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演習問題

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第 5 章 合成関数の微分法 (1) 37

5.5 演習問題

1. 次の関数を微分せよ。

(1) y = (x2+x+ 1)9 (2) y = 1

√x2+ 1 (3) y =ex3

(4) y = 2ex2 + sin (3x+ 1)

(5) y = log (x21) (6) y = 3 sin 5x+ 2 cosx2 (7) y = sin (cosx)

(8) y =esinx (9) y = (ex+ 1)3 (10) y = log (exsinx) 2. 次の関数を微分せよ(

{f(ax+b)} =af(ax+b)を用いて) (1) y = (4x9)100

(2) y = 3 sin 2x (3) y =ex

(4) y =−e3x+ 3 cos 5x (5) y =

−x+ 2 (6) y =log (2x2)

6

合成関数の微分法 (2)

point

前章が合成関数の微分法の「基本」だとしたら、今回は「応用」について学ぼう。合 成関数の微分法を「使いこなせる」ようになると、驚くほどたくさんの公式の導出 や、微分計算を自在に行うことができるようになる。そして実は、本章で扱う合成関 数の微分法の使い方に習熟できたのならば、少なくとも大学編入くらいで出て来るレ ベルの関数であれば、理論上はほぼ全て微分出来るというレベルに達することにな る。少し難しい内容もあるが、頑張ろう。

6.1 t で置く」の省略

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例題. 次の関数を微分せよ。

y= sin (x2+x)

ん?これは前章やったのでは?という感じだが、その通り。前章のやりかたをまず振り

返ろう。

前章までのやりかた

t=x2+xとおくと、y= sint.合成関数の微分法より、

dy

dx = dy

|{z}dt

tで微分

dt

|{z}dx

tの微分

= cos|{z}t

tで微分

·(2x+ 1)

| {z }

tの微分

= (2x+ 1) cos (x2+x).

もちろん、このやりかたは問答無用で完全に正しいのだが、「面倒」である。この章で はこれから、「tでおいて」「tを元に戻す」ことを省略することを試みよう。「tでおく」と いうことは「ひとつの文字だとみなす」ということ。これがポイント。

y= sin (x2+x)

| {z }

ひとつの文字 とみなす

= cos (x2+x)

| {z }

で微分

· x2+x

| {z }   の微分

= cos (x2+x)·(2x+ 1) = (2x+ 1) cos (x2+x).

このように、「tで置く」ことを省略して、効率的に合成関数の微分法で計算を行うこと ができる。何問か練習してみよう。

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例題. 次の関数を微分せよ。

y =ex2+1

dy

dx =e x2+ 1

| {z }   で微分

x2+ 1

| {z }  の微分

= 2xex2+1.

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例題. 次の関数を微分せよ。

y = (x3+x)10

dy dx = 10

(

x3+x )9

| {z }

で微分

x3+x

| {z }   の微分

= 10(3x2+ 1)(x3+x)9.

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例題. 次の関数を微分せよ。

y = log (x2+x+ 1)

dy

dx = 1

x2+x+ 1

| {z }   で微分

x2+x+ 1

| {z }   の微分

= 2x+ 1 x2+x+ 1.

最終的には、こういうふうに「tでおく」「tをもとに戻す」を省略してスラスラ計算で きるようになると、合成関数の微分法の「計算」には完全に習熟したことになる。

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例題. 次の関数を微分せよ。

y = 1

√x2+a2 (aは正の定数)

この形の微分は、今後いろいろなところで現れる。

y = {

(x2+a2)12 }

=1

2(x2+a2)32 ·2x

=−x(x2+a2)32

= x

(x2+a2)

x2+a2. 更に高度な問題にも取り組んでみよう。

6.1.1 入り組んだ微分計算

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例題. 次の関数を微分せよ。

y =exsin 3x

exもsin 3xも「g(x)が一次式」の形になっているので、「微分するとxの係数が前に 出てくる」パターンだ。積の微分法則とあわせ技で計算しよう。

y = (

e −x )

sin 3x+e−x (

sin 3x )

(積の微分法則)

=−exsin 3x+ 3excos 3x (微分するとxの係数が前に出てくる)

=e−x(3 cos 3xsin 3x).

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例題. 次の関数を微分せよ。

y= (x2+ 2)2(3x+ 1)3

これも「合成関数の微分法」と「積の微分法則」のあわせ技で解決する。合成関数の微

分はやや複雑だが、「tでおく」を省略してザクザクと計算しよう。

y ={

(x2+ 2)2}

(3x+ 1)3+ (x2+ 2)2{

(3x+ 1)3}

(積の微分法則)

= 4x(x2+ 2)(3x+ 1)3+ 9(x2+ 2)2(3x+ 1)2. (合成関数の微分法でそれぞれの項を微分)

= (x2+ 2)(3x+ 1)2{

4x(3x+ 1) + 9(x2+x)}

=x(x2+ 2)(3x+ 1)2(21x+ 13). (整理)

もうお分かりだと思う。このくらい入り組んだ計算になるといちいち「えっと、ここを tでおいて...」なんてことをやっているような場合ではなくなるのだ。「ひとつの文字だと 思って微分、そしてその微分をかける」という方法で、瞬時に合成関数の微分を行えるよ うになること。これが微分計算におけるいわば最大にして最重要の砦なわけである*1

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例題. 次の関数を微分せよ。

y= 1

(3 sinx22)3

これは「合成関数の微分法」のいわば「2 段活用」で計算することが出来る。まず、

y = (3 sinx122)3 = (3 sinx22)−3 と変形しておくと、微分計算がしやすくなる。

y ={

(3 sinx22)−3}

=3(3 sinx22)−4·(3 sinx22) (合成関数の微分法)

=3(3 sinx22)4·3 cosx2·2x (さらに合成関数の微分法!!)

=18x(3 sinx22)4cosx2

= 18xcosx2 (3 sinx22)4

*1が、難しいところでもあるのが、「あくまで最初に出てきた数式としての合成関数微分法」も忘れないで くれというのが切なる願いだ。

dy dx = dy

dt dt dx.

「ひとつの文字だと思って微分、その微分をかけ添える」というのは計算法としては極めて優秀だが、それ だけしか知らないと後の「いろいろな式の導出で合成関数の微分法を使う」というのが全くできなくなる。

「数式としての理解」と「計算法としての習得」。これをどちらもしっかりと忘れずにいてあげてほしい。

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例題. 次の関数を微分せよ。

y =esinx2 これも「2段活用」で計算できる。サクサク行こう。

y = {

esinx2 }

=esinx2 ·{

sinx2}

=esinx2 ·cosx2·2x

= 2xcosx2esinx2

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例題. 次の関数を微分せよ。

y =e

tanx

ここまで来ると嫌がらせのようにも見えるが、あくまで「合成関数の微分法を何段もや る」というのが計算のポイント。

y =e

tanx·{ tanx

}

=e

tanx·{

(tanx)12 }

=e

tanx· 1

2(tanx)12(tanx)

=e

tanx· 1 2

1

tanx · 1 cos2x

= e

tanx

2 cos2x√ tanx.

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