抗 体
主な 1 次性ネフローゼ症候群
1)微小変化型ネフローゼ症候群(MCNS) 2)膜性腎症(MN)
3)巣状分節性糸球体硬化症(FSGS or FGS) 4)膜性増殖性糸球体腎炎(MPGN)
注:2次性ネフローゼ症候群(他の疾患によるネフローゼ 症候群)として
ループス腎炎、アミロイドーシス、クリオグロブリン、
糖尿病性腎症、感染後腎炎、腫瘍による腎障害、薬剤 による腎障害などがある。
微小変化型ネフローゼ症候群( MCNS)
・疫学
発生頻度は小児に高い。成人でもネフローゼ症候群の約 30%程度を占める。
・症状
急速に浮腫が増強する。乏尿、全身倦怠感、腹痛などを伴 うこともある。
・病因
原因は不明。
・治療
ステロイド剤によく反応するが、再発しやすい。
免疫抑制剤(シクロスポリン、シクロフォスファミド)
アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)、ACE阻害薬 腎機能は悪化しないケースが多い
膜性腎症( MN)
・疫学
膜性腎症は加齢とともに増加する傾向にあり、男女比2
~3:1と男性に多い。
成人のネフローゼ症候群の約30%程度を占める。
・症状
無症候性に下腿の浮腫とタンパク尿で発現。
・病因
特発性が約70%を占める。
続発性としては、感染症、自己免疫疾患、腫瘍、薬剤 などが報告されています。
・治療
ステロイド剤、免疫抑制剤、アンジオテンシンII受容 体拮抗薬(ARB)、ACE阻害薬
10年腎生存率が65~75%と報告されている。
巣状分節性糸球体硬化症( FSGS)
・疫学
発生頻度は小児に高い。成人でネフローゼ症候群の約 5%程度を占める。
・症状
急速に浮腫が増強するケースと、タンパク尿が徐々に 増加するケースがある。
・病因
原因は不明。肥満・高血圧に関連することもある。
・治療・予後
ステロイド剤、免疫抑制剤(シクロスポリン、シクロ フォスファミド)、ARB、ACE阻害薬
ステロイド抵抗性のFSGSは数年で腎不全となるケース もある。
膜性増殖性糸球体腎炎 (MPGN)
・疫学
ネフローゼ症候群の10%程度。発症年齢は若い。
・病因
原因は不明。低補体に関連した免疫異常による免疫複合体 腎炎と考えられているが、詳細については不明。
・症状
半数以上はネフローゼ症候群を呈する。
・治療・予後
背景にHBV感染、HCV感染などがある場合その治療を優先さ せる。
ステロイド剤、抗凝固薬、抗血小板薬、ARB、ACE阻害薬、
免疫抑制薬。
急速進行性糸球体腎炎
(半月体形成性糸球体腎炎)
・疫学
成人発症例が多く、高齢者に多い。
・病因
ANCAという自己抗体が関与するケースが多い
・症状
急速に腎機能が低下し、尿潜血、尿蛋白が認められる。
腎外病変として、肺胞出血、消化管出血、皮膚の紫斑、
上強膜炎、末梢神経障害などを生じる。
・治療・予後
ステロイド、免疫抑制剤、抗凝固療法、血漿交換、透 析療法