II. バーチャルカレッジの稼働集計報告
III. 21 年度の事業報告
4) 老年看護学
( ア ) 授業の概要
2
年次前期に行われる老年看護学Ⅰ(1単位),2
年次後期に行われる老年看護学Ⅱ(2単位)について,時間割表のように公開した.
老年看護学Ⅰは,高齢者と高齢社会に対する理解を,老年看護学Ⅱでは,高齢者特有の健康 問題と,それを解決するための方法を学ぶことができるよう構成されていた.メイトは講義へ の参加を通して,今までの看護の経験と照らし合わせ考察を深めたり,また新たな知見も得ら れた様子であった.
36
( イ ) 授業内容
平成 21 年度 老年看護学Ⅰ 時間割
日にち 学 習 課 題
1 4
月17
日(金)
「老いを生きる」とは 記入シートやビデオ聴取を通して,あなた自 身の高齢者に対するイメージを把握する.併 せて,老化や加齢概念に対する知識を整理す る.
注)記入シート①
2 4
月24
日(金)
高齢社会の統計的輪郭① 人口静態,人口動態,生命表,将来推計を用 い,高齢社会の現状と問題点,ならびに諸外 国の高齢化の動向について学習する.
3 5
月1
日(金)
高齢社会の統計的輪郭② 高齢者の雇用,家計,生涯学習,余暇や介護 の現況等について学習する.
4 5
月15
日(金)
高齢社会の進展に伴う社会 文化的影響①
老年差別および虐待の状況や背景,予防対策 等を知り,高齢者の権利や人権に対する自分 自身の考察を深める.
5 5
月22
日(金)
高齢社会の進展に伴う社会 文化的影響②
高齢者の社会保障に関する施策整備の経過を 知る.
6 5
月29
日(金)
080001
~47
インスタントシニア体験
(演習)
身体的老化とそれに伴う不自由さを体験する とともに,不自由さを軽減する環境や援助の あり方について考える.
注)ズボン・運動靴着用,記入シート②
6
月5
日(金)
080048~9 3
7 6
月12
日(金)
老年看護の役割 これまでの講義の振り返り老年看護にはどの ような役割が期待されているのか,考える.
8 6
月19
日(金)
学習成果の点検 筆記試験の実施
37 平成
21
年度 老年看護学Ⅱ 時間割月日 曜日 時間 学習課題,内容等
10
月6
日 火8:50-10:20
老年看護の原則10:30-12:00
加齢に伴う諸機能の変化と評価の方法,及び生活への影響:①感覚・知覚系
10
月13
日 火8:50-10:20
加齢に伴う諸機能の変化と評価の方法,及び生活への影響:②体力・運動機能
10:30-12:00
加齢に伴う諸機能の変化と評価の方法,及び生活への影響:③呼吸,循環,消化・吸収機能,心理・精神機能
10
月20
日 火8:50-10:20
基本的な生活動作の維持・回復に焦点をあてた看護の実際:①栄養のアセスメントと看護ケア
10:30-12:00
基本的な生活動作の維持・回復に焦点をあてた看護の実際:②摂食・嚥下,口腔のアセスメントと看護ケア
10
月29
日 木8:50-10:20
基本的な生活動作の維持・回復に焦点をあてた看護の実際:③排泄,清潔行為のアセスメントと看護ケア
10:30-12:00
主な症状および疾患のアセスメントと看護の実際:①褥瘡のアセスメントと看護ケア
11
月10
日 火8:50-10:20
主な症状および疾患のアセスメントと看護の実際:②高齢者に特徴的な症状のアセスメントと看護ケア
11
月17
日 火10:30-12:00
活動範囲の拡大と生活リズムの回復に焦点をあてた看 護の実際:①廃用症候群,日常生活動作のアセスメント と看護ケア
11
月24
日 火8:50-10:20
活動範囲の拡大と生活リズムの回復に焦点をあてた看 護の実際:②活動,休息・睡眠のアセスメントと看護ケ ア
12
月1
日 火10:30-12:00
介護家族の状況と社会保障:特別養護老人ホームにおけ る看護の特徴と課題
村川英伸氏(社会福祉法人つばめ福祉会 看護師)
12
月8
日 火8:50-10:20
認知症のアセスメントと看護の実際:①認知症の構造12
月8
日 火10:30-12:00
認知症のアセスメントと看護の実際:②認知症の評価12
月15
日 火8:50-10:20
認知症のアセスメントと看護の実際:③看護の実際10:30-12:00
介護家族の状況と社会保障:家族が肉親を介護するとい うこと
金子裕美子氏(社団法人認知症の人と家族の会新潟県 支部代表)
1
月19
日 火8:50-10:20
介護家族の状況と社会保障:①家族の介護状況とサービス資源
10:30-12:00
介護家族の状況と社会保障:②介護保険制度と活用に対する支援
1
月26
日 火10:30-12:00
精神活動に関連する健康問題と看護:①うつ状態の評価と看護の実際
2
月2
日 火8:50-10:20
精神活動に関連する健康問題と看護:②せん妄の評価と看護の実際
38
2
月9
日 火8:50-10:20
失語・構音障害のある高齢者の看護①植田恵氏(帝京平成大学・言語聴覚士)
10:30-12:00
失語・構音障害のある高齢者の看護①植田恵氏(帝京平成大学・言語聴覚士)
2
月16
日 火8:50-10:20
終末期における看護:①終末期の概念と評価10:30-12:00
終末期における看護:①終末期医療と看護ケア*網掛け部分については非公開であった.
(ウ) 受講状況とメイトさんからの質問・感想など
6
月12
日:受講生2
名(老年看護の役割)・数十年前の学生の気分になり新鮮な気持ちで受講させていただきました.老人保健法等 振り返る学習になりました.
・先月までディサービスで看護師として働いていました.病院勤務時代や学生時代はイメ ージできなかったことでしたが,振り返りも出来て良かったです.
12
月1
日:受講生1
名(介護家族の状況と社会保障)・特別養護老人ホームの看護職の役割と言う普段知る事の出来ない貴重な話をうかがえ て良かったです.
12
月8
日:受講生3
名(認知症のアセスメントと看護の実際)・先生の体験談等多く理解しやすかった.
・認知症分類方法の変化を知り,分類方法・今後を学べた.
・認知症の分類や基本症状を理解することで,残存機能を活かしたり,リハビリにつなげ る事が出来るのだと思い,学習を深める事の重要性が理解できました.
・長谷川式簡易知能評価スケールは,名前を知っているだけでしたが,内容や実施の注意 点まで今回教えていただき良くイメージ出来ました.
・高齢社会になっているため認知症の高齢者が増えている事を実感しています.
・現在,ショートステイやグループホームに勤務していますが(危険な事,事故になる事 もあります)軽い方から,全介助の方がおります.私自身も物忘れが多くなっています が,脳の構造や変化が起こり病気を抱えながら生きる,暗い生き方ではなく,知識を持 つ事によって認知症をわずらっても生き生きと暮らせる様な援助出来る力を身につけ たいと思いました.
12
月15
日:受講生4
名(認知症のアセスメントと看護の実際)(介護家族の状況と社会保障)
・自分の立場が施設・病院にあるとそこでの場面しか見えない,考えられなくなりがち で一番身近な本人,家族の方の思いを聞かせてもらえるのは,とても技術ではない人 として大切な学びがあると思います.
39
・認知症の人と家族の会,○○さんの講演,感動しました.認知症の方がみせる言動の中 にその人らしさがあらわれ,人生がきざまれている事,あらためて認識しました.
・先生の講義とともに,認知症の方の生活史を知り,1人
1
人の理解を深め,看護・介護 にあたりたいと思いました.・前半の講義では,認知症についてより深く知識を得る事が出来ました.
・後半のお話では,日々認知症の高齢者に接している者として原点に立ち帰らせていただ いた気がします.「出来ない事を強いらない,出来る事を奪わない」ように日々のケア に努めていきたいと思います.
・家族の方がどう思っているのかを実際の家族会の方から聞けてとても良かった.
・介護をしている人が実は介護をされている人から助けられているというのは,本当にそ の通りだと思いました.とても良いお話しでした.
1
月19
日:受講生3
名 (介護家族の状況と社会保障)・細かい説明や新しい制度の説明があり,勉強になりました.
・色々なサービスがある事を知り勉強になりました.ありがとうございました.
・要介護者,介護者の実態がデータでわかり良かったです.現在,訪問看護に勤務してお り,日頃の看護に生かせるのではないかと思い受講しました.「誰に介護してほしいの か」「要介護者えを抱えて困っている事」など利用者さんたちの思いを改めて知る事が できました.訪問看護師として,利用者,介護者の精神面を支えられるように関わりた いと思います.介護保険については,私は整理できイメージ出来ましたが,学生には難 しいのだろうなと思いました.自分の学生時代にこんなややこしい制度がなくて良かっ たなとも思いました.ほとんどの学生は真剣に聴講しており,感心しましたが,後ろの 席の方では,初めから寝ている方もいられました.皆これから就職して一緒に働き,育 てていけなくてはいけないんだな…と思いました.こうした受講の機会があり,新鮮な 気持ちになれ,ありがたいです.また受講したいと思いますので,よろしくお願いいた します.
1
月26
日:受講生6
名・臨床していた時のケースを思い出しながら講義内容と照らし合わせ,基本に戻る事がで きとても勉強になりました.忘れている事も多くあったことを再確認出来ました.
・うつ,認知症・せん妄の症状を観察し,鑑別し,対応していく事の大切さを再確認しま した.
・もう少し具体的な接し方や自分が注意しなければならない言動などが知りたかったで す.
・高齢者のうつ状態は,認知症・せん妄との鑑別がつきにくいとの説明があり,教科書を 持っていなくてわからなかったので,後で確認したいと思いました.高齢者を看護する にあたり,うつ状態の自律神経症状を頭において観察することが重要だと思いました.