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旅行者向けの対話型旅行計画支援システムの開発

ドキュメント内 平成○○年度研究実施報告書 (ページ 69-73)

3. 研究開発実施の具体的内容

3.3. 研究開発結果・成果

3.3.7. 旅行者向けの対話型旅行計画支援システムの開発

社会技術研究開発 研究開発プログラム「問題解決型サービス科学研究開発プログラム」

平成23年度 「顧客経験と設計生産活動の解明による顧客参加型のサービス構成支援法

~観光サービスにおけるツアー設計プロセスの高度化を例として~」

研究開発プロジェクト年次報告書

図3-3-7-1 CT-Planner3のメイン画面

上記の問題に対しCT-Planner2までは貪欲解法を適用していたが,CT-Planner3では 遺伝的アルゴリズムを導入し,解の精度を向上させた.遺伝的アルゴリズムとは問題 の解候補の群を遺伝子群に見立て,生存競争や交配や世代交代を繰り広げることによ って,優秀な解を生成する手法である.

遺伝的アルゴリズムを導入することにより,観光資源の効用値を訪問時間に応じて 変化させることが可能になった.これを利用して,観光資源の開閉曜日・開閉館時間

3-3-7-1

社会技術研究開発 研究開発プログラム「問題解決型サービス科学研究開発プログラム」

平成23年度 「顧客経験と設計生産活動の解明による顧客参加型のサービス構成支援法

~観光サービスにおけるツアー設計プロセスの高度化を例として~」

研究開発プロジェクト年次報告書

そして各評価項目に対する評価値を表形式で入力してもらう.そしてマクロを実行し てもらうことで,CT-Planner3用の観光地データファイルが自動作成される.このデ ータファイルには表上に入力されたデータに加え,Google Direction APIを利用して算 出された任意のポイントからポイントまでの歩行時間・経路が記録されている.この データファイルをCT-Planner3から呼び出すことで,島外観光地の旅行計画支援サー ビスが簡単に実現できる.

(5)ホットスタートの試験的導入

現在,利用者の嗜好プロファイルは五つの評価項目に対するウェイトの割当てによ って表現され,これをもとに各観光資源の推定効用が算出されている.嗜好プロファ イルはメイン画面(図3-3-7-1)右側のスターチャートを操作することにより,利用者 が設定できるようになっている.この方式は利用者の自由度が高い反面,不慣れな利 用者にとっての取っつきにくさが予想される.そこで,初期画面(図3-3-7-2)におい て典型的な旅行者像(ペルソナ)を複数呈示して利用者に自分に近いものを選択させ,

それをもとに大まかな嗜好プロファイルを設定するようにした.もちろん利用者は嗜 好プロファイルを再調整することも可能である.

なお図3-3-7-2下部に示した五種類の旅行者像は仮のものであり,本プロジェクトで

取り組んでいる観光周遊行動の時空間的な類型化(§3.3.3)や訪問スポット単位での 観光内容の類型化(§3.3.4)の結果をもとに最終的なペルソナ群を設定していく予定 である.

図3-3-7-2 CT-Planner3の初期画面におけるペルソナ選択

(6)研究の考察と課題の整理

以上述べてきたように,旅行計画支援ツールは既に試験利用可能な状態まで開発が

(Popularityをのぞく).一方で,重視する旅行目的をベースとした嗜好の表現もあれ

ば,§3.3.6で見たような情緒的な評価項目に対応するような嗜好表現もあるだろう.

そこで,本研究におけるクチコミ分析や観光周遊行動調査の分析結果を総合しながら,

訪日外国人の多様な嗜好を適確に判別し,なおかつ利用者が設定しやすいような嗜好 表現方法について検討を進めていく.また,これをふまえた上で,観光資源の評価方 法についても再考察する.例えば,現在の五軸で示される観光資源カテゴリの対にな るものとして,旅行者が好む旅行テイストを導入し,これを情緒的な評価項目とする ことを検討している.旅行テイストの例としては、「ローカル志向⇔ユニバーサル志 向」「静寂志向⇔にぎやか志向」「偶然性重視⇔期待実現重視」「穴場探求⇔有名ど ころ重視」などの評価項目のペアが考えられ,これらのバランスにしたがって観光資 源および観光プランを評価していくことで,より観光サービスらしい魅力的な計画支 援が実現できるであろう.

課題の2点目は,(5)で述べたように,データをもとに適切な旅行者像(ペルソナ)を 設定し,そのそれぞれについて標準的な嗜好プロファイルを設定することである.

3点目は,現ツールのサーバクライアントシステム化をはかることである.現在使用 している遺伝的アルゴリズムは計算負荷が大きい.そこで,サーバ側に計算負荷を請 け負わせることで,スマートフォンのようなデバイスにおいても快適なレスポンスが 得られるようにする.また,サーバクライアントシステム化によって利用者の利用ロ グ取得を実現する.これにより,人々がどのような対話プロセスを経て旅行プランを 作成するのかを調査し,旅行計画支援ツールの改善に役立てていく.また,将来的に は,感度の高い個人旅行者層がどのようなプランを作成しているかをモニタリングし ていくことで,旅行会社におけるツアー造成にフィードバックできるようにしていき たい.

社会技術研究開発 研究開発プログラム「問題解決型サービス科学研究開発プログラム」

平成23年度 「顧客経験と設計生産活動の解明による顧客参加型のサービス構成支援法

~観光サービスにおけるツアー設計プロセスの高度化を例として~」

研究開発プロジェクト年次報告書

多数 未定義

(アドホック)

標準的 不十分

選別 事前構成

多様

観光資源

(部品)

モジュール

(中間部品)

パッケージツアー

(最終製品)

訪日旅行者に 対する理解

訪日旅行者の類型と、旅行者による ツアーの選択・カスタマイゼーション

ドキュメント内 平成○○年度研究実施報告書 (ページ 69-73)