と﹃ 基幹 放送
﹄ 新放 送法 にお いて
﹁基 幹放 送﹂ に対 する 規律 を考 える 際の
﹁典 型的 な基 幹放 送﹂ とし ての
﹃基 幹放 送﹄ を論 じる
に当 たっ て、
﹁基 幹放 送﹂ に対 する 規律 の中 でも 対象 によ って 取扱 いが 異な るも のを 抜
( )
き出 し、 順次 その 意味 を考
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察す る。
1
番組 調和 原則 と﹃ 基幹 放送﹄ 番組 調和 原則 は、 地上
、衛 星を 問わ ずテ レビ ジ
ョ
ン放 送だ けに 適用 があ る。 また、﹁ 特別 な事 業計 画に よる もの
﹂ は適 用除 外さ れて おり
、専 門放 送は すべ てこ の特 別な 事業 計画 によ る放 送と して 除外 され てい る。 この 番組 調和 原則 の規 定は
、地 上放 送の 番組 の低 俗化 に対 する 国民 の批 判が 強ま った 一九 五九 年に
、N HK 及び 民放 共に 総合 編成 を義 務付 ける とと もに
、他 方で 教育 番組 専門 局の 導入 を図 るこ とを 意図 して
﹁特 別な 事業 計画 に よる もの
﹂と いう 例外 規定 を設 けた もの であ る。 それ によ って
、関 東広 域圏 で既 に事 業展 開し てい る﹁ 総合 局﹂ と の調 和を 図り つつ
、後 発
( )
二局 が﹁ 教育 局﹂ とし て参 入す るこ とが 可能 にな った とい う経 緯が ある
。当 時は 総合 局は
8
教育 番組 又は 教養 番組 を三
〇% 以上
、教 育局 は
( )
大半 を教 育番 組が 占め るよ うに 条件 付け られ てい た。 しか し、 前提
9
とな る教 育番 組・ 教養 番組 の判 定の 基準 が極 めて あい
( )
まい と指 摘さ れる 状況 の中 で、 広告 収入 を基 盤と する 事業 構
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造の 難し さか ら、 次第 に本 来の 趣旨 とか い離 した 編成 とな り、 結局 これ ら両 者は
﹁教 育局
﹂か ら﹁ 総合 局﹂ へ移 行 する こと にな
( )
った
。
11
その 後、 衛星 放送 の誕 生に よっ て多 数の 有料 制の 専門 放送 が登 場す ると
、そ れは
﹁特 別の 事業 計画
﹂に よる 専門 放送 とし て位 置付 けら れる こと とな り、 その 結果
、﹁ 特別 な事 業計 画﹂ によ るか 否か
、即 ち総 合放 送と する か専 門 放送 とす るか につ いて は、 あた かも 申請 側の 意図 だけ で決 まる かの よう に理 解さ れて
( )
いる
。
12
しか し、 前述 のよ うに
、番 組調 和原 則の 制定 経緯 及び 広告 収入 を基 盤と する 専門 放送 が成 り立 たな かっ た事 実を 考え ると
、チ ャン ネル 数が 限定 され てい る地 上テ レビ ジ
ョ
ン放 送に 関し ては、内 部的 多元 性が 求め られ る﹃ 基幹 放 送﹄ とし て制 度的 に総 合編 成が 義務 付け られ てい ると 考え るべ きで
、現 に基 幹放 送普 及基 本計 画で は地 上放 送は
﹁総 合放 送﹂ と区 分欄 に明 記さ れて おり
、こ れが 認定
︵免 許︶ 条件 にな って いる
。 他方
、地 上ラ ジオ 放送 につ いて は、 昭和 六三 年の 改正 によ り番 組調 和原 則の 適用 がは ずれ
、そ れ以 降は NH Kに のみ 本規 定が 準用
︵旧 放送 法四 四条 三項
新放 送法 八一 条三 項︶ され るこ とに なっ た。 その 理由 は、 テレ ビが
、視 聴 時間 数が 圧倒 的に 多く
、国 民が 受容 しや すく 影響 を受 けや すい のに 対し
、ラ ジオ を含 むそ の他 の放 送は
、多 様化
・ 高度 化に 向い てい るこ とと して
( )
いる
。そ うで あれ ば、 地上 ラジ オ放 送に つい ては
﹁情 報の 共有
﹂を 基本 とす る﹃ 基
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幹放 送﹄ でな いと する のが 自然 で
( )
ある
。な お、 番組 調和 原則 が準 用さ れて いる NH Kの 地上 ラジ オ放 送に つい て
14
は、 教育 専門 テレ ビジ
ョ
ン 放送 と併 せて﹃基 幹放 送﹄ に含 まれ ると する 考え 方も あろ うが
、そ れは NH Kの 組織 に 着目 した 独自 の﹃ 基幹 放送
﹄概 念を 認め るこ とに なる
。 衛星 テレ ビジ
ョ
ン 放送 につ いて は、 法律 上は 地上 放送 と区 別な く規 定さ れて いる。し かし
、事 実上 はそ の多 くが 既に
﹁特 別な 事業 計画 によ るも の﹂ とし て総 合編 成が 義務 付け られ てい ない
。し かも
、基 幹放 送普 及基 本計 画上 も 衛星 基幹 放送 につ いて は区 分の 欄に
﹁総 合放 送﹂ とい う欄 がな いた め、 認定 上の 条件 にも なっ てい ない
。従 って
、 この よう な専 門放 送も 上述 の地 上ラ ジオ 放送 と同 様な 理由 によ り﹃ 基幹 放送
﹄と は言 えな いこ とに なる
。む しろ
、 今日 の多 チャ ンネ ル放 送と して の衛 星放 送の 状況 を考 える と、 地上 ラジ オ放 送同 様に 調和 原則 その もの の適 用が な いと する 方が 同原 則の 本来 の趣 旨が 明確 にな ると 考え る。 その 場合
、B S放 送の 発足 の経 緯か ら実 質的 に地 上放 送と 一体 的な 形で 総合 放送 とし て運 営さ れて いる もの を含 め、 現在 七チ ャン ネル ある 総合 放送 につ いて は総 合編 成を 理由 に﹃ 基幹 放送
﹄と する 考え もあ り得 るが
、こ のよ う な総 合放 送と して の衛 星放 送は あく まで 事実 上の もの とし て位 置付 け、 制度 とし ては 番組 調和 原則 を非 適用 とす る のが 本来 の姿 では ない であ ろう か。 なお
、番 組調 和原 則と 同じ く、 字幕 番組 等︵ 旧三 条の 二第 四項
、新 四条 二項 に︶ 関す る規 定も テレ ビジ
ョ
ン 放送 にだけ 適用 があ るが
、こ れに つい ては テレ ビの 特性 を理 由と する もの で説 明は 不要 であ ろう
。 また
、新 放送 法の
﹁放 送﹂ 全体 に適 用さ れる 番組 規律 の中 で、
﹁基 幹放 送﹂
﹁一 般放 送﹂ を問 わず
、﹁ 経済 市況
、 自然 現象 及び スポ ーツ に関 する 時事 に関 する 事項
︵略
︶の みを 放送 事項 とす る放 送﹂ 等を 省令 又は 政令 によ り規 律 の対 象外 とす るも の︵ 第三 章参 照︶ を﹁ 典型 的な 基幹 放送
﹂で ない とす るこ とも 異論 はな いで あろ う。
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集中 排除 原則 と﹃ 基幹 放送﹄ 番組 調和 原則 が内 部的 多元 性を 配慮 した 規律 とす ると
、集 中排 除原 則は 外部 的多 元性 を配 慮し た規 律で ある
。 新放 送法 にお いて この 集中 排除 原則 の取 扱い が大 きく 変わ った もの に、 ラジ オ局 の取 扱い があ る。 旧放 送法 では 集中 排除 原則 の取 扱い につ いて はテ レビ 局、 ラジ オ局 の間 には 何ら の差 異も なか った
。し かし
、新 放送 法に おい て はラ ジオ 局に 関し て大 きく 取扱 いを 緩和 した 結果
、テ レビ 局と の取 扱い が異 なる よう にな った
。 テレ ビ局 につ いて は、 同一 放送 対象 地域 の場 合は
、一
〇% 超の 株式 所有 が可 能な のは 一局 のみ
、異 なる 放送 対象 地域 の場 合は 三分 の一 超の
( )
所有 が可 能な のが 一局 のみ とな って いる のに 対し
、ラ ジオ 局は 放送 対象 地域 の重 複に か
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かわ らず 四局 まで 一〇
〇% 所有 が可 能と した
。こ れは
、ラ ジオ に限 って みれ ば地 域を 独占 する 可能 性も ある こと に なる
。他 方、 テレ ビに つい ては 従前 同様 その よう な取 扱い を認 めて いな い。 従っ て、 新放 送法 はま ず外 部的 多元 性 を考 える 際の 基礎 とな るメ ディ ア市 場を ラジ オ局 とテ レビ 局を 一体 的に 捉え
、な おか つテ レビ の存 在を 基幹 的な も のと みて いる と言 えよ う。 なお
、﹁ 基幹 放送
﹂の うち 衛星 放送 につ いて は、 原則 四ト ラン スポ ンダ まで 保有 を認 めて おり
、地 上テ レビ 放送 の同 一地 域で 一局 と比 べる と大 幅に 緩和 され てい るの は、 そも そも 放送 対象 地域 にお いて の衛 星基 幹放 送で 二四 中
( )
継局 あり
、そ れぞ れ高 画質 で二 チャ ンネ ル相 当、 標準 画質 で六 チャ ンネ ル以 上も 確保 でき ると いう
、地 上テ レビ ジ
ョ
16ン放 送と 大き く異 なる 状況 を背 景と して いる
。
従っ て、 集中 排除 原則 から 見た 場合 も、 地上 ラジ オ放 送及 び衛 星放 送も
﹃基 幹放 送﹄ と考 える こと は難 しい であ ろう
અ
。﹃基 幹放 送﹄ に対 する 特別 取扱 いと して のハ ード
・ソ フト 一致 第二 章で
﹃基 幹放 送﹄ 概念 の役 割の 一つ であ る特 別取 扱い とし て、 ハー ド・ ソフ ト一 致を あげ た。 また
、こ の点 に関 して は二
〇〇
〇年 代に おけ るレ イヤ ー別 法体 系の 議論 の過 程で 中心 的な 論点 とし て議 論さ れて きた こと を第 三 章で 述べ た。 しか し、 新放 送法 はハ ード
・ソ フト の分 離が 技術 的に もま た制 度的 にも 可能 であ るに もか かわ らず 地 上ラ ジオ 放送 を含 む地 上放 送に つい てハ ード
・ソ フト の一 致を 選択 肢と して 残す こと とな った
。 ハー ド・ ソフ ト分 離の 意義 につ いて は、 経済 的な 負担 の軽 減、 多重 放送 や二 重免 許制 の
( )
回避
、電 気通 信制 度と の
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整合 性等 の他
、在 り方 懇か ら法 体系 研究 会に いた るま での 報告 書に 詳し いが
、こ れに 対す るハ ード
・ソ フト 一致 の 意義 につ いて は、 放送 の開 始当 時の 沿革
、そ の後 の技 術開 発へ の貢 献、 特殊 法人 とし ての NH Kに 多く を委 ねて き た経 緯に 加え
、﹁ 放送 の自 由﹂ を守 って きた こと など が挙 げら れ(
)( )
てき た。
18 19
また
、最 近の もの とし て在 り方 懇の 問い に対 する