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カナダ:ライオンズが運営する犬の学校

カナダのトロントでは、ライオンズが長年にわたり ガイド犬の育成と提供を行うライオンズ・カナダ・

ドッグガイド財団を運営。市民に愛され、高く評価 されています。

廃校を譲り受けて開設した施設には大きな犬舎が あり、盲導犬だけでなく、聴導犬、介護犬やセラピ

ー・ドッグが訓練を受けています。その訓練のデモンストレーションを見せてもらいまし た。ここで育成されたガイドドッグを譲り受けるためには、希望者は数日から数週間、こ の施設に滞在して訓練を受ける必要があります。申請後、ガイドドッグの必要性と資格が 認められた人たちは、全て無償で訓練を受けて、犬を譲り受けることが出来ます。そのた め、カナダ全土から希望者がやってくるそうです。滞在者のための宿舎も視察しました が、私も喜んで滞在したいと思うぐらい、とても快適な空間でした。

障害を持った人々にとって、犬がいかにすばらしいパートナーになるかは、皆さんよく ご存じだと思います。盲導犬やガイド犬の育成を支援する募金活動に取り組んでいる日 本のクラブも少なくないでしょう。この施設を訪問していた時にも、訓練を受けている方 のご家族からライオンズへの感謝の言葉をたくさん耳にしました。

私が感銘を受けたのは、カナダ全土から希望者が集まってくるこれだけの施設を、ライ オンズが自らオーナーシップを持って運営しているということです。もちろん、実際の訓 練士や施設の管理は雇用されたスタッフが担い、企業やその他さまざまなパートナーの 支援を受けていますが、元国際理事や地区ガバナー、その他ライオンたちが「パトロン」

のリストに名を連ね、「ライオンズの学校」として複合地区全体が誇りを持ち、積極的に 運営に関与しています。年に一度、地区のクラブ対抗ドッグ・レースをここで行ったり、

資金獲得のために協力して盛大なウォーキング大会を開催したりしています。必要に応 じて LCIF 交付金を申請して援助を受けながら、地元においてはライオンズの「顔」とな る事業として定着しているのです。こういった事業の積み重ねがあれば、地域の人々から

「ライオンズって何?」と言われるようなことはないだろうと思います。

LCIF 理事長の任期が終わる今年6月までに、ドイツの国際平和村、トルコの難民支援 など、訪問を予定している事業がまだ数多くあります。現地でどのようなライオンズに出 会い、どのような活動を見ることが出来るのか、非常に楽しみにしています。

各国で視察した多種多様なライオンズの活動で、その国の会員たちが具体的にどんな取 り組みをしているのか、その情報を日本のライオンズの皆さんに伝えることも私の責任 の一つだと受け止めています。日本でもこのような事業が出来るのではないか、この手法 を日本に取り入れてはどうか、そんなことを常に考え、「よし、やってみよう」という意

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欲のあるライオンがいれば、私の経験を共有し、世界中の知己を紹介していく。国際会 長、そして LCIF 理事長として仕事をする機会を頂いたわけですから、私の得た知識と経 験を今後の日本ライオンズのために役立ててほしいと願っています。

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