3. 既存及び計画されている洋上風車プロジェクト
4.2 浮体式風車発注の展望
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P. Sclavounos, et al., Floating Offshore Wind Turbines: Responses in a Seastate Pareto Optimal Designs and Economic Assessment, MIT 2007.
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EIA, Annual Energy Outlook 2011.
大水深風力資源の活用には相当な関心が寄せられている。しかし、浮体式風車については 未解決の工学、設計上の数々の問題点が存在する。大水深ウインドファームは経済性に劣り、
天然ガスの過剰供給が天然ガス価格を押し下げており、天然ガス発電プラントに代わる選択 肢としての洋上風力発電の魅力を低下させている。
係る状況を考慮すると、(1)浮体式風車の運転上のフィージビリティの十分な理解と運転 実績のある設計、(2)大水深風力開発の経済性向上につながる技術革新、(3)大水深風力発電 が魅力的なエネルギー源となる水準まで天然ガス価格が上昇すること、がない限り、商用大 水深風力プロジェクトが積極的に推し進められるとは考えにくい。これらは大きな課題であ る。
しかし、大水深風力エネルギーの膨大な賦存量は魅力的であり、エネルギー源としてこれ らの資源を生かす試みは捨てがたいことから、政府レベルでの大水深風力活用の支援が継続 する公算が強い。しかし、米国と欧州では、政府レベルでの大水深風力発電推進に取り組む 度合いは異なると考えられる。
欧州では、今後5年から10年の間に実証及び試験用に少数の浮体式風車が建造されるこ とが考えられる。北欧沖及び地中海に代替エネルギー源として大水深ウインドファームを建 設する取り組みも考えうる。しかし、これらのプロジェクトは大掛かりな政府の財政支援を 必要とし、結局のところ、大水深ウインドファームの数及び必要な浮体式風車の数は、欧州 諸国の政府が大水深風力プロジェクトにどの程度の財政支援を提供する意思があるか、又は その財源があるかに左右される。現時点で欧州債務危機を鑑みると、今後の大水深風力プロ ジェクトに対する政府の財政支援は極めて限られると考えられる。
米国では、政府が出資する実証プロジェクトにおいて少数の異なる種類の浮体式風車が発 注される可能性があり、その件数はエネルギー省予算に左右されるが、同省の予算は既に逼 迫しており、今後2、3年にわたり予算カットの圧力が強まる兆候が見られる。代替エネル
ギーのR&Dが米国政府による今後の予算カットの犠牲となる可能性が高い。特に、エネルギ
ー省から巨額の融資保証を受けた代替エネルギー会社である、ソーラーパネルメーカーのソ リンドラ社の破産に関連したスキャンダルが連邦政府による支援の逆風となることが懸念さ れる17。浮体式風車を使用した大水深ウインドファームを建設する大掛かりな商業事業が行
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R Rampton and N. Groom, House Republicans Step Up Probe Into Energy Loans,
われるとは考えにくい。ひとことで言って、米国においては大水深風力発電は在来型エネル ギー源との競争力を持たない。
一方、大水深風力発電部門の展望について楽観的な見方もある。最近、デンマークのリサ ーチグループであるMEC Intelligenceは、洋上風力発電支持構造物市場の売上は2010年の 7億ドルから2020年には年間200億ドルに成長すると推定した報告書を発表した18。水深の 大きい海域に風車を設置する必要性が高まることが浮体式風力プラットフォームの需要を牽 引すると予測している。MECはさらに、「洋上風力発電支持構造物市場の飛躍的な成長が多 数のプレーヤーと投資家を惹き付けるのは必至である。サプライチェーンの企業は、市場を 形成し、地域的及び技術的に最も関心ある機会に足並みを会わせるため早期参入を必要とす る」としている。
欧州で洋上風力発電産業が建設ラッシュとなっていることから、エンロンのような企業が 生まれる危険性が高いと警告する声が上がっていることを指摘する必要がある。世界の風力 発電容量の 20%以上に保険を提供している保険業者である GCube のシニア・エグゼクティ ブによれば、「洋上風力発電は筋肉増強剤を使用した石油ガス産業のようなものである。洋 上風力発電はより大きく、より大胆になろうとし、そして常に限界に挑んでいる。そして残 念ながら、経済性を正当化するためにはそうならざるを得ない」。同氏は「そうでないこと を願うが、大規模な連続障害が発生したり、船隊が動かなくなったりする事象が発生するの は時間の問題と考える。そして、それは一流のサプライヤーまたは下請業者において発生す るだろう。」19と警鐘を発している。
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MEC Intelligence, Offshore Wind Foundation Types, Market Forecasts and Key Industry Players, October 2011.
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