5 射場(内之浦宇宙観測所)
5.1 概要
5.1.3 衛星準備
衛星の準備は主にロケット発射施設(M台地)にて実施する。(図5.1.3-1)
ここにはM組立室、M整備塔、射点、M管制室等がある。
M 組立室には、クリーンルームがあり、ここでは衛星の検査・点検作業を単独で行うことが可能である。また、
推進薬充填やタンク加圧、火工品結線等の危険作業を行うクリーンブースがある。
M 管制室は、危険作業を遠隔監視するとともに衛星用電気的地上支援装置を設置することもできる。(ただし 打上げ時には作業員は退避が必要となる。)
危険物は、M組立室の隣にある危険物保管庫に貯蔵する。
推進薬は、M組立室内のクリーンブースに一時保管し注入前に温度安定を行うことも可能である。
衛星はM組立室のクリーンブース内でロケットと結合し、フェアリング内に収缶する。その後専用台車でM整 備塔へ運ばれ、射点より打上げを行う。
図 5.1.3-1 ロケット発射施設(M台地)
N
M管制室
M組立室 M整備塔
射点
(1)M組立室
M組立室のレイアウトを図5.1.3-2に示す。またM組立室は以下のように構成される。
1) ロケットの組立室
2) 衛星の危険作業以外の整備をするための専用のクリーンルーム(179 m2)
3) 衛星の推薬充填や火工品搭載、ロケットとの結合作業に使用するクリーンブース(108 m2)
4) 衛星作業で利用可能なクリーンルームに隣接するチェックアウトルーム 衛星コンテナ等の積み下ろしには、射場のフォークリフトを使用できる。
クリーンルームとクリーンブースに関する回線情報について、Appendix-Dに示す。
ロケットと衛星との結合作業はM組立室のクリーンブースにて行う。推進薬の充填後、衛星は衛星分離部 (PAF)と結合する。PAFと結合した衛星は、第3段モジュールに結合され、最終的にフェアリング内に収缶され る。
フェアリング内に収缶された衛星は、M整備塔に運ばれ、2段以降の機体と統合される。
CR内 CB前室 CB内
図5.1.3-2 M組立室レイアウト
Clean Room
(CR)
Air Lock
Check-Out Room
Air Shower Charging Room
Clean Booth
(CB)
Clean Booth
Front Room
Assembly Room
11m
(Up range side)Door
(Down range side)Door
M Assembly Tower
& Launch Pad
Air Shower Charging Room
M Assembly Building
6.8m
N
(2)M整備塔
M整備塔は、イプシロンロケットの全段整備と打上げ準備に使用する(図5.1.3-3)。
M 整備塔に設置されている可動型天井クレーンを使用し、各段機体やフェアリング内に収缶された衛星を持 ち上げて組立てていく。その後、アンビリカルハーネス結合、電気系点検、打上げ準備を行う(図5.1.3-4)。フェア リング内の環境制御は、M整備塔空調により確保する。整備塔の 8階と9階は衛星アクセスフロアで、フェアリ ングアクセスドアから衛星にアクセスできる。
図5.1.3-3 M整備塔の概要
図5.1.3-4 M整備塔での組み立て作業
10F 9F 8F
7F
6F
5F 4F 3F 2UF
1F 2F 2MF 11F R 11UF
PL Access Floor
1段モータをM整備塔へ引き込み 2段モータを M整備塔内で組立 引き込み
ペイロードとフェアリングを
M組立室からM整備塔へ移動 ペイロードとフェアリングを M整備塔へ引き込み
組立て完了後旋回
(3) 射点
打上げ日当日、衛星を搭載しランチャ(発射台)上に設置されたイプシロンロケットは、M整備塔の扉を開いた 後、ランチャを旋回させ射点へ移動する(図5.1.3-5)。そして、打上げを実施する。
図5.1.3-5 ランチャ旋回と射点上のイプシロンロケット
(4) M管制室
衛星の射場整備時の管制のために、後述の衛星管制室とは別に、M組立塔およびM整備塔に近い位置にあ るM管制室を利用することができる。詳細は調整のこと。
M 整備塔
N+YB
+YB
+ZB
+ZB
ランチャー旋回
ロケット
ランチャーブーム