図 8 誘いかけありの試行数
表4 高訓練者の全試行の生起数
(x2=5. 566. df == 2. p〈.05)
圃未熟練者
■熟練者
誘いかけの pターンなし
誘いかけの
pターンあ
合計
熟練者 6
54 60
未熟練者
16 44 60
合計
22 98 120
(3)脈拍数
各試行ごとの脈拍数の平均を表5−1に示す。各試行ごとの脈拍数の平均 と試行前の安静時おける脈拍数の平均との差をデー一・・タとし、それをもとに 熟練度と脈拍数(平均)の2要因の分散分析を行ったが、有意な差はなか った。(表5−2)
表5−1 各試行ごとの脈拍数の平均
試行前 1試行 2試行 3試行 4試行 5試行 6試行 未熟練者1 83」 78.3 77.8 76.6 76.3
9t8
104.7未熟練者2 81」 91.2 84.2 78.6 103.6 83.1 93.4 未熟練者3 65.7 63.2 70.5 70.7 68.8 68.2 78』
未熟練者4 88.6 84.8 103.壕 86.2 90.5 90.9 90.4 未熟練者5 84.8 86.3 85.5 85.3 86.0 82.9 89.0 未熟練者6 78.7 93.1 84.0 81.9 76.5 79.7 8α5
未熟練者7 91」 86.6 97.6 95.2
9L8
84.0 84.2未熟練者8 81.4 85.6 77.0 89.4 78.3 73.1 78.9 未熟練者9 93.6 83.1 86.4 90.5
9t7
98.8 88」未熟練者10 83.0 82.6 81.5 80.9 88.9 88.9 95.7 熟練者1 84.4 88.8 85.0
8t5
83.9 80.4 78.5熟練者2 80.7 76.5 79.4 82.8 76.3 73.0 74.7 熟練者3 91.0 75.8 72.5 7t3 73.8 75.1 68.8
熟練者4 79.6 93.9 73.0 67.8 83.7 72.5 68.5 熟練者5 82.3 86.7 99.5 93.3 99.6 83.1 89.9 熟練者6 83.3 71.5 76.0 76.3 72.9 76.3 72.4 熟練者7 67.0 71.9 71』 75.4 72.2 70.雇 77.7 熟練者8 76.1 75.7 8t6 78.8 74.6 81.0 78.8
熟練者9 79.2 78.3 70.3 67.9 72.0 74.2 68.6 熟練者10 74.4 77.8 78.7 78.9 87」 70.8 74.5
表5。2 熟二度と脈拍数:(平均)の分散分析表
seurce
ss
dfMS
F pA;熟練度 452 B:脈拍数 54
AB 260
1
5 5
452
10 52
1. 9 0. 3
L 4
O. 18 0. 90 0. 20
29
2。自己評価
各トレーナs一・一一は、1試行終わるごとに「今の訓練でトレーナーの気持 ちが届いたかどうか」、「今の訓練でトレーナーはうまく援助ができたか どうか」の自己評価を10段階で行い得点化した。熟練者、未熟練ごと に平均を出し、t検定を行ったが有意差はなかった。表6−1、表6−
2は熟練者と未熟練者の「気持ちが届いた1、f援助ができた」の自己評 価の平均及び標準偏差を示したものである。
表6−1 「気持ちがが届いた
」の自己評価
表6−2
「援助ができた」の自己評価
熟練者 未熟練者 熟練者 未熟練者
N
X
SD
10
3.87 1.72
10
3.74 1,75
N X
SD
10
4.03 1.94
10
3.37 1.55
3.内省
内省報告の①「トレーニーの気 持ちをどのようにとらえていたか」
から、トレーナーがトレーニーの気 持ちを読み取る上で、手がかりとし たものを表7に示す。
表7 手がかりとしたもの
1.足首の動き 2.手の動き 3.脚の動き 4.体幹の動き
5.発声 6.呼吸 7.表情
8.動きの静止
内省報告の②「トレーナーの意図、気持ちはどのようなものであった か」と③「トレーナーUの訓練をトレーニーはどのように感じたと思うか」
の2項目に関しては以下のように分析した。
分析方法はトレーナーの回答をカードに記入して、KJ法(川喜多,
1967,1970)を実施し、カテゴリーをまとめた。1つのカテ:ゴリーの内 容について、1回報告した者も複数回報告した者も1名と数えて、1つ
のカテ:ゴリーに何人の報告があったかで集計を行った。「トレーナーの 意図・気持ちはどのようなものであったか]では、熟練者は延べ人数41 名、未熟練者は延べ人数34名であった。「トレーナーの訓練をトレーニ ーはどのように感じたと思うか」では、熟練者は延べ人数28名、未熟 練者は延べ人数26名であった。
(1)訓練時におけるトレーナーの主観的体験
訓練を行うトレーナーの意図・気持ちについての反応語は表8の通り、
全9カテゴリーに集約された。
各カテゴリーの報告人数とその割合をみると、熟練者では「援助の方 法」(24.39%)が一番多く、続いて「動きの感じ」(17.07%)「不安」
(14.63%)f願い・希望」(14.63%)となっている。未熟練者では一番 多いのは「不安」(17.65%〉「(トレーニーの)からだの様子」(17.65%)
である。続いて「援助の方法」(14.71%))となっている。
トレーナーの援助の方法やトレーナーの気持ちについて述べているも
31
の、また、トレーニーの動きやからだについて述べているものなどいく つかのカテゴリーがまとまりをみせているので、全9カテゴリkeを四つ に統合した。すなわち、「トレーナーの援助」(1)、「動きのなぞり」(2,
3)、「トレーナー主体の気持ち」(4,5,6,7)、「からだの様子」(8,
9)である。
(2)訓練後のトレー二・一一の気持ちに関する読み取り
訓練後のトレーニーの気持ちの読み取りについての反応語も、表9の 通り、全7カテゴリーに集約された。各カテゴリーの報告人数の割合を みると、熟練者では、「肯定的感情」(25%)が最も多く、その次に相反 するような内容の「相互関係の不成立」(21A30/e)となっている。未熟 練者では、「肯定的感情」(23,08%)とf不明確」(23.08%)が最も多 い。訓練に対して肯定的な面と否定的な面、そして気持ちの面まで踏み 込めず、からだのレベルでの報告となったものなどがある。
以上の7つのカテゴリーを内容的に四つに統合した。すなわち、「訓 練の肯定的機能」(1,2)、「訓練効果の否定」(3,4)、「からだの様i 子」(5,6)、「その他」(7)である。
表8 トレーナーの意図・気持ちについてのカテゴリー
カテゴリー 例 熟練者報 未熟練者
告人 数 報告人数
(%) (%)
ト 1.援助の方 ・圧をかけてフ㍗と離して動
レ 法 きを出す
達 ・いろいろ強さをかえてみる
ナー ・同じペースで曲げ伸ばし
の 援
助 10 5
(24.39) (14.71)
動 2.動きの感 ・力を少なくしでやったら
き じ 感じられた 7 4
の ・足に力が入っのを感じた (17.07) (11.76)
な 3.動きを待 ・待っていれば弛んでくる
ぞり
つ・合わせ ・ぴつたというのが出てそ
黷ノ合わせた 5
i12。20)
2
i5.88)
4.不安 ・何をしてよいかわからない
ト ・感じ,られているのか不安 6 6
レー
(14.63) (17.65)
ナ 5.願い・希望 ・もう少し近い距離で関わり
} たい
主 ・もう少しはっきり反応して
体 くれたらな 6 4
の (14.63) (11.76>
気 6.喜び ・やりとりができたかなと思 2 1 持 って嬉しかった (4,88) (2.95)
ち 7.困惑 ・やりとりが合わない 1 2
(2.44) (5.88)
8.からだの ・足首が曲がるのはよく曲が
様子 つた
からだ
・手を挙げているのが気にな
チた
2i4.88)
6
i17.65)
の様子 9.覚醒レベ
@ノレ
・眠くてトレーナーを意識し トいない
Eよく曲がるなと思ったら寝
ていた 2 4
(4、88) (11.76)
△口
計
41
i100)
35
i100)
33
表9 トレーニーの気持ちの読み取りに関するカテゴリー
カテゴリー 例 練者報 熟練者
口 人 数 告人数
%) %)
1.肯定的感 ・足を弛めて戻すときに
訓 情 気持ちがいいと感じて
練
の つ
止臼定 ・一盾ノやってくれてる 7 6 気持ちはあるよう (25.00) (23.08)
的 2.共感的な ・最初やる気になったに、
機 ことば もっと楽しくしてよ
能 ・しんどいな、きつく握ら
といてよ 5 3
(17.86) (11.54)
訓練効果 3.相互関係
@の不成立
・あまり感じていないと vう
E何をしているのかわか
@らない状態
6
i21.43)
4
i15.38)
の 4.不満感情 ・早くやめてほしいなと
否定 思っている
Eまた、やるのかと思って
「るかもしれない
2
i7ユ4)
3
i11.54)
5.足首への ・足に触られているのは
か 気づき 気づいている
ら ・足首は動かしやすいと 3 1
だ 思ったかな (10.71) (3.84)
の 6.からだの ・胸の動きが大きくなつ
様
動きの報
た気がした子 告 ・押したときに腕が動い 0 3
た (0) (11.54)
7、不明確 ・表情は悪くないので不
その他 快ではない
・嫌でもないがやりとり
ノなっていない 5
i17.86)
6
i23.08)
ム口
計
28
i100)
26
i100)
4.動作訓練の望ましい訓練事例
動作訓練を行うにあたって、トレーナーはトレーニーとなる被験児を 一方的に動かすのではなく、トレーニーの微妙な動きを手で感じ、それ に応じたり、トレーナーが導いたりというやりとりを重視して行った。
事例として、熟練者の中で一番望ましい訓練パターンが多かったトレ ーナーの各試行ごとのことばかけと内省を記す。
塵
L
2.
3.
4.
「ここ動かすよ」(課題の提示)「いくよ」「さんは一い」(始発の 合図)「そうそうそうそう」(フィードバック)
「もう1回いくよ」「さんは一い」「はい、ふあ一」
「もう1回いくよ」「いくよ」「さんは一い」「ちょっとここで待 ってみようか」(応答反応の観察)「戻してみるよ」「ふあ一だよ」
「もう1回いってみるよ」「そう、ピクッと動いたね」(正のモニ タリング)
ことばかけの中にトレーニーの動きと同調した「課題の提示」、「始発 の合図」、「フィードバック」「応答反応の観察」、「正のモニタリング」
などが見られた。
腓腹筋筋電図
ド お
足底側圧力
㌧ wL
図9−1 1試行目の足底側圧力と腓腹筋筋電図
35
①トレーニーの気持ちをどのようにとらえたか。
國
うとうとしているから、何か触っているなというぼんやりした感じ だったと思う。
②トレーナーの意図・気持ちはどのようなものであったか。
まず、足に触られていることに気づいて欲しい。戻すときのふわっ とした感じがこの子の中に入っていけばと思った。
③トレーナーの訓練行動をトレーニーはどのように感じたと思うか。
何、やってんねやろうという感じかな。
④トレV・…ニーとのやりとりや面接者とのインタビューを通して思い 浮かんだことは何か。
特になし
自己評価 気持ちが届いた 3110 援助ができた 1110
10 98 6 54 32
0
図9−2
1試行目
1試行目の自己評価
■気持ちが届いた
■援助ができた
1, 「ここ動かすよ」「こういくよ」「さんは一い」「びしびしびし」
圏
(動きの感じをことばで表現している)「お一とつとつと」「ぐう 一ときたね」「このぐらいかな」「はい、ふあ一」
2. 「もう1懐いくよ」「さんは謂い」「お一とつとつと」「そうそう、
力が入ってきたね」「はい、ふあ一」「きたね」「力が入ってきた ね」
3. 「今からいくよ」「お一つときたね」「ふあ一」「ふあ一だよ」
4.「さん、はい」「ここやね」「おっとつとつと」「ふあ翻してみよか」
「ふあ一」「そう、ふあ一してきたね」
5.「もう1回いけるかな」「びしびしびしびし」「はい、ふあ一」
腓腹筋筋電図
図10−1 2試行目の足底側圧力と腓腹筋筋電図
37
①トレーニーの気持ちをどのようにとらえたか。
國
ちょっときついかなというのを感じているかなと思った。それと 足を触られているというのを気づいてくれたかなと思う。
②トレーナーの意図・気持ちはどのようなものであったか。
起きて欲しいと思って、ちょっと固い感じに出会って欲しいと思 つた。戻るときにふわ一とした感じがわかればと思った。
③トレーナーの訓練行動をトレーニーはどのように感じたと思う
か。
きついなと感じた。いてて!という感じ。
④トレー一…ニーとのやりとりや面接者とのインタビューを通して思 い浮かんだことは何か。
もうちょっとソフトに関わろうと思います。
自己評価 気持ちが届いた 5110 援助ができた 3110
10
図10−2
国気持ちが届いた
■援助ができた
2試行目
2試行目の自己評価