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(1) 年度修士論文. 画像局所特徴による対応点マッチングと その応用に関する研究. 指導教授. 藤吉 弘亘. 中部大学大学院 情報工学専攻. 工学研究科 博士前期課程 西村 孝.

(2) 修士論文題目 画像局所特徴による対応点マッチングと その応用に関する研究 情報工学専攻. 氏名 西村 孝. 論文要旨 画像中から自動的に特定の物体を検出する技術は,監視システムや.  など多岐に渡る. 分野で実現が期待されている.特定物体検出法は, が提案した画像の回転,スケー ル変化,照明変化に頑健な局所特徴量を用いた .  

(3)  

(4) 

(5)  

(6)  

(7) . が多く用いられている.しかし,アフィン変化に対応することができず,計算コストが非 常に高いという問題点がある. らはアフィン変化に頑健でリアルタイム処理が可 能な 

(8)   を用いたキーポイントのマッチング手法を提案している.しかし, 画像の変化量が強くなると対応点が取れないという問題点がある.そこで,本研究では, 

(9)  . を  段階に構築し入力画像の画像変化を分類することで,アフィン変. 化により頑健なマッチング手法を提案する.従来手法である 

(10) .  より高精. 度な対応点マッチングが可能であることを確認した.画像局所特徴による対応点マッチ ングの応用例として,ヘリコプターから撮影した空撮画像から移動体を検出し,移動体 の移動方向を可視化する手法と可視化結果を衛星画像上に重畳表示する手法を提案する. 空撮画像と衛星画像のレジストレーションにより車両等の移動方向を重畳表示すること で, 枚の画像から広域な移動体の流れを把握できることを確認した.衛星画像が持つ地 図データを用いることで,移動体の地図上の位置と移動方向や速度を算出することが可能 となる.この可視化画像の情,報は災害時における適切な救助活動や誘導への利用が期待 できる..

(11) 目次 第. 章 序章. 第  章 画像局所特徴による対応点マッチング . . .  :

(12)  

(13) 

(14)  

(15)  

(16) .  . . スケールとキーポイント検出. . キーポイントのローカライズ. . オリエンテーションの算出. . . 特徴量の記述. . !. 画像変化に対する . . 特徴量. " #  " $ 

(17) . .  %. . 検出段階. %. . 記述段階. . 

(18)  . を用いたキーポイントの分類. . . キーポイント検出. . . 決定木の構築. . . キーポイントの分類. &. 第  章  段階の  

(19)  を用いたキーポイントの分類. . . 学習画像の生成. '. . 決定木の構築. (. . . ) のクラスタリング. (. .  段階目の決定木の構築. . .  段階目の決定木の構築. . . キーポイントの分類. . 評価実験. . . 画像生成モデルの評価実験. . . ) クラスの数による精度評価実験. . . マッチング精度実験. .

(20) 第  章 画像局所特徴による対応点マッチングの応用例 . 道路状況把握のための空撮画像を用いた物体移動方向の可視化.  . . 空撮画像を用いた移動体検出と流れの可視化. !. . 衛星画像を用いた移動体検出と流れの可視化. !(. . 評価実験. !. 第  章 むすび. . 謝  辞. . 参考文献. . 研究業績一覧. . 付 録  発表原稿. .

(21) 図目次 . * オペレータ. . . * 処理の流れ. %. . . の連続性を保持した効率的な平滑化処理. . . +   +. !. 極値検出の流れ. %. スケールと * 出力の関係. '. &. キーポイント候補点の絞り込み. '. . ヒストグラム作成の流れ. . '.  方向のオリエンテーションを持つキーポイント. . (. 特徴量を記述する領域. . . ブロックごとの特徴量記述. . . 画像変化に対する . !. . 手法の流れ. %. . 曲面. &. &.  のときの * 処理例. . 特徴量. ! $, - . . %. 領域の輝度和 ./. '. &. スケールスペース. (. . 極値探索. (. '. キーポイント検出結果 ./. . (. 特徴量記述. . . キーポイントの検出アプローチ. .  * の近似. . . テンプレートをアフィン変換. !. . 画像変化に安定した特徴点. !. !. 決定木. %. %. 学習データ. %. &. キーポイントの分類. &. . 学習画像例. '.

(22) . ) のクラスタリング. (. .  段階の決定木によるキーポイントの分類. . . テンプレート. . !. 画像生成モデルの精度比較結果. . %. マッチング精度結果. !. &. 実験結果 テンプレート 0. (. %. . 実験結果 テンプレート 0. (. &. '. 実験結果 テンプレート 0. (. &. (. 実験結果 テンプレート 0. (. . . 実験結果 テンプレート 0. !(. . . 実験結果 テンプレート 0. %(. '. . 実験結果 テンプレート 0. &(. '. . 実験結果 テンプレート 1. (. (. !. 実験結果 テンプレート 1. (. (. %. 実験結果 テンプレート 1. (. . &. 実験結果 テンプレート 2. !. . . 実験結果 テンプレート 2. %!. . '. 実験結果 テンプレート 2. &!. . (. 実験結果 テンプレート 2. (. . . 空撮画像を用いた移動体の動きの可視化手法の流れ. !. . 34

(23) 56. . . 追跡点のアウトライア判定. '. . 追跡点のアウトライア除去例. '. !. 移動方向に対応する色と密度による強さ. !(. %. 空撮画像と衛星画像を用いた移動体の動きの可視化手法の流れ. !. &. 空撮画像と衛星画像間の対応点マッチング例. !. . 対応点探索の流れ. !. '. 撮影機器. !. (. 空撮時系列画像. !!. . 対応点正解率. !%. . 空撮画像を用いた可視化結果例. !. . 空撮画像と衛星画像を用いた可視化結果例. !'. .

(24) 表目次 . ) クラスの数によるマッチングの違い. . . 処理時間の計測結果. %. . 移動体検出結果. !!. . レジストレーション精度結果. !&. .

(25) 第 章. 序章 画像中から自動的に特定の物体を検出する技術は,監視システムや. . など多岐に渡. る分野で実現が期待されている.近年の特定物体検出法は, が提案した画像の回 転,スケール変化,照明変化に頑健な局所特徴量を用いた .  

(26)  

(27) 

(28)  

(29) . 

(30) ./ が多く用いられている.  は画像変化の頑健性は優れているものの,計. 算コストが非常に高い問題があり,リアルタイムが必要なアプリケーションには不向きで ある.近年では,.  を高速化した手法が多く提案されている ./.!/./.. 5

(31) らが提案する  *7"./ は通常の   は 27" で処理するのに対して, 8 *7". は,演算を *7" ユニットで行う.画像の平滑化など 27" では処理コストの大き. な処理でも,*7" を用いることで,高速に処理することが可能となる.これは,*7" が大量のデータを数百個の演算コアで並列処理できるように最適化されているためであ る.. *7" は *7" という専用の演算コアを用いることでリアルタイム処理を実現し. ている. 9 5

(32)  らが提案する

(33) 

(34) ,

(35)   .!/ は,  の処理でコストが高い検出. 段階を. 

(36) 4. を活用し * 処理を  段階の平滑化フィルタによる 9 処理に. 変更し,記述段階では. 4

(37) 34

(38)  を用いている.リアルタイム処理が可能である. 4

(39) . が,9 処理において * を近似していないため,ノイズに弱く,スケール変化の頑健 性も  1

(40) 6.  に比べ劣る欠点がある.. らが提案する " . " $ 

(41) ./. は,特徴点検出において,. 3

(42)  行列を高速に算出するために,ガウシアンの  次微分を $, -  で近似してい. る.$, -  はある領域の画素の合計を求める処理が含まれるため, 4

(43) うと高速に処理が可能である.   . 

(44) 4 を使.  より高速であり,ほぼ同程度の性能を実現している.. のアプローチをベースとする手法とは別に, らが提案する 

(45) . を用いたキーポイントのマッチング手法 .%/ がある.あらかじめ,アフィン変化に. 頑健なテンプレートのキーポイントを取捨選択を行い,アフィン変化に頑健なキーポイン トのみから決定木によるテンプレートの学習を行う..  をベースとするアプローチと. は異なり,マッチングをするときに,入力画像の特徴量を算出する必要がなく,決定木に 通すだけなのでマッチングが非常に高速にできる.さらに,アフィン変化に頑健なキーポ イントを取捨選択しているため,.  などの手法では困難であるアフィン変化に対して. 頑健にマッチングが可能である.しかし,画像変化が強くなるとマッチング精度が低下す. .

(46) る.

(47) . .%/ は,すべてのアフィン変化を含んだ学習画像で決定木群を構築. するため,同一のキーポイントであっても見えの変化すべてを決定木  つで表現するのは 困難である.そこで,本論文では  段階に 

(48)   を構築する. 段階目に入力 画像の ) の分類を行い, 段階目では, 段階目で分類した ) に近い画 像変化で学習した決定木によりキーポイントの分類を行う.  段階に決定木群を構築する ことにより,) の問題とキーポイント分類の問題が別々の決定木群で表現するこ とが可能となる.これにより,入力画像の画像変化に近い画像で学習した決定木を用いて キーポイントの分類が可能となり,:6.  4 4 

(49)  .%/ の . 段階のみの決定木よりは分類問題は簡易化されるため分類性能が向上すると期待できる. さらに,画像変化が強くなる場面でも,マッチング数の向上が期待でき,その有効性につ いて述べる.. 各章の構成 本論文は ! つの章から構成される. 章は本研究の背景と,提案手法の概要を述べ, 章 は画像局所特徴の算出手法について述べる. 章は提案手法である  段階の 

(50)  . によるキーポイントの分類手法について述べ,その有効性について述べる. 章は. 画像局所特徴による対応点マッチングの応用例について述べる.最後の ! 章を本論文のま とめとする.. .

(51) 第章. 画像局所特徴による対応点マッチング  : 

(52)           . はグレースケール画像より,特徴点の検出と,特徴量の抽出を行う手法である.. 画像間の対応点を求めるために必要な局所特徴量を抽出するには,対象となる画像から特 徴点を検出する必要がある.3

(53)  らは,' 法 3

(54) . 2  .&/. 年に特徴点としてコーナーを検出する手. を提案した.$4 はスケールスペースを用いること. で画像の構造を解析し,$ $ の検出と自動スケール選択を行う手法 . 年.また, 5 らは 3

(55) .   . / を提案した ''. によって検出された特徴点に対し,その. 点の画素値や微分値から算出した値を特徴量とし,画像の回転に頑健な局所特徴量を記 述した .'/ ''& 年.これにより,回転変化が生じても画像間のマッチングや認識を行う ことが可能となった.しかし, 5 らの手法に用いられている 3

(56) .   . は,画像のスケール変化に敏感であるため拡大・縮小等の異なるスケールの画像間では マッチングが困難である. は  5 らの局所領域の特徴量記述という考えを拡張 し,スケールスペースを用いることで,画像のスケール変化や回転に不変な特徴量を記述 する 

(57) 8. 

(58) 

(59)  

(60)  

(61)   . を提案した ./.(/./ ''' 年.. . は,. 回転・スケール変化等に不変な特徴量を記述するため,イメージモザイク等の画像のマッ チングや物体認識に用いられている.. . の処理は,特徴点 以下,キーポイントと呼. ぶ の検出   と特徴量の記述   の  段階からなり,各処理は以下の流 れとなる.  .  . . スケールとキーポイント検出. . キーポイントのローカライズ. . オリエンテーションの算出. . 特徴量の記述.  スケールとキーポイント検出では, * 処理によりスケールとキーポイントを検出し, . キーポイントのローカライズでは, で検出されたキーポイントから特徴点として向. かない点を削除し,その後サブピクセル推定を行う. オリエンテーションの算出では, 回転に不変な特徴を得るためにキーポイントのオリエンテーションを求める. 特徴量 の記述では, で求めたオリエンテーションに基づいてキーポイントの特徴量を記述す る. では,スケールとキーポイント検出について述べる. では,キーポイント .

(62) のローカライズについて述べる. では,オリエンテーションの算出について述べる.  では,特徴量の記述について述べ,! では,画像の変化による特徴量の変化につ. いて示す.. . スケールとキーポイント検出. 第  段階のキーポイント検出では, * 処理を用いてスケールスペースにおける極値 探索をすることで,キーポイントの位置とスケールを決定する.. ■  によるスケール探索 特徴点のスケール探索には,ガウス関数が有効であることが :;./ や $4. により報告されている.$4 は,ガウシアンカーネルを用いたスケールスペースと して 

(63) 8

(64) . 

(65) 

(66) 

(67) 88*

(68) 

(69)  以下,*. と呼ぶ を提案している.*. は,画像にスケール  を変化させながら式  で表される * オペレータ 図  を適 用し,その極大位置を特徴点のスケールと決定する.. 図. . . +.   . +. . # * オペレータ. . <. . .   .  ,. . . < . . . はガウシアンフィルタのスケール, と は注目画素からの距離である.* は計算コス. トが高いという問題があり,.(/ によってより効率的な極値検出法として = 8 8*

(70) 

(71)  * を用いる手法が提案されている.* と * の関係は次式の拡散方程. 式から導かれる.   . +. . . . . はガウス関数であり,右辺はガウス関数の  次微分 * である.式  は次式のよ. うに表すことができる.  . .  

(72)

(73)   . .  .  

(74)

(75)   . . /.

(76) 式  と式  から次式が成り立つ. . . +. .  . .  

(77)

(78)   .  .  

(79)

(80)  . . . したがって次式が得られる.. . ここで,. . .     . .  

(81)

(82)  . .  

(83)

(84)  . !. は * であるので,式 ! は * が * の近似であることを表して. いる.* と * から得られる結果がほぼ同じであるため,. . では計算効率の良い. * を用いる.. ■      処理 キーポイント候補点は,スケールの異なるガウス関数  

(85)

(86)   と入力画像 

(87)   を畳 み込んだ平滑化画像  

(88) 

(89)   の差分 * 画像 から求める.それぞれ以下の式により 求める.  

(90) 

(91)  . +.  

(92)

(93)  . +. . , .  

(94)

(95)  . . 

(96)  . <. .  . . . %. &. * の結果の画像を  

(97) 

(98)   とすると,* 画像は次式で求まる..  

(99) 

(100)  . +  

(101)

(102)  . .  

(103)

(104)  . +. . 

(105)  .  

(106) 

(107)  . .  

(108) 

(109)  .  . この処理を  から  倍ずつ大きくした 異なるスケール間で行い,図  に示すような複 数の * 画像を求める. が一定の割合で増加し続けると,ガウシアンフィルタのウィ ンドウサイズが大きくなり,処理できない端領域の拡大と計算コストの増加という問題が 発生する.この問題に対し,.  では画像のダウンサンプリングにより . の変化の連続. 性を保持した平滑化処理を実現している.. ■ . . の連続性を保持した平滑化処理. の連続性を保持した効率的な平滑化処理を図  に示す.はじめに,入力画像を初期. 値である  で平滑化し,平滑化画像    を得る.次に  を  倍した値  で平滑化 .

(110) 図. # * 処理の流れ. を行い    を得る.同様の処理により, の異なる複数の平滑化画像を得る.ここま での処理  セットを  オクターブとする.次に,複数生成された平滑化画像の中から  で平滑化された画像    を > のサイズにダウンサンプリングする. オクターブに おける処理回数については増加率  の設定とともに後述する.> のサイズにダウンサン プリングされた画像 .   と,. で平滑化を行った画像    には以下のような関係. が成り立つ.   . . .  . '. この関係を利用することで, の最大値を制限することができるため,ガウシアンフィル タのウィンドウサイズによる計算量の増加を防ぐことができる. ■ 増加率  . の増加率  は, オクターブにおけるスケールスペースの分割数により決定する.ス. ケールスペースの分割数を  とした場合, オクターブでは,スケールスペースは  か ら  まで増加するため, の増加率  は  は, +  分割数  であるため,. +. .  . +. +. となる.図  に示す * 処理の例で.  となる.極値探索には * 画像を  枚 . 組で処理する必要があるため, 枚の極値検出の対象となる画像を得るためには  <  枚 の * 画像が必要となる.さらに, <  枚の * 画像を得るためには  <  枚の平滑 化画像が必要になる.したがって, オクターブにおける平滑化の回数は  <  回となる. ここで求まる極値検出対象画像は次章で行う極値検出に用いるものである.文献 ./ では, 実験により分割数  + ,初期値 . +  % のとき,最適なキーポイントを得ることができ. ると報告されている. . 枚の入力画像に対するオクターブ数は,入力画像のサイズに依存する.入力画像は,. 処理が進むにつれて > のサイズにダウンサンプリングされる.ダウンサンプリングを続 .

(111) 図. #. . の連続性を保持した効率的な平滑化処理. けた結果,画像の一辺のサイズがある値以下になったとき処理を終了する.この値は任意 で決定する.この値が大きければ,少ないオクターブ数になり,小さければ多いオクター.  ( ピクセルの画像に対して,ダウンサンプリング後の最小の. ブ数になる.例えば %(. サイズを ( とした場合,% 回目のダウンサンプリングで一辺が & ピクセルとなり処理が 終了するため,オクターブ数は ! となる.. ■  画像からの極値検出 * は異なるスケールによる平滑化画像の差分のため,* の値が大きくなる . では,. スケールの変化領域にエッジ等の情報量を多く含んでいるといえる.そこで,* 画像 から極値を検出し,キーポイントとスケールを決定する.極値の検出は,図 ! のように * 画像  枚一組で行う.* 画像 図 ! 中の点線で囲まれた画像 の注目画素 図 !. 中の黒色領域 と,その周りの % 近傍 図 ! 中の灰色領域 を比較し,極値であった場 合,その画素をキーポイント候補点として検出する.このような極値検出は, の値の小 さい * 画像から行う.一度極値が検出された画素は,より大きなスケールで極値が検 出されてもキーポイント候補点としない.この処理をスケールの異なる * 画像の全画 素に対して行う. 次に,スケールスペースの極値の性質について述べる.画像中のある座標におけるス ケール変化と * 出力値の推移を図 % に示す.実線の円で示すスケールサイズのとき,. .

(112) 図. #. . +   +.  のときの * 処理例. 右に示すグラフから * 出力が最大値 極大値 となることがわかる.図 %

(113)  の原画像 を  倍に拡大した $ においても,実線で示すスケールにて * の値が最大となる.こ のとき,図 %

(114)  の * の極値を  ,図 % $ を  とすると,. + . の関係が成り. 立つ.このように,画像サイズが  倍になると,* の極値探索により検出されたキー ポイントのスケール  も比例して  倍となる..  は,特徴を最も含むスケール . を自. 動的に決定するため,空間的に同範囲の領域から特徴量を記述することで,拡大・縮小に 不変な特徴量となる.. 図. . !#. 極値検出の流れ. キーポイントのローカライズ.  により検出されたキーポイント候補点の中には,* 出力値が小さい点  8 

(115)  やエッジ上の点が含まれており,これらの点はノイズや開口問題に影響を受け易い. という問題がある.そこで,キーポイント候補点の中から, 主曲率とコントラストによ.

(116) 図. 図. %#. &#. スケールと * 出力の関係. キーポイント候補点の絞り込み. り安定したキーポイントに絞り込む.さらに,キーポイントのサブピクセル推定により位 置とスケールを算出する.. ■ 主曲率によるキーポイントの絞り込み エッジ上に存在するキーポイント候補点の削除方法について述べる.キーポイント候補 点における  次元ヘッセ行列  を次式により計算し,主曲率を求める.. . +. . . . . . (. 行列内の導関数は,キーポイント候補位置での * 出力値の  次微分から得られる.こ こで,ヘッセ行列から求められる第  固有値を ,第  固有値を  .  . とする.この.

(117) ときヘッセ行列の対角成分の和   と行列式   は次のように計算できる.. . +. . . +.  . . . <. +. . .  . さらに, を第  固有値と第  固有値の比率とし,.    . +.  <. . +. . <. .  <. . . +. . . +. とすると次式のようになる.. . +. . .  < . . . この値は固有値そのものではなく,固有値 ,  の比率で決まる.したがって,固有値を求 めずにエッジ上の点であるか判別することが可能となる.この値を次式に示すようにしき い値処理することで,不要なキーポイント候補点を削除する..    .  < . . . . 式  を満足するような点をキーポイント候補とする.しきい値は  により決定する. この処理は,3

(118)  のコーナー検出に良く似たもので,固有値の比率がしきい値より大き い点,つまりエッジ上に存在する点が削除される.文献 ./ では . + ( を採用しており,. しきい値は   となる. 図 &

(119)  は検出された全キーポイント候補点を表している.図中の円の中心がキーポ イント位置,円の半径がキーポイントの持つスケールである.図 & $ では,主曲率に よりドア等のエッジ上の点が削除されていることがわかる.. ■ キーポイントのサブピクセル位置推定  変数 

(120)

(121)   の  次関数をフィッティングすることで,キーポイント候補点のサブピ. クセル位置とスケールを算出する.ある点  + 

(122)

(123)   での * 関数   をテイラー 展開すると次式のようになる..  +  <. . . . . . . .  < . . . !. 式 ! について  に関する偏導関数を求め,( とすると次式が得られる. . . <. . . ? + (. %. ? はキーポイント候補点 極値 のサブピクセル位置を表している.この式を変 このとき . 形し次式を得る. . . ? +  . . . &.

(124) この式は次のように表される..  . 式 . ¾ ¾ ¾  ¾ . ¾  ¾ ¾ ¾ .   .  +  . ¾  ¾  ¾  ¾. . .      . .  .  を得るために変形する..  をキーポイント候補点のサブピクセル位置 ?.     +   . . ¾ ¾ ¾  ¾ . ¾  ¾ ¾ ¾ .  . . ¾  ¾  ¾  ¾.      . . '. ? + 

(125)

(126)   得られた式 ' を解くことにより,キーポイント候補点のサブピクセル位置 . を得る.. ■ コントラストによるキーポイントの絞り込み サブピクセル位置での * 出力を算出し,コントラストによるキーポイントの絞り込 みを行う.式 ' は次のように表される.. ? + . . . . . (. . 式 ( を式 ! に代入すると次式が得られる.. .  ? . . +. . <.   . . . ?. . ? はサブピクセル位置を表しているため,式  はサブピクセ は * 関数であり,. ル位置での * 出力値となる.この * の値からキーポイント削除の判別を行う.文献 ./ では,しきい値として (( を用いている.サブピクセル位置での * 出力の絶対値が. しきい値より小さい場合 つまり,コントラストが低い場合 ノイズに影響されやすいた め削除する.図 &  にコントラストにより絞り込まれたキーポイントを示す.. . オリエンテーションの算出. 検出したキーポイントに対して,第  段階の処理である特徴量の記述を行う.まず,検 出された各キーポイントのオリエンテーションを求める.オリエンテーションはキーポイ ントにおける方向を表し,特徴量記述の際にオリエンテーションにより向きの正規化を 行うことで,回転に不変となる.キーポイントのオリエンテーションを求めるには,まず .

(127) キーポイントが検出された平滑化画像  

(128)   の勾配強度  

(129)   と勾配方向  

(130)   を以 下の式により求める.  

(131)  . +.  

(132)  . +. . 

(133)  . . 

(134) . . 

(135)  . +.  .  

(136)  . +.  

(137) . <.  

(138)  .  

(139)  . . . 

(140)  .  <  . < 

(141)  .  . .    

(142) .  

(143) . . 局所領域における勾配強度  

(144)  と勾配方向 

(145)  から図  に示すような重み付方向 ヒストグラム  を以下の式により作成する. 

(146) ¼. +.  

(147) . +.

(148)

(149) .  

(150) . .  

(151)

(152)  . . . . Æ .

(153)  

(154) /.  

(155) . !. %. ここで,

(156) は,全方向を % 方向に量子化したヒストグラムである. 

(157)  はある局所領 域の画素 

(158)  での重みであり,キーポイントが持つスケールサイズのガウス窓  

(159)

(160)   と勾配強度  

(161)  から求める.Æ は : ; のデルタ関数で,勾配方向  

(162)  が量子. 化した方向   に含まれるとき  を返す.また,このときのガウス窓にはキーポイントが持 つスケールを用いる.ガウス窓による重み付けにより,キーポイントに近い特徴量がより 強く反映される.この % 方向のヒストグラムの最大値から. (@ 以上となるピークをキー. ポイントのオリエンテーションとして割り当てる. 図  の例ではキーポイントに割り当てられるオリエンテーションは  方向のみである が,図 ' のようにコーナーのようなキーポイントでは  方向となり, つのオリエンテー ションを持つ.このように, つのキーポイントに対して複数のオリエンテーションが割 り当てられる場合がある.. . 特徴量の記述. 検出したオリエンテーションを基に, .   . により  次元の特徴量を記述. する.まず,図 ( に示すようにキーポイントのオリエンテーション方向に回転する.特 徴量の記述には,キーポイント周辺領域の持つ勾配情報を用いる.使用する勾配情報は, キーポイントを中心とし,そのキーポイントが持つスケールを半径とした円領域内から求 める 図 ( 中のガウス窓内の領域.周辺領域を一辺を  ブロックの計 % ブロックに分 割し,図  に示すようにブロックごとに 方向 ! 度ずつ の勾配方向ヒストグラムを .

(163) 図. 図.  #. ヒストグラム作成の流れ. '#  方向のオリエンテーションを持つキーポイント. 作成する.この勾配方向ヒストグラムは,キーポイントのオリエンテーションを算出した ときに作成したヒストグラムと同様の手法で求める. 図  の例では  .  + % ブロックに各. 方向のヒストグラムを作成するため,. . +. 次元の特徴ベクトルとしてキーポイントの特徴を記述する.このように,キーポイン. トが持つオリエンテーション方向に座標軸をあわせた領域で特徴を記述するため,回転に 不変な特徴量となる.また, 次元の各特徴ベクトルの長さはベクトルの総和で正規化 する.これにより,キーポイントは照明変化に対して影響の少ない特徴量となる.. .

(164) 図. 図. . (#. #. 特徴量を記述する領域. ブロックごとの特徴量記述. 画像変化に対する  特徴量. 画像の回転やスケール変化に対する  用画像から .  特徴量の影響について検討する.まず,参照.  によりキーポイントを検出する.次に,参照用画像に対して,回転・ス. ケール変化・照明変化・アフィン変化・A7B* 圧縮の ! 種類の画像を作成する.参照用画 像から検出されたあるキーポイント  点に注目し,画像変化に対する特徴量の影響につい て比較する. 図  に各変化に対する .  特徴量 . 次元 を示す.図  中の円の中心がキーポ. イントの位置であり,円はスケールであり特徴を記述する範囲である.また,円の中心か ら伸びる直線の方向は,そのキーポイントのオリエンテーションである.図  $C. C. C  に示す回転,スケール変化,照明変化,A7B* 圧縮 ノイズの付加 が発生した画. 像と原画像とのユークリッド距離はどれも小さく,同じような特徴量を記述していること がわかる.しかし,図    に示すアフィン変化の場合は,画像に歪みの変化が含まれ るため,スケールと方向を正規化して特徴を記述するだけでは不十分であり,ユークリッ ド距離が大きくなる.微小なアフィン変化に対してはある程度頑健ではあるが,不変では ないということに注意する必要がある.この問題に対し,9;

(165) D 6; らはアフィン変化 に対応した領域検出器を用いることで, る ./..  と同様の特徴記述を行う手法を提案してい. . .

(166) 図. #. 画像変化に対する  .  特徴量.

(167) .  .       .  . は,画像の回転やスケール変化等に不変であるため,それら要素に適している.. しかし,処理コストが高いことが問題となっており, はリアルタイム処理が難しい課題となっている. *

(168) $. らが提案する

(169) 0,

(170) . * 処理→ 9. .!/. 処理に変更,記述段階では.  を用いるアプリケーションで.  を高速化したアルゴリズムである. は検出段階で. 4

(171) . 

(172) 4. を活用し. 4

(173) 34

(174)  を用いている.しかし,. 9 処理において * を近似していないため,ノイズによわく,スケール変化の頑健性. も.  に比べ劣る.そこで,検出段階を   と近似して高速化をはかった 3$ 1

(175) 6. らが提案する .  . " $ 

(176)  " ./ を以下に説明する.. 検出段階. 図. #. 手法の流れ.   は * 画像を作成することで特徴点を検出しているが," は 3

(177)  行列を. 算出することで特徴点を検出している.3

(178)  行列を高速に算出するために, 

(179) 4 を用いる.これは,3

(180) . 行列の算出に $,. 域の画素の合計を求める処理が含まれるため,. 4

(181) . -  を用いる $, -  はある領. 4

(182) 

(183) 4 を使うと高速に処理できる. からである.キーポイント算出までの処理の流れを図  に示す.. ■ 特徴点とは ハリスや .  の特徴点は基本的には輝度変化の大きなエッジ上が選ばれる.エッジ上. が好まれる理由は,テスクチャのない所よりもテスクチャが多いところの方が,その場所 を示す情報が多いためである.エッジは,, 方向とy方向の片方に輝度差が大きい場所や ,6. 方向の両方の輝度差が大きい場所をいい,輝度差には正負があるため大きく  種類に. 分けられる. 全部で6種類)図  に , と 6 方向の輝度差について示す.,6 方向の両方 .

(184) の輝度差が大きく同一方向の時は図  左 のようにドーム型の曲面になる.図  中 は,,6 方向の両方の輝度差が大きいが,, 方向とy方向の輝度差の向きが異なっている場 合,図  右 は,, 方向とy方向の片方に輝度差が大きい場合を示している.エッジを 見つける場合は,輝度差が図  のどのタイプになるのかを調べることにより検出でき る.図  の分類は 3

(185)  行列を求めガウス曲率を求めることにより判別することが できる.. 図. 曲面. #. ■    行列.  . 3

(186) . +. . . . . . &. 行列は,表面の曲率に関する情報を示しており,3

(187)  行列を求めることによ. り,ガウス曲率を求めることができる. 

(188)

(189) σ は , 軸の  次微分結果であり,σは ガウス関数の標準偏差である. 3

(190)  行列からガウス曲率を求めるには次式の  3 を算出する..   .  3. +.  . .  .  . が正の値を持つ時は,, 方向と 6 方向の輝度差が同一方向に大きいことになる..  3 が負の値を持つ時は , 方向と 6 方向の輝度差が大きいが向きが異なる場合である.  3 が ( のときは,, 方向とy方向の片方に輝度差が大きい場合を示している. 3 を. 調べることにより図  に示すようにエッジの種類を判別が可能となる." は特徴点 .

(191) を各スケールの画像に対して  3 を求めて極値探索により特徴点を検出する.3

(192)  行列算出において, や  を微分により求めると,各画素の値を参照して求める必 要があるため,計算コストが高い.そこで," では, 用いることで高速に計算している.$, 

(193) 

(194) . 4

(195) 

(196) 4 と $, -  を. -  により算出された 

(197) 

(198) . をそれぞれ. とすると, 3 は次式より算出される..    . +.  .  ( '.  . '. (' 倍してあるのは,近似のために生じる誤差を修正するためである.(' 倍は実験的に求. めたパラメータである." で特徴点とするのは図  左 のみである.他の種類は特 徴点として検出しない.. ■ . !" . σ+ の  , の $,. -  を図 ! に示す.フィルタサイズ ' × ' の $, -  は. σ+ のガウシアンと同等となる. , は,図 ! 左)になり $, た 

(199)  は図 !(右)になる.$,. -  で近似し. -  で近似することにより各画素ごとの演算が. 不要である領域の合計値を算出する処理に変わるため,. 4

(200) 

(201) 4 を用いた算出が可. 能となり高速化できる.. 図. 特徴点検出にはまず,' れぞれ,C. !# $, - . , 'C ! , !C  , C & , & のフィルタサイズを用いる.そ. (C  C % のスケールに対応している.. .

(202) ■ #" $ ! #$ 4

(203) 

(204) 4 積分画像 は,(( 年に )

(205) と A により提案された手法である.矩. 形領域が重なり合う場合,積分画像は高速に矩形領域の輝度値の和を算出することができ る.画像 

(206)  から求められる積分画像 !! 

(207)  は次式より算出できる..  <   <. !! 

(208) . +. !! .  

(209) . +.  

(210) . ここで, は 6 軸方向の累積画像, 

(211).  

(212) . (. 

(213) . .

(214) .  +  !!.

(215) . + ( とする.一度,積分画像を. 算出することにより,図 %

(216)  の領域  の輝度値の合計を式  より高速に算出する ことができる.. . + !! 

(217)  <. !! . <. "

(218) . <.  . . !! . <. "

(219) . <. !! 

(220) . <.  . . 積分画像を用いない場合,矩形領域内の画素数だけ加算が必要である.しかし,積分画 像を用いた場合,ラスタスキャンを  回行い,矩形領域の数の度に  回の加減算を行うだ けでよい.    .   図. %#. 領域の輝度和 ./  . .

(221) ■ スケールスペース   では,画像サイズを変えることで,スケールスペースを求めている.しかし,画. 像のスケーリングは処理コストが大きい." では,$, いてガウス曲率を求めているため,$, トが増加しない.そのため,. -  と 4

(222) 

(223) 4 を用. -  のフィルタサイズを大きくしても処理コス.  のスケールスペースより高速に求めることができる.. 図. &#. スケールスペース. ■ 極値探索 キーポイント検出の極値探索は .  と同様に行われる.異なるスケールのフィルタリ. ング結果を  枚  組で % 近傍探索を行う.% 近傍で極値ならキーポイントとして検出す る.検出結果を図 ' に示す.. 図.  #. 極値探索. .

(224) 図.  . '#. キーポイント検出結果 ./. 記述段階. 回転の不変性を得るためのオリエンテーションと特徴量記述方法を下記に示す.. ■ オリエンテーション 特徴点を中心とした半径 %(:スケール の範囲から 3

(225)

(226) 8E

(227)  ( を用いて勾配 方向を求める.そのとき,.  と同様に勾配強度を算出し,勾配強度が最も大きい方向. をオリエンテーションとしている.. . では ( 度ごともとめているが," では %(. 度ごとである."8" はこの工程をスキップしている.そのため,回転変化に不変では ない.. ■ 特徴量記述 特徴点を中心とした ( × ((:スケール の正方形領域を  ×  のサブ領域に分割し.        . 3

(228)

(229) 8E

(230)  ( ×  を算出することにより,勾配ベクトルを求める.勾配ベクトルの ,. 方向,y方向をそれぞれ 

(231)  とする.

(232)  より  次元ベクトル. 

(233). 

(234). .

(235). . を求める., 方向の勾配が大きく,その絶対値も大きいときは正の勾配方向となり,逆に 負の勾配方向のときは,, 方向の勾配が小さく,その絶対値は大きくなる.このように, 方向とその絶対値の情報により強度変化の極性の情報が得られる.% のサブ領域から . .

(236) 図. (#. 特徴量記述. 次元ベクトルを求めて % 個の特徴量を算出することができる.より精度を求めるために.     を求めているが, 次元    . では,   を求める時に  ( と   ( にの場合に分けて  ( の時の合計と   ( の時の合計を求めている.同様に,   を求めている.これは,強度変化 . 次元の特徴量も用意されている.これは,同様の方法により  ×  のサブ領域に分割. する.% 次元では  次元ベクトル. 

(237). . . . 

(238). . 

(239). .

(240). . . . 

(241). . . 向き,強さ)の情報が詳細になるため精度の向上が期待できる.また,比較用として %. 次元の特徴量も用意された.これは,% 次元の特徴量算出のときに  ×  のサブ領域に 分割するのを  ×  のサブ領域に変更する.これにより ' ×  の % 次元の特徴量を記述 する..     .  を用いたキーポイントの分類   をベースとしたアプローチでは,回転やスケール変化に頑健であるがアフィン変. 化に対応できず,高精度でリアルタイム処理は困難である.そこで,アフィン変化に頑健 でリアルタイムでマッチングが可能な手法を以下に述べる.  等が提案する手法 .%/ は,

(242) . . を用いたクラス分類手法をキーポイントの分類に応用した手法で. ある.リアルタイムにキーポイントを検出しキーポイントの分類を行うことを実現してい る.キーポイントの分類は,テンプレートの F 個のキーポイント % . +. & & を抽出し,.

(243) 図. #. キーポイントの検出アプローチ. 入力画像から抽出されたキーポイントのパッチ ' &    と,テンプレートのキーポイン ト & のどれと一致するか決定することである.そのため,決定木から ' &    に一致す るクラスラベル # '. $. + 

(244) 

(245).

(246) %. を見つける..  以下に,高速なキーポイント検出手法 ./,キーポイントの分類に用いる決定木の構築, 決定木を用いたマッチングの手法を述べる.. . キーポイント検出. リアルタイムに対応点をマッチングするためには,高速なキーポイント検出が必要であ る.キーポイント検出は,* の応答値からキーポイントの候補を決定し,* により スケールを探索しオリエンテーションを算出する.  最初に,キーポイントの候補を探索する.図  に示すように,テンプレートをラス タ操作した注目画素  についての * の応答を算出し,近傍で最大となる  をキーポイ ントの候補とする.高速に * を算出するために計算コストを削減したものに近似する. * の近似は以下の式に示す.. 図. # * の近似. .

(247) .  G     . .  <  <  . 図  に近似された * を示す. は平滑化後の画像である. は . . + &  H &  . であり, が半径を示す. を大きくしていき応答値が最大になったときの  をスケール 値とする.  次に,オリエンテーションを求める.オリエンテーションは以下の式から算出される..     +

(248) 4 

(249) ,   . . .  <  . . 注目画素  と円上の  <   の輝度差が最も大きい時の  がオリエンテーショ ンとなる.  最後に,すべてのキーポイントにおいて,以下の条件を満たすキーポイントを不安定な キーポイントとして除去する..  .     .  .  <   <'    .     <'   

(250)    

(251)  

(252) . !.  とスケール上のピクセル  <   と     の画素の輝度差が閾値 ' よ. り大きい場合はキーポイントとして検出する.以上のキーポイント検出手法は,スケール 探索の処理結果からオリエンテーションとキーポイント検出が可能であるため高速に処理 が可能である.. . 決定木の構築. 決定木の構築は,学習画像の作成,決定木の構築からなる.. ■ 学習データ アフィン変化に頑健なキーポイントを選択するために,ランダムなパラメータである アフィン変換行列 I を作成し,複数個の I を用いて図  に示す学習データを構築する. この学習データのすべての画像からキーポイントを検出してアフィン変化に頑健なキーポ イントを選択する. ・アフィン変化に頑健なキーポイントの選択 図  の学習データからキーポイントを検出し,同一位置のキーポイントの検出数をカ ウントする.元となるキーポイントを検出するために,アフィン変換前のテンプレート画 像からキーポイントを検出する.学習データ全てからキーポイントを検出し,変換に用い たアフィン変換行列 I の逆行列 I. . を用いてキーポイントをテンプレート上の座標に変 .

(253) 図. #. テンプレートをアフィン変換. 換する.座標を変換することで,テンプレート上の対応するキーポイントがわかるため, 同一位置のキーポイントを数えて,異なるアフィン変換に対して多く検出されたキーポイ ントを抽出することができる.こうすることで,アフィン変化に頑健なキーポイントを選 択できる. 実験では,(( 個以上のアフィン変換に対して同一位置のキーポイントを保 持している.図  は,ブックカバーと人形上で選択されたキーポイントを示す.. 図. #. 画像変化に安定した特徴点. ■  

(254)  決定木の例を図 ! に示す.決定木 (. + (

(255)

(256) (  は分岐点(ノード)とノードの末. 端(リーフノード)から構成される.ノードには子ノードに分岐するための条件(特徴 量)が記述されている.ノードとその分岐条件(特徴量)は事前に作成され,ノードの階 層の数は事前に決められている.リーフノードには,テンプレートの各キーポイントがど れくらいたどり着いたのかを示す確率分布  # (. +. ). が格納されている.* +

(257) (. は,入力パッチ ( のたどり着いた木 ( のリーフノードであり,c はテンプレートのキー. ポイントの種類を示す.リーフノードの確率分布を構築するために図 % に示すように, キーポイントを中心とした  ×  のパッチを作成する.横方向にはアフィン変換パラ メータは異なるが同一位置のキーポイントのパッチを示している.このパッチはキーポイ ントのスケールにより正規化されている.決定木を構築するために図 % をランダムに サブセットに分ける.サブセット  つにつき決定木が構築される.実験ではサブセットの 数を  個としている.サブセット内の画像すべてを決定木に入れリーフノードの確率分 .

(258) 布を構築していく. ・特徴量. 図. 図. !#. %#. 決定木. 学習データ. ノードの特徴量は,キーポイントを中心としたパッチ内の  点のピクセル  と  の輝 度差を特徴量とする. $. . 

(259)  +. 

(260)  

(261)    (

(262)   (

(263)     

(264)   

(265)   

(266)            . %. (

(267)  は,ノイズの影響を抑える平滑化 *

(268) 

(269)  の後の注目画素  のパッチ ( の輝. 度値である.パッチサイズは  ×  である.この特徴は  点の輝度レベルの差を見てい .

(270) 図. &#. キーポイントの分類. るので,影等の影響は受けるが,照明変化に頑健な傾向にある.以上に示す特徴量により 子ノードへの分岐が決定する.. . キーポイントの分類. 決定木を用いて入力画像のキーポイントとマッチングを行う.流れを図 & に示す.入 力画像からキーポイントを検出し,各キーポイントから  ×  のパッチを作成する.キー ポイントのパッチを決定木に入れることでリーフノードの確率分布に基づいてテンプレー トのキーポイントに分類する.分類は,図 & に示すように,入力パッチ ( がたどり着 いた木 (. ( を以下の式より求め,最. + (

(271)

(272) (  のリーフノードの確率分布の平均 ,. も平均の高いキーポイント c に分類される.. ( +

(273) 4 

(274) ,  ( +

(275) 4 

(276) ,. ?. #. . .  . 

(277)  . . . ( + #. ). &. 上記の分類では必ずどこかのキーポイントに分類されるため,その分類が正しいかを判断 するために下記の式により閾値処理する. は信頼度であり,( は閾値である. , #. ( + )#? ( + )

(278)  (  (   .  . 信頼度  は %( %と '( %の間をとる., ( が ( より低いキーポイントはテスクチャの少な い背景上で検知されたキーポイントの可能性が高い.あるいはキーポイントの分類を誤っ .

(279) た可能性が高くなり,そのようなキーポイントは削除する必要がある.これは,0F02 により削除する事が可能である.

(280) .  の欠点はメモリを大量に消費するこ. とである.メモリの使用容量は,木の深さや木の数につれて,指数関数的に増加する.し たがって,木の深さや木の数は,木の情報を格納するメモリーと認識率の間のトレードオ フとなる.. .

(281) 第章. 段階の  

(282) を用いた キーポイントの分類 従来手法である 

(283) .  は,テンプレートをアフィン変換したすべての学習. 画像から決定木群を構築する.そのため,同一のキーポイントであっても見えの変化すべ てを決定木  つで表現するのは困難である.そこで,本章では  段階に決定木群を構築す る. 段階目に入力画像の ) の分類を行い, 段階目では, 段階目で分類した ) の学習から生成した決定木群によりキーポイントの分類を行う.以下に決定木. 群の構築方法を述べる.処理の流れを図  に示す..  学習画像の生成 

(284)   の学習画像は,アフィンパラメータをランダムで決定し,テンプレー. トをアフィン変換することで作成している.しかし,ランダムでパラメータを決定する と,) の偏りが起きることもある.提案手法の学習画像生成は,この問題を解決 するために,オイラー角を用いて,,6 軸の回転角度を等間隔に変更する.こうすること で,) の偏りがなくなり,かつ従来手法では表現できない  次元上の回転を表現 することができる.次式に, 次元座標のオイラー角の回転行列を示す.. 

(285) .    . .     . 図. . #. . .  . .   . . 学習画像例. .    . . . . .

(286) 各回転パラメータの範囲は -. .(°'(°/, .(°'(°/, .(°%(°/ である.生成し

(287). .

(288). ..

(289). た学習画像を図  に示す.. . 決定木の構築. 始めに,) の分類を行う決定木群を構築するため,見えの近い ) をク ラスタリングする必要がある.次に,クラスタリング結果をラベル付けしたキーポイント のパッチを用いて ) を分類する  段階目の決定木群を構築する.最後に, 段階 目であるキーポイントの分類を行う決定木群を構築する.以下に,詳細を述べる..  .

(290)   のクラスタリング. 入力画像の ) の分類を行うため,学習画像の ) をクラスタリングする 必要がある.パラメータでクラスタリングすると,回転における周期性が表現できないた め,画像変換したパッチ画像を特徴量として ;8

(291)  によりクラスタリングする.クラス タリングの流れを図  に示す.特徴量は,テンプレートのキーポイントを中心とする . 図. # ) のクラスタリング. ×  のパッチ全てを学習画像ごとに結合した輝度値を用いる.こうすることで,見た目 で近い画像変化をクラスタリングできる.次に,クラスタリング結果を学習画像のパッチ にラベルとして与えて,) クラスの頻度を決定木で学習する方法を下記に示す. .

(292)  .  段階目の決定木の構築. パッチのクラスタリング結果よりラベル付けした ) クラスとパッチの輝度値を 用いて決定木群 (  + ( 

(293)

(294) ( ½  を構築する. は決定木の数を示す.キーポイント のパッチの輝度値で決定木のリーフノードを決定し,パッチの ) クラスの頻度を 記憶する.こうすることで,入力画像のパッチから画像の ) クラスを分類するこ とが可能となる.次に, 段階目の決定木の構築方法を下記に示す.. 図.  . #  段階の決定木によるキーポイントの分類. 段階目の決定木の構築. 各 ) クラスに所属するデータを用いてクラスごとの決定木群の集まり ( . ( 

(295)

(296) (   を構築する./ ( . + ( 

(297)

(298) ( ¾ . +. は ) クラスの個数を示す.クラスごとの決定木群. を構築することにより,見えの変化が近い学習画像で決定木. 群を構築できる. は決定木の数を示す.サブセットの学習画像は ) クラスに 所属するデータから作成する.各クラスにおける決定木の構築方法やノードの特徴量は, 

(299)  . と同様である.下記に,構築した  段階の決定木を用いたキーポイン. ト分類手法を述べる.. .

(300)  . キーポイントの分類.  段階目の決定木群 (  でパッチの ) クラス 0. ). をパッチの輝度値を用いて分類. する.次に,分類した ) クラス毎に 0 ) の  段階目である決定木群 (   により キーポイントを分類する.) クラス 0 ) の分類は,次式に示すように,入力パッチ. ( がたどり着いた木 (  + ( 

(301)

(302) ( ½  のリーフノードの確率分布    # ( + 0 ) の平均を求め,しき値  を超える ) クラス 0 ) を抽出する..  0 ). +. ½   ½      # ( + 0 )       

(303)  .  段階目では,) クラスごとに作成した決定木群の集まり (  + ( 

(304)

(305) (   の. 中から  段階目の決定木で分類した ) クラス 0 ) の決定木群 (   によりキーポ イントの分類を行う.入力パッチ ( が  0 ). +  となる ) クラスのみの決定木. 群から,リーフノードの確率分布 . ( + ) の平均を次式より求め,確率の高. . .   #. いクラス ) に分類する.. ( +

(306) 4 

(307) ,. ?. #. .  . 

(308) 

(309) ¾.   . . . ( + ).   #.    .  評価実験 始めに,提案する画像生成モデルの有効性を示すために従来の画像生成モデルと提案す る画像生成モデルで作成した決定木によるマッチング精度を示す.次に,) クラ スの数によるマッチング精度の比較を行い,最後に, .  と従来手法である 

(310) . とのマッチング精度の比較実験を行う.実験に用いるデータベースは 9;

(311) D 6;. 

(312) 

(313) $

(314)  と 9 

(315) 

(316) $

(317) . である.データベースのテンプレートを図  に示す.. D

(318). E

(319) 図. #. テンプレート. . F

(320).

(321) 表. # ) クラスの数によるマッチングの違い ) クラスの数 !. . 対応点数 !. 誤対応数 '!%. (. ((. !'. !. .  %. (. %!!!. ('. !. %' . ( . (. &'!. (%%. !. &!. (&!. (. %. (!. !. %. . !(. !&!. (. 画像生成モデルの評価実験. 画像生成モデルの違いによる精度実験結果を図 ! に示す.どのデータセットにおいて 提案する画像生成モデルの方が対応点数も多く誤対応も少ないのが見てわかる.提案する 画像生成モデルの有効性がわかる.. .

(322)   クラスの数による精度評価実験. ) クラスの数を !C(C!C(C!C(C!C(C!C!( としていったときのマッチング精. 度結果を表  に示す.誤対応を含めた対応点数と誤対応数を示す.対応点数が多く,誤対 応が少ないほど高精度である.表  より,) クラスの数が多くなると良い結果に なっており,) クラス数が ( のときが一番良い結果である.しかし,( より多く なると精度は悪くなる傾向が見られた.これは,クラス数が多すぎるために,) クラスのクラスタリングが過分割になりうまくいっていないことが考えられる.提案手法 の ) クラスの数は ( が最適なパラメータであることがわかる.. . マッチング精度実験. 対応点マッチングの精度比較と処理時間の比較実験を行う.図  のテンプレートを射 影に ( 度∼. ( 度回転した比較画像を用いる.比較対象は, ./,

(323)  .%/. である.図 % に各テンプレートにおけるマッチング率を示す.横軸は画像の回転角度で. .

(324) 図. !#. 画像生成モデルの精度比較結果. .

(325) ある.マッチング率は次式より求める. マッチング率 +. マッチング成功数 マッチング数. 図 % より,もっとも精度の良いのは提案手法であり,次に 

(326) . . ,最後に.   の順である.従来手法である 

(327)   と提案手法を比べると,提案手法の. 方が画像変化に対して頑健であることがわかる.これは, 段階に決定木を構築することで, 画像変化に近い決定木によるキーポイント分類でマッチング精度を高めたといえる.次に, 各手法の処理時間を表  に示す.実験に用いた 72 スペックは JJ!!!K%%*5  コア である.処理時間は, となり,. :,

(328)  :!,提案手法:& .  がもっとも処理時間が長い,提案手法と従来手法である 

図 目 次  * オペレータ   * 処理の流れ %   の連続性を保持した効率的な平滑化処理 &amp;   +  +  のときの * 処理例 ! 極値検出の流れ % スケールと * 出力の関係 ' &amp; キーポイント候補点の絞り込み ' ヒストグラム作成の流れ  '  方向のオリエンテーションを持つキーポイント  ( 特徴量を記述する領域   ブロックごとの特徴量記述   画像変化に対する  特徴量 !  手法の流れ %  曲面 &amp; ! $,  -% 領域の輝度和 ./ ' &amp; ス
図  # ヒストグラム作成の流れ 図 '#  方向のオリエンテーションを持つキーポイント 作成する.この勾配方向ヒストグラムは,キーポイントのオリエンテーションを算出した ときに作成したヒストグラムと同様の手法で求める. 図  の例では  + % ブロックに各 方向のヒストグラムを作成するため, + 次元の特徴ベクトルとしてキーポイントの特徴を記述する.このように,キーポイン トが持つオリエンテーション方向に座標軸をあわせた領域で特徴を記述するため,回転に 不変な特徴量となる.また, 次元の各特徴ベクトルの
図  # 実験結果  テンプレート 0 (
図  # 実験結果  テンプレート 2 %!
+2

参照

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