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章および

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章で示した仮説は以下のとおりである.

仮説Ⅰ:店員‐顧客間の同調傾向において,顧客の先行行動は実験後半にかけて増加 する.

仮説Ⅱ:店員‐顧客間のファッションに関する発話は,実験後半にかけて減少する.

仮説Ⅲ:市場関連情報を重視するファッション・リーダーは,消費者関連情報を重視 するファッション・非リーダーに比べ,店員・店舗から与えられる情報を多 く記憶する.

店員‐顧客間の同調傾向を観察し,これらの仮説を検証するため,加速度センサ,

IC

レコーダ,および記憶テストを用いた実験を行った.そしてそれぞれの実験結果が 仮説に対応する結果を示したかを

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章において確認した.以下にそれぞれに対する考 察を示す.

6.1 加速度分析結果の考察

本節では,仮説Ⅰについて,加速度分析結果を用いて検証する.加速度分析によっ て得られた結果を以下にまとめた.

・リーダー群被験者:後行行動は先行行動より有意に多く,また非リーダー群の後行 行動よりも有意に多かった.有意に大きい相関係数の数も非リ ーダー群を有意に上回った.また,セレクトショップ滞在時間 の前半から後半にかけて,先行行動が有意に増加した.

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・非リーダー群被験者:セレクトショップ内滞在時間の前半から中盤にかけて先行行 動は増えるが,後半にかけて減少した.またこれらの間に有 意差は見られなかった.

以上より,仮説Ⅰはリーダー群において支持できた.また,セレクトショップ内滞 在時間の前半において,被験者の後行行動が多かったことから,店員はリーダー群の 被験者に対して主導権を握るように行動し,後半にかけて被験者の先行行動が増加し,

徐々に主導権を被験者に譲るような接客を行ったと考えられる.さらに,リーダー群 の実験における有意に大きい相関係数の数が,非リーダー群を上回ったことから,リ ーダー群‐店員間に同調傾向を多く観察することが出来たと考えられる.

リーダー群において,実験全体を通して後行行動が先行行動より多くなったのは,

リーダー群の被験者が非リーダー群より多くの影響を店員から受けていたからであ ると考えられる.そして特に多くの影響を受けていたのが実験前半であると考えられ る.つまり,リーダー群の被験者は商品に関する情報を店員から多く(特に前半にお いて)得ていたと考えられる.

6.2 発話プロトコル分析結果の考察

ここでは,仮説Ⅱについて,発話プロトコル分析結果を用いて検証する.発話プロ トコル分析によって得られた結果を以下にまとめた.

・リーダー群:店員の毎分のファッション語発話頻度は,リーダー群の被験者に対す る接客において非リーダー群を有意に上回った.具体的には,(6)ブ ランド名,(7)加工・デザイン,(14)素材・生地,(15)店,に関す る発話頻度が,非リーダー群を有意に上回った.ファッション語発話 の時間推移は,店員・被験者ともに前半から後半にかけて減少した.

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・非リーダー群:ファッション語発話の時間推移は,店員は前半から後半にかけて上 昇する傾向が観察されたが,被験者には大きな変化は観察されなか った.被験者の発話における相づちの割合はリーダー群の被験者を 有意に上回った.

また,(1)アイテムのパーツ,(2)アイテムの分類,(3)アイテム名,(4)コーデ ィネート,(5)サイズ,(8)機能,(9)季節,(10)色,(16)柄,において,店員は 被験者より有意に多く発話することが示された.

以上より,仮説Ⅱはリーダー群において支持できた.これには,リーダーの被験者 に対して店員はファッション語発話を多く行ったこと,および非リーダーの被験者の 相づちが多く観察されたことが影響していると考えられる.店員はリーダー群の被験 者に対して,商品に対する理解を深めさせようとし,ブランド名,加工・デザイン,

素材・生地,店に関する発話においてはリーダーの被験者はこれに反応している.一 方で非リーダーの被験者に対しては,発話による働きかけを行うが,相づちで返され ることが多いために会話は一方通行のような形で終わり,これによってファッション 語発話もリーダー群より少ない結果になったと考えられる.

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6.3 記憶テスト分析結果の考察

ここでは,仮説Ⅲについて,記憶テスト分析結果を用いて検証する.

記憶テスト分析結果では,店員服装記憶テスト,セレクトショップ内記憶テストい ずれにおいてもリーダー群‐非リーダー群間で有意差を観察することはできなかっ た.このため,仮説Ⅲは支持することが出来なかった.

この結果には,表

6.1

にまとめたように,店員がその日のコーディネートを交えて 接客を行うことによる影響があったと考えられる.店員は非リーダーの被験者

1,2

に対してその日店員が着ている服が売っている陳列の前で,店員のコーディネートを 参考にしながら接客を行っていたことが発話の書き起こしによってわかった.これに より,この

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人の被験者は店員の服装,及びそれが売っていた場所を記憶し,その結 果が記憶テストに影響した可能性がある.

6.1 店員の服装に関する発話の有無 組番号 リーダー 非リーダー

p 1.

p 2.

p 3.

p 4.

p 5.

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