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特別支援学校からの卒業後の進路に向けて、家族・学校・福祉サービス事業所・相談事業所 が連携を取りながら、ライフステージの変化に伴うサービス等利用計画の作成に向けて取り組 んだ事例である。一見すると特別支援学校から相談を受けて、一般就労を目指したケースとし てスタートしているが、本人・家族の一番の願いである就職の意向を受けながら、相談支援専 門員の見立てとしては、一般就労は状況的には厳しいであろうと捉えているのではと読み取っ てしまう。 就労移行支援事業所のサービスのスタートではあるが、混乱なく日中活動が行え る事業所に通え、本人の生活が安定することを相談支援専門員が思い描き、計画に反映させて いる。本人や家族の願いをすり替えてしまい、結果としては柱となるニーズが失われている。

とかく学校という平日の昼間の活動場所が福祉サービス事業所へと切り替わる事で、移行支援 計画が成立したかの錯覚に陥り、週末を含めた生活全体を捉えた計画としても欠落している。

相談の入口から、ストレングスの視点や本人ニーズを無視した相談支援の展開が、手に取るよ

うに見えてくる欠落計画となっている。

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サー ビ ス等利用 計画

利用者氏名障害程度区分相談支援事業者名 利用者負担上限額計画作成担当者 地域相談支援受給者証番号 計画作成日モニタリング期間(開始年月)利用者同意署名欄 総合的な援助の方針 長期目標 短期目標 福祉サービス等 種類・内容・量(頻度・時間)提供事業者名 (担当者名・電話) 1 2 3 4 5 6

様式 2-1

○○ ○郎区分3○○相談支援センター 障害福祉サービス受給者証番号12345678909300円○○ ○○ 優先 順位解決すべき課題 (本人のニーズ)支援目標達成 時期

利用者及びその家族の 生活に対する意向 (希望する生活)

高等部卒業と同時に就職は出来なかったけれど、支援を受けながら早く働けるようになりたい。

20××年4月15日 混乱なく事業所へ通えるように援助する 通所事業所に通う。 休まないようにする。 課題解決のための 本人の役割評価 時期その他留意事項

6ヶ月 (20××年10月)○○ ○郎 就労移行支援事業所に通いた い。職場実習に行ってみる。6ヶ月就労移行支援事業所への通所6ヶ月○○就労移行支援事 業所 (△△△△支援員 ***-***-****

施設の送迎バスに乗って通う。

アセスメントの入口から、就職へのニーズも、支援者が無理 であると見解を示し、ニーズを外している

就職したい。スイミングや同窓会に行きたい等、本人・家族の意向が全く記載さ れていない サービス提供する支援者視点の目 標である 単なる努力目標を掲げている 就職は難しいと支援者が判 断し、本人ニーズを変更し、 サービスメニューをニーズと している

通所事業所内の個別支援内 容をそのまま記載している 通所メニューの提供で完結されており、伺った意向への支援内容が全く記載無く、生活全体のニー ズ把握が出来ていない。

バス停からバス通学出来ていた、ストレングスを見落とし、 一人で通勤出来る力を奪ってしまっている サービス調整会議 をイメージせず、 サービス事業所へ の支援メッセージが 無い

内容・量(頻度・時間) が読み取れない 就労移行支援事業所の支援員だけが 支援する計画である

モニタリン時期に 合わせただけで はないか?

達成時期に向け た評価を意識して いない。

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サー ビ ス等利用 計画 【 週間 計画 表】

利用者氏名障害程度区分相談支援事業者名 利用者負担上限額計画作成担当者 地域相談支援受給者証番号 計画開始年月 月火水木金土日・祝主な日常生活上の活動 週単位以外のサービス サービス提供 によって実現 する生活の 全体像

18:00

12:00 14:00 16:00

6:00 10:00

8:00

月~金は、就労移行支援事業所に通 う。

様式2-2

○○ ○郎区分3○○相談支援センター 上記スケジュールで、安定した生活を送る。

20:00 22:00 0:00 2:00 4:00

障害福祉サービス受給者証番号 20××年5月

1234567890○○ ○○9300円 就労移行 支援事業所就労移行 支援事業所就労移行 支援事業所就労移行 支援事業所就労移行 支援事業所

起床時間や食事時間等、基本的な 生活状況が見えない 通所へのアクセス情報が無い 就床時間や食事・入浴等の基本的 な生活状況が見えない

障害福祉サービス の記載だけで、 週末の過ごし方や 一週間の生活状況 把握が出来ていな い(記載が無い)

記載が無いため、日常 生活状況が分からな い。 週単位以外にも、楽し みや関わりがある活動 状況が全く見えない。 上記のサービス提供により、生活状況がどのように変化して行くか等、 サービス提供や卒業後の生活状況の全体像が全く想定されていない。

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