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昼景を配慮した照明型環境装置のデザインあり方と研究のまとめ

7.1 照明型環境装置におけるデザイン課題のまとめ

1)街路空間の統一性への配慮

7.1.1 既設されている照明型環境装置によりデザイン課題

すると 3 つの原因が推察できる。まず 1 つ目の原因は照明型環境装置の管 理主体の不一致である。すなわち照明型環境装置の配置工事の発注者が異な り、したがって、配置工事を行う時に、周辺に既設されている照明型環境装 置のデザインがよく配慮できず、相応しいデザインのある照明型環境装置の 選択が比較的に困難となっている。この問題に対し、照明型環境装置のデザ インや製造、アドバイスと照明資料の提供などのサービスをする製造主体は より良いサービスの支援について検討すべきであると考えられる。

 2 つ目の原因は、周辺に既設されている照明型環境装置のモデルの生産・

販売が終わっていることにより、追加の配置工事を行う際に、同じデザイン である照明型環境装置が採用できないことと考えられる。このことに対して は、照明型環境装置のモデルの生産・販売が終わっている場合でも既設のモ デルに近い装置が選択できるよう、多種多様なモデルを確保すべきである。

 3 つ目の原因は、街路沿いの土地利用において商業や、業務、住宅などの 用途がそれぞれであり、また夜間において各区域の光環境が不同であるた め、照明型環境装置への要求も異なるためと考えられる。このような問題に 対し、昼間の景観を配慮した新たな照明型環境装置の製品化において、夜間 の機能性を確保し、照度や配光などを考慮したうえで、豊富な配光パターン となる類似した造形イメージとなるようなシリーズ製品を開発することが必 要であると思われる。

 都市の公共空間を代表する街路上に配置されている照明型環境装置は、数 多く連続して設置されるケースが多い。しかし、本研究の第 2 章で行った 実態調査の結果により、全調査エリアにおいて昭和通りと明治通りにおける 歩道系照明型環境装置は集中配置の傾向にあり、明治通りの一部区画では歩 道系照明型環境装置は不規則に設置されてた。また、渡辺通りの一部区画に おいて照明装置の向きと他の照明装置の向きが異なり、さらに大博通りにお ける歩道系照明型環境装置では季節の変化に伴い、沿路の街路樹により照明 型環境装置の連続感が変化していた。さらに調査街路全域において街路延長 の各区画の配置密度の差が大きく、これらの現状による街路空間の連続感が 弱化している。

2)街路空間の連続性への配慮

から照明型環境装置の群として連続配置する特性を認識する上、照明型環境 装置による街路景観の連続性を創出するために、照明型環境装置の造形と今 後の可能な配置方式の相互関係を充分に検討すべきであり、各可能な配置方 式への対応を考慮した造形構造による製品のバリエーションを検討し、モデ ルの対応化を進めることが重要な課題である。

 都市の市街地を形成する骨格となる街路は、沿道空間は土地の利用におい て商業や、業務、住宅などの用途がそれぞれであり、各種類の用途により、

照明型環境装置への求めも多様になる。したがって、設置環境の特徴を充分 に検討したうえで、多様な街路環境への対応ができる多種のモデルを確保す ることが必要であり、また、多様な配置場所へ対応を考慮した造形構造の部 品による製品のバリエーションを検討し、モデルの「多様化」を進めること が重要な課題である。

 また、沿道空間において街路樹があるケースもよく見られ、街路樹の高 さ、種類などを考慮する上で、照明型環境装置の高さや色彩、素材などの造 形要素について検討し、各種の街路樹に対応できるデザインを持つ照明型環 境装置が求められる。

 都市の主要街路は都市の顔と言える。そこに配置されている照明型環境装 置は昼間においても街路景観を形成する重要な要素の1つであり、照明型環 境装置のデザインにより、街路空間の地域性が体現できるような新たな照明 型環境装置が求められている。第 2 章の実態調査により、大博通りの一部 エリアにおいて、歴史・伝統タイプの重点整備地区として位置付けられる地 区があり、そこでは沿道に歴史文化財を集積し、櫛田神社の鳥居の前に投光 器を付き景観系の照明型環境装置 2 基がポイントとして配置されている。

これにより街路空間の地域性を表すことができている。

 新たな照明型環境装置の開発・デザインすることにおいて、配置空間の歴 史や文化などを充分に検討し、色彩、素材、飾りなどの造形要素を通じて配 置空間の歴史や風土などの地域性が体現できることが重要な課題である。

 また、上述したことを行う際に、照明型環境装置のデザインをする実施主 3)街路空間の設置環境への配慮

4)街路空間の地域特性への配慮

体の製造主体と配置主体は街路空間の特徴がよく把握できる管理主体と連携 する必要があると考えられる。

 照明型環境装置に対し、メンテナンスを行うことにより夜間において安 心・安全の交通空間の光環境が確保でき、一方で昼間においては、装置のデ ザインや清潔状態などを維持し、街路空間における良好な昼景観が守られ る。しかし、第 2 章の実態調査結果により、各対象調査街路においてもキ ズによる汚れや貼紙跡による汚れ、落書きによる汚れなどがある。特に、渡 辺通りは福岡市都心部の核となる天神地区を南北に貫く通りであり、街路延 長には、明治通りとの交差点を中心に福岡市の中心市街地を代表する商業施 設が集積し , 車両や人の通過量においても多いため、街路全域おいてメンテ ナンス観点からみる調査項目であるキズによる汚れ、貼紙跡による汚れ、落 書きによる汚れに関して、4 調査対象街路で最も多い現状にある。

 したがって、新たな照明型環境装置の開発において、配置後のメンテナン スが可能であることも重要な課題である。すなわち、設置後の破損などに対 して修理や補修、交換、掃除などを考慮し、装置の管理主体が手軽くメンテ ナンスを行える製品を開発ことが重要である。また、割れにくく、汚れにく い新たな素材の開発も重要な課題である。

5)配置後のメンテナンスへの配慮

 既製品の構造形態については、低位置照明型環境装置はほぼ一体型タイプ であり、一般ポール照明型環境装置はアームあり型が最も多く、また、低 ポール照明型環境装置は多様な特徴がある。低ポール照明型環境装置は大多 数が歩行者用照明装置なので車用照明装置よりデザインする自由度が高い。

しかし、市販されている低ポール照明型環境装置は、単調な形態が多い。特 に装置の部品はポールとベースのみであり、新たな照明型環境装置の開発に おいて、装置の部品のデザインは多様性に求められる。部品の多様性によ り、装置の造形構造は自由に組み合わせることできる。配置する際に、空間 や配置方式などと調和でき、より街路空間に相応しいデザインのある照明型 環境装置の配置ができると考えられる。また、多様な空間に対応できるた め、低位置照明型環境装置のモデルも構造形態の多様化を図るべきである。

 

 市販されている照明型環境装置の高さは、種類別に特定の高さが集中する 傾向がある。街路空間において様々な環境や空間特徴があるため、照明型環 境装置の高さへの要求もそれぞれである。新たな照明型環境装置の開発にお いて、配置空間へ対応するために照度などが確保できる上、1つのデザイン に対して高さを段階化に調節できるため、街路樹や建物などへの対応ができ ると考えられる。

 

 色彩は装置の造形イメージの形成に大きく影響がある造形要素であり、照 明メーカーにより量産された照明型環境装置の色彩については、単調な色が 集中する傾向がある。一方、各メーカーのカタログを用いて製品調査を行っ た時に、各製造主体は色彩について名称が多種多様であり、例えば、類似な 色に対し、各製造主体から各自の命名がある。こういったことにより、色彩 に対する分類・整理が困難であり、また、ユーザー(配置主体と管理主体)

の観点から見ると装置の色に対する把握と比較が難しくなる。ユーザーが照 明型環境装置の製品を比べ・選択する際に誤解が発生しないように、各製造 主体間を連携すべきであり、色彩に対する共通指標を制定し、色の分類は規 7.1.2 既製品とした照明型環境装置によりデザイン課題

1)構造形態についてのデザイン課題

2)高さについてのデザイン課題

3)色彩についてのデザイン課題