第
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章 調 査 の 成 果 と 課 題ているため、両者を比較することで補完的なデータを得ることができる。微粒炭分析も、調査地点 周辺において燃えた植物の種類を推定することができる。
以上の分析から、ローム層(基本層序
V
層)の冷涼で乾燥した気候から、漸移層(基本層序W
層) の冷涼でやや湿潤な気候へ移行し、その後温暖化が進行し、黒ボク層(基本層序rr.m
層)より上 では再び冷涼化するという大きな変化を追うことができる。縄文時代の遺物を包含する黒ボク層 は、もっとも温暖で積雪も少ない状況下で形成されたとみられる。しかし、温暖な気候であるにも 関わらず、この地点はその間草原的な植生であったことがすべての分析から示されている。花粉分 析からは、周囲の山地にミズナラ林( m
層)や温帯針葉樹林( r r
層)が分布していたと推定される が、この地点はほぼ一貫して草地であったようである。この理由については、阿蘇火山周辺の草原 についての分析で示唆されているように(小椋他2∞
2)、森林形成を妨げるような人為的活動があっ た可能性も検討すべきであろう。土壌中に含まれる微粒炭は、この地の植生が燃えることがなんど もあったことを示している。それが人為的なものと推定する根拠は得られていないが、ひとつの可 能性として検討する必要がある。
第
l
次調査では、縄文時代後期の貯蔵穴から、シバグリとクヌギの実が出土している。花粉分析 では、クヌギが属するコナラE
属の花粉は各層から多く検出されており、近隣の森林で採集できた 可能性を示している。いっぽうで、シバグリが属する栗属の花粉はあまり検出されていない。今回の調査で、本遺跡および大山周辺地域の古環境を考える上で重要なデータを得ることができ た。ただ、花粉や珪酸体、有機物などの上層から下層への染み込みがかなりあるようなので、各層 の年代と植生との対応をどのように判断するかという点が課題として残る。
小椋純一・山本進一・池田晃子2002
r
微粒炭分析から見た阿蘇外輪山の草原の起源J r
名古屋大学加速器質量分析計業績報告書J
13, 236‑240. 必本直子編2∞
8r
井f変革里遺跡第2次発掘調査報告書j 岡山大学考古学研究室宮緑育夫・杉山真二2
∞
8r
阿蘇火山南西貨のテフラ累層における最近3万年間の植物珪酸体分析J r
地学雑誌J
117(4),704‑717.(松本)
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報告書抄録
報 告 書 抄 録
書名ふりがな いごぞうりいせきだいさんじはつくっちょうさがいほう 書名 井後草里遺跡第
3
次発掘調査概報編著者名 松本直子
編集機関 岡山大学文学部考古学研究室 発行機関 岡山大学文学部考古学研究室 発行年月日
2 0 1 0
年3
月2 5
日所在地 干
7 0 0 ‑ 8 5 3 0
岡山市津島中3 ‑ 1 ‑ 1 Te . l 0 8 6 ‑ 2 5 1 ‑ 7 5 1 9
遺跡名ふりがな いごぞうり遺跡名 井後草里
所在地ふりがな とっとりけんさいはくぐんほうきちょうおおたきあざいごぞうり 所在地 鳥取県西伯郡伯香町大滝字井後草里
9 4 8
市町村コード
3 1 3 9 0
遺跡番号6 6
北緯
3 5
02 0 ' 1 2 . 5 "
東経
1 3 3
02 9 ' 2 9 "
調査期間 2009 年 8 月 17 日~ 8 月 27 日 調査面積
2 5 . 7 r r i
調査原因 学 術 調 査
種別 包含層
主な時代 縄 文
遺跡概要 縄文時代早期の押型文土器、縄文時代後・晩期の土器・石器、弥生土 器が出土。
特記事項
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ドキュメント内
井後草里遺跡第3次発掘調査報告書
(ページ 69-72)