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歳以上の 10 人に 1 人が認知症

オレンジ協力員 385人 (H29.4)

松戸市の 65 歳以上の 10 人に 1 人が認知症

42.1%女性

57.9%男性

放送前発見 26.4%

放送件数73.6%

松戸市における行方不明高齢者の防災無線

性別(平成 24 - 27 年度) N= 121 松戸市における行方不明高齢者の防災無線 利用状況(平成 24 - 27 年度) N= 121

   

身寄りも無くお金も無い独居高齢者で、行政・地域包括 支援センターなどに相談するも解決せずケアマネジャー が難渋している事例

事例 18

くも膜下出血で軽度の後遺症があるが判断能力はある方。杖歩行でなんとか生活できる。友 人A宅に同居。友人の仕事の手伝いや警備員、友人の孫の世話などをしながら暮らす。

本人と友人A共に高齢になり、近所の一軒家を借りて住み替えるが、保証人だったAが引越 し後すぐに亡くなってしまった。今まで住んでいた借家は保証人がいないと貸せないとの理由 で住めなくなる。担当ケアマネジャー(ケアマネ)の努力で特養のショートステイにその後1ヶ 月間限定で入所できるようになった。本人はとにかく生きることに弱気になっており施設入所 を希望している。1人での生活は年金が月 10 万円、貯蓄は皆無。特別養護老人ホームなどの 入所施設が減少する中で、生活保護にも該当せず、家もなくなった高齢者は施設にも入れず一 体どこに住めばよいのか。

このように介護面だけでなく本人の生活支援全般にかかわらなければならないケースは多 い。ケアマネとしてどこまで対応すればよいのか? 今後本人の状態が悪化した場合の相談も どうすればいいのか

事例概要: 70 代男性  要介護1 

脳出血後遺症

平成 20 年 11 月 20 日 事例提供者:ケアマネジャー

■独居

担当ケアマネがついていても金銭問題解決までは1人では責務が重すぎる現状。どこまで関わればよいのか?

「福祉の尻ぬぐい」を現場の関係者がおこなっている現実がある

① 経済的な問題解決が先? 生活扶助や介護扶助を単給で受給できないか? もっと福祉事務所からのア ドバイスはないのか?

② 後見人が先? 時間がかかるが、市長申し立て(64 ページ)は?

③ 今の身体状況だと日常生活自立支援事業か? 身体状況が低下した場合は、施設入所となるが、身寄り がないのであれば特別養護老人ホーム(特養)入所は難しい。生活保護だとユニット型特養は不可能。多 床室なら今の年金で十分対応可能だが、身元引受人が必要、また身寄りがなければ、今の身体状況で老人 保健施設入所も難しい。

本人について

施設・教会・NPOなどがバザーを行うためにストックがあるかもしれ ないので相談してみるのはどうか。

一度手放した家財道具の再調達について

 今後同様のケースが多発せぬよう予防策が必要。年金を真面目に積ん できた人の老後が苦にならないような打開策はないか?

現場で貧困の問題が多発している

事例検討のまとめと課題

単給…8 つの扶助(生活扶助、住宅扶助、医療扶助など)のうち1つを受給すること。

① リサイクル事業者と相談し活用を考える。

②  公的機関や施設などで、掲示板を通じ情 報交換できないか。

地域住民や専門職・行政が取り組めること

生活家具などの調達方法について──情報を一元化する方法

貧困対策

①  貧困や虐待問題を今後増やさない。老後 を賢く生きるための早めの教育・啓発。地 域における勉強会の開催。地域での講演会 や相談協力員などの連絡会等を活用するの はどうか。

②  地域包括支援センター(地域包括)やケ アマネだけで困難なケースを解決すること は難しい。個別の地域包括では解決不可能 なものもあるので、やはり「基幹型」の地 域包括が必要。

③  地域情報誌やインターネットによる情報 掲載ができないか。

③  貧困のような困難ケースに対し表面的な 問題解決(=生活保護を支給すれば良い)を 行うことだけが解決でない。生活困難な方々 を組み込んで自立してゆく社会の仕組みつ くりが必要。

Check !

平成 在「高齢者いきいき安心センター」と呼ばれ、   「地域包括支援センター」は松戸市では現 29年4月から4ヵ所増え、市内に

括の総合調整や後方支援等を実施する。 や他の関連施策と密接に連携を行い、地域包 包括支援センターを設置し、高齢者施策全般 ある。かつ、松戸市役所本庁内に基幹型地域 15ヶ所

①日本では「弱者」が経済から排除されているのが現状。経済の理論として、「比較優位の原理」というものがある。「弱者」を活用し経済・社会に取り込んだ方が、社会的コストが安くなる。リーマンショック以来、社会的弱者が急増している。排除ではなくこのような人々を組み込んで自立してもらう社会の仕組みつくりが必要。②行政・国民は、実は社会的弱者を支えるために巨額なコスト(税金)を使っている。生活保護の人が働くと、働いた分が基礎控除となり、保護支給額が減らされる。行政のお金を出すシステムは労働意欲を欠くシステムになっている。労働意欲や自立が高められるような行政システムの見直しや改善を工夫する必要がある。 ポイント

ポイント

松戸市では「基幹型地域包括」を平成

29年4月に設置予定

経済的弱者・生活保護について

Point

(堂垂伸治)

■独居、突然死、孤独死

松戸市 A市 B市 C市 人口 ( 平成 28 年 9 月 1 日現在) 491,527 人 63 万人 48 万人 40 万人

市長申立て件数

平成 26 年度

( )内は被保護者 16 件(0件)25 件(13 件)14 件(1 件)17 件(14 件)

平成 27 年度

( )内は被保護者 17 件(3件)22 件(6件) 4件(3件) 21 件(13 件)

報酬助成申請件数

平成 26 年度

( )内は被保護者 16 件(7件)39 件(32 件) 7件(4件) 21 件(10 件)

平成 27 年度

( )内は被保護者 26 件(6件)54 件(38 件) 6件(3件) 31 件(18 件)

(当地の小規模多機能施設の施設長から一言)

病歴        アルツハイマー型認知症 統合失調症

家族構成      妻 長男 長女の4人暮らし(主介護者は妻)

心理、行動症状   昼夜逆転 夜間不穏 歩行障害(車椅子自走)不穏行動(大声、尿意頻回)

      自分勝手な行動

コミュニケーション 自分の意思の伝達は可能だが辻褄の合わない内容が多い。

      物忘れがあるため、同様の会話内容を繰り返す。

      場をわきまえた会話が難しく、大声や口調が強くなる。

介護力       妻は通院治療中。長男は転職したばかりで仕事に多忙。長女はうつ病の治療       中。子供たちの介護力はほとんど期待できない。妻は長女のことも気にかけ       ている。

支援の目標     数ヵ所のデイサービスを利用してきたが、どこに通っても断られてしまった。

      先ずは、通所のサービスに慣れて自宅で夜間良眠出来る。

      また、ゆくゆくは泊まりの利用も出来るようになる。

1 事例 K様(79 歳男性・介護度5)

[ 資料 ] 市長申し立てとは?

 市町村長は、認知症高齢者(65 歳以上)又は知的障害者、精神障害者について、その「福祉を図るため に特に必要があると認めるとき」は、法定後見開始の申立てをすることができます。これは、身寄りのいな い認知症高齢者などが、親族がいないために保護が受けられないという事態を防ぐために特に設けられたも のです。 [参照] 千葉県>成年後見制度市町村申立マニュアル>市長申立ての実務

認知症対応のコツ

コーヒータイム

松戸市と近隣市の後見制度等の申請状況

(出典:松戸市)

本人の様子 職員の対応

初期

・通所拒否、大声で怒鳴りベッドから出ない。

・やっと通所に来ても一日中帰宅願望が見られる。フ ロア内を車イスを自走して歩きまわり、大声を出し ている。全てにおいて介護拒否状態。

・他者との口論で、他のお客様に影響が見られる。

・夫が通所拒否を毎回する姿を見て、妻は泣きだす「まずは1ヶ 月頑張りましょう」と、妻を励まし、不安を軽減する。

・行動パターンの把握を行い、ケア方法の検討を何度も行う。

・職員間の情報の共有や対応を日々検討。(対応方法の統一)

・他のお客様への理解の促し。

・居心地の良い空間作り(行動パターンから読み取る)

・本人の発語や行動からニーズを読み取る。

※義歯の不具合の訴えや、歩けなくなった事への不安の発語が聞 かれ早急に対応。(訪問歯科受診、訪問マッサージの利用を実施)

3ヵ月経過 ・大声が減少しつつある。

・本人から「ありがとう」が聞かれる。妻に対しても 感謝の言葉を掛けるようになった。

・介護拒否が減ってきた。

・義歯が新しく出来たことで喜ばれる。

・本人に対しての言葉がけの統一を職員間で行う。

・とにかく話の傾聴。

・何かした時は「ありがとう」と、本人に声をかける。

・出来そうな事のお願い「何々して下さいますか?」

6ヵ月経過

・自宅での夜間の睡眠がとれるようになってきた。

・笑顔が見られるようになった。

・本人から感謝の言葉が多く聞けるようになってきた。

 「お風呂に入れてくれてありがとう」「お世話様でし た」「召し上がれ」という発語がみられた。

・他者と会話の参加が出来る。

・ゴミ捨てを進んで行う。

        ※要介護 5 から要介護3になる。

・同じ話でも丁寧に傾聴。

・コミュニケーションの機会を多く持つ。

・本人の持っている能力を引き出す。

・職員全員で常に誰かが対応。

         ※他のお客様の理解が得られてきた。

2 利用経過

認知症の人と接するとき、まずは一人の人とし て接するように心がけます。話しかけるときは常 に笑顔を忘れず、同じ目線で声のトーンや会話の スピードは相手に合わせます。会話内容は出来る だけ短文で、質問は二者選択で答えられるように します。話し上手にならず聞き上手になり、すべ てを受容と共感の気持ちで多くの接点を持つこと を心がけます。

会話が成り立たない場合は、非言語的コミュニ

視 点

ケーションを使用したり、文章の最後の言葉を復 唱します。復唱することにより「わかってくれて いる」という安心感を持ってくれます。介助的な 場面では、誘導はメリットを伝えながら促します。

ただし何でも手伝うのでなく、出来そうなこと は見極めて、出来たことへの達成感や充実感を実 感してもらい、できることを増やし自信を持てる ように支援します。また説明する際は、説得でな く納得出来ることを心がけています。

1.事例は、まとめで上げたようなことを常に心がけて実践してきました。

2.認知症の人に接する各施設で、上記のようなアプローチが可能な専門    職が他の職員のロールモデルになることがポイントです。

(工藤和代)

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