第5章 分析結果
5.1 加速度分析の結果
5.1.4 先行・後行行動の平均値
4.3.1
節(5)の分析によって得られた,リーダー群,非リーダー群それぞれの毎分の先行・後行行動平均値の時間推移を図
5.7
,図5.8
に示す.図5.7
はリーダー群の毎 分の先行・後行行動平均値の時間推移,図5.8
は非リーダー群の毎分の先行・後行行 動平均値の時間推移を示す.また,先行行動のリーダー群,非リーダー群の比較を図5.9
に,後行行動のリーダー群,非リーダー群の比較を図5.10
に示す.最後に,全体 の先行・後行行動の数をリーダー群と非リーダー群で比較した図を図5.11
に示す.い ずれのグラフも,縦軸は有意に高い相関係数(p<.01)の数を示し,横軸は図5.7~5.10
においては時間推移,図5.11
では関心度を示す.図
5.7
,図5.8
において,リーダーと非リーダーのそれぞれについて主導権(先行・後行行動)と時間帯(前半・中盤・後半)を要因とする被験者内
2
要因分散分析を行 ったところ,リーダー群では後行行動の相関係数の数が先行行動を上回った(F(1,4)=24.39,p<.01).時間推移を見るとリーダーの場合は後半になるにつれて先 行行動が増加した(F(2,8)=0.55,n.s.).前半・中盤・後半についての分析では有意 差は見いだすことは出来なかったが,時間帯(前半・後半)を要因とする被験者内
1
要因分散分析を行ったところ,後半の先行行動が前半を上回った(F(1,8)=7.47,p<.05).非リーダーの場合は前半から中盤にかけて先行行動は増えるが,後半にかけて減少す る傾向が観察された(F(2,8)=0.43,n.s.).
続いて,図
5.9
,図5.10
において,リーダー群と非リーダー群の時間推移における 先行・後行行動の量を比較するため,関心度と時間推移を要因とする被験者間2
要因 分散分析を行ったところ,先行行動において有意差は見いだされなかった(関心度:46
F(1,24)=1.33,n.s.,時間推移:F(2,24)=0.73,n.s.,交互作用:F(2,24)=0.91,n.s.).
しかしながら,後行行動においては,リーダー群が非リーダー群を上回った(関心度:
F(1,24)=5.15,p<.05,時間推移:F(2,24)=0.09,n.s.,交互作用:F(2,24)=0.83,n.s.).
最後に図
5.11
において,リーダー群と非リーダー群の全体の先行行動と後行行動の 数を比較するため,関心度と主導権を要因とする被験者間2
要因分散分析を行ったと ころ,主効果が有意となった.つまり,リーダー群において,有意に大きい相関係数 の数が非リーダー群を上回り(F(1,8)=9.97, p<.05),後行行動の数が先行行動を上回 った(F(1,8)=9.66, p<.05).47
(a)リーダー1 (b)リーダー2
(c)リーダー3 (d)リーダー4
(e)リーダー5
図 5.5 リーダー群先行・後行行動時間推移
0 50000 100000 150000 200000 250000
前半 中盤 後半
有意に高い相関係数の数
L.1
先行 後行
0 50000 100000 150000 200000 250000
前半 中盤 後半
L.2
先行 後行
0 50000 100000 150000 200000 250000
前半 中盤 後半
有意に高い相関係数の数
L.3
先行 後行
0 50000 100000 150000 200000 250000
前半 中盤 後半
L.4
先行 後行
0 50000 100000 150000 200000 250000
前半 中盤 後半
有意に高い相関係数の数
L.5
先行 後行
48
(a)非リーダー1 (b)非リーダー2
(c)非リーダー3 (d)非リーダー4
(e)非リーダー5
図 5.6 非リーダー群先行・後行行動時間推移
0 50000 100000 150000 200000 250000
前半 中盤 後半
有意に高い相関係数の数
F.1
先行 後行
0 50000 100000 150000 200000 250000
前半 中盤 後半
F.2
先行 後行
0 50000 100000 150000 200000 250000
前半 中盤 後半
有意に高い相関係数の数
F.3
先行 後行
0 50000 100000 150000 200000 250000
前半 中盤 後半
F.4
先行 後行
0 50000 100000 150000 200000 250000
前半 中盤 後半
有意に高い相関係数の数
F.5
先行 後行
49
図 5.7 リーダー群の行動の時間推移
図 5.8 非リーダー群の行動の時間推移 0
4000 8000 12000 16000 20000 24000
前半 中盤 後半
0.4以上の相関係数の数
有意な相関係数の数平均
/min(L)
先行 後行
0 4000 8000 12000 16000 20000 24000
前半 中盤 後半
0.4以上の相関係数の数
有意な相関係数の数平均
/min(F)
先行 後行
50
図 5.9先行行動の時間推移
図 5.10 後行行動の時間推移
図 5.11 相関係数の数の比較
0 4000 8000 12000 16000 20000 24000
前半 中盤 後半
0.4以上の相関係数の数
先行行動
非リーダー リーダー
0 4000 8000 12000 16000 20000 24000
前半 中盤 後半
0.4以上の相関係数の数
後行行動
非リーダー リーダー
0 5000 10000 15000 20000
リーダー 非リーダー
0.4以上の相関係数の数
主導権の量(相関係数の数)
/min
先行 後行
51