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以上のことから,結果を総括すると,「潜在ランク理論によって小さなテストをそのままア イテムバンクにして,コンピュータ適応型テストにすることができる」ということが確認できたと いえる.

今後の課題は次の通りである.

新しいアルゴリズムで,小規模なアイテムバンクを使ってある程度の性能を実現できるこ とが分かったが,リニアテストをCAT化して実施するときには,シミュレーションが不可欠で あり,シミュレーションの結果が悪ければ,ランク数を変更してシミュレーションをやり直す必 要がある.これらのプロセスを容易にするため,プロセスを自動化することが有効と思われ る.言語教育をはじめとして多くの教育現場で使用されている大問形式のアイテムへ対応 するため,多値モデルのアルゴリズムを開発する必要がある.また,複数のテストの結果を 等化して利用範囲を広げることも必要であろう.これらの課題に今後も地道に取り組んでい きたい.

潜在ランク理論に基づく CAT は,理解度テストや学習モジュールの合否判定などの用 途に有効と考えられる.項目応答理論が適用できない小規模なテストは身近なところで多く 実施されているが,そのテストがCAT化できるということが教育や医療の領域で大きなイン パクトを与える可能性があると著者は考える.

参考文献

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