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第 6 章 ファイル移動の比較実験

6.1 目的

提案手法と従来の手法により,被験者に実際にファイル移動を行う手順に則った操作を体 験してもらい,提案手法の特徴を知る.実験の結果から提案手法におけるファイル移動の方 法の長所及び短所を発見することが本実験の目的である.

6.2 評価手法

評価手法は,5章の実験と同様の6つの評価項目に対する5-リッカート尺度による評価手法 を用いる.この評価項目と,本実験において使用する操作手法については後に詳しく述べる.

被験者には全ての操作手法を行った後に,評価を行って貰う.また被験者に,各手法につ いてコメントがあれば記入して貰った.

6.2.1 評価項目

5.2節において述べた評価項目と同様の項目により評価を行う.本実験において用いた6つ の評価項目を以下に示す.

使いやすさ このファイル移動手法は使いやすかった 即時性 ファイルの移動に時間はかからなかった 見た目 提案手法は魅力的であった

オリジナリティ 提案手法は独創的であった

確実性 ファイル移動を行った時,ミスは発生しにくい

セキュリティ 提案手法により重要なデータを送信することに抵抗は無い

これらの各評価項目について,各連携手法を5-リッカート尺度により評価して貰う.また、

その尺度を選択した理由や意見があればコメントとして書いて貰う.

6.2.2 操作手法

本実験において用いる操作手法は以下に示す3通りである.それぞれの操作手法について,

連携の手順,ファイル移動の手順,連携の解除の手順を述べる.

操作手法1

操作手法1は,従来の連携方法及びファイル移動方法を模した手法である.連携手法1に おいて,大端末に表示される画面は連携前と連携後共に,常に同一のものである.

連携の手順

操作手法1における連携の手順を以下に示す.この時の小端末の様子を図6.1に示す.

1 小端末のメニューボタンを押し,表示されるメニューの中から「Connnect a adevice - Secure」 を選択する.

2 周囲の通信可能な端末の一覧が表示されるので,大端末である「AT830」を選択する.

連携先の端末を選択すると,連携が開始される.

ファイル移動の手順

操作手法1におけるファイル移動の手順を以下に示す.この時の小端末の画面を図6.2に 示す.

1 小端末において,移動するファイルを選択するために,「SC-02C」,mnt」,DCIM」,Camera の順に画面に映る文字を選択し,目的のファイルが保存されているCameraのフォルダ に移動する.

Cameraのフォルダに移動すると,6つの画像が表示される.

2 移動させたいファイルをタップして選択する.

選択されたファイルは周囲が緑色になり,ユーザにフィードバックを与える(図6.2 (1)).

(1)メニューの中から「Connnect a adevice - Secure を選択する

(2)端末の一覧から「AT830」を選択する

図6.1:操作手法1における連携の手順

(1)移動するファイルを選択する (2)貼り付けを選択する

図6.2:操作手法1におけるファイルの移動の手順

3 「戻る」を選択することにより一度HOMEまで戻り,今度は「AT830」,mnt」,DCIM」,

「Camera」の順に画面に映る文字を選択し,大端末におけるファイルの移動先のフォル

ダに移動する.

Cameraのフォルダに移動すると,「貼り付け」の文字が表示される.

4 「貼り付け」を選択し,ファイルの貼り付けを行う.

ファイルの貼り付けが行われると,貼り付けたファイルがユーザに提示される(図6.2 (2)).

連携の解除の手順

操作手法1における連携の解除は,小端末のメニューボタンを押し,表示されるメニュー の中から「disconnect」を選択することにより行う.この時の小端末の画面を図6.3に示す.

図6.3:操作手法1における連携の解除の手順

(1)小端末を大端末のタッチパネルに接触させる (2)小端末を大端末に重ねる

図6.4:操作手法1における連携の手順 操作手法2

操作手法2は,提案手法による連携と解除及びファイル移動手法である.なお,大端末は 机の上に水平に置かれている.

連携の手順

操作手法2における連携の手順を以下に示す.この時の小端末及び大端末の様子を図6.4 示す.

1 小端末を水平に置かれた大端末のタッチパネルに接触させる.

接触が行われると,大端末のタッチパネルの接触を行った位置を中心として小端末の画 像が表示される(図6.4 (1)).

2 小端末を大端末の先ほど画像が表示された位置に重ねる.この時,小端末を一度大端末に 対して垂直に立ててから,水平に倒すように重ねる.

小端末が重ねられると,連携が開始される.連携が開始されると,小端末の画面が大端 末の一部となり,小端末に保存されているファイルがユーザに提示される(図6.4 (2)).

ファイル移動の手順

操作手法2におけるファイル移動は,小端末の画面上に表示されているファイルの内,移 動させたいファイルをドラッグ操作またはフリック操作により大端末の画面上に移動させる ことにより行う.この時の小端末及び大端末の様子を図6.5に示す.

図6.5:操作手法2におけるファイル移動の手順 連携の解除の手順

操作手法2における連携の解除は,小端末を大端末の上から離すことにより行う.この時 の小端末及び大端末の様子を図6.6に示す.

操作手法3

操作手法3は操作手法2と同一の手順による連携と解除及びファイル移動であるが,大端 末が水平に置かれた状態ではなく,垂直に置かれた状態において操作を行う.

操作手法3では,操作手法2の操作と端末の向きが異なるため,連携を行う操作の条件を 以下の通りに設定した.これは,端末の画面を下に向けて水平にした状態から,端末の画面 をユーザに向けて垂直にした時の操作である.

x <3を満たし続ける

y <3から7< yに変化する

z <−7から−3< zに変化する

6.3 実験環境

用いた端末は5章の実験において用いた端末と同じ端末(大端末及び小端末)である.

操作手法1及び操作手法2による操作では,被験者には椅子に座ってもらい,机の上に置か れた大端末と小端末を操作する.操作手法3による操作では,被験者は立った状態において,

壁に垂直に立てられた大端末及び小端末を操作する.実験を行っている様子を図6.7に示す.

図6.6:操作手法2における連携の解除の手順

(1)操作手法1及び操作手法2における実験環境 (2)操作手法3における実験環境

図6.7:ファイル移動の比較実験の実験環境

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