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第二章 視覚シミュレーション下の歩行動作の特徴

2.3 結果

2.3.1 視覚条件間の歩行速度,歩幅,歩調

歩行速度は晴眼条件が最も高い値(73.7 ± 7.6m/min)を示し,低視力条件(p<0.05)およ び視野狭窄条件(p<0.01),全盲条件(p<0.001)との間に有意差が認められた.また,視覚 的な情報を得ることのできない全盲条件が最も低速歩行(58.8 ± 7.9m/min)を示し,低視力 条件と比較して歩行速度が有意に減少した(p<0.05)(図2.7a).歩幅は歩行速度の結果と同 様,晴眼条件と比較して低視力条件(p<0.01),視野狭窄条件(p<0.01),全盲条件(p<0.001)

が有意に減少した(図2.7b).また,歩調は全盲条件が最も高い値(113.3 ± 4.6steps/min)を示 し,晴眼条件と比較して有意に高い値(p<0.01)を示した(図2.7c).

2.3.2 視覚条件間の足底角,クリアランス高

HC足底角度は晴眼条件が最も高い値(26.2 ± 4.8 °)を示し,晴眼条件と比較して低視 力条件(p<0.01),視野狭窄条件(p<0.01),全盲条件(p<0.01)が有意に減少した.特に明 瞭な視界部分を有さない低視力条件と全盲条件で HC 足底角度の減少が認められた(図

2.7d).TO足底角度はHC足底角度の結果と同様に,晴眼条件が最も高い値(67.2 ± 4.5 °)

を示し,晴眼条件と低視力条件(p<0.01)および視野狭窄条件(p<0.01),全盲条件(p<0.001)

の間に有意差が認められた(図2.7e).遊脚期のつま先クリアランス高は視覚条件の有意な 主効果は認められなかった(図2.7f).

2.3.3 視覚条件間の頭部前後傾角,下肢関節角

1歩行サイクル中の頭部前傾角度は視野狭窄条件が最も高値(9.6 ± 2.3 °)を示し,晴眼 条件(p<0.01),低視力条件(p<0.05),全盲条件(p<0.05)との間に有意差が認められた.

視野狭窄条件以外の視覚条件では0 °付近,つまり直立姿勢時の頭部前後傾角度を維持する 歩行姿勢となった(図2.8).

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HC股関節角度は晴眼条件が最も高い値(17.1 ± 2.5 °)を示し,視野狭窄条件(p<0.05), 全盲条件(p<0.05)との間において有意差が認められた(図2.9a).HC膝関節角度はHC股 関節角度の結果と同様に,晴眼条件が最も高い値(175.0 ± 1.3 °)を示し,低視力条件(p<0.05)

との間に有意差が認められた(図2.9b).HC時の足関節角度(図2.9c)およびTO時の股関 節角度(図2.9d)は視覚条件の有意な主効果は認められなかった.TO時の膝関節角度は視野 狭窄条件が最も高い値(138.6 ± 2.6 °)を示し,晴眼条件と比較して有意に高い値(p<0.05)

を示した(図2.9e).TO時の足関節角度は晴眼条件が最も高い値(121.3 ± 1.9 °)を示し,全 盲条件(p<0.05)との間に有意差が認められた(図2.9f).

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図2.7 視覚条件間の(a)歩行速度,(b)歩幅,(c)歩調,(d)HC足底角度,(e)TO足

底角度,(f)クリアランス高 ***p<0.001 **p<0.01*p<0.05 (a) (b) (c)

(d) (e) (f)

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図2.8 視覚条件間の頭部前後傾角度

**p<0.01*p<0.05

図2.9 視覚条件間の(a)HC股関節角度,(b)HC膝関節角度,(c)HC足関節角度,

(d)TO股関節角度,(e)TO膝関節角度,(f)TO足関節角度 *p<0.05 (a) (b) (c)

(d) (e) (f)

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