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日以降の症候性脳血管 攣縮 16 例の検討

ドキュメント内 抄録2 (ページ 55-59)

もやもや病における I- 123IMP SPECT から 得られる脳循環予備能と CT 灌流画像から得

くも膜下出血発症 15 日以降の症候性脳血管 攣縮 16 例の検討

1広南病院 脳神経外科、2仙台医療センター 脳神 経外科、3東北大学大学院医学系研究科 神経外科 学分野

○斉藤敦志1、井上 敬1、清水宏明1、藤村 幹2、 冨永悌二3

【目的】くも膜下出血発症 15 日以降に症候性脳血 管攣縮(vasospasm: VS)をきたした報告例は散見 されるが詳細な臨床像は明らかではない。今回、

我々は発症 15 日以降に症候性 VS をきたした 16 例 を retrospective に検討し原因や画像上の特徴、臨 床的特徴を明らかにすることを目的とした。【方 法】2001 年 1 月から 2011 年 5 月までに当院で入院 治療を行った脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血治療 例(保存的治療を含む)1036 例を対象とした。

MRA 上の 30%以上の主幹動脈狭窄所見と神経脱落 症状の出現を症候性 VS と定義し 195 例に認められ た。症候性 VS を発症後 15 日以降にきたした 16 例 と発症 14 日以内にきたした 179 例の 2 群に分けて 比較検討を行った。【結果】発症 15 日以降に症候性 VS を認めた全 16 例は破裂脳動脈瘤の根治的治療 後であり、発症 14 日まで VS 予防の集中管理がな されていた。発症 14 日以内の症候性例と比較して 脳内血腫併発例(56.3%、p=0.007)、血管内治療例

(50%、p=0.02)の割合が有意に高かった。15 日以 降に VS を誘発した可能性のある合併症は 16 例中 3 例に認められ頻度に有意差はなかった。MRA 所 見が経時的に評価できた 15 日以降の症候性 VS 12/16 例中、14 日以内から MRA 上の VS 所見の持 続を認めていた例は 7 例、14 日以内には MRA 上 の VS 所見を認めず 15 日以降に症候性 VS をきた し た 例 は 5 例 で あ っ た。 後 者 5 例 は 全 例 と も Hunt&Kosnik gradeIII 以上の血管内治療例で 4 例 に脳内血腫を併発していた。【結論】発症 15 日以降 の症候性 VS の危険因子として脳内血腫の併発、血 管内治療が有意に関連した。発症 14 日以内には画 像上の VS 所見を認めず 15 日以降に症候を呈する 例も稀ならずあり特に入院時重症例、脳内血腫併発 例はより長期間の VS 対策が必要と考えられた。

ラ ッ ト く も 膜 下 出 血 後 の acute brain injury に対する edaravone の治療効果

1東北大学 医学部 脳神経外科、2国立病院機構  仙台医療センター 脳神経外科、3広南病院 脳神 経外科、4スタンフォード大学 脳神経外科

○新妻邦泰1、藤村 幹2、遠藤英徳1、清水宏明3、 Chan Pak H.4、冨永悌二1

【目的】薬物治療や外科的治療が発達した現在でも なお、くも膜下出血(SAH)は予後不良の疾患で ある。その中でも、脳血管攣縮に対する研究は多い ものの、acute brain injury に対する研究は未だ少 ない。最近、SAH における acute brain injury の重 要性が論じられるようになってきており、そのメカ ニズムとして活性酸素やアポトーシスの関与が示唆 されている。本研究ではくも膜下出血後の acute brain injury に対する薬物治療の効果を検討するこ とを目的とした。【方法】脳梗塞に対する治療とし て広く用いられている free radical scavenger であ る edaravone を 治 療 薬 と し て 選 択 し た。 ラ ッ ト SAH モデルを使用し、edaravone 治療群、対照群 それぞれで、くも膜下出血後 1、6、24 時間の時点 で脳皮質サンプルを採取した。ウェスタンブロット 法、 免 疫 染 色、 ハ イ ド ロ エ チ ジ ン、cell death assay を用いて edaravone の治療効果を検討した。

【成績】Cell death assay で検出されるアポトーシ ス、チトクローム c の放出、ハイドロエチジンを用 いて検出されるスーパーオキサイドアニオンのいず れも、edaravone 治療群で有意に低下していた。ウ ェ ス タ ン ブ ロ ッ ト 法 や 免 疫 組 織 染 色 で は、

edaravone 治療群において pAkt や pGSK-3 βとい った生存シグナルが活性化しており、アポトーシス が減少するメカニズムの一つであると考えられた。

また、SAH 後 2 時間経過した時点で edaravone を 投与してもアポトーシスを抑制する効果が見られた。

【 結 論 】SAH 後、edaravone は pAkt と pGSK-3 βの活性化を介して primary brain injury を抑制 すると考えられた。Edaravone は SAH 後の acute brain injury に対する治療薬となる可能性が示唆さ れた。

脳動脈瘤クリッピング術が脳機能および脳循 環に及ぼす影響:年齢別の検討

愛媛大学 医学部 脳神経外科

○久門良明、渡邉英昭、鄭 菜里、井上明宏、

大西丘倫

【目的】未破裂脳動脈瘤クリッピング術が脳機能およ び脳循環に及ぼす影響について、年齢別に検討した。

【 方 法 】 術 前 と 術 後 1 ヶ 月 に 高 次 脳 機 能 検 査

(WAIS-R)を行った 106 例を対象とし、術前後の MRI 所見、IQ、神経症状、脳血流を、年齢別に(49 歳 以 下:14 例、50 ~ 54:13、55 ~ 59:20、60 ~ 64:23、65 ~ 69:22、70 歳以上:14)比較した。脳 血流(133Xe-SPECT)は 63 例で測定した。【結果】

1)術前 MRI で大脳白質病変は、各群で 4、6、11、16、

17、11 例に認められ、49 歳以下群ないし 50 ~ 54 歳 群に比して 65 ~ 69 歳群と 70 歳以上群で有意に高頻 度であった(p < 0.05)。脳萎縮は、各群で 0、3、9、

9、8、7 例に認められ、49 歳以下群に比して 55 歳以 上の群で有意に高頻度であった(p < 0.01)。脳梗塞 は、各群で 2 ないし 3 例に認められ、各群間に差はな かった。各群の IQ は、106.3、103.3、100、97.5、98.9、

101.6 であり、各群間に差はなかった。2)術後 MRI で脳損傷は、各群で 0、0、1、2、2、2 例に、硬膜下 水腫は、各群で 0、1、1、1、0、2 例に、術後脳梗塞 は、各群で 0、1、1、1、2、0 例に認められ、各群間 に 差 は な か っ た。 各 群 の 術 後 IQ は、109、109.1、

102.6、98.6、100.9、98.5 であり、術前に比して 70 歳 以上群でのみ悪化した(p < 0.05)。IQ が術後4点以 上低下した例は、各群で 4、1、3、5、4、8 例に認め られ、50 ~ 54 歳群ないし 60 歳台群に比して 70 歳以 上群は有意に高頻度であった(p < 0.05)。神経症状 の悪化は、49 歳以下群と 55 ~ 59 歳群で各 1 例認め られ、他の群では無かった。術後の脳血流は、60 ~ 64 歳群と 65 ~ 69 歳群で、術側 ACA 領域と ACA/

MCA 境界領域にて安静時血流量が術前に比して有意 に低下した(p < 0.05)が、70 歳以上群では差はなか った。【結論】術前 MRI での異常所見は、55 歳以上 の年齢群でみられた。術後は、他の年齢群と、画像異 常所見や神経症状の出現に差はなく、脳血流変化もな

O27-4

バナジン酸ナトリウムによる tropomyosin-related kinase B の活性化はクモ膜下出血 後早期脳損傷を軽減する

1熊本大学医学部脳神経外科、2ロマリンダ大学医学 部生理学

○長谷川雄1、鈴木秀謙2、Altay Orhan2

Zhang John2、植川 顕1、森岡基浩1、倉津純一1

【目的】クモ膜下出血(SAH)後早期脳損傷は、

SAH 患者の予後不良を規定する因子として、近年注 目されている。バナジン酸ナトリウム(SOV)は tyrosine phosphatase inhibitor の一つであり、我々 は SOV の脳梗塞における神経保護効果を以前報告し た。今回 SAH 後脳損傷に対する SOV の神経保護効 果について検討した。【方法】Rat SAH perforation model を作成し、脳浮腫の程度の指標として brain water content を、 神 経 学 的 所 見 と し て modified Garcia 法を用いて day1、day3 に各々評価した。ま た receptor tyrosine kinase と し て、brain-derived neurotrophic factor (BDNF)の特異的レセプターで ある tropomyosin-related kinase B (Trk-B)に着目 し、Trk-B のリン酸化と、その下流にあるアポトー シス関連のキナーゼやタンパクを、Western blot 法 を用いて定量化した。さらに神経細胞死の評価とし て Terminal Deoxynucleotidyl Transferase-Mediated Uridine 5′-Triphosphate-Biotin Nick End-Labeling Staining(TUNEL)染色と Neuronal Nuclei

(NeuN) の double stain を 行 っ た。 最 後 に Trk-B のアンタゴニストである K252a を前投与し、Trk-B の活性化のメカニズムについて検討した。【成績】

SAH モデルでは day1、day3 まで脳浮腫とそれに伴 う神経学的所見の悪化が認められた。また SAH 後 Trk-B の脱リン酸化 が生じ、cleaved caspase-3 の 発現量が増加した。さらには TUNEL 陽性神経細胞 が大脳皮質と海馬 CA1 領域で増加した。SOV 投与 により脳浮腫や神経学的所見は改善し、mature-BDNF の発現が増加することで Trk-B の脱リン酸化 を 抑 制 し、cleaved caspase-3 の 発 現 量 低 下 と TUNEL 陽性神経細胞の減少をみた。K252a を前投 与することで、これらの SOV による恩恵は減弱した。

【結論】SOV による Trk-B の脱リン酸化抑制とそ

O28-1

過渡的脳虚血モデルラットの MRI 自発性信 号変動の解析

秋田県立脳血管研究センター

○中村和浩、吉田純子、近藤 靖、水沢重則、

宮田 元、木下俊文

【目的】近年、fMRI で用いられてきた T2*信号の時 間変動成分に注目し、安静時の MRI に基づいた自発 性信号変動の解析が広くおこなわれてきている。既 に報告されている論文では、ほとんどが健常ボラン ティアからのデータであり相関解析に基づく脳の神 経ネットワークの同期現象を解析するものが多いが、

ここ数年、脳疾患を対象にした報告も散見される。

そこで、この自発性信号変動の解析手法を脳血管障 害に応用することで脳機能障害をより詳細に記述で きる新しい指標を開発できるのではないかと考え、

脳梗塞モデルラットを用いて解析をおこなったので 報告する。

【方法】過渡的脳虚血(tMCAO)モデルラット(32 匹)は塞栓糸を挿入し左中大脳動脈を 60 分閉塞する モデルを用いた。モデルラットは脳虚血再灌流1、2、

3 日後に MRI 装置(Varian Inova 4.7T)に配置され、

スピンエコー法による T2、拡散強調画像とグラジエ ントエコー法による T2*強調画像(TR/TE=30/20ms、

FA 10°、128 × 128 画素)を撮像した。T2*強調画像 は連続して 60 枚の撮像をおこない、解析にあたって は、梗塞中心部位である基底核に ROI をとり、この ROI との相互相関を各ボクセルで計算した。また、

閉塞を行っていない通常ラット(12 匹)についても 同様の測定・解析をおこなった。

【結果・考察】tMCAO モデルラットについて、脳 虚血再灌流 1 日後における拡散強調画像において病 変部を確認したところ、病変部が基底核と皮質に及 ぶ群(A 群)14 匹、基底核に限局する群(B 群)16 匹、無病変(C 群)2 匹であった。相互相関解析の結 果、A、B 群では通常ラットに比べて相関係数が低 かったものの、A、B 群での顕著な違いは確認され なかった。相関係数の違いは障害の程度を反映する 指標となる可能性が示唆されたが、測定誤差が大き

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