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4.1. まとめ

本研究では,射出CTプラズマとしてSpheromak及びFRCをモデル化し,それぞれの中 性化過程の時間発展を,並列演算器を活用したハイブリッド・モデルで計算を行った.

これらにより,以下のことがそれぞれのプラズマ・モデルについて確認できた.

4.1.1 Spheromak の場合

本Spheromakモデルでは,1 [mTorr]ガス圧の中性化セルを1 [m]通過することによって,

中性化率が約75 %であることが判明した.また,荷電交換で生じた低速イオンによりCT 残留率は約40 %であり,より長い中性化セルでないと燃料供給対象に悪影響を及ぼす恐れ のあるCT残留物が高速中性ガスフローと共に射出されてしまう可能性が分かった.

しかし,中性化と共に起こると予想していたCTの減衰等は観察できず,シミュレーショ ンの電場モデルに不備があることが判明した.これは,プラズマの平衡解にて,平衡式が 釣り合っていないことが原因であったが,根本的な解決策は今後の課題となった.

4.1.2 FRC の場合

本FRCモデルでは,1 [mTorr]ガス圧の中性化セルを約0.8 [m]通過することによって,中 性化率が約1 %であることが判明した.また,低速イオンの発生より,CT残留率は極めて

高い99.99 %であることが分かった.これは,本FRCモデルがSpheromakモデルに比べて

プラズマが非常に高温・高密度であり,中々中性化されないためである.よって,燃料供 給法として使用する場合は中性化セルのガス圧を増やすか,使用するFRCプラズマを低 温・低低密度化する必要がある.

中性化によるCTの減衰等は観察することができ,CTの電流が中性化に伴って減衰する ことが確認できた.しかし,計算環境の制約により,これが一時的な過渡現象かどうかは 検証できず,さらなる計算時間(タイム・ステップ)の進行が望まれる.

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4.2. 今後の課題

今後の課題としては,まずはSpheromakモデルの平衡解修正が急務である.中性化の進 行に伴う電流減衰が観測できないと,中性化過程が正確に再現できたとは断言できないた めである.その上で,実際の実験装置に合うようにパラメータをより精密に調整し,より 厳密な中性化シミュレーションにすることが望ましい.

また,FRCモデルに関しても,燃料供給装置としての性能評価を行うために,より適切 なプラズマ(大きさ・密度・温度等)を用いてシミュレーションする必要がある.これに 関してはモデル化対象の装置がないため,独自に発案するのが望ましいと考える.願わく は,シミュレーション結果を基に実際の実験装置を構築し,実証実験を行って欲しい.

以上.

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謝辞

本研究を進めるに当たり、的確なご指導と沢山のご助言をいただいた髙橋俊樹准教授に は深く心から感謝申し上げます.特に,研究面だけではなく,研究室における日常面(合 宿,球技大会等の行事を含む)から何事にも真剣に取り込む姿勢を学びました.

主査としてご指導いただきました本島邦行教授,副査としてご指導いただきました佐藤 守彦准教授に厚く御礼申し上げます.私のために時間を割いて下さったことに心から感謝 いたします.また,本島先生のご好意により,並列演算環境を本島研究室のお部屋に設置 させていただきました.重ねて御礼申し上げます.

自然科学研究機構・核融合科学研究所(NIFS)の水口直紀先生を始めとする数値実験研究プ ロジェクト及びプラズマシミュレータの方々には多大なご協力とご助言をいただきました.

特に,小生の未熟な計算コードのためにプラズマシミュレータの計算時間を割り当ててい ただいて本当に感謝いたします.

本研究室プラズマ研究グループの飯島先輩,五味先輩,三井君,浦野君,小池君には本 当にいろいろなことを学びました.お互い,時にはいい刺激となり、時には励まし合い、

非常に良い環境の中で研究をさせていただいたと思います.

また,分野は多少異なりますが,本研究室花粉挙動研究グループの橋本先輩,石倉君,

徳村君,岩崎君,床井君らの研究も励みとなりました.

本当にありがとうございました.

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参考文献

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