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5.1 留意点

(1)評価面の表と裏

評価面には表と裏があります。反射や偏芯で符号が反転する場合は必ず、受光側で光を受 ける事に留意をしてください。

ただし、放射照度(照度)計算については、デフォルトでは表と裏関係なく到達した光線 をカウントします。受光側を片面に指定する場合は「受光を片側に設定」をTrueに変更し て下さい。

(2)スムーシング

各評価データは、いずれもスムーシングをかけられます。

スムーシングはひとつの対象点について周りの8つの値を平均して中心の値として置き換 えていきます。

セルの平均化

通常は、グラフの変化が緩やかになったバランスを見て、回数を設定します。多くかけ過 ぎた場合は、解除して、再度はじめからかけます。

(3)評価面の指定

評価面として指定できるのは、「矩形の平面」のみとなっています。

5.2 放射照度(照度)

「照明SimulatorCAD」では、モンテカルロ法に則って光源から放射された光線の評価面

に到達した本数をカウントすることで、単位面積当たりの入射する放射束(エネルギー)(ま たは光束)を算出します。単位は「Watt/m」(またはlm)となります。これは、全ての 評価値の基本となる考え方で、任意の評価面の大きさに対して任意の分割数を指定するこ とができます。

例えば、100万本の光線を100mm×100mmの評価像面を100分割した評価面に発射する ところからスタートし、スピードと黒抜け(光線が到達しないセル)の状況などを見て、

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試行錯誤の中から徐々に最適な条件を発見していきます。光線本数が少ないまま、分割数 を多くしてしまうと、ひとつのセルで受光する光線の本数が少なくなりノイズが増加して しまいます。従いまして、ある程度のセルの粗さを残して、スピードの許す限りの多くの 光線本数を設定することが望ましいことになります。100 分割×100 分割ですと、10,000 セルですが、それよりも2桁以上大きい1,000,000本以上の本数を確保する必要があります。

また、少ない本数様子を見て、問題がないと判断されてから、じっくりと時間をかけると いう方法もあります。

(1)分割数

偶数分割の時は、無偏芯状態で(X,Y)=(0,0)の評価面中心を挟む様に、均等に分割されます。

奇数分割の時は、無偏芯状態で(X,Y)=(0,0)の評価面中心が中心となる様に、均等に分割さ れます。分かりやすい為にあえて粗く、100mm×100mmの大きさを持つ評価面を10分割 と9分割したのが下記の結果となります。

(2)波長と分割数

・波長は、光源と同様に、端の2波長と分割数を入れます。

波長の数は、「分割数+1」個波長の等間隔で指定されます。

・例えば、波長450~650nm、波長分割4とすると、

450、500、550、600、650nm の5波長で 追跡を行います。

・光源との関係

6 9

1 2 3 4 5 7 8 10 1 2 3 4 5 6 7 8 9

10分割 9分割

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光源で設定した波長と、評価で設定した波長が合致しない場合は、光源の波長とウエイト から線形補完により間の波長とウエイトを決定し、発生させる光線本数に反映させますは 波長毎の発生光線本数の確認は、評価の実行時の「追跡状態」ウインド内の表示で確認す ることができます。

光源の波長指定 評価画面での波長指定

波長(nm) ウエイト 波長(nm) ウエイト 補間

450 0 450 0

500 0.5 自動的に線形補間して決定します

550 1 550 1

600 0.5 自動的に線形補間して決定します

650 0 650 0

(3)繰り返し数

繰り返し数は最大で「10000000000」(100億)回を上限とします。言い換えると100億本 の光線を発生させることができます。ただし、光源の数や光軸の数で計算時間が増えるこ とが有りますので、少ない回数で、試行されることをお勧めします。

46 5.3 放射輝度(輝度)

放射輝度(または輝度)の単位は、単位面積・単位立体角あたりの放射束(Watt/sr/㎡)(ま たは lm/sr/㎡)となります。追跡は、下記の様に評価面の後側に、「輝度測定絞り」を配置 して、評価面追加後更にこの輝度測定絞りを通過する光線本数によりエネルギーをカウン トします。

・L

Φp:画素Pと輝度絞りを通過した、光線束内の総エネルギー(Watt またはlm)

p:放射輝度(Watt/sr/㎡)または輝度(lm/sr/㎡)

Zの原点は評価面(被照平面)の中心とします。

Z≧1 で指定してください。

=0 絞り中心は、常にY-Z平面上に位置させるように移動可能です。

「輝度測定絞り」半径と、「輝度測定絞り中心」の位置座標 X、Y、Z を指定します。例え 面積 S

評価面

分割された ひとつのセル

(画素)

輝度測定絞り

輝度絞りの中心座標 (x

,y

,z

) 、半径r 面積S

輝度絞り面の法線 θ

θ

輝度絞り面の法線 L

(x,y,z

θ L P

θ

輝度測定絞り

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ば、人間の目で輝度を評価することを想定した場合は、輝度絞り半径は5mm、評価面面か らの位置は300mm位を設定することが一般的です。あまり、評価面からの距離を後にとり 過ぎると、評価面に到達後輝度絞りを通過する光線が少なくなり、発生光線本数を多くし なければならなくなり、計算時間が長くなるので注意が必要です。

5.4 放射強度(光度)

放射強度(または光度)は放射照度分布(または照度分布)と同様、同じ評価面に到達し た光線を用いて算出しますが、その計算方法が異なります。放射強度(または光度)の単 位は単位立体角あたりの放射束(Watt /sr)(または光束 lm/sr)となります。

(1)定義

① 例として、体積を持った微小球体のIsotropic光源に対して、接近した大きな評価面を 考えます。この評価面では、光源からの全ての光線を捉えることができます。

② 評価面で捉えた、全ての光線をポインティングベクトルと考え、仮想的に1点に光線 を集光させたことにして解析します。

③ それぞれの光線の持つ、エネルギー値、方向余弦値から、等立体角毎のエネルギー分 布(Watt/sr)(または、lm/sr)を決定し、これを、放射強度(または光度)とします。

実際の計算では、等立体角毎の光線数をカウントする為に、上記の様に集光点を中心とし た半径rの仮想的な半球体を想定します。(下図参照)

Z Y

光源 評価面

Z Y

θ Z r r W

r X

Y φ

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この半径rの球面上の上記のような帯状のエリアのZ軸上に射影した幅をWとすると、この 帯の表面積Sは、S=2πrW とります。

従って、球の表面を等しい面積の帯に切るためには、Z軸上で等しくWずつ分割すれば良 く、さらに、Y-X平面上で角度φ毎に前周の 360度を等角度φで分割し、この 2つの切 り方を行って、等立体角となる球表面上の単位セルが得られます。

「照明Simulator」では、上記の式に半径r=1の単位円を想定し、この単位セルに到達す

る光線のエネルギー値から、放射強度の分布を算出しています。

立体角は単位半球の半径rを1と考えた時に半球の表面積と考えることができます。

・例えば、上図で、球体の表面積は4πrであることから、半球はその半分で2πr となります。

1Wattの光源から発生される、全ての光線をキャッチした場合のピーク放射強度は単位球 の半径r=1であることから、

1/2π=0.159 (Watt/Sr)

となることが分かります。

5.5 色の分布マップ

実際の放射照度分布を眼で見た場合や、CCDカメラで受光した場合の色付きについて簡 易的にシミュレーションをすることが可能となりました。

(1)目視評価の事例

① 評価面のプロパティでは、「波長データ保存」がTrue にします。

②(株)ベストメディアのサポートサイトから、「CIE1964

表色系(10度視野XYZ表色系)の等色関数」をダウンロードします。

③「評価」タブでは「放射束」を選択します。

④ 放射照度分布計算を行います。

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⑤ [フィルタリング]をクリックします。

⑤ ①でダウンロードした等色関数のCSVファイルを選択します。

⑥Windows の「名前を付けて保存」ウ インドが表示されますので、bitmap ま たは、Tiff形式で保存します。

⑦一般の、ペイントソフトや画像ビュワーソフトで、保存した画像を表示します。

R G B

G R B

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※分布のムラが目立つ事がありますので、通常の「放射照度分布」などの計算を実施する 場合よりも、光線本数を多くすることをお勧めします。

※モニターの画像調整などで、厳密な色表現には限界があります。

(2)電子画像の場合

CCDなどの撮像デバイスで画像を観察する時は、CCDの分光感度を利用します。この 値は、各受光素子メーカにより仕様が異なります。いわゆる実画像シミュレータとして利 用することができます。

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