第 3 節 今後の医療保障改革
8. 資料
8.1. 読書会についてのアンケート(自由記述式)
ニックネーム:T さん
①役に立ったこと
初めて読む本でも,みんなと考えをシェアできることで,理解が深まった。自分が気づか なかったことを言ってくれてよかった。
②楽しかったこと
独りでは読書を途中で投げ出すかもしれないが,ファシリテーターのリードと仲間のシェ アがあったことで,最後まで読むことができたので楽しかった。
③その他,ビジネス読書会全体を通しての感想
新しい読書会として普及に協力してみたい。ふせん(いいね)アイデアはわかりやすかっ た。
ニックネーム:K さん
①役に立ったこと
・ 自分以外の考えにふれることで,自分の理解に固執することなく,
文章を立体的に学べた。
・どんな理解も間違いなんてない。すべて役立っている。
─ 128 ─
②楽しかったこと
・新しい仲間と出会えたこと。
・ひとつの章の理解でも,個性が輝いていた。
・付せんで「いいね!」を表現できること。
・題材の本自体がワクワク。
③その他,ビジネス読書会全体を通しての感想
・ 最終的にみんなが言っていた「すべて,つながっている」がとても印象的だった。
“ 協調読書ゆえ ” だと思う。
ニックネーム:S さん
①役に立ったこと
本の読み込みの深さが違った。(一人の時より)。また,様々な人の発想・着想が聞けるこ とで,相手のことをより理解できたり,気付きが多かった。
②楽しかったこと
発言した後の,共感の付箋貼りは,目に見える形で残るので,承認できて嬉しいし,
承認されることも嬉しい。これがゲーム感覚でできたので楽しかった。
③その他,ビジネス読書会全体を通しての感想
あっという間の 3 時間でした。学びも多く,楽しかったです。ありがとうございました。
ニックネーム:Y さん
①役に立ったこと
同じ本を読み,共通する相手の意見からの気づきを得られたことで学びになった。
本を書くうえで,読者の気持ちを感じられた。理解を深める方法に気がついた。
②楽しかったこと
「いいね!」付箋を貼るところが楽しい!!
自己承認にもつながり,とても良いアイデアだと思います。
③その他,ビジネス読書会全体を通しての感想
協調読書はとても良い読書会になると思います。次回も,ぜひ参加させてください。
ニックネーム:M さん
①役に立ったこと
同じ本を読んで,同じページをいいと言っていても,感じ方が様々で,こんな活かし方も あるのだと勉強になった。又,1 人で本を読んでいると,流し読みをしてしまう場合も多い が,読書会ということで,本と真剣に向き合うことができました。
②楽しかったこと
自分が印象に残った所をシェアしている時に,
皆からポストイットで,同感などの言葉がもらえた事が嬉しかったです。
③その他,ビジネス読書会全体を通しての感想
協調読書,とても楽しかったし,いい刺激をもらえた時間でした。
─ 129 ─ 8.2. 協調読書感想フセン共有模造紙
以下,「フセン・グループ」とは,被験者が記述したフセンの記述内容から共通して現れ る文章をグループ化して筆者が名付けたものである。また,「フセンの数」とは,共感フセ ン紙を除く,主たる発言の数を指す。p で始まるのは関連頁を指す。なお,「いいね」や「な るほど」等の共感フセン紙は,主たる発言に続けて「+」で記載した。
■フセン・グループ 時間の投資 フセンの数:13 K さん p48 時間の投資
勉強する時間や仲間作りに時間を使うと,3 つ目のお金の蛇口を生み出せる。
K さん p49 自分の苦手なことを得意な人に任せる。その分,自分の投資。
+なるほど!!(S さんから)+気づいたぁ!(T さんから)+なるほど~(T さんから)
Y さん p50 自分に時間を投資する。自分自身が第一の資産 S さん p50 時間を時間に投資する
→健康・成長・つながり・投資となっていて,これがマズローの欲求段階説に見えた。
自分自身こそ第一の資産ということが大事なので,
その自分も投資対象になることにも気付いた。
+う~ん(M さんから)
K さん p51 自分自身こそが第一の投資 T さん p49 時間への投資
+たしかに!!(S さんから)
M さん p49 自分のために時間を投資する
→他の蛇口になりうる可能性がある。
+いいね!(Y さんから)+いいね!!(S さんから)
S さん p49 「3 つ目のお金の蛇口」
自分が苦手な作業を得意な人に任せれば,その時間は自分の好きに使える。
時間に自分を投資。
→時間は皆平等なので,自分の好きなことに時間を投資することも大切。
+なるほど!!(M さんから)
Y さん p50 時間を何に使うか?
仕事をするために,自分を充実させる時間を持つこと(趣味など)
+そう思う!!(S さんから)
─ 130 ─
Y さん p46 お金より貴重な時間を費やしたことは自分を裏切らない。
+なるほど!!(S さんから)
Y さん p48 いかに時給をあげられるか。アイデアを出せ。+確かに~(T さんから)
T さん p49 お金をむだにしない。
Y さん 時間を自分に投資することは→生きるためのエネルギー
■フセン・グループ 配管システム フセンの数:4
S さん p44 「いつでもスムーズに流れるように,定期的に配管のメンテナンスをする。」
→常に見直しを含めて最良のものの組み合わせになるようにする。改善。
+なるほど(T さんから)+改善ステキ!(K さんから)+すばらしい(T さんから)
K さん p44 配管システムができたらいつもスムーズに水が流れるように定期的に配管 のメンテナンスをする必要がある。つくるだけじゃダメ。
+いいね!(Y さんから)+たしかに!!(S さんから)+共感!!(T さんから)
Y さん p44 一流とはシステムを創りコントロールできる人。
+分かります!!(M さんから)+なるほど!!(S さんから)
M さん p44 配管システムができたら水の流れをコントロールできる。
それをフランチャイズ化もできる。
優れたノウハウは,たくさんのビジネスチャンスがある。
+いいね!!(S さんから)
T さん (p44) (配管を)チェックする
※頁数の明記はないが,実験のプロセスから意味的にp44としか解釈できないことを指す。
■フセン・グループ 働いたお金が消えてしまう フセンの数:3 T さん p38 働いたお金がいつの間にか消えてしまう。
+なるほど!(K さんから)+なるほど!(Y さんから)+なるほど!(M さんから)
+いいね!(S さんから)
Y さん p38 意識してお金の流れをコントロールする。循環。貯蓄。
+いいね!(K さんから)+いいね!(M さんから)+いいね!(T さんから)
+なるほど!(S さんから)
─ 131 ─
S さん p38 お金には流れがあり気がついた時には働いたお金が,
いつの間にか,消えてしまっていた。
→お金の流れを知り,どこにどう消えてしまうかを知る。
+いいね!(Y さんから)
■フセン・グループ 蛇口の数を増やす フセンの数:3 T さん p51 蛇口の数を増やす
M さん p40 蛇口は 1 つではない。
一つしかないと思っていれば,見える事も探すこともない。見ようとするコトが大事。
+スーパーわかる!(K さんから)+なるほど!!(S さんから)+いいね!(Y さんから)
+わかる!!(S さんから)
M さん p46 お金がなかったら,時間の蛇口を使う。
時間の蛇口は,1 日 24 粒の時間のしずくしか出てこないから,使い方が大切。
■フセン・グループ 収入の一部を投資に フセンの数:3 Tさん p42 収入の一部を投資に回す。
M さん p42 収入の一部を投資に使うことで,2 つ目のお金の蛇口ができる。
S さん p42 「2 つ目のお金の蛇口」投資をする。一部のお金を。新たな蛇口を作る。
■フセン・グループ チャンスの考え方 フセンの数:2
K さん p35 実は,色んな事に出会えるチャンスが僕らの周りにはあるんだ。
でも全然気づかない。目の前に現れると手を引っ込めてしまう。
+いいね!!(S さんから)+いいネ!!(M さんから)+いいね!(Y さんから)
+同感!(M さんから)
M さん p36 新しいことを学ぶときは遊びやスポーツを覚えるときと同じで実際にやっ てみるのが一番。プールの外で泳ぎを教わっても,泳げない。
+なるほど!(S さんから)+いいね!(Y さんから)+すべて正解!!(K さんから)
+すばらしい(Y さんから)+なるほど!(T さんから)+同感!!(T さんから)
(2015.1.22 受稿,2015.2.22 受理)
─ 132 ─
〔抄 録〕
フリーエージェント化する現代の日本社会において,個人ビジネスを学ぶための読書会 を提案し,1 人で読書した場合と,読書会として複数名で読書した場合の学習効果と満足 度の相違について考察を行った。
結果的に,ある形式で複数人により行う読書会を実行すれば,1 人で読書する場合より も,学習効果と満足度に優位性が出現することを確認し考察した。
─ 133 ─
死を前にした人,Gawain
貝 塚 泰 幸
1
Sir Gawain and the Green Knight
(以下SGGK
)については多様な解釈が提示されてき ているものの,奥方の誘惑によって Gawain が緑の腰帯を受け取り,Bertilak に返さなかっ たことが緑の騎士による緑の礼拝堂での一撃に繋がるため,「誘惑の場面」が作品の中心で あるという点においては意見が一致している(1)。それにもかかわらず「誘惑の場面」のみに 焦点を当てた研究は意外に少なく(2),その解釈の幅も決して広くはない。たとえば Gawain と奥方とのやりとりの間に喜劇性を認める解釈がある一方で(3),宗教的な意義を見いだそ うとする解釈もある(4)。騎士としての美徳が試されているのだと主張する研究者もいれ ば(5),古フランス語ロマンスの伝統を継承した典型であると主張する研究者もいる(6)。しかしながら,これらの先行研究は,作品が成立した当時の時代背景や繰り返し強調さ れる「死」というテーマを正当に評価しているとは言い難い。周知の通り,中世後期ヨー ロッパにおいては環境の変化に伴う飢饉や度重なる戦争,疫病の蔓延がそこに生きる人々 にとってそれまで以上に死を身近なものにしてしまった。このような社会では突然訪れる 死に備えることは当然であり,
Ars moriendi
(以下AM
)として知られる読物が誕生した ことは時代の要請と言える。そしてSGGK
に描かれる「死の恐怖」もまた時機を得たテー マである。一方は実用書として,もう一方は文学作品として当時の世相を反映するこれら 2 つの作品はともに「死」という主題を扱っている。さらに両者は「死を前にした者の受け る誘惑」が描かれているという点でも共通している。本論ではSGGK
の「誘惑の場面」とAM
の悪魔の誘惑の共通点を検証することで,両者の誘惑が同一のものであることを論証したい。初めに,二つの誘惑の関連性をより際立たせるために
AM
とそれに関する先行研 究について概観する。2
AM
は死を迎えるにあたり心構えを説く指南書である。ラテン語で書かれたこの指南書(1) Christopher Dean (1971), p. 1.
(2) Ibid., p. 1.
(3) J.A. Burrow (1965), pp. 71-7; David Mills (1968), pp. 612-21 参照。 特に Burrow の「誘惑の場面」のある第 3 部の描写が「ロマンスのそれよりはむしろファブリオーのそれに近い」(p. 75)と評した議論が後の研究に与 えた影響は計り知れない。
(4) Bernard S. Levy (1965), pp. 93-8; Donald R. Howard (1966), pp. 230-6; V.J. Scattergood (1981), p. 354参照。
(5) Larry D. Benson (1965), p. 44; W.R. J. Barron (1980), pp. 48-9 参照。
(6) Ad Putter (1995), pp. 100-48.