これらの例では、既存の Web サービス提供環境内の IBM i Access for Web の構成について説明します。
これらの例では、HTTP サーバーおよび Web アプリケーション・サーバーが存在し、IBM i Access for Web で使用できるようになっていることが前提となります。
以下の例に進む前に、計画、インストール、および構成のチェックリストが完了していることを確認してく ださい。
関連概念:
13ページの『チェックリスト: 計画、インストール、および構成』
このチェックリストは、単純な IBM i Access for Web 環境を計画、インストール、検査、および構成す るために必要なステップを示しています。これらのステップは、他の Web アプリケーション、またはさら に複雑な Web 環境は考慮していません。
統合 Web アプリケーション・サーバーの構成:
ここでは、統合 Web アプリケーション・サーバー環境で実行するための IBM i Access for Web の構成に ついて説明します。
統合 Web アプリケーション・サーバーで使用するために IBM i Access for Web を構成するには、以下の ステップに従ってください。
1. システムにサインオンする。
2. IBM i Access for Web には、製品を構成するためのコマンドがあります。コマンドには、CL コマンド
と Qshell スクリプト・コマンドの 2 つの異なるコマンドがあります。これらのコマンドで提供および
実行される機能は同じです。ご使用の環境に最も適したバージョンを使用してください。
CL コマンドを使用するには、以下のステップに従ってください。
a. 以下のコマンドを使用して IBM i Access for Web を構成します。
CFGACCWEB APPSVRTYPE(*INTAPPSVR)
使用されるパラメーターは、以下のとおりです。
APPSVRTYPE
どの Web アプリケーション・サーバーを構成するかをコマンドに知らせます。
このコマンドおよびパラメーターに関するヘルプを表示するには、F1 を押します。
マイグレーションに関する注: 別の Web アプリケーション・サーバー内で既に IBM i Access for Web を使用している場合は、『新規 Web アプリケーション・サーバーの考慮事項』を参照してく ださい。このトピックでは、既存の構成から新規構成にユーザー・データをマイグレーションすると きに入力する追加の CFGACCWEB コマンド・パラメーターについて説明します。
b. ii. 以下のような複数のメッセージが表示されます。
IBM i Access for Web の構成中。
構成変更の実行を準備中。
IBM i Access for Web コマンドが完了しました。
c. コマンドが完了した後に Enter を押して、ディスプレイ・セッションを終了する。
Qshell スクリプト・コマンドを使用するには、以下のステップに従ってください。
a. CL コマンド QSH を使用して、Qshell 環境を開始する。
b. IBM i Access for Web ディレクトリーを現行ディレクトリーにする。次のコマンドを実行します。
cd /QIBM/ProdData/Access/Web2/install
c. Web アプリケーション・サーバー用に IBM i Access for Web を構成する。
cfgaccweb -appsvrtype "*INTAPPSVR"
使用されるパラメーターは、以下のとおりです。
-appsvrtype
どの Web アプリケーション・サーバーを構成するかをコマンドに知らせます。
このコマンドおよびパラメーターに関するヘルプを表示するには、-? パラメーターを指定します。
マイグレーションに関する注: 別の Web アプリケーション・サーバー内で既に IBM i Access for Web を使用している場合は、『新規 Web アプリケーション・サーバーの考慮事項』を参照してく ださい。このトピックでは、既存の構成から新規構成にユーザー・データをマイグレーションすると きに入力する追加の cfgaccweb コマンド・パラメーターについて説明します。
d. 以下のような複数のメッセージが表示されます。
IBM i Access for Web の構成中。
構成変更の実行を準備中。
IBM i Access for Web コマンドが完了しました。
e. コマンドが完了した後に F3 を押して、Qshell セッションを終了する。
3. コマンドが失敗したり、エラーを示したりする場合は、ログ・ファイルを参照してください。
v /QIBM/UserData/Access/Web2/logs/cmds.log
高水準な原因およびリカバリー情報。翻訳済みです。
v /QIBM/UserData/Access/Web2/logs/cmdstrace.log
IBM ソフトウェア・サービスの詳細なコマンド・フローが含まれ、英語版のみが提供されます。
4. 統合 Web アプリケーション・サーバーを停止してから始動して、構成に対して行われた変更を有効に する。 IBM i Access for Web HTTP Web サーバーを始動します。 以下のコマンドを使用して、構成 変更を有効にし、システム上で Web サービス提供環境を開始します。
ENDTCPSVR SERVER(*HTTP) HTTPSVR(*ADMIN) STRTCPSVR SERVER(*HTTP) HTTPSVR(*ADMIN) STRTCPSVR SERVER(*HTTP) HTTPSVR(IWADFT)
ブラウザーを使用して、IBM i Access for Web にアクセスする。
a. ブラウザーを以下のアドレスに開いて、IBM i Access for Web にアクセスする。以下に示すように 正確に入力してください。
http://<system_name>:2020/webaccess/iWAMain
b. IBM i のユーザー ID とパスワードを使用してログインする。 IBM i Access for Web の初期ロー ドには、数秒掛かることがあります。統合 Web アプリケーション・サーバーは今回初めて Java ク ラスをロードします。 2 回目以降は、より短い時間で IBM i Access for Web をロードできます。
c. IBM i Access for Web のメインページが表示されます。
上記のステップに従って、以下のタスクを完了しました。
v 統合 Web アプリケーション・サーバーで使用するための IBM i Access for Web の構成。
v 統合 Web アプリケーション・サーバーおよび HTTP Web サーバーの停止と再始動。統合 Web アプリ ケーション・サーバーが始動すると、IBM i Access for Web が始動しました。
v Web ブラウザーから IBM i Access for Web にアクセスできることの確認。
この例では、CFGACCWEB/cfgaccweb コマンドのみを使用して、IBM i Access for Web が構成されていま す。すべての IBM i Access for Web コマンドの使用に関する詳細については、CL コマンド・ファインダ ーを使用してください。前述のとおり、同等の Qshell スクリプト・コマンドもあります。
その他の Qshell スクリプト・コマンドの使用方法については、CL コマンドのオンライン・ヘルプを参照
してください。
関連資料:
167ページの『新規 Web アプリケーション・サーバーの考慮事項』
IBM i Access for Web が Web アプリケーション・サーバー用に既に構成されており、新規の Web アプ リケーション・サーバーを環境に追加する場合に、この情報を使用します。この場合は、IBM i Access for Web を既存の構成に基づいて、新規の Web アプリケーション・サーバー用に構成することができます。
ユーザーが生成したデータや構成設定はすべて、既存の環境から新しい環境にコピーすることができます。
関連情報:
CL コマンド・ファインダー
WebSphere Application Server V8.5 for IBM i の構成:
ここでは、 WebSphere Application Server V8.5 for IBM i 用の IBM i Access for Web の構成について説 明します。
注: Network Deployment 環境に統合された WebSphere プロファイルは、IBM i Access for Web ではサポ ートされません。
WebSphere Application Server V8.5 用に IBM i Access for Web を構成するには、以下の手順を実行しま す。
1. システムにサインオンする。
2. 以下のステップに従い、IBM i Access for Web を実行する WebSphere Application Server を始動す る。
a. コマンド STRTCPSVR SERVER(*HTTP) HTTPSVR(*ADMIN) を実行する。
b. ブラウザーで http://<system_name>:2001/HTTPAdmin を開く。
c. ご使用の HTTP サーバーに移動し、まだ稼働していない場合は始動する。
d. ご使用の WebSphere Application Server に移動し、まだ稼働していない場合は始動する。
e. アプリケーション・サーバーに稼働の状況が表示されるまで待つ。
f. ブラウザー・ウィンドウを最小化する。このウィンドウは後のステップで使用されます。
3. IBM i Access for Web には、製品を構成するためのコマンドがあります。コマンドには、CL コマンド
と Qshell スクリプト・コマンドの 2 つの異なるコマンドがあります。これらのコマンドで提供および
実行される機能は同じです。ご使用の環境に最も適したバージョンを使用してください。CL コマンド を使用するには、以下のステップに従ってください。Qshell スクリプト・コマンドを使用する場合は、
ステップ 4 (131ページ) へ進んでください。
a. Web アプリケーション・サーバー用に IBM i Access for Web を構成する。
CFGACCWEB APPSVRTYPE(*WAS85BASE)
WASPRF(was_profile_name) APPSVR(app_svr)
WASINSDIR(’/QIBM/ProdData/WebSphere/AppServer/V85/Base’)
使用されるパラメーターは、以下のとおりです。
APPSVRTYPE
どの Web アプリケーション・サーバーを構成するかを指定します。
WASPRF
Web アプリケーション・サーバーのどのプロファイルを構成するかを指定します。
APPSVR
構成するプロファイル内の Web アプリケーション・サーバーの名前を指定します。
WASINSDIR
WebSphere Application Server V8.5 がインストールされた、IBM i 統合ファイル・システム内の 場所を指定します。デフォルト値は /QIBM/ProdData/WebSphere/AppServer/V85/Base です。
WASUSRID
WebSphere セキュリティーがプロファイルに対して有効にされた場合に、WebSphere Application
Server 構成変更で使用するユーザー ID を指定します。 この例では、プロファイルのセキュリ
ティーが使用可能に設定されている場合、このパラメーターと値のみを指定する必要がありま す。
WASPWD
WASUSRID パラメーターを使用して指定されたユーザー ID のパスワードを指定します。 この例
では、プロファイルのセキュリティーが使用可能に設定されている場合、このパラメーターと値 のみを指定する必要があります。
このコマンドおよびパラメーターに関するヘルプを表示するには、F1 を押します。
マイグレーションに関する注: 別の Web アプリケーション・サーバー内で既に IBM i Access for Web を使用している場合は、『新規 Web アプリケーション・サーバーの考慮事項』を参照してく ださい。このトピックでは、既存の構成から新規構成にユーザー・データをマイグレーションすると きに入力する追加の CFGACCWEB コマンド・パラメーターについて説明します。
b. 以下のような複数のメッセージが表示されます。
IBM i Access for Web の構成中。
構成変更の実行を準備中。
構成変更を実行するために WebSphere を呼び出し中。
IBM i Access for Web コマンドが完了しました。