この章では、時系列データの扱いについて、説明します。Multi_Files モジュールや Loop モジ ュールを利用します。
5.1 Multi Files モジュール
このモジュールは、連番ファイルで時系列データが構成されている場合に便利なモジュールです。
ファイル名のリストを作成し、それを順番に読み込みモジュールに渡すことができます。
図 97 Multi_Filesモジュール
Multi_Filesモジュールは、上図のように、読み込みモジュールと接続して利用します。
※ 通常、このリーダーの入力ポートは表示されていません。
以降の操作でポートを出して、接続します。
また、図右は、ファイル名のリストを準備した後の表示例です。このように連番ファイルのリス トを作成し、そのリストの上から順番に、ファイル名を下に送ることができます。リーダー・モジ ュールがそのファイル名を順番に受け取りながら、以降の処理を行います。
このモジュールを利用するには、先に述べたように、リーダー・モジュールのファイル名の入力 ポートを表示させる必要があります。以下の図は、Read_Fieldモジュールによる例です。
まず、Read_Fieldモジュールの上でマウス右ボタンで表示されるメニューから、パラメータ表示 を選びます。
図 98 Read_Fieldモジュールのパラメータ表示
さらに、その中の filename の上でマウス右メニューから入力ポート追加を選びます。
図 99 filenameの入力ポート追加
次に、作成されたポートの上で、マウス右メニューから、ポートを出すを選びます。
図 100 filenameの入力ポートの表示
以上の作業で、ポートができます。
Read_Field モジュールをダブルクリックして、もしくは、マウス右メニューからクローズし、
元に戻します。
図 101 モジュールのクローズ
ポートができますので、Multi_Filesモジュールの出力と接続します。
Multi_Files モジュールは、あるフォルダにある複数のファイルのリストを作成するモジュール
です。まず、最初に Select ボタンをクリックします。
図 102 Multi_Files モジュールの Select
デフォルトでは、AVS/Expressのサンプルファイルのフォルダが開きます。
ここにある File Type で拡張子を指定してください(Read_Field モジュールの場合は、fld の
ままです)。また、図に示すように、データファイルは連番である必要はありません。そのフォル ダにある指定した拡張子のファイルがすべて表示されますので、abc 順に並んでいれば、それでも 結構です。File Selection にリストされたファイルをマウス左で選択し、OK ボタンをクリックし ます。
図 103 ファイルリストの選択
最初の「図 97 Multi_Filesモジュール」に示すように、Multi_Filesモジュールのパラメータ ーにファイル名がリストされます。このリストの中でファイル名をクリックすると、そのファイル 名が選ばれ、下流のリーダー・モジュールに送られます。
また、パラメーターの下部には、start step と end step 、また、increment を使って、自動再 生の設定を行います。再生ボタンを押すと、ファイル名を自動的に送ることができます。
5.2 Loop モジュール
Loop モ ジ ュ ー ル は 、 ル ー プ 処 理 を 行 い 、 そ の カ ウ ン ト 値 を 生 成 す る モ ジ ュ ー ル で す 。
Read_netCDF モジュールや Read_WRF モジュールのように1ファイル内に全ステップのデー
タがあり、モジュールのパラメーターでその時間ステップを指定する場合に、そのステップ値を生 成できます。
図 104 Loop モジュール
Loop モジュールは、上図のように、読み込みモジュールと接続して利用します。
※ 通常、このリーダーの入力ポートは表示されていません。
以降の操作でポートを出して、接続します。
また、右図は、Loop モジュールのパラメーターです。
Start/End Value と Increment を指定します。Run で実行すると、そのカウント値が生成され
ます。その値を、リーダー・モジュールの Time ステップに渡して、時間ステップのデータを連続 処理します。
まず、リーダー・モジュールからポートを出力します。
該当モジュールの上で、マウス右メニューからパラメーター表示を選びます。
図 105 Rd_netCDF_Fld モジュールのパラメーター表示
timeStepの左側のポートの上でマウス右メニューを開き、ポートを出すを選びます。
図 106 timeStepのポートの表示
Loop モジュールの count とこの timeStep を接続します。
そのデータの時間ステップにあわせて、Loop モジュールのパラメーターを設定し、Run で実行 します。