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第 II 部

ドキュメント内 volunteer_kobe (ページ 85-149)

  ボランティアを体験して 

大 テ ン ト 内 の 様 子

  事務局では、現地での活動を終えた人たちに対して「私にとって の神戸ボ ランティア」と題して報告書または感想文を書いてもらい ました。ここには、こうして集められた 33 名のボランティア体験 記録が載せられています。ボランティアとは一体どういうものなの か、復興への手助けとしては何を行なうべきで、何を控えるべきな のか‥‥人間の素晴らしさを実感した人もいれば、人間関係の難し さを痛感した人もいます。ただ、それぞれが思い悩む中で成長し、

何かをつかんでいることは確かです。その辺を読み取っていただけ れば幸いです。なお、紙面の都合上、一部原文を省略ないし編集し た箇所があります。ご了承下さい。

積極的な援助を

S.K.(2/3〜2/6)   組織化 と運営 に関 して

・ 救援対策本部はあるが、ボランティア対策本部は不在(存在したのかもしれ ないが気付かなかった)。

・ 受け入れ態勢が整備されていない(コントロールできない)ため、個人の短 期ボランティアを受け入れられない状況。個人で短期を複数回繰り返すボラ ンティア希望者は相当数いるはずで、これの組織化が求められる。また被災 直後のボランティア活動と自立期のボランティア活動は異なるはずで、この プロセスのどこにいるのかガイダンスがほしかった。

・ 短期ボランティアと長期ボランテ ィ ア と で は 役 割 が 異 な る 。今回は短期ボラ ンティアとして現場作業に徹した。

・ ボランティアの引き継ぎが悪く、当初の活動の記録が見られず非効率。

・ ボランティアの資質・特性を生かした方が良く、ボランティアを受け付ける 際にはまずその確認の必要がある。

・ ボ ラ ン テ ィ ア 構 成 員 自 身 が チ ェ ッ ク さ れ て い な い た め ( 私 の 様 に )、今後の 防犯、管理上問題あり。高齢者調査では身分証明書を提示しなくても無防備 に歓待する雰囲気があり、犯罪者に付け入れられる危険大。

  被災者 の自立 に関 して

・ 自 立 に 向 け て の 計 画 が 固 ま っ て い な い 状 態 で 依 存 を 助 長 さ せ る 理 由 で の ボ ランティア活動の制限は問題あり。現在の避難者の中には自立が困難な高齢 者が多数含まれており、彼らを主対象とした丁寧な支援計画が必要。

・ 援 助 物 資 の 到 着 が 不 定 期 で 当 て に な ら な い 状 況 に あ る こ と は 理 解 で き る が 、 その理由で夕食の計画を避難者に発表しないのは行き過ぎ(当てにならない という条件付きでも発表した方が良い)。

・ 運営が中心で生活している人が中心とされていない印象がある。当初は救命 等の運営主体にならざるを得ないが、いちおう安定した現段階では管理形態 を早期に移行した方が良い。

・ 突 然 盲 目 的 に 与 え ら れ る 状 況 に 置 か れ て い て は 計 画 に 主 体 的 に 参 加 で き な いのでは‥‥。在所者からの多数の個別の要望は運営上のノイズとして処理 されやすく、被災者は情報を受け取るだけの一方通行になりやすい。上記の 対応は「従順」すなわち自立しない被災者を育成するか見切りをつけての自 立を促すかのいずれか。

・ 救援対策の運営に避難者の積極的参加が見られなかったが、今後運営主体の 形成が何より大切。残念ながら避難者自身の組織化がどの位進んでいるのか、

私には全く見えなかった。

  情報・インフォメーションに関して

・ 全体のシステムが非常にわかりにくい。当事者はこの重要性に気付いていな い の で は ? 途 中 参 加 の 多 い ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 の 効 率 化 に 大 き な 障 害 と な る 。

・ 組織図、周辺詳細地図、施設用途地図、サイン、名札、腕章等が不足。また 情報の発信者が誰で掲示期限がいつなのかが一目でわかるような色別(対策 本部、炊き出し、入浴関係等)の掲示用紙があると便利。

・ 外部救援組織と避難所の対策本部との関係が見えなかった。

・ 被災者に対するインフォメーション窓口がなく、行き当たりで尋ねるしかな い状況。

  支援活動に関して

・ 役 所 か ら の 出 張 相 談 要 員 ・ カ ウ ン セ ラ ー 等 が 不 在 。 い た の か も 知 れ な い が 、 インフォメーションがなかった。

・ 町で家屋調査をしている人も同様だが、身分を証明するワッペン等の表示が なく誰が役所の人か不明。

・ 独り暮らしの高齢者の安否調査スタート時期が遅い。避難所に入らず軽度被 災の自宅に住む高齢者も多くいる。彼 ら は 水 等 物 資 の 運 搬 に 難 儀 し て い る が 、 彼らへのボランティア支援が今だスタートしておらず対応が遅い。

・ 失業者対策も中年・若年者自立促進の上で重要。他の府県との連携が求めら れる。住居のみの受け入れ対応では不十分。

・ プライバシーのない環境。長期化すると、夫婦の SEX 等への配慮(個室、

避妊具等)が必要となる。電話が 1ヵ所の机上に集められ、隣の話の内容が 近隣の人に筒抜けの状態で、今後の家計や肉親の不義理、疎遠になる不安を まぎらわす恋人同士の会話等、深刻なプライバシーに関わる話をしなければ ならない状況。まず電話コーナーの簡易遮音パーティションが必要。次に教 室、体育館等居室のパーティションが必要。

・ 飲料用のお湯の供給がない。事前にお湯を注がれた供給品以外自分でインス タント・ラーメンを作り食べている人を見かけなかった。ガスこんろ、石油 ストーブがあるため自分で沸かすことは可能のはずだが‥‥。

・ 体育館は暖房具(主として石油ストーブ)の持ち込みが禁止されている。倒 壊の危険があるのなら移動しなければならない。安全なら早急に暖房具の持 ち込みを許可すべき。基本から変更するのに時間を要するのであれば、現状 のままでも少し離れた位置から大型送風暖房機(ダスキン救援隊が使用)で 送風の対応も可能のはず。

・ 屋上に仮設水タンク(校庭のタンクと同様)を設け従来の水道管と接続すれ

ば、従来通り水道栓を使用できる(神戸は斜面に町があるため水圧が十分あ り 、 小 学 校 の 屋 上 に タ ン ク は 設 け ら れ て い な い 可 能 性 が 大 き い が )。これが 既にあるのなら、仮設水タ ンクを屋上に持ち上げる必要はなく、既存のタン クに直接給水すれば良い。このためには、給水用のホースを屋上タンクから 地上に垂らす必要がある。給水車は約 20m のホースと揚水ポンプを備えて おり給水は可能。

避難者にとっては、水道栓から上水が出ることでトイレ・風呂・洗面等の生 活の自由度が大幅に改善される。ボランティアも、水運びの作業と付帯する 腰痛の危険から解放され、他の作業に専心できる。

・ トイレの使用済みトイレットペーパーの防臭対策が必要。

上水道が開通するまでだが、開放されているビニール袋に蓋をする工夫を要 する。ダ スキンの専門家によると、クレゾールまたは漂白剤溶液を噴霧する ことでだいぶ抑えられるとのこと。

・ ゴミは分別収集のため、段ボール流用でなく、折畳みできビニール袋と寸法 が マ ッ チ す る 分 別 表 示 付 き ゴ ミ 箱 が 必 要 。 ダ ス キ ン の 救 援 隊 で わ か っ た が 、 地域により分別の方法が異なる(燃えるゴミにビニール、発泡スチロールを 含む含まない等)。

・ 鍵付きのパンクレスタイヤ付きリヤカー、自転車が必要。現在小学校に5 台 の自転車があるが、全てに鍵がついていないために盗難の危険があり、1 台 はパンクとのこと。また、倉庫に安置され積極利用されていない。物資の運 搬に小さいキャスター付き台車では路面の平らなところ(校庭内)しか適さ ないし、キャスターの騒音が被災者に迷惑で、校内の木造廊下は走行できな い。

・ 盗難と管理の繁雑さを用心し、器材の貸し出しを現在行なっていない。救援 対策本部は、配給だけでなく周辺住民を含む器材の貸し出しセンター機能も 求められるのでは?自転車、リヤカー、運搬用自動車、大工道具(釘、金槌、

電動ノコギリ、バール、シャベルほか)。

・ 警察官が少ない。姿が見えるだけで被災者が安心するのでは‥‥。

・ 援助を待つだけではなく、必要と思われる分野の安心でき る団体からの援助 を積極的に要請しても良いのでは。マスコミ、不動産組合、建築団体、民間 教育団体、レジャー産業団体、玩具団体、旅行業者団体、求人誌など。

のびのびできたボランティア

M.K.(2/5〜2/10)   その節はいろいろとお世話になり、大変ありがとうございました。私も当初 予定通りにボランティア活動を終了することができました。本日は私の最後ま での作業の間の印象等、また坂本さんよりの依頼の若いファミリー国立の動向 等の報告をさせて頂きます。

  当初私のボランティア日数を5日間にさせて頂いたのは、12日に用があるこ ともありましたが、私の体力では5日が限度だと思いまして、そうさせて頂き ました。事実私の年では1週間が限度であるとの実感を持ちました。現場は私 の思っていたよりもいい環境ではありましたが、現実は厳しいもので、表現が 悪いかも知れませんが、まるで野戦病院のような、サラエボのようなもので、

被災者の方々の心労はいかばかりかと思います。

  私が着いた当初は、物資の搬出入や夜間の巡回などがあり寝る時間が短かっ たのですが、その後ボランティアの人員が増えましたりして(松下電器(株)

が20 数名の人員を朝から夜まで参加され ま し た )、また物資の搬入も定時に来 るようになり、水もすぐ来るようになったり、物流の安定が確かになったおか げで定確化でき、仕事が楽になっていきました。また、よそから来たボランテ ィアの人の話では、魚崎小は仕事のしやすい場所であるとのことで、よそでは いろいろな規制があり、あれはだめ、これはだめと言われたとのことでした。

魚崎小ではそのようなことはさほど見受けられませんでしたので、我々はのび のびとやらしてもらい、本部に対しては大いなる疑問を持ったことはありませ んで し た。

  当初の活動は、物資の搬出入、食事の配給、水の補給、避難者への不満・要 望等の聞き取りなど校内の仕事が主で(余談ですが、避難者に聞き取りをした 時に皆さんが半分本気で家がほしいと言われたのには参りました)、8 日に初め て外回りで独り住まいの老人の現状確認をしに行き、9 日より本格的にファミ リー国立本来の路線に近い弱者への補助をする仕事がありました。

  いちおう本部より 8 名の老人を指定され、我々が 2 名ずつ 2 班 に 分 か れ て 、 私は内田さんと、東藤さんは現場に来ていた個人ボランティアの加藤さんと組 んで4名ずつの訪問に出かけました。私たちの4 名のうち 2名は、別に生活に 困っていないとのことで補助がいらず(1 人は近くに息子さんが住んでいて、

もう1人はマンションの 1 階に住んでいるのと同マンションの玄関に水・食料 が来るので苦労がないとのこと)他の2名の所では、家の片付けあるいは窓・

ドア等の補修に時間を取られて、結局その日1 日かかって 2軒しか処理できま せんでした。この件は内田さん、東藤さんに引き継ぎましたので、初回よりは 効率が良くなっているものと思います。

ドキュメント内 volunteer_kobe (ページ 85-149)

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