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藻 類

平成 22 年度に採取された土壌中のプルトニウム濃度は、平均値及び範囲と もに平成 12 年度から平成 21 年度までの結果と同程度の値であった。また、

3. 結語

各分析機関の分析・測定結果は良好であり、測定操作は、ほぼ適正に実施されたと判 断された。一例として寒天(5㎝)の結果を図

2

に示す。

図2 寒天(5㎝)の測定結果

財団法人日本分析センターにおけるISO取得について

財団法人 日本分析センター 北村清司、釼持裕、伊藤義郎

1.緒言

環境放射能、放射線を中心に幅広く種々の分析を行う 当センターは、顧客及び社会的要求に対応するため、第 三者審査機関によるISO(国際標準化機構)の認証・

認定を受けている。以下に概要を示す。

2.ISO 認証・認定の概要 1)ISO9001

規格:品質マネジメントシステム 取得:平成 12 年 6 月

【概要】

組織の品質についての方針を定め、顧客満足向上の ために業務を継続的に改善していく仕組み。

【品質方針】

私たちは、効率的な体制の下に、迅速に信頼 できるサービスを提供します。

2)ISO14001

規格:環境マネジメントシステム 取得:平成 22 年 1 月

【概要】

組織の活動、製品及びサービスにより生じる 環境への影響を、継続的に改善していく仕組み。

【環境方針】(一部抜粋)

環境に配慮した事業活動を推進するため、業務の継 続的改善を図り、環境汚染の予防、環境負荷の低減に 努めます。

3)ISO/IEC27001

規格:情報セキュリティマネジメントシステム 取得:平成 21 年 3 月

【概要】

組織自らの情報資産に対するリスクアセス メントを行い、必要なセキュリティレベルを決

め、運用する仕組み。

【基本方針】(一部抜粋)

Ⅳ−4

国民の信頼感及び安心感を確保するため、徹底し たリスクアセスメントを行い、問題発生の予防に努

める。

4)ISO/IEC17025

規格:試験所の能力 取得:平成 14 年 6 月 【概要】

試験所の技術的能力の認定に関する規 格である 。 試験所がマネジメントシステムを運用し、技術的に 適格であり、妥当な結果を出す能力があることを認 定。なお、アンチ・ドーピング研究所は、JAB から 平成 23 年 9 月に血液検査で認定。

【品質方針】

私たちは、効率的な体制の下に、迅速に信頼でき るサービスを提供します。

5)JCSS(ISO/IEC17025)

規格:校正機関の能力 取得:平成 22 年 3 月 【概要】

計量法に基づく校正事業者認定制度(JCSS)は、

校正事業者において校正されたデータの信頼性を 確保するために、校正事業者が特定の分野の校正 を行う能力があることを認定する制度。

【品質方針】

私たちは、効率的な体制の下に、迅速に信頼でき るサービスを提供します。

3.結 語

当センターは、種々の分析を行う専門機関(環境放射能の分析、安定同位体比等 の分析、ドーピング禁止物質・規制薬物の分析)である。

ISOの導入により、マネジメントシステムの有効性を継続的に改善し、組織内 の手順、基準等を整備してきた。これにより、製品・サービスについて、一段と顧 客の満足を得られるようになったと思われる。

平成 24 年度には、試験所の技術的能力を認定する規格である ISO/IEC17025 の認 定範囲の拡大及び情報セキュリティマネジメントシステムを認証する規格である ISO/IEC27001 の認証範囲の拡大が予定されている。

環境放射能分析研修について

財団法人日本分析センター 立木 豊

1.環境放射能分析研修の概要

財団法人日本分析センターは、20 余年にわたり、環境放射線モニタリングを常時実施する機関の実務 担当者を対象に、短期間で環境放射能分析・測定の知識及び技術の習得を目的として環境放射能分析研 修を実施してきた。

本研修の特徴は、①文部科学省測定法シリーズへの準拠、②少人数、③実習を主体、④コンピュータ 支援教育学習システム及び放射線計測シミュレータの使用、⑤受講後のフォローアップである。

下表に 23 年度に実施した研修コース名等を示す。

本研修は、受講者から概ね良い評価を得ており、特に実務経験の比較的少ない受講者にその傾向が高 い。受講者からは、実習時間の増加、さらなる詳細な内容の実習の実施、理論中心の講義時間の増加等、

研修日数の増加につながる要望も多い。

環境放射能分析・測定の入門(第1回) 5 4/18~4/22 10 4

環境放射能分析・測定の入門(第2回) 5 5/30~6/3 10 13

環境放射能分析・測定の基礎(第1回) 8 5/11~5/20 10 3

環境放射能分析・測定の基礎(第2回) 8 6/14~6/23 10 10

環境試料の採取及び前処理法  4 4/25~4/28 8 5

放射性ストロンチウム分析法 9 6/27~7/7 6 4

アルファ放射体分析及び迅速分析法(平常時及び緊急時) 7 9/6~9/14 6 6

トリチウム分析法 4 5/24~5/27 8 5

放射性ヨウ素測定法(緊急時) 3 7/25~7/27 8 6

ゲルマニウム半導体検出器による測定法(平常時)(第1回) 7 7/28~8/5 10 12 ゲルマニウム半導体検出器による測定法(平常時)(第2回) 7 11/24~12/2 10 10 ゲルマニウム半導体検出器による測定法(緊急時) 4 12/5~12/8 8 11

環境ガンマ線量率測定法(平常時) 5 8/22~8/26 10 4

環境放射線量測定法(緊急時) 3 8/29~8/31 8 5

積算線量測定法(平常時) 4 7/19~7/22 8 7

環境放射線モニタリングにおける線量評価(平常時及び緊急時) 5 9/26~9/30 12 10

88 142 115

合  計

コ ー ス 名 日数 日 程 募集

人員 受講者数

2.今後の環境放射能分析研修

平成 23 年 3 月 11 日の東日本大震災を契機とする東京電力福島第一原子力発電所事故により、多くの 機関が放射線の分析・測定を実施するようになったことから、研修対象の拡大に伴い研修項目の多様化 及び内容の一部見直しが必要になると思われる。今後は、実務に即した実習を主体としつつも、基礎的 事項に加え関連情報を積極的に取り入れる等、講義の充実を図ることとしたい。

Ⅳ−5

Ⅴ.都道府県における放射能調査

Ⅴ-1 北海道における放射能調査

北海道立衛生研究所 佐藤千鶴子、市橋 大山 青柳 直樹、高野 敬志

1.緒言

前年度に引き続き、平成 23 年度に文部科学省の委託を受けて北海道が実施した「環境放射能 水準調査」の結果を報告する。

2.調査の概要 1)調査対象

①全ベータ放射能:降水(定時降水)

②核 種 分 析:降下物、陸水、土壌、精米、野菜類、牛乳、淡水産生物、海水、海底土、

海産生物

③空間放射線量率:モニタリングポストによる連続測定 2)測定方法

試料の採取、前処理及び測定は「環境放射能水準調査委託実施計画書(平成 23 年度)」及び 文部科学省放射能測定法シリーズに準拠し実施した。

3)測定装置

①G M 計 数 装 置:アロカ TDC-103(GM-HLB-2501)

②ゲルマニウム半導体検出器:ORTEC GEM-25

③モ ニ タ リ ン グ ポ ス ト:アロカ MAR-22 4)調査結果

①全ベータ放射能:定時降水試料中の全ベータ放射能測定結果を表1に示した。

32 試料について測定を行ったが、すべて検出下限値未満であった。

②核 種 分 析:各種環境試料中の核種分析結果を表2に示した。

降下物(4~9月及び3月)、陸水(原水、蛇口水、淡水)、土壌、ダイコン、原乳、フナ、サ ケ、マダラ、ホッキの試料から137Cs が検出された。また、降下物(4~9月)、陸水(蛇口水、

淡水)、原乳、フナ、サケ、マダラ、ホッキの試料から134Cs が、降下物(4、5月)の試料から

131I が検出された。その他の人工放射性核種は全ての試料において検出されなかった。本年度 の調査結果は、過去3年間(震災以降除く)の範囲を上回るものもあったが、これらは福島 第一原子力発電所事故の影響があったものと考えられる。

③空間放射線量率:モニタリングポストによる空間放射線量率測定結果を表3に示した。

本年度の調査結果は、年間の最低値が 23 nGy/h(積雪の影響)、最高値が 64 nGy/h(降雪の 影響)、平均値が 29 nGy/h であり、これまでの結果とほぼ同じレベルであった。

④モニタリング強化:福島第一原子力発電所事故に伴うモニタリング強化の結果を別表1、2 に示した。

4/15~16 の定時降下物から 131I 及び 137Cs が検出された。その他の定時降下物及び蛇口水 から、人工放射性核種は検出されなかった。また、空間放射線量率に異常は見られなかった。

3.結語

定時降水試料中の全ベータ放射能測定及びモニタリングポストによる空間放射線量率測定に ついて、本年度の調査結果は、これまでとほぼ同じレベルであった。また、各種環境試料中の核 種分析において、過去3年間(震災以降除く)の範囲を上回るものもあったが、これらは福島第 一原子力発電所事故の影響があったものと考えられる。

表1 定時降水試料中の全ベータ放射能調査結果

採取年月 降水量

(mm)

降水の定時採取(定時降水)

放射能濃度(Bq/L) 月間降下量

(MBq/km) 測定数 最低値 最高値

平成 24 年1月 39.0 11 N.D. N.D. N.D.

2月 38.0 11 N.D. N.D. N.D.

3月 24.0 10 N.D. N.D. N.D.

前年度までの過去3年間の値 316 N.D. N.D. N.D.

1) N.D.は「検出下限値未満」を示す。

2) 過去3年間の値については、震災後(平成23年3月12日以降の値)は除く。

表2 ゲルマニウム半導体検出器による核種分析測定調査結果

1) N.D.は「検出下限値未満」を示す。

2) その他の検出された人工放射性核種は最大値のものを示す。

3) 過去 3 年間の値については、震災後(平成23年3月12日以降の値)は除く。

試料名 採取

場所

採取 年月

検体 数

134Cs 137Cs 前年度までの 過去 3 年間の値

その他の検出 された人工 放射性核種

単位 最低値 最高値 最低値 最高値 最低値 最高値

降下物 札幌市 H23. 4

~H24. 3 12 N.D. 6.0 N.D. 5.7 N.D. 0.15 4 月 131I:5.7

5 月 131I:0.58 MBq/km2

上水・原水 札幌市 H23. 5 1 N.D. 0.40 N.D. 0.91 なし

mBq/L 上水・蛇口水 稚内市 H23. 5 1 0.66 0.75 N.D. N.D. なし

淡水 石狩市 H23. 7 1 0.78 0.77 N.D. N.D. なし

土 壌

0-5cm

江別市 H23. 8

1 N.D. 15 14 19

なし Bq/kg 乾土 N.D. 470 280 460 MBq/km2

5-20cm 1 N.D. 8.8 7.6 10

なし Bq/kg 乾土 N.D. 1400 1200 1600 MBq/km2 精米 石狩市 H23.11 1 N.D. N.D. N.D. N.D. なし Bq/kg 精米 野

大根 恵庭市 H23. 8 N.D. 0.029 0.019 0.13 なし

Bq/kg 生 ホウレン草 恵庭市 H23. 8 N.D. N.D. N.D. 0.061 なし

牛乳

札幌市

H23. 8 3 N.D. 0.098 N.D. 0.093 N.D. N.D. なし Bq/L 由仁町

当別町 淡水産

生物 フナ 石狩市 H23. 7 1 0.071 0.078 N.D. 0.12 なし Bq/kg 生 海水 余市町 H23. 7 1 N.D. N.D. N.D. N.D. なし mBq/L 海底土 余市町 H23. 7 1 N.D. N.D. N.D. N.D. なし Bq/kg 乾土

海 産 生 物

サケ 浦河町 H23.10 1 0.040 0.13 0.053 0.060 なし

Bq/kg 生 マダラ 釧路市 H24. 1 1 0.42 0.76 0.11 0.19 なし

ホッキガイ 苫小牧市 H23. 9 1 0.034 0.064 N.D. N.D. なし ホタテガイ 猿払村 H23. 9 1 N.D. N.D. N.D. 0.024 なし コンブ 余市町 H23. 7 1 N.D. N.D. N.D. 0.081 なし

ドキュメント内 環境放射能調査研究成果論文抄録集 (ページ 94-123)

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