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ドキュメント内 帝国憲法の再検討 (ページ 38-43)

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二. 於.

テ如 何 ナ ル機 関 ガ 国家 ノ活 動 ノ主 脳 者 タ ル地 位 二在 ル ベキ カ ハ︑ 各 国 ノ統 治 組 織 ノ問 題 ニシ テ︑ 各 国 ノ歴 史 卜国 民 ノ性 情 社卜 会 的 文 化 ト ニ依 り定 マル ベク

︑ 家国 ノ必 然 ノ性 質 二非 ズ

︒ 主 権 ガ 国 民 二発 ス ル コト ハ唯 民 主 政 ノ国 二於 テ ノミ 主義 ト テシ 取ル タ所 ルニ 止マ リ︑ 君主 政 二於 テ実 セ現 ラル ル所 二非 ズ︒ 君.主.

政.卜.

民.主.

政.卜.

通.ヵ ジ.テ.

近.代.

立.憲.

政.体.

ノ.根.

底.ヵ 為.セ.

ル モノ ハ国 民 権主 説 二非 ズ シ テ国 民自 治 ノ精 神 ナ リ︒

︵六

〇頁

︶ か かる 国 民自 治 思想 を要 素 とす る立 憲 主 義 は︑ 統 治 機構 論 の レ ベ ルで はど のよ う な 制度 とし て具 体 化 さ れる こ と にな る の か︒ 美 濃 部 は︑ 先 の引 用 に続 け て︑ 次 のよ う に述 べて いる

︒ 国 民自 治 ノ思 想 二基 キ︑ 近 代 立 憲 政 体 ノ主 タ ル特 徴 ヲ為 セ ル制 度 ハ殊 二二 ヲ挙 ゲ ル コト ヲ得 議︒ 会 制度 及 国 民的 政 府 又 ハ責 任 政 治 ノ原 則 是 ナ リ︒

︵略

︶国.

民.自.

治.ノ.

最 ︒モ.

重.要.

′レ.ナ.

機 ︒関.

卜.シ.

テ.立︒

憲.政 ︒ 体.ノ.

中.卜 要.素.

ヲ.為.

ス ︒モ ︒ ノ︑.ノ.

議.会.

ナ.り ︒

︒ 議 会 制度 ハ実 二近 代 立 憲 制度 ノ中 枢 卜謂 フ ベク 議︑ 会 制 度 立卜 憲 制 度 ト ハ属 々同 意 義 ノ語 ト シテ 用 ヰ ラ ル︒

︵略

︶国 民.自.

ノ.治.

精.神.

ノヽ.政.

府.ノ.

織.組.

二.付 ︒ テ.モ.

亦.国.

民.ノ ︒ 信.頼 ︒ 二.基.

一 テ.作.

ノレ.ラ.

べ.一 コ.卜.

ヲ.要.

ス.求 ︒

︵略

︶大.

多.数.

ノ.国.

二.於.

ノ︑.テ.

其.ノ.

要 求 ハ議 院 内 閣制 二依 リ テ充 タ サ ル︒

︵六

〇︑ 六 一頁

︶ こ の よう に美 濃 部 は立 憲 主義 論 の中 核 に議 会 制 度 を 据 え︑ 議 会 制 度 イ コー ル立 憲 制 度 であ る と ま で明 言 し て いる

︒ こ のよ う に議 会 が 重 視 さ れ る のは

︑ それ が 国 民自 治 の精 神 直を 接 に反 映 す る機 関 だ から であ る︒ 同 時 に︑ 美 濃部 は国 民自

治 の精 神 が政 府 組 織 まに 反で 映 さ れ る こと を要 求 し︑ そ たの め の政 治形 態 と し て議 院内 閣 制 を 呈 示 す る︒ うこ し て美 濃 部 の立 憲 義主 論 は議 会 制 度 を

︑ 具体 的 には 議 院 内 閣制 を中 核 とし て展 開 さ れ る︒ 美 濃 部 の議 会 中 心 主 義 的 な 立 憲 義主 論 が憲 法 起草 者 のそ れ でな こい と はも やは 明白 あで る︒ 憲 法起 草者 の立 憲 主義 論 が 本 論 に うい 自 由 主 義 的 立憲 家国 論 あで たっ と す れば 美︑ 濃部 のそ れ は 民主 主 義 的 立憲 国家 論 他に な ら な い︒ 我 々 すは で に第 章一 立で 憲 主義 の歴 史 的 変 遷 1 1 一九 世 紀的 な自 由 主 義 的 立 憲 国 家 か ら 二〇 世紀 的 な 民 主 義主 的 立憲 家国 のへ 世 界 史 的 移 行

︱ に つい て概 観 し たが 美︑ 濃 部 憲法 学 こそ うこ たし 歴 史 的 動向 を 理論 的 に反 映 す るも ので あ たっ と いえ よう

︒ そ れ 美は 濃 部 自 身 の自 覚 す ると こ ろ もで あ たっ

︒ す な わ ち︑ 憲﹃ 法撮 要

﹄は

︑ 二〇 世紀 初 頭 の立 憲主 義 家国 の諸 類 型 直を 接 民主 義主

︵ス イ ス︶︑

力権 立分 主義

︵ア メリ カ合 国衆

︶︑議 院内 主閣 義︑ 官僚 主義 の四

につ 分類 し︑ 僚官 主義 は 第 一次 世界 大戦 前 の政 形治 態 あで ると 指摘 する

一方 で︑ 議院 内閣 主

︵義

﹂ そ

﹁現 代諸 国 ノ最 モ普 通ナ モル ノト テシ 立︑ 憲 君主 政 民卜 主政 ト ニ通 ジ テ行

ハル

﹂も ので ある 主と 張し てい るの あで る︒

﹂︑

︵4

﹁ゲ

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︵6

﹃憲

︶︒

﹃日

︵7

﹁新

﹂︑

﹃穂

︵8

﹁大

﹂︑

﹃穂

︵9

﹃憲

1 0

﹃日

︵H

﹃憲

む す び

最 後 に︑ 本 論 で述 べて き た こと 要を 約 し てむ すび に代 え る こと にし よう

︵一

︶ 本 論 でと りあ げ た シ ルュ チ ェ

﹃国権 論

﹄ は︑ 有 機体 的憲 法 理論 が支 配 的 であ たっ 当時 のド イ ツ国 法学 理論 に共 通 の理 論 枠 組 を 示 す も ので あ たっ

︵二︶ 帝 国憲 法 の起 者草 は︑ こ の シ ルュ チ 国ェ 法 学 理論 を かな り忠 実 継に 承 し 帝︑ 国 憲 法 の規 範 造構 創を 出 たし

︒ そ れ は具 体 的 には

︱ 国 家 論 と立 憲 主義 論 に関 し て いえ ば

︱ 次 よの う な も の であ る︒ 国家 は有 機体 的 に把 握 され

︑ 天皇 は国 家 の 一部

︵機 関

︶ とし て観 念 さ れ た︒ そ し て︑ 天 皇 主の 権 は 固有 権 とし て説 明 さ れ た︒ こ の天 皇 主の 権

︵統 治権

︶ 所は 有 と行 使 に区 分 さ れ︑ そ の所 有 関に し て は︑   一体

・不 可 分 のも のと し てす てべ 天皇 に帰 属 す る︒ そ の意 味 で天 皇 の 主 権 絶は 対 的 なも ので あ る︒ これ に対 し て︑ 天 皇 によ 主る 権 の行 使 は憲 法 の条 規 に従 わな け れば なら な い︒ そ の限 り で︑ 憲 法 上 の制 限 を うこ む る ので あ

︵三︶ こ こ に いう 憲 法上 の制 限 と は︑ 君主 皇︵天

︶が 統 治権 を行 使 す る場 合 には

︑ 独 立 の国 家 機 関

︵議 会

・国 務 大 臣

・ 裁 判 所

︶ の関 与 が 必要 と さ れ る こと を意 味 し て いる

︒ す な わ ち︑ 天皇 よに る立 法 権 の行 使 に は議 会 の立 協法 賛 が 要必 で あ り 行︑ 政権 の行 使 はに 務国 大臣 の輔 弼 が 不 可欠 であ り︑ そ し て司 権法 の行 使 は君 主

︵天皇

︶ 代に わ てっ 裁 判 所 が こ れ を行 う︒ 以 上 が憲 法 上 制の 限 の意 味 す ると こ ろ あで る︒ な お行 政権 の行 使 に つ いて は︑ 無 答 責 の天 皇 代に わ てっ 国 務 大 臣 が輔 弼 責 任 負を う と いう 法 理が と ら れ て いる

︵四︶ 要 す る に︑ 帝 国 憲 法 統は 治 の主 体 を 皇天 と し︑ 議 会 を そ の監 視機 関 と し て位 置 づ け た 議︵=

院内 制閣 の否 定

︶︒

そ れ 本は 論 に うい 自 由 主 義 的 立憲 国 家 の規 範 的 表 現 に他 な ら な い︒ し かし

︑ そ の自 由 主義 的 な性 格 はあ く ま でも 弱 い︒ に も か わか らず

︑ こ の レ ベ ルの 立 憲 主義 が 一九 世紀 西欧 世 界 で 十は 分 に受 入け れ ら れ る も ので あ たっ こと 注は 意 し て くお きべ あで る

︵0︒ W︒ ホ ーム ズ の発 言 参を 照

︶︒

︵五︶ 穂 積 八束 の憲 法解 釈 論 は︑ 単 に新 し い実 証 主義 的憲 法 理論 に依 拠 し 国︑ 家

﹁統 御 ノ主 体

﹂= 君 主論 を と たっ と うい だ け なで く 帝︑ 憲国 法 のも とっ 本も 質 的 な 要素 であ る立 憲 主 義 の法 理

︱ 憲 法 よに る 天皇 統 治権 制の 限

︱ を否 定 去し たっ と うい 点 帝で 国 憲 法起 草 者 の法 理 論 と きわ だ たっ 差 異 を 示 す も ので あ る︒ 他 方

︑ 代 議 政体 論 を と り︑ 議 院内 帝国 法憲 の再 検討

︱︱ 比較 憲 法史 的考 察を 手 がか り に

︱︱                        二一三 二

法経 研究 四二 巻 二号

︵一 九九 四年

︶                                        一 一一四 制閣 を明 確 に否 定 し た と いう 点 では

︑ 憲 法 起 草者 の意 図 す ると こ ろと 同 じ立 場 に立 てっ いる

︵六︶ こ れ に対 し て美 濃 部 達 吉 の憲 法 解 釈 論 は︑ 家国 論 に関 し て 憲は 法起 草 者 と の連 続 性 が 認 め ら れ るが

︑ 他方 の立 憲 義主 論 にお いて は

︱ 自 由 義主 的 な要 素 だ け でな く

︱ 民 主 主義 的 な 要素 を重 視 し︑ 議 院 内 閣 制 要を 求 す ると うい 点 質で 的 な発 展 が 認 めら れ る︒ か か る美 濃 部 の憲 法解 釈論 は︑   一九 世 紀 から 二〇 世 紀 に かけ て の世 界 史 的趨 勢

︑ す な わ ち 自 由 主義 的 立 憲 主義 から 民 主主 義 的 立憲 主 義 への 発 展 を理 論 的 に反 映 し たも の であ たっ と いう こと が きで うよ

︒ 以

上 の要 約 を 踏 ま え て︑ 最後 に︑ 冒 頭 触で れ た

﹁正統

﹂憲 法学 説 を め ぐ る論 争 に関 し て︑ 若 干 の私 見 を述 べて み た い︒ す で に本 論 述で べて き た と こ ろ から も 明 ら なか ょ う に︑ 穂 積 八束

︑ 美濃 部 達 吉 の憲 法 学 説 は とも に憲 法 起草 者 のそ れ と そは れぞ れ大 き な相 違 点 を 有 し て るい

︒ いず れ が

﹁正統

﹂学 説 であ る かと いう 問 いが

︑ 理論 的 な 内 容 の継 承 係関 と うい 意 味 で の

﹁正統

﹂性 を うい の であ る なら ば 穂︑ 積

︑ 美 濃 部 とも にそ れ ぞ れ

﹁正統 た﹂ り え な いと いわ な け れば なら な い︒ 彼 ら と憲 法起 草者 と の理 論 的 相な 違 は かな り大 き いも のが あ る と わい ざ るを 得 な いか ら であ る︒ そ れ では そ れ 代に わ る

﹁正統

﹂ 性 の基 準 が あ りう る か︒ こ こで は︑ そ れ を憲 法解 釈 論 はど の程 度 の幅 をも てっ 解 釈 す る こ とが 許 さ れ る の か︑ 憲 法 解 釈 の限 界 は ど こ にあ る のか

︑ と うい 点 から 考 え て たみ い︒ 私 見 で は︑ 憲 法解 釈 の最 終 的 限な 界 は立 憲 主義 に求 め ら れ る べき あで る︒ 近 代 立 憲 主義 のも とっ も本 質 的 な要 素 あで

・る

﹁憲 法 によ る国 家権 力 の制 限

﹂ の承 認 と擁 護 こ そが 憲︑ 法解 釈論 の正 統性 根を 拠 づ け る最 終 的 な 要 因 なで け れば な ら な い︒ す な わ ち︑ 憲 法解 釈 の対 象 と な る憲 法 の存 在 理 由 は ま さ に

﹁憲 法 によ る 国家 権 力 の制 限

﹂ と うい 点 にあ る ので あ り︑ 憲 法 解 釈 学 説 が かか る憲 法 の

︵1

存 在 理由 を 否 定 す る こ と は解 釈 学説 の自 己 否 定 を 意味 す るも ので あ てっ

︑ も は や解 釈 の限 界 超を え る も ので あ る︒ こ の よ う な見 地 立に てば

︑ 結 論 は自 ず か ら明 ら か あで る︒ 穂 積 八束 の憲 法 学 説 は︑ かか る意 味 に お いて 帝︑ 国憲 法 の﹁ 正 統﹂

ドキュメント内 帝国憲法の再検討 (ページ 38-43)

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