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結論

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本研究では、人々があまり環境配慮商品の購買してないことの問題解決のために環 境配慮商品の推薦手法について検討した。

第2章では、環境配慮商品が積極的に購買されていない背景として、以下の二つの原 因があることを述べた。第一に、環境配慮商品の購買促進には環境配慮性のみに着眼 されており、購買時に重視される消費者価値観が重視されていないことである。第二 に、オンラインショッピングなどの購買促進に利用されている推薦技術は、購買履歴に よる推薦手法が主流であり消費者価値観は注目されていないことである。そこで、本 研究では、消費者価値観を考慮した環境配慮商品の推薦手法を提案し、その有効性を 評価した。

第3章では、推薦手法に用いる消費者価値観・消費者属性、および推薦対象とする 環境配慮商品について検討した。そして、環境配慮商品を消費者価値観と消費者属性 から推薦するための推薦手法について述べた。

第4章では、推薦手法構築に必要なデータ収集のためのアンケート調査について述 べた。アンケートの調査では、まず質問項目を作成し調査対象のモニタを選定するた

めの10,000人を対象にしたスクリーニング調査を実施し、調査会社のモニタ1,040人

から有効なサンプルを集めることができた。アンケートの調査結果からは、食品・飲 料品よりも日用品の環境配慮商品の方が選ばれやすいことわかった。また、消費者価 値観では、商品購買時には「品質」「安さ」に関係する消費者価値観が重視されている ことがわかった。

第5章では、アンケート調査で集めた消費者情報から推薦手法を構築した。そして、

構築した推薦手法を比較検討することで、消費者価値観を用いた推薦手法の有効性を 評価した。有効性評価には、アンケート結果を有効に活用し、さまざまな推薦手法の性 能を比較するためにクロスバリデーションで算出した適合率を用いた。その結果、消 費者価値観を用いた推薦手法では、食品・飲料品と日用品の両方の商品ジャンルで、環 境配慮行動の規定因子である消費者属性を用いる推薦手法よりも適合率が向上するこ とがわかった。消費者価値観のみを用いた買いやすさの指標による推薦手法は、検討 した推薦手法の中では最も適合率が高い結果となり、環境配慮商品の推薦に有効な推 薦手法であることが分かった。

表 6.1: 商品購買における実用化場面と本研究との差異

本研究 オンラインショッピング 小売店での買い物 商品へのアクセス  モニターへ自動で商品提示 商品検索  実店舗への移動

取扱い商品数 3 多数 多数

ニーズ 欲しいことの前提 状況による 状況による

経済資源  考慮しない 考慮必要 考慮必要

購買後の行動 検討していない 配送 持ち帰り

しかし、本研究の消費者価値観を用いた推薦手法は、アンケート調査をもとにした 基礎的な検証結果であり、実際に消費者が購入する状況では推薦手法の有効性を検証 していない。本研究と実際の消費者への商品購買の状況の場面には、表6.1に示すよう な違いがある。人々がより多くの環境配慮商品を購買していくには、今後、本研究で 有効性が示された推薦手法を実用化し、環境配慮商品を製造する企業と共同で消費者 価値観を考慮した推薦手法が有効かどうかを確かめる必要がある。

謝 辞

本研究を進めるにあたり、ご指導を頂いた下田宏先生と石井裕剛先生に感謝致しま す。先生方には、多くの貴重な時間を修士課程を通して、ご指導していただけました。

先生方に自身が不出来な部分を忍耐強く指摘され続けることによって、自分の生産性 を高めることにつながる新しい視点を学ぶことができました。本研究室で取り組み学 んだことを今後はビジネスで活かしていきます。

また、研究テーマを考えるにあたってアドバイスを下さった博士課程の北村尊義さ ん、修士論文の添削等でお世話になった修士一回生の藤井巧哉くんと金川英弘くん、同 じ研究部屋で様々な議論をした皆様に感謝いたします。

参 考 文 献

[1] IPCC: CLIMATE CHANGE 2013,http://www.ipcc.ch/report/ar5/wg1/(2015年1 月25日現在).

[2] SWISSRE: 2014年の自然災害と人災,http://www.swissre.com/sigma/(2015年1月 25日現在).

[3] 首相官邸: 地球温暖化対策推進本部,http://www.kantei.go.jp/jp/singi/ondanka/(2015 年1月22日現在).

[4] 独 立 行 政 法 人 国 立 環 境 研 究 所:温 室 効 果 ガ ス 排 出 量・吸 収 量 デ ー タ ベ ー ス, http://www-gio.nies.go.jp/aboutghg/nir/nir-j.html(2015年1月22日現在).

[5] 環境省: グリーンマーケット+研究会, http://www.env.go.jp/policy/ g-market-plus/com/rep/mat01.pdf(2015年1月14日現在).

[6] Dietmar Jannach, Matkus Zanker, Alexander Felfernig, Gerhard Friedrich: 情報 推薦システム入門, 共立出版(2012).

[7] Yehuda Koren, Robert Bell, Chris Volinsky: MATRIX FACTORIZATION TECH-NIQUES FOR RECOMMENDER SYSREMS , the IEEE Computer Society, 0018-9162/09(2009).

[8] 土屋勝也,石井裕剛,下田宏:個人の消費・社会行動に関する価値観を考慮した 環境配慮行動推薦システムの提案, 信学技報, pp.157-162(2009).

[9] 諏訪博彦,山本仁志,岡田勇, 太田敏澄:環境配慮行動を促す環境教育プログラム 開発のためのパスモデルの構築, 日本社会情報学会誌, 18(1) , pp.59-70(2006).

[10] Morris B. Holbrook:CONSUMER VALUE, ROUTLEDGE(1999).

[11] Lynn R. Kahle, Sharon E. Beatty and Pamela Homer: Alternative Measurement Approaches to Consumer Values: The List of Values (LOV) and Values and Life Style (VALS), Vol. 13, No. 3, The University of Chicago Press (1986).

[12] Strategic Business Insight: VALS, http://www.strategicbusinessinsights.com/vals/

ustypes.shtml(2015年1月22日現在).

[13] 工藤匠,阿部晃士:環境配慮行動とその規定因の類型, 総合政策, 5(3) , pp.429-444(2004).

[14] 松本茂:環境配慮行動の規定要因, 経済研究, 3 , pp.59-82(2011).

[15] 環境省:環境ラベル等のデータベース, http://www.env.go.jp/policy/hozen/green/

ecolabel/a00.html(2015年1月22日現在).

[16] エコマーク事務局:商品の認定基準, http://www.ecomark.jp/nintei/(2015年1月22 日現在).

[17] 農林水産省:有機食品の検査認定制度, http://www.maff.go.jp/j/jas/index.html(2015 年1月22日現在).

[18] C.M.ビショップ: パターン認識と機械学習,シュプリンガージャパンpp31-33(2002).

付録 A アンケート調査書

図 A.1: 環境配慮商品の購買行動に対するアンケート1

図 A.2: 環境配慮商品の購買行動に対するアンケート2

図 A.3: 環境配慮商品の購買行動に対するアンケート3

図 A.4: 環境配慮商品の購買行動に対するアンケート4

図 A.5: 環境配慮商品の購買行動に対するアンケート5

図 A.6: 環境配慮商品の購買行動に対するアンケート6

図 A.7: 環境配慮商品の購買行動に対するアンケート7

図 A.8: 環境配慮商品の購買行動に対するアンケート8

図 A.9: 環境配慮商品の購買行動に対するアンケート9

図 A.10: 環境配慮商品の購買行動に対するアンケート10

図 A.11: 環境配慮商品の購買行動に対するアンケート11

図 A.12: 環境配慮商品の購買行動に対するアンケート12

図 A.13: 環境配慮商品の購買行動に対するアンケート13

図 A.14: 環境配慮商品の購買行動に対するアンケート14

図 A.15: 環境配慮商品の購買行動に対するアンケート15

図 A.16: 環境配慮商品の購買行動に対するアンケート16

図 A.17: 環境配慮商品の購買行動に対するアンケート17

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