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63 赤潮・貧酸素水塊の現況

海域環境の普及啓発や海岸清掃等の環境保全活動のイベント数は毎年 15 件程度開催され、参加 者数は平成 21 年まで増加傾向である。

6. 燧灘

湾・灘の概況

燧灘は瀬戸内海中央部に位置し、海域面積 1,619km

2

、平均水深 24.0m、容積 389 億 m

3

の海域で ある。瀬戸内海環境保全特別措置法における対象府県として、沿岸

部の広島県、愛媛県がある。

海域の地形は、水深約 20m と浅く、東西からの潮境として「湾奥」

の様相を呈し、干満は大きい。大潮の干満差は水道で 1m、外寄りの 灘で 2m であるが、備後灘・燧灘は 3m に近い

1)

。水深の大きい水域 は、愛媛県寄りの南部から西部にある。北部の広島県側には多くの 離島が存在する。

○自然環境

海岸線については、平成 8 年度時点の海岸延長に占める自然海岸、半自然海岸、河口部の割合 が 57%であり、瀬戸内海のなかでは自然海岸が比較的多く残されている海域である。しかし、経 年的には自然海岸の割合は減少傾向にある。

藻場面積は経年的にやや減少傾向にあり、平成元年~2 年時点の面積は 1,860ha である。

干潟面積は近年やや増加し、平成 18 年時点で 975ha である。

沿岸府県における瀬戸内海沿岸部の魚つき保安林指定面積は、燧灘以外の地域を含むデータで はあるが、広島県で 66ha、愛媛県で 616ha である。

○流域

燧灘流域には、一級河川が存在しない。流域面積は約 140,000ha、流域人口は約 55 万人である。

流域の土地利用については、山林の割合が 50.8%となっている。森林面積に占める天然林の割 合は、燧灘以外の地域を含むデータではあるが、広島県全体で 65%、愛媛県全体で 35%であり、広 島県は瀬戸内海の中でも天然林の割合が大きい。

流域における発生負荷量は、COD、T-N、T-P ともに、経年的に減少傾向である。

○景観・レクリエーション

景観保全の取り組みとして、沿岸府県市町村のうち 4 自治体(尾道市、呉市、今治市、上島町)

で景観法に基づく景観計画が策定され、景観の保全が図られている。

沿岸地域の特産品には、広島県のタイや香川県のカタクチイワシなどの水産物・水産加工品が 知られている。また、海にまつわる伝統行事・文化も残されている。

海域におけるレクリエーションとして海水浴の状況をみると、瀬戸内海の中では水浴場数が多 く、平成 24 年は 16 箇所の水浴場に約 17 万人の利用者が訪れている。その他のレクリエーション では、潮干狩り場は 6 箇所、ダイビングスポットは 1 箇所存在している。

海上交通(フェリー・離島航路)の利用状況としては、広島県と愛媛県の瀬戸内海航路の数が 多く、広島県では利用者数も多い。

水深の分布

67

出典)関係府県、漁業協同組合連合会、衛生連合会へのアンケート調査結果に基づき(公社)瀬戸内海環境保全協会作成

図 6-1 燧灘における海文化

産業・都市計画の現況

○産業(関係府県全体)

関係府県の経済活動の状況をみると、燧灘以外の地域を含むデータではあるが、広島県の県内 総生産が最も大きい。産業別には、広島県の鉄鋼で製造品出荷額が 1 兆円を超えている。また、

広島県の食料品や愛媛県のパルプ石油・石炭製品も出荷額が比較的大きい。

発電所については、6 箇所存在しており、いずれも火力発電所である。

【水産物】

タコ (三原市)

カタクチイワシ タイ

(尾道市)

【水産加工品等】

デべラ

(尾道市)

ふぐざく、えび天 いずみや

(新居浜市)

宝楽焼 いぎす豆腐

(今治市) えびちくわ

いりこめし

(四国中央市)

簀巻かまぼこ

(西条市)

タコ飯

(三原市)

【伝統行事・文化等】

吉和太鼓

(尾道市)

櫂伝馬 (大崎上島町)

能地春祭の ふとんだんじり

(三原市)

柏島の管弦祭

(呉市)

石風呂温泉

(竹原市)

浮鯛祭り

(三原市)

九王の船上獅子舞

(今治市)

椋名・大浜の櫂伝馬

(今治市)

小部の獅子舟、

神輿舟(今治市)

尾形八幡秋祭

(今治市)

三島水軍鶴姫 祭り(今治市)

68

注)昭和 40 年度、45 年度は県内純生産額

「食料品」は「食料品製造業」と「飲食・たばこ・飼料製造業」とを合計したものである。

出典)昭和 45 年度以前:「県民所得統計年報(内閣府編)」

昭和 50 年度以降:「県民経済計算年報(内閣府編)」

図 6-2 関係府県における県内総生産額及び産業別製造品出荷額(平成 23 年度)

○漁業(関係府県全体)

漁業の状況をみると、燧灘以外の地域を含むデータではあるが、広島県では平成 6 年頃から横 ばい、愛媛県では昭和 60 年代以降減少傾向である。漁獲対象種別にみると、現在最も多く漁獲さ れているのは、広島県・愛媛県ともに「かたくちいわし」である。広島県では「かたくちいわし」

が近年増加している。愛媛県では平成以降「かたくちいわし」が減少し、現在は昭和 40 年頃と同 程度の水準である。養殖については、広島県ではかき類、愛媛県ではのり類が多く養殖されてい る。愛媛県では、燧灘沿岸でのり類の生産が行われており、生産量は平成 23 年度時点で全国 11 位となっている

1)

0 10 20 30 40 50

S4045 50 55 60 H2 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22

(年度)

(兆円)

第3次産業 第2次産業 第1次産業 広島県

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000

食料品

繊維 パルプ 化学 石油 鉄鋼

製造品出荷額(億円)

広島県

0 10 20 30 40 50

S4045 50 55 60 H2 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22

(年度)

(兆円)

第3次産業 第2次産業 第1次産業 愛媛県

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000

食料品

繊維 パルプ 化学 石油 鉄鋼

製造品出荷額(億円)

愛媛県

69

注)漁業法による瀬戸内海の範囲は、瀬戸内海環境保全特別措置法によって定められた海域から豊後水道及び響灘を除く海域。

平成 24 年度の広域総合水質調査は、大阪湾全域と広島湾の一部地点を除き、夏季調査・冬季調査のみの実施である。

愛媛県の漁獲量には豊後水道のデータが含まれていないため、水質についても豊後水道の地点を除いて集計した。

全窒素・全りん:地点ごとに上層・下層平均の年平均値を求め、さらに府県別に平均した値を使用した。

底層 DO:地点ごとの年平均値及び夏季測定値を府県別に平均して使用した。年最低値は、府県別に全地点の最低値を使用 した。

出典) 漁獲量:農林水産省資料

水質:広域総合水質調査結果(環境省)より作成

図 6-3 府県別漁獲量(瀬戸内海区)と府県別水質(全窒素・全りん・底層 DO)の経年変化

注)漁業法による瀬戸内海の範囲は、瀬戸内海環境保全特別措置法によって定められた海域から豊後水道及び響灘を除く海域。

昭和 41 年から平成 24 年度の漁獲量平均で上位 5 種(その他魚類等を除く)を示した。

出典)農林水産省資料より作成

図 6-4 府県別主要魚種別漁獲量(瀬戸内海区)

広島県

愛媛県(豊後水道を除く瀬戸内海区)

広島県

0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 0.70

0 10 20 30 40 50 60

40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 平元 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24

海藻類計 貝類計 その他の水産動物類計 魚類計 全窒素濃度 全りん濃度×10

(千トン)

(年)

×10

(mg/L)

(千トン)

(年)

(mg/L)

0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0

0 10 20 30 40 50 60

40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 平元 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24

海藻類計 貝類計

その他の水産動物類計 魚類計 底層DO年平均値 底層DO夏季平均値 底層DO年最低値

(千トン)

(年)

(mg/L)

(千トン)

(年)

(mg/L)

愛媛県(豊後水道を除く瀬戸内海区)

0 5,000 10,000 15,000 20,000

昭和 40

42 44 46 48 50 52 54 56 58 60 62 平成

3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23

なまこ類 あさり類 たちうお しらす かたくちいわし

(年)

(トン)

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000

昭和 40

42 44 46 48 50 52 54 56 58 60 62 平成

3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23

かれい類 たちうお まだい しらす かたくちいわし

(年)

(トン)

0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 0.70

0 20 40 60 80 100 120

40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 平元 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24

海藻類計 貝類計 その他の水産動物類計 魚類計 全窒素濃度 全りん濃度×10

(千トン)

(年)

×10

(mg/L)

(千トン)

(年)

(mg/L)

0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0

0 20 40 60 80 100 120

40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 平元 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24

海藻類計 貝類計

その他の水産動物類計 魚類計 底層DO年平均値 底層DO夏季平均値 底層DO年最低値

(千トン)

(年)

(mg/L)

(千トン)

(年)

(mg/L)

70

注)漁業法による瀬戸内海の範囲は、瀬戸内海環境保全特別措置法によって定められた海域から豊後水道及び響灘を除く海域。

秘匿措置の施された項目を除いて集計した。

出典)海面漁業生産統計調査(農林水産省)

図 6-5 養殖魚種別収穫量(瀬戸内海区)

○海運業・港湾計画

燧灘には、国際拠点港湾と重要港湾をあわせると 5 箇所の主要な港湾がある。港湾の利用状況 を示す入港船舶総トン数は 0.5~0.8 億トン、貨物取扱量は 0.4~0.5 億トンで推移している。

出典)「港湾統計(年報)」(平成 14~23 年)(国土交通省)

図 6-6 主な港湾における入港船舶総トン数及び貨物取扱量

埋立の現況(関係府県全体)

関係府県における平成 14 年以降の港湾区域内の埋立造成済面積は、燧灘以外の地域を含むデー

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