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48 本研究では PEO 電解質系での Li4Ti5O12 負極の高出力化を達成するため、

様々な方法で出力性能の高い電極設計の構築をおこない、出力特性の改善を目 指した。

1. 粒子サイズによる影響

比較対象として行った有機溶媒系の液電解質では粒子サイズが小さくな

ることで1/10Cでの容量が増加し、またレート特性も向上することが確認さ

れた。

PEO固体電解質系では、二次粒子サイズが3-4μmの場合、理論容量175 mAhg-1に対し、1/10Cでの容量が80 mAhg-1しか得られなかった。細かい 粒子の一部が電極中で孤立したためと考えられる。このことからPEO 固体 電解質系では、ある程度の二次粒子サイズを有していることが Li4Ti5O12粒 子の有効利用に繋がると思われる。

PEO 固体電解質系のレート特性では有機溶媒系の液電解質に比べハイレ ートでの容量減尐率が大きく、その原因としては粒子内でのLi イオンの移 動が二次粒子サイズに支配されることや、PEO 固体電解質のイオン伝導性 が挙げられる。

これらのことより高出力化を目指すためには、既存の有機溶媒系の液電解 質とは異なる電極設計をする必要性がある。二次粒子はできるだけ小さく、

また粒子ができるだけ電極中に孤立した状態を防ぐような設計をする必要 性がある。

2. 炭素複合化

炭素複合化を試みた炭素源の内、PVB,PEOでは不純物なく炭素複合化で きたが、PVC を用いた時不純物があらわれた。粒子表面へ炭素複合化をす ることで、1/10Cでの容量が向上したが、レート特性は未処理のものと比べ 务化することが確認できた。複合化のため 650℃で焼成を行うことで Li4Ti5O12粒子の成長が起きたためと考えられる。

そのため粒子成長を伴わず、炭素複合化し出力特性を向上させるためには、

Li4Ti5O12 を合成する前に炭素源を均一に混ぜ、二次粒子のできるだけ小さ い複合物質を焼成することが必要である。

49 3. 導電補助材による影響

出力特性をあげるには、AB のような球状物質よりも VGCF、CNF のよ うな棒状の導電補助材の方が向いており、またVGCF、ABやVGCF、CNF のように異なる導電補助材を合わせて用いると1/10Cでの容量が向上し、ま たレート特性が向上する結果が得られた。

このことからPEO電解質系で電極内での均質な導電ネットワークが形成 できるような電極設計を行うことで、電極中の孤立した粒子を減らし、また 出力特性を向上させることができると思われる。

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