教員が授業実施中に授業計画の改変が必要だと考えてとった対応行動は,次 回以降の授業計画の改善・高度化のために非常に重要な情報である.既存研究 により,対応行動を次回以降の授業計画で採用している事を実験により確認さ れている事からも,それは明らかである.
このような対応行動の実施を考慮した成長型の教授設計プロセスモデルであ
る
Double Loop
モデルに基づき,これまでに対話型教授システムIMPRESSION
が開発されてきた.
IMPRESSION
では,授業計画立案機能により事前に授業計 画の立案が行え,その立案された授業計画に基づき,スライド画像やマルチメ ディア教材の対話的な提示や手書きの描画によるインタラクティブな授業展開 を可能としている.そして,IMPRESSION
を通じて行われた教示行為を授業実 施結果として保存する事が可能である.しかしながら,授業計画の改善・高度 化のために必要と考えられる対応行動を授業計画の立案時に採用する事は考慮 されておらず,そのための仕組みや必要なデータ構造が明らかとなっていなか った.本研究では,授業計画の改善・高度化の支援のために授業実施結果の再利用 が行える授業計画・実施システムの開発を目的とし,そのためのデータ構造の 設計とインターフェイスの設計,そしてその実装を行った.そして,実装を行 った授業計画立案システムと授業実施システムを試行実験により,本研究で目
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指す再利用が正しく行えるかどうかを確認・評価した.本研究により,マルチ メディア教材を対話的に提示可能な共有電子黒板を用いた遠隔授業にも対応し た対話型授業において,その授業実施結果の一部を再利用して計画へ組み込み,
次回以降の授業実施の際にその内容を再現することを可能とするために必要な データ構造とインターフェイスが明らかとなり,授業計画の改善・高度化の支 援が行える可能性があると考えている.
また,今後の課題として,このような授業実施結果の一部を授業計画へ組み 込める機能が,どのような再利用用途でどのように利用されるか,その利用形 態と効果を,実授業において確認する必要があると考えられる.それに伴い,
本システムの操作性等のユーザビリティ調査を行い,その結果に基いて本シス テムをブラッシュアップし,より使いやすいシステムとする事も必要である.
また,書く過程の再現も可能な板書教材の設計や,今回は設計および実装を行 わなかった授業実施システムのポインター機能やテキスト提示機能も,再利用 を考慮して設計,実装を行う必要がある.
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謝 辞
本研究を遂行するにあたり,多大なる御指導,御支援を頂きました東北大学 大学院教育情報学教育部 三石 大准教授,毎週のゼミでの議論や発表練習にて 貴重なご意見をくださいました大河 雄一助教に深く感謝いたします.
審査会において副査をご担当頂き,また貴重なご意見をくださいました早川 美徳教授,今野文子助教に深く感謝いたします.
また,博士課程前期の
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年間にわたりゼミや研究室での日常において学業を 共にし,お互いに励ましあってきた三石研究室の学生の皆様に心から感謝いた します.そして,研究や授業等においてもお世話になりました東北大学大学院教育情 報学研究部の先生方,そして東北大学大学院教育情報学教育部の皆様に,深く 感謝いたします.
最後に,大学院への進学,ならびに研究活動に関して寛大な理解を示し,精 神的,経済的な支援に加え,力強く見守ってくださいました両親に深く感謝い たします.
以上,お世話になりました全ての方々に心から感謝の意を表し,謝辞とさせ て頂きます.