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認知・作業状態推定

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パフォーマンス及び認知負荷を推定した後,最後に認知・作業状態を推定する.こ こで,本研究で提案した図3.1のパフォーマンス-認知モデルをファジィ推論の規則表 のようにしてまとめると,表3.6のようになる.

表 3.6: 認知状態推定における規則

If Then

No. パフォーマンス 認知負荷 認知・作業状態

1 High High High Working State

2 High Low Optimal Working State

3 Low High Bad Working State

4 Low Low Low Working State

ここで,パフォーマンス及び認知負荷をそれぞれファジィ化し,各規則つまり各認 知・作業状態の適応度を算出した.以下にその詳細を述べる.

パフォーマンスおよび認知負荷のファジィ化にあたって,設定した規則からファジィ 集合は「Low」および「High」の2集合とした.また,使用したメンバシップ関数は式 3.26および式3.30,h= 3とし,それぞれの閾値についてはTLow = 0,THigh = 1と設 定した.これはパフォーマンス推定のエラー率の時と同様のパラメータであり,これ は3.5節及び3.6節で,パフォーマンスと認知負荷がファジィ推論により[0,1]の範囲で 定量化されているためである.

ここで,ある時点での表3.6の各規則の適応度についてHigh Working Stateの適応 度をϕCH,Optimal Working StateをϕCO,Bad Working StateをϕCB,Low Working StateをϕCLとする.さらに,このときのパフォーマンスをXi,認知負荷をYiとした とき,式3.26式3.31から算出されたµLow(Xi)などのファジィ変数を用いて,適応度 ϕCは以下のようになる.

ϕCH = min(µHigh(Xi), µHigh(Yi)) (3.35) ϕCO = min(µHigh(Xi), µLow(Yi)) (3.36) ϕCB = min(µLow(Xi), µHigh(Yi)) (3.37) ϕCL = min(µLow(Xi), µLow(Yi)) (3.38) 以上の適応度をそれぞれの認知・作業状態の適応度として本手法の出力とした.そ

れぞれ[0,1]をとる値であり,ある状態の適応度が0に近いほどその状態である可能性

は低く,1に近いほどその状態である可能性が高いと言える.

執務者の認知・作業状態を一意に推定する場合は,各4状態の適応度を算出するだ けでなく,それらの中で最も適応度の高い状態をその時点の状態と推定する.しかし,

そのような推定手法の欠点として,適応度が非常に近い値を取る複数の状態が存在す る場合,僅かな誤差により推定結果が大きく変わる可能性がある.一方,一意に状態 を推定せず,各状態の適応度を推定結果として出力した場合,それぞれの適応度が拮 抗する場合や逆にある1状態の適応度が明らかに高い場合などが判別可能となるため,

認知・作業状態の誤推定の回避が容易になる.したがって,本研究ではあえて認知・作 業状態を一意に推定せず,4状態の適応度をそれぞれ推定結果として出力した.

最後に,3.5節で述べたパフォーマンス推定,3.6節で述べた認知負荷推定,そして 本節で述べた認知・作業状態推定をまとめたアルゴリズムのフローチャートを図3.15 のようなフローチャートに示す.図中のサブルーチン処理「ファジィ推論」は3.3.4項 で定義した処理であり,フローチャートは図3.8に示した通りである.

㛤ጞ

i = 0 p = 5

ST, RWྲྀᚓ STi= ST RWi= RW

iӍp

EiViฟຊ PDiHRiᢳฟ

x = (STi,Ei,Vi)

䝣䜯䝆䜱᥎ㄽ

Z1 = z0

⤊஢

No Yes

input: x

output: z0

x = (PDi,HRi)

䝣䜯䝆䜱᥎ㄽ

Z2 = z0

input: x

output: z0

䝯䞁䝞䝅䝑䝥㛵ᩘタᐃ

つ๎ᩘิ>ϰ㽢ϯᐃ⩏

x = (Z1, Z2)

䝣䜯䝆䜱໬

⾜ิX2㽢3䛾⏕ᡂ

ྛ≧ែ䛾㐺⏝ᗘ φCH φCO

φCB φCL ฟຊ i ++

ḟ䛾 䝍䝇䜽䝻䜾䛜

䛒䜛

No

Yes

▖Ꮝᚄ 䝕䞊䝍ྲྀᚓᚰ㟁ᅗ

ḟ䛾䝍䝇䜽䝻䜾䛜 ฟຊ䛥䜜䜛䜎䛷ᚅ䛴

図 3.15: 認知・作業状態推定アルゴリズム

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