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結果および考察

第 4 章 エコセメントと混和材の混合粉体を結合材とした硬化体の基礎特性

4.1 粉体粒子の充填構造に関する基礎検討

4.1.4 結果および考察

(1) タッピング試験

図 4-1に,エコセメントを基材とし,高炉スラグ微粉末6000(BFS6)で質量置換した混 合粉体を用いた場合の,置換率と実積率の関係を示す。BFS6 による置換率の増加に伴い,

混合粉体の実積率が直線的に低下していることがわかる。これは,混合粉体を作製するとき に使用したV 字混合器では十分なせん断力を与えることができず,乾燥状態での粉体同士 の混合が適切に行えなかったためと考えられる。また,測定時にBFS6の団粒が確認された。

このため,タッピング試験はこれ以降の検討には使用しないこととした。

30 35 40 45 50 55 60

0 20 40 60 80 100

実積率(%)

BFS6による質量置換率(%) 図 4-1 BFS6 による質量置換率と実積率

76 (2) 液相利用試験

図 4-2に,エコセメントを基材とし,BFS6および高炉スラグ微粉末8000(BFS8)で体積 置換した混合粉体を使用した場合の,置換率と実積率の関係を示す。いずれの BFSを用い た場合でも,体積置換率の増加に伴い,混合粉体の実積率は低下していることがわかる。

本試験では,エコセメントと各BFSの混合を,液相中で攪拌することにより行っている。

このため,乾燥状態での混合と比較して良好な混合状態となっていることが予想されるが,

試験結果は,タッピング試験の場合と同様の傾向を示している。ここで,実積率の水準がタ ッピング試験結果(図 4-1)と液相利用試験結果(図 4-2)で異なっているが,これは気相 中と液相中での粉体粒子の堆積機構が異なるためであるので,絶対値の相違は問題となら ないと考えられる。

図 4-2 BFS 体積置換率と実積率 10

15 20 25 30 35

0 20 40 60 80 100

実積率(%)

BFSによる体積置換率(%) BFS6 BFS8

77 (3) セメントペーストの単位容積質量による試験

図 4-3および図 4-4に,各 BFSを体積置換率0~80%の範囲で変化させた混合粉体を用 い,水粉体体積比(VW/VB)を変化させたときの,水粉体体積比とセメントペーストの単位 容積質量から算出された空隙率の関係を示す。水粉体体積比が大きくなると,空隙率が負と なっている。これは,配合上の単位容積質量よりも実測の単位容積質量が大きくなっている ことによるもので,水量が粒子間空隙体積よりも顕著に大きいため,粉体粒子が沈降分離す ることで生じる現象である。そして,水粉体体積比がある値以下となると,空隙率が急激に 増大することがわかる。そして,空隙率0%となる水粉体体積比が,混合粉体ごとに異なる ことがわかる。従って,各BFS体積置換率で空隙率0%となる水粉体体積比を算出すること で,粒子間空隙を満たすのに必要な水粉体体積比の情報が得られることとなる。

-5 0 5 10 15 20 25 30 35 40

0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1 1.1 1.2 1.3

空隙率v(%)

VW/VB

0%

20%

40%

60%

80%

-5 0 5 10 15 20

0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1 1.1 1.2

空隙率v(%)

VW/VB

0%

20%

40%

60%

80%

図 4-3 BFS6 における VW/VBと空隙率 図 4-4 BFS8 における VW/VBと空隙率

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図 4-5に,図 4-3および図 4-4の関係から,空隙率が0%となる水粉体体積比を計算(空 隙率の正負が入れ替わる2つの測定点を直線近似して計算)し,各BFSの体積置換率との 関係で整理したものを示す。いずれのBFS を用いても,体積置換率の増加に伴い,セメン トペーストの空隙率を 0%とするための水粉体体積比が増加することがわかる。すなわち,

各BFS でエコセメントを置換することにより,粒子間空隙を埋めるための水の体積が増加 していることが示されており,粉体粒子の充填構造としては疎な状態となっていくことが わかる。

0.6 0.7 0.8 0.9 1 1.1 1.2

0 20 40 60 80

空隙率0%のVw/VB

BFSの体積置換率(%) BFS6

BFS8

図 4-5 BFS 体積置換率と空隙率 0%の VW/VB

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