圏圏回上昇値 ロ=:コ上昇率
め2§ 三一評
§蕾 ミ惑
第四群
第三群
第二群
第一群 ︵正常︶対照群
9分30秒,第3群10分30秒,:第4i群8分48秒で第3群 が最も長い.
3)小 括
第1群(胆嚢易咄後3日)においては,塩酸灌流に よる圧上昇は極めて低く,上昇値19mm水柱,上昇 率20%で,明らかにオッヂー氏筋の弛緩を認めてい
る.
第2群(胆嚢易咄後3週間)においては,塩酸堺流 により著明な圧上昇を認む.上昇値83mm,上昇率 38%であるが,塩酸灌流後最高圧は304mm水柱を 示し,明らかにオッヂ一撃筋の緊張充進を認める.
第3群(胆嚢易学後4週間)においては,塩酸灌流 により著明な圧上昇を認む.上昇値93mm,上昇率 60%で,第2群より高値であるが,塩酸灌押後最高圧 は253mm水柱で第2群より低い, しかしながら本 群においてもオッヂー挙筋の緊張冗進を認める.
第4群(胆嚢易拙後5カ月)においては,塩酸灌流 により第3群同様著明な圧上昇を認む.上昇値80mm 水柱,上昇率64%であるが,塩酸灌流後鞘高圧は213 mmで,正常犬の場合と略同様である.
以上の,胆嚢別出後胆管内圧,生理的食塩水注入に よる胆道機能検査,ならびに1N/10塩酸二流による オッヂー氏括約筋の機能検査,等を総括すれば,第32 表の如くである.即ち,胆嚢易二二3日では,胆管内 圧は極めて低く,胆道機能検査においては,Mallet−
Guyの所謂The Hypotonic Statesに一致する.
また,塩酸灌流による最高圧も91mm水柱で正常犬 に比し明らかにオッヂー氏子の緊張低下を認めた.胆 嚢易三三3週間では,胆管内圧は著るしい上昇を示 し,胆道機能検査においては,Mallet−Guyの所謂 The Hypertonic Statesに一致する.また,塩酸灌 流による最:高圧も304mm水柱に達し,正般犬に比
し明らかにオッヂー氏括約筋の緊張七難を認めた.
胆嚢刻苧後4週間では,胆管内圧はなおかなりの上 昇を示し,測定値は159mm水柱である.胆道機能 検査においては,正常曲線を描記したが,塩酸灌流後 の最高圧は253mm水柱で,軽度のオッヂ一撃括約 筋緊張充進を認めた.
胆嚢易U出後5カ月では,胆管内圧は132mm水柱 で,略正常犬に近い値を示す.胆道機能検査において は,正常曲線を描記した.:塩酸灌流下の最高圧も正常 犬と略一致し,オッヂー氏括約筋の緊張状態は正常で
あった.
総括ならびに考察
第一編ならびに第二編において,胆嚢別出後の肝外 胆管及び残存胆嚢管の形態的変化を追究し,一定期間 後に寺外胆管,残存胆嚢管の拡張することを認めたの であるが,本編においては,その根底となるべき胆道 の機能的変化を,胆管内圧測定,生理的食塩水注入に よる胆道機能検査,ならびに1N/10塩酸によるオッ ヂー氏括約筋の機能検査を行なって検討し,胆嚢飛出 第 32 表
術後 経過日数
3 日
3 週 間
4 週 聞
5 カ 月
正 常 犬
後圧出
咄羅
勤管㎜胆胆一
80 221 159 132 110
生理的食塩水 注入による 胆道機能検査
The
Hypstonic StatesThe
Hypertonic StatesThe Normal
PressureThe Normal
PressureThe NormaI
Prossure後席一
流柱
灌高水酸㎜
甲皮一91
304 253 213 203
ホツチニ氏括約筋 緊 張 状 態
低 下
:充 進
軽度冗進 正 常
696 山
後には,胆管内圧の充進及び,オッヂー氏括約筋の緊 張充進が起ることを証し得た.
・胆嚢易咄後の胆管内圧の変化に関しては多くの論が あり,なお一致した意見を見出せない.Puestou,
Rost, Sandbrom等は,胆嚢雲霞後には胆管内圧は 下降すると述べている.即ち,Puestouは胆嚢易咄 の際胆嚢壁の漿膜下,筋層にある神経叢が除去され,
オッヂー麗句の筋張低下が起り,胆管内圧は下降する としている.Lewis, Loewy, Giordano, Loubilet 等は胆管内圧の下降を胃酸度の低下が原因であるとし ている,胃酸度が低下すれば十二指内容がアルカリ性 となり,オッヂー氏括約筋の緊張が低下し,従って胆 管内圧は下降するとなすものである.TuddとMann も胆嚢易咄後に胆管内圧の下降するのを認めたが,一 定期間後には逆に胆管内圧の上昇をきたしたと報告し ている.しかしながら,WestpheL Polter, Mann 等は,胆嚢易拙後には胆管内圧は上昇すると述べてい
る.
即ち,Westpha1, Cohnは,胆嚢別出後多量の肝 胆汁は急に貯臓所を失うため,オッヂー氏括約筋の健 康なものにおいては,胆管内に多少の胆汁欝滞が起 り,胆管内圧の充進をきたすとしている.また,E1.
mann, Dreiling, Doubiletは胆嚢別出術後遣症な いしヂスキネジーの主因を慢性膵炎であるとし,アル カリ性の膵液の分泌が減ると十二指腸内容は酸性とな り,オッヂー氏括約筋の緊張が増し,胆管内圧が上昇 すると述べている.Albertは,胃酸度低下は腸内細 菌の増殖を助長し,胆道上部に感染が起り,二次的に オッヂー氏括約筋の緊張が起り,胆道内圧が冗進ずる と述べている.
私の実験における胆嚢易咄後の胆管内圧の変化を,
術後の経過日数に従って述べれば,以下の如くであ
る.
胆嚢割出後3日においては,胆管内圧は術前値より 平均23mm水柱の下降を示し,生理的食塩水注入
による胆道機能検査では,Mallet−Guyの所謂The Hypotonic Statesに一致する曲線を得た. また,
1N/10塩酸灌流によるオッヂー氏括約筋機能検査で は,その弛緩を証した.即ち,術後早期には,オッヂ ー氏括約筋の弛緩,なちびに胆管内圧の下降をみるの である.この際,オッヂー氏括約筋の弛緩があるにか かわらず,なお胆管内圧が80mm前後を保持するの は,次の如き理由によると解釈する.即ち,総輸胆管 は十二指腸壁を斜めに貫通し,十二指腸内圧が約100 mm水柱である,更に胆汁分泌圧の存在,胆管壁の弾 力性等を考え合わせれば容易に理解し得るところであ
崎
る.
胆嚢劉出後3週間では,胆管内圧は著明に上昇し た.生理的食塩水注入による胆道機能検査ではMaL let−Guyの所謂The Hypertonic Statesに一致す る曲線を得た.また,1N/10塩酸灌流によるオッヂ ー氏括約筋機能検査においては,その緊張充進を認 めた.術後3週間の胆管内圧は,平均185mm(最:
大220mm,最小155 mm),上昇値は平均70 mm水 柱,上昇率は平均62%で,術後経過において最高値を 示した.
しかしながら,術後4週間では,胆管内圧は術後3 歯間に比してかなり下降し,胆管内圧の平均値は159 mm水柱,上昇値は平均28 mm水柱,上昇率は平均 20%であり,術後3週間よりかなり低値で,術前値に 近ずくのである.生理的食塩水注入による胆道機能検 査では,正常曲線を得た。 また,1N/10塩酸灌流に よるオシヂー氏括約筋機能検査では,その軽度め緊張 直進を認めた.
更に,胆嚢易拙後5カ月においては,胆管内鼠は殆 んど術前値に近く,生理的食塩水注入による胆道機能 検査では,勿論正常曲線を描き,1NW/10塩酸灌流 試験では,オッヂー氏括約筋の緊張は正常であわた.
即ち,胆嚢易拙後における,胆管内圧は,術後早期 には術前値より下降し,オッヂー氏括約筋は弛緩す る.その後,胆管内圧は上昇し,オッヂー氏括約筋の 緊張並進がみられる.しかし,胆管内圧の急進ほ長期 間持続するものではなく,1〜2週間の後には比較的 速やかに下降し,術前値に復帰する.即ち,胆嚢易咄 後の胆管内の生理状態は,Mallet−Guyの所謂The Hypo16nic Statesから, The Hypertonic States となり,しかる後The Normal Statesに復帰する
ものである.
さて,Judd, Mannも観察している如き,胆嚢易U 出後早期の胆管内圧下降は,私の実験においても認め られた.内圧下降は,一つには胆管内胆汁量の減少,
二つにはオッヂー氏括約筋の弛緩によって説明し得 る.高橋は,開腹術後に胆汁分泌の減少があると述 べ,その原因を手術侵襲に求めた.即ち,腹膜刺戟エ
ーテル麻酔,開腹による上腹部の圧迫ならびに冷却等 が,自律神経系を介して胆汁排出の障碍をきたすとす るものである.私は,離離掛員を作製した臨床例にお いて,排出胆汁量を遂日観察したが,全例に著明な減 少をみた.即ち1例においては,術後24時間内の排出 胆汁量200cc,術後10日では400 cc,1例において は,術後24時間の排出胆汁量150cc,術後10日では 150ccであった.また, Rostは胆嚢書論後は術前に
胆嚢則出後の胆道の変化 697
比し,胆汁量(及び膵液)は1/3に減少すると述べて
いる.
Haberer, Clairmontは,胆嚢易咄後あるいは胆 嚢管の閉塞後には,胆汁失禁は克些し,胆汁の十二指 腸内持続的流出が起ることを観察し,その際にはオッ ヂー氏括約筋の異常弛緩を伴っていると述べている.
Bruno,岩永も同様の観察を報告している.私も術後 阜期にはオッヂー氏括約筋の弛緩するのを認めること ができた.
私は以上の観点から,胆嚢二野後早期には,胆汁分 泌量の減少,オッヂ一下括約筋の弛緩する結果,胆管 内圧は下降すると解釈するものである.これを裏ずけ るものにTudd, Mann, Colp, Doubilet, Gerber 等の実験がある.即ち,オッヂー氏括約筋を切断し,
胆嚢易咄後に起るべき胆管拡張を防止したという Tudd, mannの実験. また, Colp, Doubilet,
Gerberは,胆嚢易U出後に胆管拡張の起つたものに,
オッヂ一斗括約筋を切断して,胆管が正常に帰するの を観察している.私の実験においては,胆嚢易弾手2
〜3週間ではでは,著明な胆管内圧上昇を認めた.こ れも,次に述べる二つの観点から説明し得られる.第 一に胆汁分泌量の正常化と,胆嚢易咄による胆汁貯臓 所の消失である.第二にオッヂ一号括約筋の緊張充進 である.この時期には実験動物は,手術の影響から脱 している.私の臨床例における観察では,総輸胆管痩 よりの胆汁流出量は,10日以後には著明応増加してく
る.肝胆汁分泌量が正常化しても,胆汁は貯臓所を失 ない,胆管内胆汁量は当然術前より増加する. しか も,オッヂー氏括約筋の緊張越年が認められる.即 ち,この両者の結合によって,胆管内圧の上昇をきた すと解釈する.
ここにおいて,第一編に述べた胆嚢易咄後の胆管拡 張と,本編における胆管内圧上昇との関係について考 察すれば,両者の間に密接な並行関係を見出すごとが できる.即ち,胆嚢帯出後3週間で,胆管内圧は最高 値を示す.と同時に,胆管拡張も最高値を示すのであ る.岩永は犬の胆嚢易咄後,約1週間は胆汁が間断な
く十二指腸内え流出するが,爾後逐日間歌的となり数 週後には憩留全く恢復すると述べている.Brunoも 同様なことを認めている. また,Haberer, Clair・
montは胆嚢易U出後,胆汁失禁は充進ずるが,後には 胆管の拡張が起って失禁は恢復している.これは,オ ッヂー氏括約筋の弛緩が恢復することを示すもので,
私の実験結果もこれと矛盾するところはない.
胆嚢易咄後4週間に至れば胆管内圧は著明に下降し 術前値に近くなる.更に,術後5カ月に及べば全く術
前値に恢復する・この時期における胆道機能検査晦E、
常曲線を画き,オッヂー氏括約筋の緊張状態は,軽度 冗進かあるいは正常であった.しかしながら,第1編 の実験結果と比較すれば,胆管拡張は軽度に縮噂する とはいえ,なお著明な拡張を呈しているのである.何 故に胆管内圧の下降後にも,胆管拡張が存続するかに ついては,生体の適応現象をもつてその説明としなけ ればならない.
Oddi, H:aberer, Clairmontによれば,爾余胆道 の代償的拡張が,胆嚢機能を担当し拡張が固定化する
としている.Smeetは犬において,胆嚢易押後に続 くParietel sacculiの著明な発達を観察し, Sntton もまた,胆嚢易拙後にParietal sacculiの著明な発 達をみた.これの変化は胆嚢刻出後15日頃から観察さ れるという.また,同時に胆管粘膜の低い円柱細胞が 高い円柱細胞に変ると述べている.これは胆嚢易拙後 の胆道機能の健てなおしを意味するものである.
即ち,胆嚢易拙後,胆管内胆汁:量の増加にかかわら ず,胆管内圧の下降をきたすのは,オッヂー氏括約筋 の緊急状態が正常に復帰するのと,胆管牧野力の増加 によるものである.
結 論
私は,胆嚢別出後め胆道生理につき,犬を用いて実 験し,次の如き結論を得た.
1胆嚢別出前(正常犬)胆管内圧は,最低90mm 水柱,最高174mm水柱,平均して127 mm水柱で
ある.
2胆嚢易U出前(正常犬)の1N/10塩酸灌流試験 では,最高値は平均して203mm水柱であり,1N/
10塩酸灌流後の圧上昇持続時間は,平均して13分20
秒である.
3胆嚢易拙後3日では,胆管内圧は術前値以下に 下降す,下降値は平均して23mm水柱である.生理 的食塩水注入による胆道機能検査では,緊張低下状態 にあり,1N/10塩酸灌流試験においては,オッヂー 氏括約筋の弛緩を認める.
4胆嚢易咄後2〜3週聞では,胆管内圧の著明な 上昇をきたし,特に術後3週間には術後経過において 最高となり,上昇値は平均して70mm水柱,上昇率 は平均して62%である.生理的食塩水注入による胆道 機能検査では緊張甲声状態を示した.1N/10塩酸酒 断試験においては,最高値は平均して304mm水柱
(術後3週間)で,オッヂー氏括約筋の緊張冗進を認 める.また,1N/10:塩:酸灌流後の圧上昇持続時間は,
平均して8分30秒(術後3週間)である,