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結果及び考察

ドキュメント内 極限の超短パルス光発生に関する基礎研究 (ページ 35-41)

川 2 一

dz 2 4mlイーい。-ω-) Y +い。-ω一))r

2.4 結果及び考察

図2.3に発生した多色レーザー光のスペクトルを示す。 Fで表記された基本波 スペクトルの周囲に、 四波ラマン混合により発生した高次誘導回転ラマン光が 多数発生している。 各発振線の波長を表2.1 に示す。 図2.3では第2回転スト ークス光から第15回転アンチストークス光までが確認できる。 さらに光電子 増倍管への印加電圧を増加して分光感度を向上させると、 第 27アンチストー クス光までが確認できた。 検出器の感度限界が930 nmまでのため、 長波長域 では、 これ以上高い次数のストークス光は測定できなかったが、 アンチストー クス光の発生本数を考慮すると、 より高次のストークス光も発生していること が推測される。第5"'"'8次回転アンチストークス線が 2本に分裂したように見 えるが、 これは表2.1からもわかるとおり、 それらの回転線と非常に近い発振 周波数で、 振動アンチストークス光及び振動・回転ラマン光が発生しているた めで あ る 。 本研究で行って い る よ うな 高 次 回 転 ラ マ ン 光 発 生実験に

kS232ω乙定-ω出

500 600 700 800 900

Wavelength (nm)

図2.3 高次回転ラマン光スペクトノレ

表2.1 図2.3中の各発振線スペクトノレの波

純回転次数 回転波長(nm) 振動波長(nm)振動・ 回転波長(nm)

-2 916

869

827 827

789

2 754

3 722

4 693 690

5 665 663

6 640 639

7 617 615

8 596 594

9 576 574

10 557

11 539

12 523

13 507

14 492 490

15 479

16 465

17 453

18 441

19 430

20 420

21 410 407

22 400

23 391

24 382

25 374

26 366

27 358

kC何回国一ω吉岡れま判定方出

-10 -5 。 5 10

Time

(fs)

図2.4 図2.3のスペクトノレのフーリエ変換により得られた超短パルス光の時間波形

おいては、 通常、 基本波から約4155cm・1の周波数差を持つ第1振動ラマン光、

及び振動・回転ラマン光の発生強度は、それらと同一周波数帯域に発生する基 本波からの純回転ラマン光強度よりもかなり高し'[13-15]。しかしながら、 本実 験では高い光強度の純回転ラマン光を発生することに成功した。その原因につ いて以下に考察する。

図2.3に示される多数のアンチストークス光は四波ラマン混合により発生し、

高次アンチストークス光の発生効率に、 式(2.52)も示すとおり、 基本波強度及 び第1ストークス光強度が非常に大きな影響を及ぼす。 本研究では、 以前の研 究[13・15]のような、第1ストークス光に相当するシードレーザー光をあらかじ め基本励起光と時間的空間的に重ねて水素ガスに集光するこ色励起法を採用 せず、 第1ストークス光は、 楕円偏光となっている基本波からの誘導回転ラマ ン散乱により発生している。 よって、 四波ラマン混合が起こる前段階としての 誘導回転ラマン散乱の発生効率が、高次回転ラマン光発生に強い影響を与える と考えられる。 ここで式(2.12)、 (2.13)、 及び微分ラマン散乱断面積(daldf2)は 第1ストークス光周波数偽の4乗に比例する。 一方、第1ストークス光の発 生強度Isは、 伶の 1乗に指数関数的に場加する。誘導振動ラマン散乱と誘導!日 転ラマン散乱に関するそれぞれの発生ゲインについて式(2.13)を用いて比較す ると、 ラマンライン幅('"'-'0.03 cm・1)に対して励起光ライン幅(> 0.1 cm・1)が 十分大きいため、 A偽ot, .L1úJvib→d伐としてよい。 ここで、 grotI gvib =叫ot I 仇ib= 1.45であるため、第1ストークス光発生強度の比は式(2.12)より、Is.rot I Is,vib = exp(1.45) = 4.26となる。 また、 励起光が楕円偏光であるため、(daldf2)叫が高く なり、さらに第1回転ストークス光が第1振動ストークス光よりも高効率で発 生するのに優位な実験条件となる。 次に、 式(2.52)より、 アンチストークス光 の発生ゲインは、 I/Is/.L1ØRに比例するため、IAs.rot I IAs‘vib = Is.rot I Is、vibとなり、

振動アンチストークス光よりもはるかに高い変換効率で回転ランチストーク

ス光が発生することになる。 この効果は、励起光並びに全体の散乱光の発振周 波数帯域が長波長域にシフトするに従って大きくなる。 本実験では励起光とし て用いたチタンサファイアレーザーは、通常この種の実験に用いられる可視ま

たは紫外励起レーザーと比較して、 より長波長域に発振ノくンドをもつため、 回 転ラマン光の選択的発生という目的に対して、極めて有利となることがわかっ た。

次に、 励起光のライン幅と尖頭出力の関係に関して、 過去の研究と比較検討 した。 励起光のパルス当たりのエネルギ-- êpが一定の場合、 その尖頭出力IL

はパルス幅Aらの減少に対して反比例して増加する。

Ir =� f

L1t

p

(2.53)

ここで、 励起光がフーリエ限界パルスであると仮定すると、Aらが減少するに 従って、 式(l.2)より、 励起光のライン幅Aλは増加する。

本実験で励起光として用いたピコ秒チタンサファイアレーザーは、ほぼフー

リエ限界パノレスであると仮定してよく、従来用いられていたナノ秒レーザーと 比較して2'"'"'3桁大きな尖頭出力を持っているにもかかわらず、Aλ に関して は、 従来のナノ秒レーザーとほぼ同等の値となっている。

第1ストークス光強度Isは、 式(2.12)からわかるように、ILに対して指数関 数的に増加する。 一方、 基本波と第1ストークス光の四波ラマン混合より発生 する第1アンチストークス光の強度は、 式(2.52)に示されるように、IL2Isに比 例する。

本実験で用いたピコ秒励起光は、 従来のナノ秒励起光に対して、 約102倍の尖

頭出力を持っているため、 四波混合発生効率が高くなり、高強度の高次ストー クス光及びアンチストークス光を得ることが出来たと結論できる。

図2.3の多色レーザーの各回転ラマン光の位相が同期すると仮定して、 以下

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