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病院における超急性期脳梗 塞に対する t-PA 静注療法の臨床的検討

ドキュメント内 抄録2 (ページ 59-63)

もやもや病における I- 123IMP SPECT から 得られる脳循環予備能と CT 灌流画像から得

岡山大学関連 4 病院における超急性期脳梗 塞に対する t-PA 静注療法の臨床的検討

1岡山大学 医学部 神経内科、2独立行政法人国立 病院機構岡山医療センター 神経内科、3倉敷平成 病院 神経内科、4岡山旭東病院 神経内科

○河野祥一郎1、出口健太郎1、森本展年1、倉田智子1、 出口章子1、池田佳生1、松浦 徹1、奈良井恒2、 大森信彦2、真邊泰宏2、柚木太淳3、高尾芳樹3、 河田幸波4、柏原健一4、阿部康二1

【背景と目的】t-PA が 2005 年 10 月に認可されて から 2009 年 12 月までに t-PA 静注療法が施行され た 118 例の超急性期脳梗塞患者の検討を行った。

【 結 果 】 平 均 年 齢 は 72.0 歳 で 男 性 76 例、

女性 42 例であった。来院時の NIHSS は平均 9.38 点であった。発症から病院到着までの平均時間は 54.8 分で、到着から治療までの平均時間は 76.6 分 であった。本検討期間のうち、2007 年 12 月までを 前半、2008 年 1 月以降を後半とし検討を行ったと ころ、前半に比べ後半で病院到着から治療までの平 均時間が 82.6 分から 72.8 分に短縮した。また、発 症から病院到着までの平均時間は 50.2 分から 57.2 分と拡大した。出血性合併症は 37 例(脳出血 26 例、

口腔内出血 4 例、皮下血腫 3 例、腸腰筋出血 2 例、

鼻出血 1 例、血尿 1 例)に認められ、症候性脳出血 は 3 例であった。t-PA 投与後脳出血をきたした症 例では、入院時の NIHSS が有意に高値であり、

ASPECTS も有意に低値であった。また、病型別に は心原性脳塞栓症が有意に多く、再開通を認めた症 例に多く合併していた。施行前の抗血栓療法の有無 に関しては、脳出血をきたした症例でワーファリン の内服が有意に多かった。【結論】当科関連病院で は t-PA 施行症例数が年々増加しており、t-PA 認 可後、後半では来院から治療開始までの時間が短縮 され、発症から時間の経過した症例も t-PA 治療が 施行できるようになったと推定された。t-PA 施行 後脳出血をきたした症例では、入院時の NIHSS が 有意に高値で、ASPECTS も有意に低値であり、

NIHSS や ASPECTS は脳出血の予測因子として有 用であると考えられた。

脳卒中ケアユニット開設による脳卒中診療の 変遷

1長崎大学 医学部 脳神経外科、2長崎大学 医学 部 神経内科

○林健太郎1、堀江信貴1、辻野 彰2、竹下朝規1、 陶山一彦1、永田 泉1

脳卒中ケアユニットが厚生労働省より定義され、診 療報酬されるようになって脳卒中ケアユニットを開 設する施設が増えてきている。長崎大学病院は 2008 年6月に新病棟への移転に伴い臓器別病棟に 再編され、同時に脳卒中ケアユニット6床を開設し た。それまでは脳卒中診療は主に脳神経外科医が行 ってきたが、それを契機に神経内科医が積極的に急 性期脳卒中の診療に携わるようになった。毎朝の神 経内科医との新患検討会、週1回の神経内科医、歯 科医(嚥下)、看護師、理学療法士、ケースワーカ ーとの病棟カンファレンスを行い、直通携帯電話を 設けた。その結果、脳卒中患者は 10.6 人 / 月から 17.4 人 / 月に増加し、主に脳梗塞、一過性脳虚血発 作の患者が増加した。脳梗塞患者の診療はほぼ神経 内科に移行し、頸部超音波検査、経頭蓋超音波検査、

経食道心臓超音波検査などの検査が簡便に行えるよ うになった。専任の理学療法士がいることで発症早 期からのリハビリがすすめられ、日常動作訓練に看 護師が積極的に取り組み、看護レベルが向上した。

早期からの地域連携の計画が立ち、スムーズに回復 期リハビリに移行できるようになり、脳卒中患者の 平均在院日数は 28 日から 22 日に短縮した。脳卒中 ケアユニット入室患者の約8割は脳卒中患者であり、

その他に脳腫瘍術後、頭部外傷などの患者の診療が 行われ、集中治療室や救命センターの病床を効率良 く活用する必要が生じた。脳卒中ケアユニット開設 後の脳卒中診療の変化とその有用性について検討す る。

脳梗塞急性期患者の病態把握における血管内 皮機能検査の有用性

1慶應義塾大学医学部 神経内科 脳血管障害予防 医学講座、2慶應義塾大学医学部 神経内科

○小泉健三1、山田 哲2、伊澤良兼1、伊藤義彰2、 高橋愼一2、鈴木則宏2

【背景】わが国の脳梗塞病型のなかではアテローム血 栓性脳梗塞(33%)の増加が示されている。血流依存 性血管拡張反応(Flow Mediated Dilatation ; FMD)

は血管内皮機能の評価法として有用であり、その低下 は動脈硬化の評価、冠動脈疾患・脳血管障害の予知因 子になると報告されている。【目的】急性期非心原性 脳梗塞患者の病態把握、治療法選択における FMD 測 定の有用性を明らかにするため、病型・危険因子、頸 動脈内膜中膜複合体厚(IMT)、局所脳血流量(CBF)

を比較検討した。【方法】当院に入院した急性期非心 原性脳梗塞患者 6 例(ラクナ梗塞 1 例、アテローム血 栓性脳梗塞 2 例、一過性脳虚血発作(TIA)1 例、椎 骨動脈解離 1 例、多発性脳梗塞 1 例 平均年齢 63.7 歳

(52 ~ 74 歳))を対象とした。FMD の測定はユネク ス社の「ユネクスイーエフ シリーズ」を用いた。

CBF は Xe-CT(安西メディカル Cold-Xe ガス吸入装 置 AZ-725 および解析装置 AZ-7000W98、東芝製 ア クエリオン 65)を用いて測定した。 【結果】FMD は 2 例 で 著 明 な 低 下(0%、0.4%)、3 例 で 軽 度 な 低 下

(3.2%、3.7%、4.6%)、1 例では正常(9.3%)であった。

著明な低下を来たした 2 例は、小脳アテローム血栓性 脳梗塞および若年椎骨動脈解離症例で、前者は未治療 の糖尿病を合併しており、IMT の肥厚を認めた。後 者は重度喫煙者であった。いずれも基底核・白質の CBF は保たれていた。FMD 軽度低下例は、ラクナ梗 塞、TIA、多発性脳梗塞症例であり、いずれも IMT は 1.1mm 以下であったが放線冠の CBF 低下を認めた。

FMD の正常例は、IMT の肥厚や CBF の低下を認め ず、脂質異常症の既往に対しスタチンにて加療をうけ ていた。【結語】脳梗塞急性期患者のほとんどで FMD は低値であった。特に、喫煙、糖尿病を背景としたア テローム血栓症では、血管内皮機能障害の傷害を認め たが必ずしも脳血流の低下は伴わなかった。今後、

FMD 低下例では内皮機能を改善する治療法の効果を

O29-4

脳梗塞後の脳浮腫における脳萎縮と頭蓋内圧 の関係

1川口市立医療センター脳神経外科、2日本大学医学 部脳神経外科

○星野達哉1、江里口隆2、大高稔晴1、藤原徳生2、 村田佳宏2、古市 眞2、平山晃康2、酒谷 薫2、 片山容一2

(はじめに)脳塞栓症後の脳浮腫は、ときに著しい mass effect を呈し malignant MCAinfarction の転 機をとることがある。一方、脳萎縮が強い症例では 頭蓋内圧上昇に対する緩衝作用を有する。本研究は 脳塞栓症後の脳浮腫において、脳萎縮の頭蓋内圧緩 衝 を midlineshift (MLS) を 計 測 す る 事 に よ り retrospective に検討した。(対象)2007 年 1 月より 2011 年 3 月までに経験した ASPECT-DWI score

(ADS) が8点以下の脳塞栓症 51 例(男性 19 例、

女性 32 例、平均 75.8 歳)。(方法)初診時に頭部 CT お よ び MRI を 施 行。 初 回 CT の ADS お よ び ADS 同一スライスの梗塞面積を測定した。脳萎縮 の 指 標 と し て、Evance index(EI)、bicaudate index(BI)、cella-media index(CI)を健常側で測 定した。頭蓋内圧を予測する指標として、入院 7 日 以内の頭部 CT での MLS の最大値を用いた。梗塞 面積、ADS に圧緩衝作用を反映させるために脳萎 縮 の 指 標 を 用 い た 補 正 値(area/index、 ADS × index)を算出し MLS との相関を検討した。また MLS 10mm を重度意識障害をきたす基準値とし、

各補正値の cut off point を解析し、さらに ROC 曲 線を用いて重症化を予測する指標としての適性を比 較した。(結果)各補正値においては、E I 補正値 が M L S と最もよい相関を示した(a r e a / E I:

R 2 = 0.67、A D S × E I :R2=0.68)。ROC 曲線を 用いた検討においても、EI 補正値が最もよい指標 となることが示された。(考察)EI は頭蓋内圧緩衝 を反映する指標として有用であることが示唆された。

また EI 補正値に cut off point を設けることで、重 症化を予測し減圧開頭の適応を早期に決定できると 思われた。

O29-5

歯周病菌感染症と脳梗塞の関係(第3報)-抗歯周病菌抗体価と血清 hsCRP 値との関係 の解析

-1広島大学大学院 医歯薬学総合研究科 脳神経内 科、2香川大学医学部 循環器・腎臓・脳卒中内科 学

○細見直永1、青木志郎1、納谷貴之2、大槻俊輔1、 山脇健盛1、河野雅和2、松本昌泰1

【 目 的 】 歯 周 病 菌 の 一 つ で あ る Prevotella intermedia (Pi)に対する抗体価が内頸動脈狭窄症 に関与し、これを介してアテローム血栓性脳梗塞と 関連している可能性があることを報告した。またこ の よ う な 関 係 性 は 他 の 歯 周 病 菌(Actinobacillus actinomycetemcomilans (Aa)や Porphyromonas gingivalis (Pg))に対する抗体価では認められなか った。一方で、hsCRP に代表されるような全身性 炎症反応の指標が脳梗塞のバイオマーカーとなるこ とが報告されている。そこで、抗歯周病菌抗体価と hsCRP の関連性に関し検討を行った。【方法】香川 大学医学部附属病院に入院した急性期脳梗塞患者 132 例( 男 性 74 例、 女 性 58 例、 平 均 年 齢 71.3 ± 10.7 歳)と MRI にて脳卒中の既往のないことを確 認された非脳卒中患者 82 例(男性 34 例、女性 48 例、平均年齢 54.8 ± 15.4 歳)にて検討を行った。

各患者からは本研究の同意を得た上で血清をえた。

抗歯周病菌抗体価として Pi、Aa、Pg に対する抗体 価を測定し、同血清において hsCRP 値の測定を行 った。【結果】各種抗歯周病菌抗体価および hsCRP 値はその分散が偏っていたため、常用対数変換し正 規分布することを確認した。その上で、抗歯周病菌 抗体価と hsCRP 値との相関を検討したところ、検 討を行った3種類の抗歯周病菌抗体価と hsCRP 値 との間には相関は認めなかった。【結果】抗歯周病 菌抗体価と hsCRP 値との関連性に関して検討した。

今回の検討では抗歯周病菌抗体価と hsCRP 値との 間には明らかな相関は認めなかった。このことより 抗歯周病菌抗体価が炎症反応とは独立した脳梗塞関 連因子である可能性が示唆された。

ドキュメント内 抄録2 (ページ 59-63)

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