試験項目 動物 投与経路 実 験 方 法 (単回投与) 投与量 結 果
血 液 系
血液凝固系
ウサギ ♂ 日本白色 4羽/群
i.v. infusion 容量:2mL/kg(低用
量)
2.5mL/kg(高 用量)
速度:0.1mL/kg/min ex vivo
Ca再加時間・活性化部分 トロンボプラスチン時 間・プロトロンビン時間・
トロンビン時間
比較対照:5% dextrose
3mg/kg
10mg/kg 作用なし
血小板凝集
ウサギ ♂ 日本白色 4試験/群
in vitro
ADP、コラーゲン による凝集
比較対照:5% dextrose
10-5g/mL
3×10-5g/mL 単独及び凝集剤との相互作用なし
溶血作用
ラット ♂ SD 3匹/群
in vitro
洗浄赤血球 肉眼的観察、吸光度
比較対照:5% dextrose
10-5g/mL 3×10-5g/mL 10-4g/mL
作用なし
(4)その他の薬理試験 該当資料なし
動物種 投与 期間
投与 経路
投与量 (mg/kg/日)
無毒性量
(mg/kg/日) 主な所見
イヌ 1ヵ月 静脈内 0.25, 1, 4, 8, 16 0.25 ≧1mg/kg:腎臓の機能変化/組織変化、網内系組
織の泡沫細胞浸潤
≧4mg/kg:体重増加抑制、摂餌低下
≧8mg/kg:切迫殺
イヌ 3ヵ月 静脈内 0.1, 0.5, 2.5 0.1 ≧0.5mg/kg:腎臓の機能変化/組織変化、網内系
組織の泡沫細胞浸潤、膀胱移行上皮過形成 2.5mg/kg:肝臓の機能変化、体重低値傾向 いずれの変化も回復性あり
イヌ 9ヵ月 静脈内 0.03, 0.3, 1.5 0.03 ≧0.3mg/kg: 腎臓の機能変化/組織変化、網内系
組織の泡沫細胞浸潤
1.5mg/kg:肝臓の機能変化、膀胱移行上皮過形成、
体重低値傾向、
いずれの変化も回復性あり
(3)生殖発生毒性試験
1)妊娠前・妊娠初期投与試験
動物種 投与期間 投与経路・投与量 無毒性量 主な毒性 ラット 雄:
交配前28日
~交配終了 雌:
交配前14日
~妊娠6日
静脈内
5、10、15mg/kg
(各群20匹)
一般毒性:
雄5mg/kg未満 雌5mg/kg未満
生殖:雄15mg/kg
雌5mg/kg 次世代:10mg/kg
雄親動物:
5mg/kg以上で体重増加抑制、摂餌量低
値
雌親動物:
5mg/kg以上で摂餌量低値
10mg/kg以上で体重増加抑制、発情休
止期の延長、黄体数低下、着床数低下
15mg/kgで死亡例(腹臥、耳介蒼白、
肝臓多発性退色巣)、鎮静、自発運動減 少、立毛、尿道口周囲濡れ
F1胎児:
15mg/kgで生存胚数低下
2)胎児の器官形成期投与試験
動物種 投与期間 投与経路・投与量 無毒性量 主な毒性 ラット 妊娠6~15日 静脈内
5、10、15mg/kg
(各群23~25匹)
一般毒性:5mg/kg 生殖 :15mg/kg 次世代 :15mg/kg
母動物(F0):
10mg/kg以上で体重増加抑制、摂餌量
低値、尿道口周囲濡れ、肝臓白色巣
15mg/kgで死亡例
F1胎児:
胚・胎児致死作用及び催奇形作用は認 められず
ウサギ 妊娠6~18日 静脈内 3、7、16mg/kg
(各群17~18匹)
一般毒性:3mg/kg 生殖 :3mg/kg 次世代 :16mg/kg
母動物(F0):
7mg/kg以上で流早産、体重増加抑制、
摂餌量低値 F1胎児:
胚・胎児致死作用及び催奇形作用は認 められず
3)出生前及び出生後の発生並びに母動物の機能に関する試験
動物種 投与期間 投与経路・投与量 無毒性量 主な毒性
ラット 妊娠6日~
分娩後21日
静脈内
1、2.5、5mg/kg
(各群21~22匹)
一般毒性:1mg/kg 生殖 :1mg/kg 次世代 :1mg/kg
母動物(F0):
2.5mg/kg以上で死亡例
2.5mg/kg以上で全児死産、出産率低下、
胎盤摂食不良、児の回収不良、授乳不 良
5mg/kgで体重増加抑制、摂餌量低値
F1児:
2.5mg/kg以上で出生児数低下、死産率
増加、出生率低下 F2胎児:
胚・胎児致死作用及び催奇形作用は認 められず
ラット 妊娠6~15日 静脈内 5 mg/kg
(各群21~22匹)
- 母動物(F0):体重増加抑制、摂餌量低 値、分娩・哺育に影響は認められず F1児:出生児数、死産率、出生率に影 響は認められず
(4)その他の特殊毒性 1)抗原性
モルモット全身性アナフィラキシー反応は陰性であった。モルモット受身皮膚アナフィラキシー反応
(PCA反応)では、静脈内投与した群は陰性であったが、本剤をFCA(Freund's complete adjuvant)
とともに皮下投与して感作した群の5例中1例の血清で陽性反応が認められた。マウス-ラットPCA 反応は陰性であった。
2)遺伝毒性
ネズミチフス菌及び大腸菌を用いた復帰突然変異試験、チャイニーズハムスター肺由来培養細胞を用 いた染色体異常試験、マウス小核試験のいずれの結果も陰性であった。
3)血管刺激性
本剤2.0mg/mL溶液をウサギの耳介後静脈に1日2回8日間投与し、血管刺激性を検討した結果、刺
激性は認められなかった。
4)併用投与毒性試験
シスプラチン、塩酸ドキソルビシン、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、フロセミド及びタクロ リムス、シクロスポリンを選択し本剤の臨床試験における最大投与量(5mg/kg)とこれら薬剤のそれ ぞれの臨床用量あるいは最大耐用量を雌ラットに併用静脈内投与し、その相互作用について検討した。
その結果、本剤とシスプラチンの併用投与により、シスプラチンの腎臓に対する影響が増強した。ま た、塩酸ドキソルビシンあるいはシクロスポリン併用により、血漿中アムホテリシンB濃度の若干の 高値が認められた。