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用法及び用量に関連する使用上の注意の案の設定根拠

ドキュメント内 1.5 起原又は発見の経緯及び開発の経緯 ) (ページ 189-192)

2 用法及び用量の案,用法及び用量に関連する使用上の注意の案及びその設定根拠

2.4 用法及び用量に関連する使用上の注意の案の設定根拠

<用法及び用量に関連する使用上の注意>については,以下により設定した。

(1)他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。

国内外で実施された臨床試験では,ルキソリチニブと他の抗悪性腫瘍剤との併用は禁止してお り,他の抗悪性腫瘍剤と併用した場合のルキソリチニブの有効性及び安全性は検討しておらず,

臨床データがないことから,注意喚起が必要と考え設定した。

(2)本剤の投与開始にあたっては、血小板数に基づき下表を参考に開始用量を決定すること。

血小板数注) 開始用量

200,000/mm3 120 mg 12 100,000以上200,000/mm3以下 115 mg 12

注)血小板数50,000/mm3以上100,000/mm3未満の患者に対する開始用量の情報は限られているため、

このような患者に本剤を投与する場合は、開始用量を15 mgを 12回とし、患者の状態に応じ て漸増するなど開始用量を慎重に調節すること

(3)本剤の投与開始後、4週間は増量しないこと。その後、増量する場合には、2週間以上間隔 をあけること。

(4)十分な効果がみられず、血小板数及び好中球数から増量可能と判断できる場合は、1回の 投与量を5 mgずつ増量できる。ただし、最大量は1回25 mgを1日2回とする。

(5)血小板数が100,000/mm3未満に減少した場合は、用量の減量を考慮し、血小板減少による 休薬を避けることが望ましい。

(6)本剤の投与中に血小板数が50,000/mm3未満又は好中球数が500/mm3未満に減少した場合に は、休薬すること。なお、血小板数及び好中球数が休薬前の数値以上に回復した場合には、

1回5 mgを1日2回から投与を再開し、患者の状態を十分観察しながら慎重に用量の漸増 を行うこと。(「2.重要な基本的注意」の項参照)

JAK 阻害薬であるルキソリチニブは,その作用機序から骨髄抑制による血液学的有害事象の発 現が予想される。実際に,臨床試験では貧血や血小板減少がみられたが,非血液学的有害事象の 発現は限定的であり,頻度は対照群と同程度かそれ以下であった。したがって,2202試験及び第 III相試験で用いた用法・用量とその調節基準を使用することで,ルキソリチニブはMFの治療薬 として管理可能と考えるが,以下の理由から注意喚起が必要と考え設定した。

(2)投与開始時の血小板数が 10万/mm3以上の患者での開始用量の設定は,第III相試験に従 って設定した(2.2項)。

血小板数が 5万以上10万/mm3未満の患者の開始用量については,2202試験,351試験,2352 試験で投与開始後に血小板数が 5万以上 10万/mm3未満になった場合でも用量調節基準に従って 1 回 5 mg(最小用量)を1 日2 回投与した経験に基づき,外国と同様に開始用量を5 mg 1 日 2 回と設定した。

なお,血小板数が5万以上10 万/mm3未満のMF患者に対する臨床試験は外国で2試験実施さ れており,予備的な結果ではあるが開始用量を 5 mg 1 日 2 回とし漸増することで良好な忍容性 及び効果が得られている(Gisslinger et al. 2012,Talpaz et al. 2012)。

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(3) ~(6) 本剤投与開始後の増量,減量は,臨床試験での設定内容に準じて設定した。

(7)重度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス30 mL/min未満)のある患者では、血小板 数に基づく開始用量を約半量(1日2回)に減量すること。(「1.慎重投与」、【薬物動 態】の項参照)

(8)透析中の末期腎障害患者では、血小板数に基づき15 mg又は20 mgを透析後にのみ単回投 与し、投与後は患者の状態を注意深くモニタリングすること。(「1.慎重投与」、【薬物動 態】の項参照)

腎機能障害患者におけるルキソリチニブの薬物動態及び安全性を評価した試験(142 試験)の 結果,軽度~中等度の腎機能障害を有する患者におけるルキソリチニブの薬物動態は健康被験者 と同様であった。しかし,ルキソリチニブの活性代謝物の血漿中濃度-時間曲線下面積(area

under the drug plasma concentration-time curve, AUC)は,腎機能障害の重症度が高くなるにつれて

増加し,透析患者で最も顕著に増加した。また,ルキソリチニブ投与前に透析を行った場合に比 べて,投与後に血液透析を行った場合,代謝物の AUC は低下した。以上のことから,高度の腎 機能障害患者では推奨開始用量を約半量(1 日 2 回)にし,透析を受けている患者での投与につ いては,血小板数に応じて15 mg又は20 mgの1日1回投与から開始し,その後は安全性及び有 効性を慎重にモニターしながら,透析後に次の投与を行う必要があると考えられることから設定 した。[2.7.2]

(9)肝機能障害のある患者では、血小板数に基づく開始用量を約半量(1日2回)に減量する こと。(「1.慎重投与」、【薬物動態】の項参照)

肝機能障害患者におけるルキソリチニブの薬物動態及び安全性を評価した試験(137 試験)の 結果,ルキソリチニブの AUCinf(幾何平均値)は,健康成人に比べて肝機能障害患者で高かっ た。また,Cmax は肝機能障害患者と健康成人で差はなかったが,半減期は,健康成人(2.8 時 間)に比べて肝機能障害患者(各患者群で 4.1~5.0 時間)で延長した。これらの結果より,肝機 能障害を有する患者においては,推奨開始用量を約半量(1 日 2 回)にすべきと考えられた。

[2.7.2]

(10)強力なCYP3A4阻害剤又はCYP3A4及びCYP2C9を阻害する薬剤と併用する場合には、

本剤の投与量を約半量(1日2回)に減量するとともに、観察を十分に行い、血球減少症等 の発現に十分注意すること。(「3.相互作用」の項参照)

本剤の主な代謝酵素は CYP3A4 であり,一部 CYP2C9 によっても代謝されること,また,薬 物代謝酵素を介した薬物相互作用に関する試験の結果を踏まえ,併用の際に注意が必要と考え設 定した。ケトコナゾール及びエリスロマイシンとの薬物相互作用を検討した試験(133 試験)の 結果,強力な CYP 阻害剤と併用投与した場合,ルキソリチニブの血漿中濃度は約 2 倍に増加す ることから,強力な CYP3A4 阻害剤又は CYP3A4及び CYP2C9 を阻害する薬剤と併用する場合 には,ルキソリチニブの投与量を約半量(1日2回)にする必要がある。[2.7.2]

(11)本剤の投与は、治療上の有益性が危険性を上回る限り継続することが望ましい。

個々の患者のベネフィット-リスクを考慮し,治療上の有益性が危険性を上回る場合に限り継 続することが望ましいと考え、設定した。

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独立行政法人医薬品医療機器総合機構との審査における協議を踏まえた用法及び用量に関連す る使用上の注意の案は,以下のとおりである。

(1) 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。

(2)本剤の投与開始にあたっては、血小板数に基づき下表を参考に開始用量を決定すること。

血小板数注) 開始用量

20万/mm3 120mg 12 10万/mm3以上20万/mm3以下 115mg 12

注)血小板数5万/mm3以上10万/mm3未満の患者に対する開始用量の情報は限られているため、

臨床成績の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分理解した上で、本剤の投与の可否 を慎重に検討すること。血小板数 5万/mm3以上10万/mm3未満の患者に投与可能と判断する場合、

1回5mgを1日2回から投与を開始するとともに、観察を十分に行い、有害事象の発現に十分注 意すること。

(3)本剤の投与中に血小板数が減少した場合、下表を参考に減量又は休薬を考慮すること。

なお、血小板数が休薬前の数値以上に回復した場合には、1回5mgを1日2回から投与を再開で きる。ただし、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。

血小板数 1回あたりの用量(12回)

25mg 20mg 15mg 10mg 5mg 10万/mm3以上

12.5万/mm3未満

20mg 変更なし

7.5万/mm3以上 10万/mm3未満

10mg 10mg 10mg 変更なし

5万/mm3以上 7.5万/mm3未満

5mg 5mg 5mg 5mg 変更 なし 5万/mm3未満 休薬

(4)本剤の投与中に好中球数が 500/mm3 未満に減少した場合には休薬すること。なお、好中 球数が休薬前の数値以上に回復した場合には、1回5mgを1日2回から投与を再開できる。ただ し、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。

(5)十分な効果が認められず、血小板数及び好中球数から増量可能と判断できる場合は、1回 の投与量を 5mg ずつ 2 週間以上の間隔をあけて増量することができる。ただし、本剤の初回投 与後、4週間は増量しないこと。

(6)肝機能障害患者又は腎機能障害患者では、未変化体又は活性代謝物の血中濃度が上昇す るとの報告があるため、減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の 発現に十分注意すること。

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