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第 8章 今後の課題

8.2 言 語教育面での指導の工夫 ‥

クリーブランド日本 語補習学校 では、取 り出しの 日本語クラスのような詳細な言語指導が可 能だつたが、

A公

立 中等教育学校では、人数的な関係 があつて 日本語運用能力の格差を埋 めるための指導が不足していた。一定の 日本語力が得 られた段階での、学習言語を習得す る「内容重視のアプローチ」は有効であつたと考えられる。しかし、生徒個 々の 日本語能力の 達成 状 況を把握 して、日本 語 クラスか ら在籍 学級 に移動 してきた生徒 に対す る特別 指導の 機 会を、放課後や長期休 暇 中に補 充の形 で実施することも、1つ の方法として考えられる。

8.3「 内容重視のアプローチ」の指導方法の他の教材への応用

本研 究では、短歌 の指導 に関する「内容 重視 のアプローチ」の指導方法を検証 してきたが、

当然 異なるジャンル 、例えば小説・評論・説 明文などにおける「内容 重視 のアプローチ」の指 導方 法の可能性 を検 証 していきたいと考 える。実 際 に、短 歌 に先 立って実施 した評論教材 の「君は『 最後の晩餐』を知っているか」においてもその可能性を見ており、また研究協力者 の生徒たちが

3学

年 になった今年度に、同じく評論教材「ネット時代のコペルニクス」、随筆

「温かいスープ」においても「内容重視のアプローチ」の指導方法によつて授業をしている。

今後、本研究の成果を下に、他の教材における応用を考えていきたい。

8.4‑般

中学校における実践の工夫

本研究で明らかにしたことを、学習環境の違いを克服して一般中学校でいかに実践できる か。今後の大きな課題である。日本各地に散在する「日本語指導の必要な生徒」「外国につ ながる」生徒の問題を顕在化し、指導の工夫をすることによつて、「国語」を学ぶ母語話者を 含むすべての子どもたちに対する、学習言語の習得 に効果的な指導の工夫をいかに具体 化することができるか。例えば、ポスターセッションのように同時進行での発表にする。またペ アではなくグループでの学習にして4人グループで 1時 間に2組発表すれば5時間で済む。

多少効果は薄められるが、1学級40名のクラスでも実施は可能であると考える。本研究の成 果を一般化して、通常の「国語」の授業でも役立つものにしていきたいと考える。

62

【参考文献】

バトラー後藤祐子 (2011)。「学習言語とは何か」:東京 三省堂

細川英雄 (2002)。「総合活動型 日本語教育の方法と実践」:「 日本語教育は何をめざすか

一言 語文化活動の理論と実践」:明石書店 東京

石井恵理子 (2009)。

SL児

童生徒の 日本語学習支援体制の整備」

水谷 修『 日本語教育の過去・現在・未来』第1巻 ・凡人社 東京

川 上郁雄 (2002)。「年少者のための 日本語教 育」:「ことばと文化 を結 ぶ 日本 語教 育」

pp.81‑99:凡人社 東京

川上郁雄 (2006)。「『 移動する子どもたち』と日本語教育一一 日本語を母語としない子どもヘ

のことばの教育を考える」:明石書店 東京

川上郁雄 (2010)。「私も『移動する子ども』だつた」G編著

)く

ろしお出版 東京

清 田淳子 (2001)。「教科としての『 国語』と日本語教育を統合した内容重視のアプローチの 試 み」お茶の水 女子大学大学院人間文化研究科言語文化 専攻 日本語教育コース 2000年度修士論文

岡崎 眸 (1994)。「内容重視アプローチーー大学の場合――」 東京外国語大学論集

49号

pp.227‑244

岡 崎 眸 (2002)。「内 容 重 視 の 日本 語 教 育 」:「ことば と文 化 を結 ぶ 日本 語 教 育 」 pp.49‑66  :凡人社 東京

岡崎敏 雄・岡崎 眸 (1990)。「日本語教 育 におけるコミュニカティブ・アプローチ」 :凡人社 東京

斎藤 ひろみ (1999)。「教科と日本語の統合教育の可能性一一 内容重視のアプローチを年少 者 日本 語教 育へ どのように応 用するか一一 」中国帰 国者 定着促 進センター紀 要7号

pp.70‑91

斎藤ひろみ (1998)。「内容重視の 日本語教育の試み―一小学校中高学年の子どもにクラス における実践報告一一」中国帰国者定着促進センター紀要6号 pp。106‑13

佐藤郡衛 (2013.12。16)。「内閣府ヒヤリング 学校教育における外国人児童生徒教育の現状

と課題」 目白大学副学長

埋橋淑子 (2000。「中学校における日本語教育の枠組みと課題―

JSL教

育としての 日本語

教育

 

ヘー」『 大阪大学留学生センター研究論集

 

多文化社会と留学生交流』

1行 38字1頁 33行、1頁当り1254字 400字換算

 38×

33×

63■

400=197.5枚

1254字×63枚

=79002字

四捨五入して198枚

資 料 1

中等二年国語 一一学期後半  ﹁異文化体験 ︱︱︲﹃ヨーロッパ﹄を歩く﹂︻企画名︼秋の特別企画﹁美の探訪 こだわりの人日間﹂  ︵主催¨松本旅行社︶

第一弾﹁ダ・ヴインチ﹃最後の晩餐﹄の魅力に追る!﹂ 第二弾﹁手仕事名人の技に迫る!﹂︻行き先︼第一弾⁚・イタリア・ミラノ市のサンタ︒マリア・デッレ・グラツィエ修道院

第二弾⁚喜バ術の都フランス・パリ市のカルチエ・ラタン      ︵要予約︻催行人数︼ 15名〜20名まで︵強制参加︶︻催行状況︼費用無料︒燃油サーチャージなし︒現地集合︒食事なし︒日本語対応︒

自由行動・小グループ行動あり︒アンケート・課題あり︒︻添乗員︼松本直子︵旅行歴豊富︑各種ツアーを担当︑好評を博しているベテラン添乗員︶

︻日程概要︼

8 7 6 5

4

3

2

1

0

月     日

︵ 

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︶ 月   日

︶ 月     日

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︵ 

同 時

* 手﹁ 仕 事 名 人 の技

﹂ を考 え る 解* 団 式   事 後 ア ケン ー ト に 回答 提 出

*手﹁ 仕 事 名 人 の技 追に る

﹂︱ 旅﹃ す る 絵描 き

﹄ を味 わ う

﹃最 後 の晩 餐﹄ の魅 力 を考 え る

﹃最 後 の晩 餐

﹄ の魅 力 を考 え る

﹃最 後 の晩 餐

﹄ の魅 力 考を え る

*少 グ ルー プ 内 で の交 流

* マル チ メデ ィア 教 室 で調 べ学 習 各 自 の分 担 内 容 を 遂 行 す る 調査 用 紙 を 添 乗員 に提 出 す る

*結 団 式 o小 グ ルー プ 分に かれ る

*参 加 者 各 自 地で 図 の作 成

︒提 出す る

*少 グ ルー プ 内 打で 合ち わ せ を す る

*企 画内 容 を 熱 知 す る 弓最 後 の晩 餐

﹄ の魅 力 に 迫 る

﹂! ガ イ ブド クツ

﹃最 後 の晩 餐

﹄ を熟 読 事 前 ア ケン ー ト に 回答

・提 出 す る

内 容

★提出厳守!

事 前 に 熟 読 し て お く

添 乗 員 の誘 導 に随 う

添 乗 員 の誘 導 に随 う

添 乗 員 の誘 導 に随 う

自 由 行 動

移 動 方 法

・徒 歩 班 長 点 呼

★ 提 出 厳 守

乗 り物

︑ 座 席 指 定 あ り 歩 き 方 を 各 自 で考 え る ルー ト 確 認 o分 担

事 前 準 備 を し かつ り

! 旅 行 の楽 さし は 事 前 準 備 次 第

★ 提 出 厳 守

備 考

二年 国語   君﹁ は

﹃最 後 の晩 餐 を知 って いる かレ     布施 英利                     3

︵ 

︶組

︵  

︶番

︵            

︶ 作品 理を 解 す る上 で必 要だ と思 う語 句 意の 味 を 辞︑ 書 で調 べな さ い︒ 最低 十五 個 は調 べる こと 一つ の話 に意 味が くた さ んあ る場 合 は︑ きで るだ け全 て書 き出 なし さ い︒

⑩ ⑩

⑬ ⑭

⑩ ⑮ ⑭ ⑬ ⑫ ⑪ ⑩ ⑨ ③ ⑦ ⑥ ⑤ Э ③ ② ① 曇

口 葉

意   味

中等 二年 二学 期後 半   文﹁異 化体 験  ︱

︱  

﹃ヨ ー ロッ パ﹄ を歩

﹂く 秋 の特 別 企 画

﹁美 の探 訪   こだ わ り の人 日四 第 一弾

﹁ダ

・ヴ イ チン

﹃最 後 の晩 餐

﹄ 魅の 力 追に る

﹂! 園

Ⅲ ア ケン ー ト

︵ 

︶組

︵ 

︶ 番

︵          

︶ 教科 書 一二 五頁

〜 一三 一 君﹁ は 最﹃ 後 の晩 餐﹄ を知 てっ いる

﹂か を熱 読 し て回 答 しな さ い︒

⑫ こ の作 品 を 理解 す る た め に︑ 何 か︒ 自 由 に 記 述 し な さ い︒

語 句 の意 味 以 外 調に べ て お たい 方 が い とい 思 う 事 柄 は

⑪ 次 の書 く 項 目 当で ては ま るも のに

○ 印 を つけ な さ い︒ ア  絵 画 に関 心 が あ る︒   イ  絵 を 描 く のが 好 き︒

   ウ 美 術 展 に 行 く こと が あ る︒ エ  イ タ リ ア に興 味

・関 心 が あ る︒   オ  ダ

・ヴ イ チン を知 てっ い る︒ カ   ルネ サ ン スに 興 味

︒関 心 が あ る︒   キ  歴史 に興 味

・関 心 が あ る︒

⑩ ⑨ ③ ⑦ ⑥ ⑤ ④ ③ ② ①

芸術 全 般 に興 味

・関 心 が 湧 たい

︒ キリ スト に つい て知 り た とい 思 う

︒ イ タ リ ア の絵 画 に 味興 が も てた

︒ 実 際 に

﹃最 後 の晩 餐

﹄ を 見 た とい 思 う︒

作 品 内の 容 に 興 味

・関 心 が も てた

﹃最 後 の晩 餐

﹄ の魅 力 が 理解 きで た

︒ 作 品 の内 容 が 理 解 で き た︒

作 品 の 文 章 が 読 み に く か た つ

﹃最 後 の晩 餐

﹄ の絵 を 実 際 に 見 た こ とが あ る︒ 有 o無

﹃最 後 の晩 餐

﹄ の絵 に つい て知 識 が あ る︒

項 目

︵       

︶ 才 頃

A

B

C

D

中等二年国語﹁秋の特別企画﹃美の探訪  こだわりの人日間﹄第一弾﹁ダ・ヴインチ﹃最後の晩餐﹄の魅力に迫る︐﹂構成図

︻序綸︼天才画家ダ・ヴインチと﹁最後の晩餐﹂に象徴される﹁新しさ﹂ イタリア︑ルネサンス美術の天才画家ボツテイチェリ ﹁        ﹂﹁        ﹂ミケランジエロ ﹁        ﹂﹁        ﹂誰もが一番に挙げるのは︑レオナルド・ダ・ヴインチ ﹁        ﹂﹁

人体の科学である︵      ︶空間の科学である︵      ︶  ← ﹁科学が生み出した新しい芸術﹂光の科学である ︵      ︶        ↑﹁かつこいい﹂という衝撃←分析 =︵

盆昌﹁最後の晩餐﹂の﹁かっこよさ﹂の分析︵1︶所在地と時代︒大きさイタリア・ミラノの︵      ︶修道院の︵     ︶の︵     ︶︵    ︶世紀末   高さ︵    ︶m  幅︵    ︶m︵2︶全体の構図①食事の光景⁝⁝︵②食卓 ・⁝⁝︱・︵③人物⁝⁝⁚︱・︵④場面の意味⁚⁝︵︵3︶手のポーズと心の動き⁝⁝人体の科学︵      ︶①手のポーズの見本帳⁝⁝心の動きの見本帳︵

②描写技術の背景⁝⁚︱⁚研究と成果︵︵4︶壁や天丼と人物・⁝⁚1⁚空間の科学︵      ︶①遠近法の原理⁝⁝⁚・⁝︵②グ・ヴインチの工夫・⁚︵③遠近法の効果⁝︱⁚⁚︵︵5︶光の効果⁝⁚⁚⁚⁝⁝⁝⁝光の科学 ︵      ︶①絵の中の明暗と︵     ︶の光の方向との︵    ︶②明暗法の効果・⁚・⁚⁝︵

︵6︶レオナルドが究めた絵画の科学と可能性を目の当たりにできること= ﹁        ﹂の一つの要因︵     ︶であるかのように見えてくる ← まるで︑︵

← ︵

EE﹁最後の晩餐﹂の修復と本当の魅カ︵1︶修復を終えた﹁最後の晩餐﹂

①状 況

⁚⁝

・⁝

⁚⁝

② そ の魅 力⁝

⁚⁝

⁝絵 の

③ 画家 の意 図⁚  

④修 復 の成 果

・・⁝

︵2

︶読 者 への 語り かけ

⁝﹁ 名⁝ 画は

⁝︑

⁝今 も生 き てい る︒

②﹁芸術は永遠なのだ︒﹂

︶ 描 写 は 見え な い

︶ が よ く 見え る  

= 明らかにしたこと

︐・・・

︶ほど魅力的

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