基本的には,消費者行動研究には2 つのタイプかお るように思われる。第1 のタイプは,最初に提示した6 つの疑問のうちの5 つ,すなわち誰れが,
何を,どの ようにして,いつ,そし てどこでとい う疑問,に関係する。本質 的 には√これは完全に行動的な特色を もった研究であ る。第2 のタイプの研 究は,前出の第6 の疑問,すなわち何故かとい う消費者行動の理由,に集中 し,心理学的志向を必要 とす る。この第2 のタイプの研究を行な うことの方 拡 ずっとむずかしい とはいえ,おそ らくそれは,効果的な経営者の意思決 定にとっては非常に重要になるだろ う。
消費者行動研究の全体的傾向は,初めに記述的研究から予測的研究へ,最 後に解釈的な研究 へと変ってきてい る。 解釈的な(何故かという)研究 に お いては,大 きな進歩がなされてきた とはいえ,現時点では,消費者行動につ い て本当に何かわかってい るのだろうか? 消費者行動の知識においては著 しい進歩がなされてきたけ れど 乱 多 くの答えられない疑問が,なお残って
いることは明らかである。 消費者行動研究が多 く行なわれ, 多く報告され ればされるほ ど,消費者行動については,ますますわからなくなる とい う パラドックスは,事実現在でも存在し ている。
消費者行動に影響を与え, また 消費者行動を決定する多くの要因が確認さ れ,研究されるにっれて,研究者たちは,この領域の複雑さと実際には,い かにわずかしかわかっていない のかとい うことに次第に気づ くようになって きてい る。すべての新しい発見は,解答されてきた以上に多くの疑問を提起 するように思われる。しかし,それぞれの新しい調査研究に伴って,すでに 消費 者行動 につ い てわ かっ てい る もの その概念,デ ータ,お よび技法−
− に加えられる知識の量は増加するであろ う。
この現象は,ぷーソナリテ ィと製品の利用行動の伝統的な研究方法によっ て最 もよく反映されてい るだろ う。 パーソナリテ ィと製品利用との間の潜在 的な関係は,それが理論的には論理的であ るのと同様に,直観的には心に働 きかけている。最初は,このような研究は完全に定量的 ではなく,研究者た ちは,ほんの少数 の消費者との深層の討議から諸関係を一般化し ようと試み た。次に,特性研究の時期が続いた。つ まり,個人め行動特性は,紙と鉛筆 のテストに よって測定される個人のぷ■―・ソナリティ特性と相互に関係し てい た。 これは一連のパーソナリテ ィ変数をあ る行動的基準に関係づけ た研究に ょって求められたのであ る。ご く最近では,パーソナリテ ィ変数 のいくつか
の組 合せが製品利用の変数の組合せに関係づけ られてい る。
これらの研究のあ る結果が報告されるたびに,解答されるよりも多くの疑 問が提起された。し かし,これらの結果が差し換えられ,また合成されるに っ れて,パーソナリティと製品利用行動との間の関係に多 くの光が注がれた。
研究者たちはこの関係が,かつ て推測されたのと同じ ように決し て単純では なく,非常に複雑であ ることをい ま認識してい る。 この関係はすべての消費 者に, またはすべての製品に当 ては まると推測されてはならないとい う広い 意見の一致があ る。現在の研究 と将来 の研究は,おそ らく先人の研究者たち を 悩 ませてきた測定問題の うち のあるものに集中した のと同様に,製品の利 用行動に対す るパーソナリティの影響を緩和することに集中するであろ ‰
少な くと 乱 楽観主義に対する根拠かおる。つ まり,その傾向は常に上 向 きであ り,また消費者行動研究にとって明るく輝いてい る。 おそらくy 最
も良い時期 が 将来 におい て も到 来す るだ ろ う。 お そ ら く製 品 の標 準産業 分 類 カテ ゴリ ーに 類似し た 標 準 消費 者分 類表 が 作られ るで あ ろ うこ とを ,い つ
か 誰れかが知 るであろ う。
なお,以 上り よ うな楽 観主 義的 な 見通し に もかか わ らず , 次の よ うな引用 文 で終 るこ とが 適当 では な いだ ろ うか。
われわれは こ の問 題に対 す る どんな簡 単 な解 答を も見出 せない であ る う とい うこ とは, 消費者 需要 の研 究 に対 す る若 干 のア プ=t . ・チ につい てのこ の 簡 明な 考 察か らさえ 明 らか にな る。 いろい ろ な形 の調査 を 継 続す る必 要のあ
ることは 明らか であ る …… 。 20)
この引用文 は ,かな り興 味を ひ くであろ うが , みな最 近 の こ とを 表 現し て い るとは限 らない。 そ れ は, 約40 年 前に も印 刷物 とた って 発表 さ れ てい るの だ。そ れを 消費 者行動 研究 に おけ る唯 一不 変 の傾向
と とし て役 立 て よ う。
新し い 概 念, 新し い
(1979 年2 月23 日受理) デ ータ, 新しい 技 法, そし て最 も重要 な こ とは新しい 用 途を 探 究し 続け る こ
汪
1 ) 例 え ば , こ の よ う な 優 れ た 考 察 と し て は , 次 の よ う な も の か お る 。 Engel,
James F., David T. Kollat, and Roger D. Blackweil, Consumer Behavior
(2 nd ed う, Hinsdale, 111.:Dryden Press, 1973. Jacoby,
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