第 6 章 プロジェクト内での創意工夫
6.2 要件定義のための創意工夫
によって抽出した。また、このアンケートでは「研究活動」に対する課題を抽出する項目も 含まれていた。ここで機能群として提示することによって、より具体的なシステムのイメー ジを持ってもらった上での課題の抽出が出来たと考える。
またアンケート結果からは、抱えている課題もグループごとに多種多様であることが分か った。この結果もまた、本プロジェクトの貢献の一つであると言える。
6.2.2 モックアップを用いた画面遷移図の掲示
iCafe が日頃作業をしている居室に、要件定義フェーズで作成したモックアップを用いた
画面遷移図の掲示を行った。全景図を図 35に、一部を拡大したものを図 36に示す。
図 35 モックアップを用いた画面遷移図の掲示(全景)
図 36 モックアップを用いた画面遷移図の掲示(一部拡大)
この画面遷移図は、委託元教員とのヒアリングに大きな効果を発揮した。この掲示によっ て、多くの機能を持つ本システムがひと目で全体像を捉えられるようになり、委託元教員の 理解を深めることができた。さらにモックアップを用いることで、その画面でのイメージや 提供される機能、表示される項目が分かるのでより詳しい議論がなされた。
このモックアップは印刷した紙媒体を用いており、直接書き込みを行うことができた。実 際の書き込みを図 37 に示す。ヒアリングで得られた知見を、その場で書き込むことによっ て委託元教員との意識の統一を図ることができた。
図 37 モックアップを用いた画面遷移図の掲示(書き込み)
また、この画面遷移図はiCafe内でのミーティングに多用された。この画面遷移図によっ て、システムの提供する機能やシステム化範囲などが理解でき、iCafe のメンバーの本シス テムに対する意識の統一を助けた。
6.2.3 試用して頂く学生に対するヒアリングの体制
納入先の学生に本システムを試用して頂くにあたり、要求の汲み上げ及び不具合の報告の ために納入先に窓口として、自主的にではあるが派遣されていた。これによってより正確か つ多くの要求を得ることができた。
顧客や納入先との窓口としての役割を置くことは、プロジェクトの質の向上や期間短縮を 実現することができる。本プロジェクトでは明確に決められた役割ではなかったが、こうい った役割もプロジェクトを進める上では必要だったと思われる。
6.3 システムの評価のための創意工夫
本システムは、「研究活動」の支援がどの程度効果を発揮したか、また支援する教員や学生 の要求をどの程度満足させられたかを評価する必要がある。しかし、何をもって「研究活動」
を支援したかを測るのは困難であった。そこで、iCafe は研究活動の基本を身につける支援
6.3.1 評価のためのアンケート
第1回アンケートから第3回アンケートにかけて、論文調査にかける時間と週に何本の論 文を調査するかを調査した。これを用い、本システム導入後の変化を取ることによって本シ ステムの効果を測ることを考えた。しかし、情報を蓄積することが本システムの前提となっ ているので、長期間の試用を行わなければ評価は難しいと考えた。よって、本プロジェクト では、定性的なアンケートの項目を用意し、評価を行った。
6.3.2 試用・評価の期間
6.3.1項に示したように、本システムの評価は長期間の試用が必要である。よって当初の予
定を変更し、第1イテレーションの試用・評価フェーズを継続し、第2イテレーションの試 用・評価フェーズを行った。これによって、より正確なより多くの要求を吸い上げることが 可能となった。
6.4 拡張性について
本プロジェクト終了後、本シスレムは納入先で保守・管理される。ここで本システムの拡 張性を考慮した設計を行った。また実装したコードには、理解を助けるためにコメントを十 分に書いている。CakePHPの学習を行えば、拡張することが可能だと考えられる。
6.5 データの再利用性について
本プロジェクト終了後、本システムで収集されたデータは再利用が可能なように設計する ことを委託元教員から要求を受けている。本システムは、収集したデータはログインの認証 と各アカウントに割り当てられたキーを使用することで、XML 形式のファイルを取得でき るように設計されている。また、他に必要な情報を取り出すには、PHPファイルを作成・編 集することで、取得できるようになる。
第7章 プロジェクト内での反省点及び対策
プロジェクト内での反省点と、それに対する対策を述べる。