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第 章

ドキュメント内 thesis.dvi (ページ 36-74)

段階の

を用いた キーポイントの分類

従来手法であるは,テンプレートをアフィン変換したすべての学習 画像から決定木群を構築する.そのため,同一のキーポイントであっても見えの変化すべ てを決定木つで表現するのは困難である.そこで,本章では段階に決定木群を構築す る.段階目に入力画像の)の分類を行い,段階目では,段階目で分類した

)の学習から生成した決定木群によりキーポイントの分類を行う.以下に決定木 群の構築方法を述べる.処理の流れを図に示す.

学習画像の生成

の学習画像は,アフィンパラメータをランダムで決定し,テンプレー トをアフィン変換することで作成している.しかし,ランダムでパラメータを決定する と,)の偏りが起きることもある.提案手法の学習画像生成は,この問題を解決 するために,オイラー角を用いて,,6軸の回転角度を等間隔に変更する.こうすること で,)の偏りがなくなり,かつ従来手法では表現できない次元上の回転を表現 することができる.次式に,次元座標のオイラー角の回転行列を示す.

# 学習画像例

各回転パラメータの範囲は- .(°'(°/ .(°'(°/. .(°%(°/である.生成し た学習画像を図に示す.

決定木の構築

始めに,)の分類を行う決定木群を構築するため,見えの近い)をク ラスタリングする必要がある.次に,クラスタリング結果をラベル付けしたキーポイント のパッチを用いて)を分類する段階目の決定木群を構築する.最後に,段階 目であるキーポイントの分類を行う決定木群を構築する.以下に,詳細を述べる.

のクラスタリング

入力画像の)の分類を行うため,学習画像の)をクラスタリングする 必要がある.パラメータでクラスタリングすると,回転における周期性が表現できないた め,画像変換したパッチ画像を特徴量として;8によりクラスタリングする.クラス タリングの流れを図に示す.特徴量は,テンプレートのキーポイントを中心とする

# )のクラスタリング

×のパッチ全てを学習画像ごとに結合した輝度値を用いる.こうすることで,見た目 で近い画像変化をクラスタリングできる.次に,クラスタリング結果を学習画像のパッチ にラベルとして与えて,)クラスの頻度を決定木で学習する方法を下記に示す.

段階目の決定木の構築

パッチのクラスタリング結果よりラベル付けした)クラスとパッチの輝度値を 用いて決定木群(+((½を構築する.は決定木の数を示す.キーポイント のパッチの輝度値で決定木のリーフノードを決定し,パッチの)クラスの頻度を 記憶する.こうすることで,入力画像のパッチから画像の)クラスを分類するこ とが可能となる.次に,段階目の決定木の構築方法を下記に示す.

# 段階の決定木によるキーポイントの分類

段階目の決定木の構築

)クラスに所属するデータを用いてクラスごとの決定木群の集まり( +

(

(を構築する./)クラスの個数を示す.クラスごとの決定木群

(

+ ( …( ¾を構築することにより,見えの変化が近い学習画像で決定木 群を構築できる. は決定木の数を示す.サブセットの学習画像は)クラスに 所属するデータから作成する.各クラスにおける決定木の構築方法やノードの特徴量は,

と同様である.下記に,構築した段階の決定木を用いたキーポイン ト分類手法を述べる.

キーポイントの分類

段階目の決定木群(でパッチの)クラス0)をパッチの輝度値を用いて分類 する.次に,分類した)クラス毎に0)段階目である決定木群(により キーポイントを分類する.)クラス0)の分類は,次式に示すように,入力パッチ

(がたどり着いた木(+((½

のリーフノードの確率分布

#(+0)

の平均を求め,しき値を超える)クラス0)を抽出する.

0)+

½

½

#(+0)   

段階目では,)クラスごとに作成した決定木群の集まり(+((の 中から段階目の決定木で分類した)クラス0)の決定木群(によりキーポ イントの分類を行う.入力パッチ(0) +となる)クラスのみの決定木 群から,リーフノードの確率分布

#(+ )の平均を次式より求め,確率の高 いクラス)に分類する.

?

#(+4,

¾

#(+)

評価実験

始めに,提案する画像生成モデルの有効性を示すために従来の画像生成モデルと提案す る画像生成モデルで作成した決定木によるマッチング精度を示す.次に,)クラ スの数によるマッチング精度の比較を行い,最後に, と従来手法である

とのマッチング精度の比較実験を行う.実験に用いるデータベースは9;D6;

$と9 $である.データベースのテンプレートを図に示す.

D E F

# テンプレート

# )クラスの数によるマッチングの違い

)クラスの数 対応点数 誤対応数

! ! '!%

( (( !'

! %

( %!!! ('

! %' (

( &'! (%%

! &! (&!

( % (!

! %

!( !&! (

画像生成モデルの評価実験

画像生成モデルの違いによる精度実験結果を図!に示す.どのデータセットにおいて 提案する画像生成モデルの方が対応点数も多く誤対応も少ないのが見てわかる.提案する 画像生成モデルの有効性がわかる.

クラスの数による精度評価実験

)クラスの数を!C(C!C(C!C(C!C(C!C!(としていったときのマッチング精 度結果を表に示す.誤対応を含めた対応点数と誤対応数を示す.対応点数が多く,誤対 応が少ないほど高精度である.表より,)クラスの数が多くなると良い結果に なっており,)クラス数が(のときが一番良い結果である.しかし,(より多く なると精度は悪くなる傾向が見られた.これは,クラス数が多すぎるために,) クラスのクラスタリングが過分割になりうまくいっていないことが考えられる.提案手法 の)クラスの数は(が最適なパラメータであることがわかる.

マッチング精度実験

対応点マッチングの精度比較と処理時間の比較実験を行う.図のテンプレートを射 影に(度〜 (度回転した比較画像を用いる.比較対象は, ./.% / である.図%に各テンプレートにおけるマッチング率を示す.横軸は画像の回転角度で

!# 画像生成モデルの精度比較結果

ある.マッチング率は次式より求める.

マッチング率+ マッチング成功数

マッチング数

%より,もっとも精度の良いのは提案手法であり,次に ,最後に

の順である.従来手法であると提案手法を比べると,提案手法の 方が画像変化に対して頑健であることがわかる.これは,段階に決定木を構築することで,

画像変化に近い決定木によるキーポイント分類でマッチング精度を高めたといえる.次に,

各手法の処理時間を表に示す.実験に用いた72スペックはJJ!!!K%%*5 コアである.処理時間は,!,提案手法:&

となり, がもっとも処理時間が長い,提案手法と従来手法である を比べると,提案手法は,段階の決定木でマッチングを行うため,約&倍時間が増加 しているが,でリアルタイム処理が可能である.

%# マッチング精度結果

# 処理時間の計測結果 処理時間./

!

提案手法 &

&# 実験結果テンプレート0 (

# 実験結果テンプレート0 (

'# 実験結果テンプレート0 (

(# 実験結果テンプレート0 (

# 実験結果テンプレート0 !(

# 実験結果テンプレート0 %(

# 実験結果テンプレート0 &(

# 実験結果テンプレート1 (

!# 実験結果テンプレート1 (

%# 実験結果テンプレート1 (

&# 実験結果テンプレート2 !

# 実験結果テンプレート2 %!

'# 実験結果テンプレート2 &!

(# 実験結果テンプレート2 (

画像局所特徴による対応点マッチングの応 用例

本章では,画像局所特徴による対応点マッチングの応用例として,空撮画像と衛星画 像から移動体を検出し,移動体の動きの流れを衛星画像上に可視化する手法について述 べる.

道路状況把握のための空撮画像を用いた物体移動方向の 可視化

大規模な自然災害による被災地区の救助,支援活動を行うに当たり,避難経路の確認や 被災者の避難状況を,広域に一括して把握することは重要である.この問題に対処するた め, 4 6:高度道路交通システムに関する研究が行われて おり,近年では,道路を撮影したカメラの映像中から画像処理技術を用いて道路状況を把 握する研究が盛んに行われている.浦部らは,災害前に撮影した衛星画像と災害後の空撮 画像を用いて,森林領域,道路領域,砂領域,土砂領域を検出し,災害前と災害後の画像 を比較することにより道路閉塞状況を解析する手法.!/を提案している.別のアプロー チとして,空撮画像から車両等の移動体を検出する手法.%/.&/が挙げられる.95 らは,空撮画像と予め用意した背景モデルとのレジストレーションを行い,空撮画像と背 景モデルの差分により移動体領域を検出する手法.%/を提案している.0 らは,空撮 画像をモザイク処理して,フレーム間差分により移動体領域を検出する手法.&/を提案 している.これらの手法は平面射影行列を用いており,道路や建物等の異なる高さを含む 画像を用いると,平面しか表現できない平面射影行列では誤差が必ず生じる.そのため,

背景上にも移動体領域が検出される問題がある.

 一方,秦らは画像処理を用いずにより確実な手法として,車載の*7を利用したプロー ブカーにより, 通れた道路マップ を作成する手法. /を提案している.しかし,現在 のプローブカーでは,情報センターと通信するためのネットワーク利用のコストが高く,

*7による走行履歴を個々で蓄積して管理しているため,情報収集に時間がかかり,短 時間で道路状況を把握することが困難である.

 本研究では,短時間で道路状況を把握するために,被災時に出動するヘリコプターで撮

影した空撮画像を対象とする.ヘリコプターによる空撮画像は,広範囲を短時間で撮影可 能であるため,短時間で道路状況が把握できる.本論文では,時系列空撮画像をモザイク 処理し,特徴点追跡結果から移動体を検出する手法と,検出した移動体の移動方向を対応 する色で可視化する手法を提案する.提案手法は,時系列空撮画像を特徴点追跡し,その 結果をモザイク画像上に射影変換することで移動体を検出する.平面射影行列の誤差によ る背景上の誤検出を減らすため,蓄積した移動体の動きの情報を用いる.差分ベースでは 困難である長時間に亘る追跡結果を用いることにより,車両等の移動体を安定して検出す ることが可能となる.さらに,空撮画像と衛星画像のレジストレーションにより車両等の 移動方向を重畳表示することで,枚の画像から広域な移動体の流れを把握できる.これ により,衛星画像が持つ地図データを用いることで,移動体の地図上の位置と移動方向や 速度を算出することが可能となる.この可視化画像の情報は,災害時における適切な救助 活動や誘導への利用が期待できる.

空撮画像を用いた移動体検出と流れの可視化

空撮画像をモザイク処理し,モザイク画像上に移動体の動きの流れを重畳表示する.図

に空撮画像を用いた移動体検出と可視化の提案手法の流れを示す.空撮画像列から,

./により特徴点を算出する. により検 出した特徴点を985探索.'/により追跡し,移動後の位置座標とスケールを求め る.長時間に亘る特徴点追跡の結果から,車両等の移動体を検出する.検出した移動方向 に対応する色をモザイク画像上に加算することで,移動体の流れを可視化する.以下に各 処理の詳細を述べる.

# 空撮画像を用いた移動体の動きの可視化手法の流れ

)#*特徴を用いた+), "探索による特徴点の追跡

移動体検出を行うため,長時間に亘る追跡結果が必要となる.そこで,特徴点を空撮画 像から算出し追跡する. は,画像の回転・スケール変化・照明変化に不変な特徴点

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