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ご興味をお持ちの見守り方法について教えてください。

都市部で暮らす高齢者の見守りに関するアンケート  解説

設問 14  ご興味をお持ちの見守り方法について教えてください。

 

クロス集計の結果、有意差が確認できたのは以下 1)〜3)であった。 

1)介護を有する家族がいない場合、介護を有する家族がいる場合よりも地域での高齢 者見守りのために最も有効だと思うこととして「親しい友人の声かけ・家庭訪問」を選 択していた(92.3%Vs. 7.7%, p<0.05)。 

 

2)余暇活動の内容として「運動または健康」を選択していた場合、それ以外の活動を 選択していた場合よりも「近隣住民や民生委員による声かけ・家庭訪問」を選択してい た(69.2%Vs. 30.8%, p<0.05)。 

 

3)余暇活動の内容として「運動または健康」を選択してなかった場合、選択していた 場合よりも興味を持つ見守り方法として「体調管理や服薬管理を手助けしてくれるスマ ートフォン・タブレット用アプリ」を選択していた(28.6%Vs. 71.4%, p<0.05)。 

 

   

調査票回答者の自由記載等から、以下 4 点を検討した。 

 

地域性を生かした取り組み 

  設問 15 では、31 件の記載が確認できた。主に、独居等で孤立していた高齢者への介 護サービス導入、医療機関への搬送、高齢者見守りグッズ(キーホルダー、緊急通報シ ステム等)の活用、住民・事業者による救助、金銭トラブルの回避に分類された。 

  都市部の特性として、マンション住民の割合が郊外より高いことが挙げられる。当調 査結果においても管理人や同一マンションの住民、新聞配達員といった家族以外の人の 支援が有効に働いているという記述が複数見受けられた。また、認知症カフェや高齢者 向けイベント、地域活性プロジェクトを活用した普及啓発など、豊富な活動形態を有し、

かつ人口が多く協力者を募りやすい都市部ならではの取り組みも確認できた。 

 

一般化できそうな取り組み 

  上記同様、設問 15 の記述内容を踏まえると、マンション管理人や宅配業者の「見守 り・気づき」、行政職員や民生委員の「家庭訪問」、見守りキーホルダーや緊急通報シス テム等の「ツール活用」が高齢者見守りについては、有効に機能した事例の共通キーワ ードになりうると考えられる。 

  特に都市部は、核家族化やオートロックマンションの増加などにより、見守りが必要 な高齢者の孤立化が進みやすい環境下にある。プライバシー重視の考えから、日常生活 に家族以外の人が関与することへ拒否反応を示す高齢者も少なくないと思われるが、認 知機能や身体機能に不安がないときから不測の事態の対処法を確立することが重要で ある。また、マンション管理人・宅配業者・民生委員・ボランティア等、必ずしも高齢 者支援の専門家でない人が「気づき」や「声かけ」をするとき、各支援者の行為が標準 化されるような「ガイドライン」や「チェックリスト」が作成されると良いと考える。 

 

見守りサービスのあり方や継続性を担保するためのアイデア 

  設問 16 では、9 件のコメントが寄せられた。そのうち継続性担保するためのアイデ アに関する記述は以下のとおりである。記述のとおり、今日から即実行できるようなこ とや世帯構成員以外の人との協力関係構築に関することが挙げられた。 

・ 安否確認の黄色旗を毎日掲示 

・ 医療機関との連携強化 

・ (家族の疲弊回避のため)介護施設の利用促進 

・ 町会・自治会への入会促進 

・ 学生ボランティアの協力 

・ エンディングノート活用   

今後の課題 

  クロス集計の結果から、余暇活動内容が運動・健康に該当するとき、高齢者見守りの ために重要なこととして近隣住民や民生委員による声かけ・家庭訪問を選択した回答者 の割合が高かった。また、介護を要する家族がいないとき、親しい友人の声かけ・家庭 訪問を選択した割合が高い状況であった。各回答者の健康・運動活動の強度や難度は不 問のため本人の日常生活動作(ADL)が自立しているとは断定できないが、運動や健康 に関する活動を志向する人々は、高齢者見守りにおいて家族以外のサポートが望ましい と考えていることが推察される。 

  今回の調査では、回答者の 6 割以上が介護を要する家族はいないと回答しており、介 護を要する家族と同居するのは 4.4%であった。したがって、当調査結果は業務上介護 のことを扱うものの、私生活では必ずしも介護が身近ではない回答者の傾向が多く含ま れる可能性がある。今後は、私生活で介護に接する人へのヒアリング等を重ねるなど、

私生活において介護が身近な人の余暇活動や意向の分析を進めることができれば良い と考える。 

  一方、余暇活動として運動・健康を選択していないとき、興味を持つ見守り方法とし て体調管理や服薬管理を手助けしてくれる”スマートフォン・タブレット用アプリ”が高 い割合で選択されていた。他の選択肢に”家庭用ロボット”や”TV 電話”等、情報技術を用 いたコミュニケーション・ツールを掲げていたが、集計結果にて有意差が見られたのは 本項目のみであった。本調査における回答者の 50%強が 50 代以上であったことを踏 まえても、スマートフォンやタブレットパソコンはシニア層含め広く普及し、かつ身近 な存在として位置付けられていることが推察される。 

  余暇活動として運動・健康を選択していないときに有意差が生じた背景については、

当調査の回答者のうち運動・健康に関する余暇活動をしていない人が近隣住民の手助け よりもスマートフォンやタブレットパソコンのような情報ツール活用を好む傾向であ った可能性や、現在治療や服薬を行っている環境から自身の QOL 向上に役立ちそうな 情報ツールに興味を示した可能性が考えられる。 

  ここ数年でスマートフォンやタブレットは広く普及し、健康・運動に関するアプリは 有料・無料関わらず多く目にするようになったものの、自身がアプリをダウンロードす る際は多くの人がダウンロード画面のレビューや専門家のレビューサイトを参考にし ていると思われる。ただし、アプリ継続には同一地域の仲間など”顔の見える関係”から

の口コミが有用であると思われる。アプリのレビュー会や同一アプリを用いた健康・運 動活動等の集いへの参加を習慣化することは、自分以外の人とコミュニケーションを図 る機会づくり、すなわち引きこもり防止にも寄与すると考える。 

       

2018 年 11 月   

関係者各位 

特定非営利活動法人しましま健康研究所   

 

都市部で暮らす高齢者の見守りに関するアンケート  ご協力のお願い   

  平素より当法人の事業運営にご協力賜り、深く御礼申し上げます。 

  当法人では、都心部における地域包括ケアシステムの現況を把握・分析し、さら なる質向上に寄与するアイデアを集積するため、標記アンケート調査を実施するこ ととなりました。 

  ご多忙のところ大変お手数をお掛け致しますが、下記をご参照のうえご協力いた だけますよう、お願い申し上げます。 

 

記 

 

〔ご回答について〕 

当アンケート調査は、地域包括ケアシステムや高齢者を対象にした団体等で活動 する関係者の皆様、地域包括支援センターにおいて高齢者相談業務に従事する方、

社会福祉協議会においてあんしん生活サポート事業等に従事する方、成年後見に 関わる活動に従事する方、民生委員の活動をしている方、まちづくりに関連する 活動にて代表理事鶴岡とお名刺交換をさせていただいた方を対象に実施しており ます。 

同封のアンケート調査用紙(6 枚)の設問にご記入ください。設問は 23 項目です。 

同封の返信用封筒にアンケート用紙を同封のうえ、2018 年 12 月 10 日までにご投 函ください。 

〔調査について〕 

当アンケート調査は、公益財団法人在宅医療助成勇美記念財団  の助成(2017 年 度  指定公募:介護保険以外のインフォーマル介護サービス者の実態について)

により実施しております。集計結果は、回答者が特定できないようにコード化の うえ分析し、同財団報告書または関連学会等での発表を予定しております。 

〔問い合わせ先〕 

メールアドレス  [email protected]          特定非営利活動法人しましま健康研究所        代表理事  鶴岡麻子  宛 

〔アンケート用紙返信先(調査実施団体)〕 

    〒102-0083  東京都千代田区麹町  2-14-6  麹町パレス  9  階      特定非営利活動法人しましま健康研究所     

    団体ホームページ URL  http://www.rism2.org/  

  以上 

 

都市部で暮らす高齢者の見守りに関するアンケート   

 

  以下の設問 1~23 について、当てはまる項目への☑ (レ点チェック)または記載欄 への記入をお願いします。 

 

1. 最近 1 ヵ月のご自身の余暇活動について教えてください(当てはまるもの全て)。 

        □同居家族と余暇活動を行った  □同居家族以外の人と余暇活動を行った          □一人で余暇活動を行った      □余暇活動は行っていない 

     

2. 最近 1 ヵ月のご自身の余暇活動について、当てはまるテーマを全て選択してく ださい。 

    □運動  □健康  □料理・食事  □旅行・まち歩き  □音楽  □美術・芸術  □写真        □学習  □街の美化緑化  □農業  □防災  □防犯  □介護  □自治会・民生委員        □ボランティア  □活動はしていない  □その他(内容:      ) 

     

3. 現在の余暇活動の頻度を教えてください。 

□週に 1 回  □週に 2 回  □週に 3 回以上  □不定期  □余暇活動はしていない 

□その他(      ) 

 

4. 現在の余暇活動の形態を教えてください。   

□家族以外から構成されるグループ活動に参加している    (参加数は  □1 グループ  □2 グループ以上)   

□家族以外から構成されるグループ活動には参加していない 

□その他(      ) 

 

5. 直近 1 年以内に、介護について自分以外の誰かと話しましたか。 

 

□介護について話をした 

      その内容は  □ニュース・新聞記事  □身内のこと  □親戚のこと   

      □友人・知人のこと  □業務に関わること  □その他(      )            □介護について話していない 

 

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