:うん、だめです。

「楽しくない授業」

X:で、これは授業がつまらない、楽しくない。寝ちゃう。

U:これは、ちょっと…やる気があまり出ないと思う。

「怒りの表現」

X:今度はね、怒り方。激しい怒り方とか、みんなの前で1人を怒ったりと

か、そういう先生だったら。

BB:小学校、中学校だったらそれは大丈夫だけど、みんなはもう大人だか

ら、それは問題ある。

X:そうね、人と人としてってことね。

BB:そう。先生は私のお母さんじゃない。

「子供扱い」

X:で、今度はさっきも言ってたみたいに、ちょっと小さい子供みたいなや り方。例えば、あなたの意見言わなくていいから、言う通りにしなさ い、しなさいって。

AA:うん、うん、うん。それは、それは一番悪い影響を与えます。

「レベルに合わない授業」

X:うん、じゃあ、そんなに。これは、レベルが合わない。難しすぎると か、簡単すぎるとか、そう言う授業だったら?

L:あ、これは、あったことがあります、先生。あの、授業中で学生はN1レ

ベル、N2レベルぐらいのできるような学生もいるし、N3ぐらいの日本 語もできない学生もいた。私はN3くらいだけど、この前何回もN2レベ ルの試験受けたことあるけど、私N2レベルちょっと難しかった。

X:それだったら、どうですか。自分の勉強の気持ちは?

L:それは、自分のためにいいけど、ちょっと…気持ちがちょっと悪く。

「常識や考え方の押し付け」

X:うん、うん。じゃあ特に問題なし。これはね、先生がいつも正しいって 思ってる。例えば、さっきの間違い、先生、それ間違っていませんかっ て言った時に、間違いじゃないって、そういう態度。

BB:先生は先生だから(笑)その態度だったら、問題ある。みんな、先生 と学生も人間だから。

「忍耐強さが足りない」

X:で、これはね、学生が答えるのを待ってくれない。もう少し考えたいの に待たないんだったら、どうですか。

P:あと学生に、長い時間じゃなくて、ちょっと時間をあげたらいいと思い ます。ちょっと考えて答える時間。

X:じゃあ早すぎると、気持ちも?

P:気持ちも、し、なんかびっくりする。

「テストの方法・採点」

X:今度はね、テストが不公平とか、このテスト何のテスト?何のためにや るのかなとか。

Y:不公平って何ですか。

X:不公平ってね、アンフェアです。

W:ああー。

X:同じような答えなのに、なんか、点数違う。

W:あ、それ嫌です。

Y:嫌です。

Z:ダメです。

X:うん、嫌ですね。何か、あったのね(笑)

Y:(笑)なんか、作文の時…。

X:ああ、作文ね。

Z:なんか、間接的にいじめられているようなことになります。

「セクハラ」

X:うん。で、これはね、セクハラみたいな言い方。

N:セクハラは何ですか。

X:セクシャル・ハラスメントです。

N:セクシャル・ハラスメント?

X:そう、みたいな話とか。

N:気持ちが悪い。

「課題などの説明不足」

X:で、次は、テストとかレポートの説明が少ない。例えば、テストとかレ ポートをね、書いてくださいっていうときに、こういうふうに書いてく ださいねっていう、前に説明が全然ない。はい、これ書いて。

S:それ分からないです。

Q:うん、全然分からないから。

R:分からないから、よくないです。

「矛盾する行動・説明」

X:今度はね、さっき言ったみたいに、学生には厳しいけど自分には優しい とか、あの、前言ったことと違うとか。

W:嫌です。

Z:嫌ですね。

W:先生として、それは直した方がいい。

Y:なんか、自分のポリシーを守ってくださいって思う。

「親近感の不足」

X:で、最後はね、笑顔がないとか、あんまり仲良くなさそうな感じ。

U:ああ、なら、学校に行きたくないです。

2)学習意欲には影響がない

「差別」

X:例えば、先生の態度は、こっちの国の人とこっちの国の人で違う感じが するとか。

BB:ああ、それは大丈夫。みんなの文化は違うから、そうしたらいいと思 う。

「見下した態度」

X:じゃあこれは、分からなかったらちょっとバカにするような言い方。な んでそんなことも知らないのとか、あとは偉そうな言い方。

P:なんか、自分が分からなかったら?

X:そうそう、なんでそんなこと知らないの、ってバカにするような言い方 だったら、どうですか、勉強の気持ち。

P:そんなに大きい問題じゃない、大丈夫です。

「指導・授業に対する態度」

X:で、今度はね、先生にやる気がなさそう。例えば、なんかあの、教える 時に姿勢がだらっとしてたりとか、何回も時計を見て早く帰りたいみた いな。

DD:まさか。

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