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4.5  まとめ

この節では第4章での結果をまとめるとともに?そ れ に 対 す る 考 察 を 行 な う 今 回 の シ

ミュレーションではF脆性延性遷移温度近傍でのシミュレーションはできなかったが,低温

( 7 7 ' " ' ‑ ' 2 2 5 K )

において脆性破壊のシミュレーションを行なうことができた.第

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章で説明 したように?接合モデ、ルには

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次元という制約があるので定量的に実験値と一致する結果 は得られなかったしかし?破壊靭性値の温度依存性を表現でき1実験結果に比較的近い傾 向を得た点は評価できる.それにより 1後半の脆性破壊と脆性延性遷移のメカニズムの議論 へと理論的な展開が可能となった.

脆性破壊のメカニズムに関する議論で、は?すべりとへき開割れに対する駆動力Tlocalσ10ω

の考えを導入することにより?脆性破壊のプロセスをうまく説明することができた.ここで 提案したモデルは他の研究者が 3次元的な考察から転位発生のメカニズムを議論している 現状(9)(10)(11)(17)を考えると幼稚なものといわざる得ないしかし, Tlocalσlocalに基づくモ デ、ルは直観的にわかりやすく 7現象の本質を理解するの役立だ、ったまた, Tloω?σ10ω のし きい値Tcσcが材料の理想強度に近いレベルに達していたことは興味深い点である この ことはマクロな破壊強度が理想強度に比べて遥かに低くてもナノレベルでみてみると破壊 起点のごく近傍では理想、強度に近い値に達していることを示唆している.

脆性延性遷移に関しては Tc

σcの計算値に温度依存性が見られないことを根拠に?転位 の易動度の変化が破壊靭性値の温度依存性をもたらすことを示した.ただ7これはあくまで も低温領域での話しであり?脆性延性遷移のプロセスすべてにおいていえるとは限らない.

例えば?脆性延性遷移温度近傍では鈍化の影響が現れてくる可能性がある.今回のような低 温でのシミュレーションでは鈍化を起こしてもき裂先端の曲率半径はき裂長さに対して十 分小さく 7鈍化の影響を無視してもだいたいの傾向は表現できた.しかし?脆性延性遷移温 度の近傍では膨大な数の転位発生が予想、されるので鈍化の影響が無視できなくなる可能性 がある.この問題をさらに追求し1その本質を突き止めるためには脆性延性遷移温度近傍で のシミュレーションを可能にする必要がある.そのためには?より高性能の計算機の出現が 必要となるが?ソフトの面でも計算効率の向上を目指す必要がある.また1より高温でのシ ミュレーションではひずみ速度の問題が生じるため、動的な解析を行なう必要がある.その

7分子動力学領域では今回と同様に準静的な解析を行ない7転位の運動のみを動的に解析 するほうが好ましい.さもないと 分子動力学の時間ステップが非常に小さいことに起因す るナノ秒のオーダのシミュレーションしかできないという問題が生じてしまう.

この章の研究では7脆性破壊と破壊靭性値の温度依存性に関しては満足できる成果が得 られた.しかし?遷移温度近傍でのシミュレーションができなかったため脆性延性遷移の一 連のプロセスをすべて解明できたわけではない.遷移温度近傍でのメカニズムは脆性延性 遷移のプロセスの中で最も重要なポイントなので¥実用性という観点から脆性延性遷移に 関しては必ずしも満足な結果が得られたとはいえない.

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