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2016

3

月~2016年

12

月までの長良川流域における硝酸態窒素の輸送に関する研究において,以 下の結果が得られた.

1)

本研究の流域・観測期間においては,流域内平均気温及び流域内平均降水量は水道水中の

NO

3

-N

濃 度の増減にほとんど寄与しないことが明らかになった.

2)

降水イベントの降り始めの翌日に,水道水中の

NO

3

-N

濃度も高くなる事例(2016年台風

16

号)がみ られた.これは,①降水イベントの初期降水により,長良川上流にある森林を含む流域からの窒素の 流出,②初期降水によるファーストフラッシュ現象,③初期降水中の硝酸態窒素濃度が高いこと等が あげられる.

3)

流量が増加すると,水道水中の

NO

3

-N

濃度が減少する事例があった.

4)水道水中の硝酸態窒素濃度負荷量の変動は,概ね濃度よりも流量の影響が大きい.

今後の課題

今回の計測は,2016年

3

月~12月しか行えなかった.

今後の課題として,長良川流域の流量と水道水中の硝酸態窒素濃度の関係について,時空間的に詳 細なデータを取得したうえでさらなる検討が必要である.

38

謝辞

本研究を進めるあたり,ご指導頂きました葛葉泰久教授に深謝致します.また,研究に関して多くの助 言を頂ました渡辺晋生教授,松尾奈緒子講師と山田二久次准教授,本論作成にあたりご指導をいただき ました千田真喜子様に感謝致します.データなどを提供して頂きました国土交通省中部地方整備局河川 部の本間一司様,国土交通省中部地方整備局・木曽川下流河川事務所・調査課・渡辺昭彦様,愛知県 水質実験所の森尚浩様,長良川河口堰管理所の方々に,感謝致します.さらに,データの測定等にご協 力頂きました水環境・自然災害科学研究室の皆様に感謝致します.

39

引用・参考文献

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16

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40

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Mn

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荷特性,水環境学会誌,29(7), 415-421.

41

付録

様々の統計分析の方法は,いずれも,1つの変数が単独で確立分布する,と考えていた.しかし,自 然現象や社会現象の中には,

2

つ以上の現象(変数)がセットになって同時に変化することが多い.それを 分析する方法の

1

つが相関分析である.

相関分析は統計学の様々の分析方法の中で,広く応用され,重要な方法である.計算のステップが少な いので,最初は難しく感じられるが,慣れてしまえば,らくに計算できる.

1

相関関係と相関分析

2

つの現象がペアになって変化する関係事例

1

様々の年齢の夫婦について,夫の年齢と妻の年齢を調べている.すると,夫の年齢と妻の年齢はほぼ同 じように変化することがわかる.

一例として,10組の夫婦の年齢結果を調べた結果を表にしてみた.その結果は,下の表及び右の相関 図のようになった.

相関図から,次のようなことが読み取れる.

夫の年齢が増えるにつれて,妻の年齢も増える.

このことを統計学では,「夫の年齢と妻の年齢の間に相関関係がある」という.

事例

2

休憩時間の長さと,血圧の関係.

夜明けから夜遅くまで約

12

時間働く肉体労働者について,作業中に休息を取る時間と,寝る前の血 圧との管径を調べた.その結果は,下の表及び右の相関図のようになった.

この観測結果から,つぎのようなことが読み取れる.

休憩時間が長いほど,血圧は低くなる.

休憩時間が短いほど,血圧は高くなる.

夫の年齢 妻の年齢

19 19

21 20

25 28

28 24

30 27

36 36

42 54

47 45

55 51

59 51

0 20 40 60

0 20 40 60 80

妻の年齢

夫の年齢

休憩時間 寝る前の血圧

0 182

0.5 168

1 151

1.5 130

2 124

2.5 120

0 50 100 150 200

0 1 2 3

血圧

休憩時間

42

事例

1

のように,Xが増えるにつれて

Y

も増加する関係や,事例

2

のように,Xが増えるにつれて,

Y

が減少する関係を,X と

Y

との間に相関関係がある(省略化して,Xと

Y

の間に相関がある)とい う.

2

正の相関と負の相関 正の相関

事例1のように,Xが増えるにつれて

Y

が増える関係を正の相関という.

正の相関のいろいろな呼び方:

・正の相関

・正相関

・プラスの相関

正相関は相関図に描くと,右上がりの図になる.

負の相関

事例2のように,Xが増えるにつれて

Y

が減少する関係を負の相関という.

負の相関のいろいろな呼び方:

・負の相関 ・負相関 ・マイナス相関

負相関は,相関図に描くと右下がりの図になる.

3

相関の程度

2

つの変数

X

Y

の間の相関関係が強いことを,相関が高いという.相関関係が弱いことを,相関が 低いという.

相関の程度を示す係数は相関係数である.相関係数は

r

という記号で表す.

正相関の時は,rは

0

から1の間のプラスの値になる.

負相関の時は,rは

0

から-1の間のマイナスの値になる.

下の表及び相関の程度図のように示す.

0.0 ≤ |r| ≤ 0.2 ほとんど相関がない

0.2 ≤ |r| ≤ 0.4 やや相関がある

0.4 ≤ |r| ≤ 0.7 かなり相関がある

0.7 ≤ |r| ≤ 1.0 強い相関がある

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