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ドキュメント内 修 士 学 位 論 文 (ページ 37-40)

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(a)Cr電 極

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3.3捕 集 対 象:T4フ ァ ー ジ

フ ァ ー ジ と は 大 腸 菌 な ど の 細 菌 類 に 感 染 す る ウ イ ル ス の 総 称 の こ と で 、 正 式 に は バ ク テ リオ フ ァ ー ジ と 呼 ば れ る。 対 象 細 胞 内 で 増 殖 し、 細 胞 を破 壊 し て 、 さ ら に 他 の 菌 に感 染 して 増 殖 を続 け る 。 全 長 は25‑200nm程 度 で あ り、 タ ンパ ク 質 で 構 成 され た 外 殻 と遺 伝 情 報 を持 っ た 核 酸(ウ イ ル ス 核 酸)を 保 有 し て い る。 多 く

の フ ァー ジ は 尾 部 を 持 ち 、Caudoviralesと 呼 ぼ れ る 。 以 下 の3種 類 に 分 け られ る。

Myoviridae(収 縮 性 の 長 い 尾 部 を 持 つ:T4(図1)、Mu、P2な ど)、Siphoviridae (長 い 非 収 縮 性 の 柔 軟 な 尾 部 を持 つ:λ 、T5な ど)、Podoviridae(短 い 非 収 縮 性 の 尾 部 を 持 つ:T3、T7、 φ29、P22な ど)で あ る 。 中 で も 、T4フ ァ ー ジ は 構i造 的 に 非 常 に 安 定 で あ り、 人 体 に は 無 害 、 感 染 効 率 が 高 い と い う こ と だ け で は な く、

1950年 代 か ら変 異 株 が 多 く発 見 さ れ る な ど、T系 フ ァー ジ の 中 で も 重 要 な 位 置 を 占 め る こ とか ら研 究 に よ く用 い ら れ る 。

T4フ ァ ー ジ の 構 造 は 、 正 二 十 面 体 の 頭 部 、 尾 部 及 び6本 の 尾 繊 維 か ら成 る。 頭 部 内 に は 約172kbの2本 鎖 線 状DNAが 格 納 さ れ て い る 。15種 類 の タ ンパ ク 質 か

ら な る 六 角 形 の 尾 部 基 盤 は 極 め て 高 い 感 染 効 率 を 可 能 に す る 精 巧 な 分 子 機 械(生 体 ド リル)で 、 細 長 い 二 重 円筒 構 造 の 部 分 と複 雑 な 構 造 を 持 つ 基 盤 で 構 成 さ れ る。

大 腸 菌 へ の 感 染 過 程 に つ い て 述 べ る 。 尾 繊 維 の 先 端 に は 、 大 腸 菌 の 細 胞 壁 外 膜 の 構 成 物 質 で あ る 「レ セ プ タ ー リ ポ 多 糖 」 の 糖 鎖 を認 識 す る 能 力 が あ り、 効 率 よ く結 合 す る 。 そ の 後 、 大 腸 菌 の 表 層 に 基 盤 部 分 を 接 触 さ せ 、 基 盤 の 中 に 格 納 さ れ て い る 生 体 ド リル を 用 い て 大 腸 菌 の 外 膜 に 穴 を 開 け る 。 内 膜 に 到 達 す る と ウ イ ル ス 核 酸(DNA)を 内 部 に 注 入 し感 染 す る 。 進 入 したDNAは 宿 主 の 複 製 ・転 写 ・翻 訳 装 置 を 用 い て 増 殖 す る。 そ の 後 、 頭 部 、 尻 尾 、 尾 繊 維 が 形 成 さ れ 、 感 染 性 の あ る フ ァ ー ジ 全 体 が 完 成 す る 。1個 の 大 腸 菌 か ら約100個 の フ ァ ー ジ が 構 築 さ れ 、 大 腸 菌 は40分 で 死 滅 す る 。

以 上 の こ と か ら、 本 実 験 で はT4フ ァー ジ ウ イ ル ス を捕 集 対 象 と し た 。

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3.4T4フ ァ ー ジ 実 験 液 の 作 成

3.4.1菌 懸 濁 液 の 調 整

実 験 菌 種 と し て 用 い たT4フ ァ ー ジ の 懸 濁 液 調 整 法 を 以 下 に 示 す 。T4フ ァ ー ジ の 宿 主 と な る 、 大 腸 菌K12株 を 菌 株 か ら 少 量 採 取 し 、LB平 板 培 地 上 に 塗 布 す る 。 次 に 、 イ ン キ ュ ベ ー タ 内 で37℃ 、24時 間 の 条 件 で 増 菌 培 養 し た 。 培 養 さ れ た 大 腸 菌 を デ ィ ス ポ ル ー プ で 採 取 し 、9mlの 滅 菌 済 み の 液 体 培 地(LB‑BrothBaseを 蒸 留 水 で 溶 解 し た も の)に 懸 濁 し た 。 そ の 懸 濁 液 を37℃ 、3時 間 の 条 件 で シ ェ ー カ ー に よ り振 盟 培 養 し 、 大 腸 菌 を 増 菌 し た 。 培 養 後 の 液 体 培 地 にT4フ ァ ー ジ の 原 液1 mlを 加 え 、37℃ で24時 間 振 盟 培 養 し 、T4フ ァ ー ジ を 増 殖 さ せ た 。

培 地 等 の 不 純 物 を 取 り 除 く た め に 、10mlシ リ ン ジ を 用 い て 、 孔 径1.2μm及 び 0.45μmの デ ィ ス ポ ー ザ ブ ル メ ン ブ レ ン フ ィ ル タ ー(DismicR.セ ル ロ ー ス 混 合 エ ス テ ル,孔 径0.45μm、ADVANTEC)を 透 過 さ せ 、T4フ ァ ー ジ 原 液 と し た 。

次 に 、T4フ ァ ー ジ 原 液 を 実 験 液 と し て 用 い る た め に 、 限 外 ろ 過 に よ っ て 媒 質 の 導 電 率 調 整 を 行 っ た(詳 細 は 後 述)。

本 研 究 で は 、 光 学 的 計 測 を 行 う た め 、 蛍 光 染 色 を 行 っ た 。 蛍 光 染 色 剤 と し て 、 4',6‑Diamidino‑2‑phenylindole(DAPI)を 用 い た 。 限 外 ろ 過 後 の 実 験 液2mlに 対

し て 、DAPIを4μ1加 え 、37℃ 、5分 間 の 条 件 で 遮 光 状 態 で 静 置 し 、T4フ ァ ー ジ を 蛍 光 染 色 し た 。0.15Mの 滅 菌 済 みD‑mannitol(DM)溶 液 で 希 釈 調 整 を 行 い 、 導 電 率 を5〜7μS/mに 調 整 し 、 実 験 液 と し た 。

T4フ ァ ージ 原 液 添加

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E.Coli(K12) 原液

2)振 璽培養 (37℃,3〜4h)

3)振擾培養 (37℃,24h)

愈 、 一 過)

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図3.12:実 験 液 作 成 手 順

3.5T4フ ァ ー ジ 実 験 液 の 導 電 率 の 調 整

3.5.1限 外 ろ 過 法

限 外 ろ 過 と は 、 液 体 に 対 し圧 力 を 加 え て 微 細 孔 膜 を 透 過 さ せ る 方 法 の 一 つ で あ る 。 本 手 法 に よ り、 目視 が で き な い 分 子 レ ベ ル で の 分 離 、 濃 縮 及 び 精 製 が 可 能 と な る 。 主 に 、 微 細 孔(1nm〜0.01μm)を 有 す る フ ィ ル タ を 容 器 に 設 置 し、 遠 心 分 離 機 で ろ 過 を 行 う。 本 処 理 に よ り、 溶 液 中 の 濃 度 を維 持 した ま ま 、 溶 媒 の 置 換 が で き る。

本 研 究 に お い て 、T4フ ァー ジ原 液 で は 導 電 率 が 非 常 に 高 く、正 の 誘 電 泳 動 に よ る 捕 集 が 困 難 で あ る。 そ の 為 、 限 外 ろ 過 に よ る実 験 液 の導 電 率 の 調 整 を行 った 。 プ ラー ク 法 を用 い た 定 量 計 測 に は、 セ ン ト リカ ッ ト(U‑20,ク ラ ボ ウ)に よ り導 電 率 調 整 を 行 い 、DEPIM法 に よ る 定 量 計 測 に は セ ン ト リ プ レ ッ プ(UltracelYM‑50,Millipore) を 使 用 した(図3.13参 照)。

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