% を
二. 於.
テ如 何 ナ ル機 関 ガ 国家 ノ活 動 ノ主 脳 者 タ ル地 位 二在 ル ベキ カ ハ︑ 各 国 ノ統 治 組 織 ノ問 題 ニシ テ︑ 各 国 ノ歴 史 卜国 民 ノ性 情 社卜 会 的 文 化 ト ニ依 り定 マル ベク
︑ 家国 ノ必 然 ノ性 質 二非 ズ
︒ 主 権 ガ 国 民 二発 ス ル コト ハ唯 民 主 政 ノ国 二於 テ ノミ 主義 ト テシ 取ル タ所 ルニ 止マ リ︑ 君主 政 二於 テ実 セ現 ラル ル所 二非 ズ︒ 君.主.
政.卜.
民.主.
政.卜.
通.ヵ ジ.テ.
近.代.
立.憲.
政.体.
ノ.根.
底.ヵ 為.セ.
ル モノ ハ国 民 権主 説 二非 ズ シ テ国 民自 治 ノ精 神 ナ リ︒
︵六
〇頁
︶ か かる 国 民自 治 思想 を要 素 とす る立 憲 主 義 は︑ 統 治 機構 論 の レ ベ ルで はど のよ う な 制度 とし て具 体 化 さ れる こ と にな る の か︒ 美 濃 部 は︑ 先 の引 用 に続 け て︑ 次 のよ う に述 べて いる
︒ 国 民自 治 ノ思 想 二基 キ︑ 近 代 立 憲 政 体 ノ主 タ ル特 徴 ヲ為 セ ル制 度 ハ殊 二二 ヲ挙 ゲ ル コト ヲ得 議︒ 会 制度 及 国 民的 政 府 又 ハ責 任 政 治 ノ原 則 是 ナ リ︒
︵略
︶国.
民.自.
治.ノ.
最 ︒モ.
重.要.
′レ.ナ.
機 ︒関.
卜.シ.
テ.立︒
憲.政 ︒ 体.ノ.
中.卜 要.素.
ヲ.為.
ス ︒モ ︒ ノ︑.ノ.
議.会.
ナ.り ︒
︒ 議 会 制度 ハ実 二近 代 立 憲 制度 ノ中 枢 卜謂 フ ベク 議︑ 会 制 度 立卜 憲 制 度 ト ハ属 々同 意 義 ノ語 ト シテ 用 ヰ ラ ル︒
︵略
︶国 民.自.
ノ.治.
精.神.
ノヽ.政.
府.ノ.
織.組.
二.付 ︒ テ.モ.
亦.国.
民.ノ ︒ 信.頼 ︒ 二.基.
一 テ.作.
ノレ.ラ.
べ.一 コ.卜.
ヲ.要.
ス.求 ︒
︒
︵略
︶大.
多.数.
ノ.国.
二.於.
ノ︑.テ.
其.ノ.
要 求 ハ議 院 内 閣制 二依 リ テ充 タ サ ル︒
︵六
〇︑ 六 一頁
︶ こ の よう に美 濃 部 は立 憲 主義 論 の中 核 に議 会 制 度 を 据 え︑ 議 会 制 度 イ コー ル立 憲 制 度 であ る と ま で明 言 し て いる
︒ こ のよ う に議 会 が 重 視 さ れ る のは
︑ それ が 国 民自 治 の精 神 直を 接 に反 映 す る機 関 だ から であ る︒ 同 時 に︑ 美 濃部 は国 民自
治 の精 神 が政 府 組 織 まに 反で 映 さ れ る こと を要 求 し︑ そ たの め の政 治形 態 と し て議 院内 閣 制 を 呈 示 す る︒ うこ し て美 濃 部 の立 憲 義主 論 は議 会 制 度 を
︑ 具体 的 には 議 院 内 閣制 を中 核 とし て展 開 さ れ る︒ 美 濃 部 の議 会 中 心 主 義 的 な 立 憲 義主 論 が憲 法 起草 者 のそ れ でな こい と はも やは 明白 あで る︒ 憲 法起 草者 の立 憲 主義 論 が 本 論 に うい 自 由 主 義 的 立憲 家国 論 あで たっ と す れば 美︑ 濃部 のそ れ は 民主 主 義 的 立憲 国家 論 他に な ら な い︒ 我 々 すは で に第 章一 立で 憲 主義 の歴 史 的 変 遷 1 1 一九 世 紀的 な自 由 主 義 的 立 憲 国 家 か ら 二〇 世紀 的 な 民 主 義主 的 立憲 家国 のへ 世 界 史 的 移 行
︱
︱ に つい て概 観 し たが 美︑ 濃 部 憲法 学 こそ うこ たし 歴 史 的 動向 を 理論 的 に反 映 す るも ので あ たっ と いえ よう
︒ そ れ 美は 濃 部 自 身 の自 覚 す ると こ ろ もで あ たっ
︒ す な わ ち︑ 憲﹃ 法撮 要
﹄は
︑ 二〇 世紀 初 頭 の立 憲主 義 家国 の諸 類 型 直を 接 民主 義主
︵ス イ ス︶︑
力権 立分 主義
︵ア メリ カ合 国衆
︶︑議 院内 主閣 義︑ 官僚 主義 の四
につ 分類 し︑ 僚官 主義 は 第 一次 世界 大戦 前 の政 形治 態 あで ると 指摘 する
一方 で︑ 議院 内閣 主
︵義
﹂ そ
﹁現 代諸 国 ノ最 モ普 通ナ モル ノト テシ 立︑ 憲 君主 政 民卜 主政 ト ニ通 ジ テ行
ハル
﹂も ので ある 主と 張し てい るの あで る︒
︵1
︶ 穂積 八東 に つい て は︑ 以下 の文 献 を 参 照︒ 前掲
・家 永
﹃日 本 近 代 憲 法思 想 史 研
﹄究 一五 七頁 以 下 前︑ 掲 松・ 本
﹃天 皇制 国 家 政と 治思 想﹄ 二 六 三頁 以 下︑ 長 竜尾 一
﹁穂 積 八束
﹂︑
潮 見俊 隆
・利 谷 信義 編
﹃日 本 法の 学 者﹄ 日本 評 社論 ︑ 一九 七 五年
︑ 九 七頁 以下 等︑ 々︒
︵2
︶ 穂 積 八束 帝﹁ 国憲 法 ノ法 理﹂︑ 穂 積 重威 編
﹃穂 積 八東 博 士論 文 集
﹇増 補 改 版 置 有斐 閣
︑ 版初 一九 一三 年
︑ 増補 改版 一九 四 三年
︑ 所収
︒ 以 下 引︑ 用頁 数 断は わら な い限 り︑ 同 書 よに る︒
︵3
︶穂 積
﹁法 治 主義 ヲ 難 ス﹂︑ 前 掲
・﹃ 穂積 八東 博 士 論 文 集﹄ 一七
〇頁
︒ 帝 国 憲法 の再 検 討
︱
︱ 比較 憲 史法 的 考察 を手 が りか に
︱
︱ 二三 一
一一 一一 一二 法経 研究 四 二巻 二号
︵一 九 九 四年
︶
︵4︶ 前 掲
・栗 城
﹁ゲ ルバ 10 R︼
﹃げ﹃ 彎
︼oF o3O q と ラー バ ント リ L r洋
︶●2 二全 ハ頁
︒
︵5︶ ρ
︒口 o︼︼1
︐
/ 森 岡 敬 郎一 訳
﹃立 憲 主義
・そ の成 立 過 程
﹄慶 応 通 信︑ 一九 六 六年
︑ 二九 頁
︒
︵6
︶ こ のよ う な穂 積 の見 解 に対 し て︑ 有 賀 長雄 によ る批 判 が加 え られ た
﹁穂 積 八東 君帝 国憲 法 ノ法 理 ヲ誤 ル﹂
﹃憲 法 雑誌
﹄ 一 八八 九年 月四
︶︒
両者 の論 争 に関 し ては
︑ 前 掲
・家 永
﹃日本 近 代憲 法 思想 史 研 究
﹄ 一三 二頁 以下
︑ 等 を参 照︒
︵7︶ 穂 積
﹁新 憲 法 ノ法 理及 憲 法解 釈 ノ心 得
﹂︑
前 掲
・﹃穂 積 八東 博 士論 文 集﹄ 八︑ 九 頁
︒
︵8︶ 穂 積
﹁大権 ノ特 立
﹂︑前 掲
・﹃穂 積 八束 博士 論 文集
﹄ 四 一一 頁
︒
︵9
︶美 濃 部 達 吉
﹃憲 法撮 要
﹄ 有 斐 閣 ︑ 一九 二三 年
︒ な お引 用頁 数 は改 訂第 五 版 ︑ 一九 三 二年
︑ によ る︒ 1 0︵
︶前 掲 o家 永
﹃日 本 近 代憲 法 思 想 史研 究
﹄ 九 一頁
︒
︵H
︶前 掲
・美 濃 部
﹃憲 法 撮
﹄要 六 七頁 以 下︒
む す び
最 後 に︑ 本 論 で述 べて き た こと 要を 約 し てむ すび に代 え る こと にし よう
︒
︵一
︶ 本 論 でと りあ げ た シ ルュ チ ェ
﹃国権 論
﹄ は︑ 有 機体 的憲 法 理論 が支 配 的 であ たっ 当時 のド イ ツ国 法学 理論 に共 通 の理 論 枠 組 を 示 す も ので あ たっ
︒
︵二︶ 帝 国憲 法 の起 者草 は︑ こ の シ ルュ チ 国ェ 法 学 理論 を かな り忠 実 継に 承 し 帝︑ 国 憲 法 の規 範 造構 創を 出 たし
︒ そ れ は具 体 的 には
︱
︱ 国 家 論 と立 憲 主義 論 に関 し て いえ ば
︱
︱ 次 よの う な も の であ る︒ 国家 は有 機体 的 に把 握 され
︑ 天皇 は国 家 の 一部
︵機 関
︶ とし て観 念 さ れ た︒ そ し て︑ 天 皇 主の 権 は 固有 権 とし て説 明 さ れ た︒ こ の天 皇 主の 権
︵統 治権
︶ 所は 有 と行 使 に区 分 さ れ︑ そ の所 有 関に し て は︑ 一体
・不 可 分 のも のと し てす てべ 天皇 に帰 属 す る︒ そ の意 味 で天 皇 の 主 権 絶は 対 的 なも ので あ る︒ これ に対 し て︑ 天 皇 によ 主る 権 の行 使 は憲 法 の条 規 に従 わな け れば なら な い︒ そ の限 り で︑ 憲 法 上 の制 限 を うこ む る ので あ
︒
︵三︶ こ こ に いう 憲 法上 の制 限 と は︑ 君主 皇︵天
︶が 統 治権 を行 使 す る場 合 には
︑ 独 立 の国 家 機 関
︵議 会
・国 務 大 臣
・ 裁 判 所
︶ の関 与 が 必要 と さ れ る こと を意 味 し て いる
︒ す な わ ち︑ 天皇 よに る立 法 権 の行 使 に は議 会 の立 協法 賛 が 要必 で あ り 行︑ 政権 の行 使 はに 務国 大臣 の輔 弼 が 不 可欠 であ り︑ そ し て司 権法 の行 使 は君 主
︵天皇
︶ 代に わ てっ 裁 判 所 が こ れ を行 う︒ 以 上 が憲 法 上 制の 限 の意 味 す ると こ ろ あで る︒ な お行 政権 の行 使 に つ いて は︑ 無 答 責 の天 皇 代に わ てっ 国 務 大 臣 が輔 弼 責 任 負を う と いう 法 理が と ら れ て いる
︒
︵四︶ 要 す る に︑ 帝 国 憲 法 統は 治 の主 体 を 皇天 と し︑ 議 会 を そ の監 視機 関 と し て位 置 づ け た 議︵=
院内 制閣 の否 定
︶︒
そ れ 本は 論 に うい 自 由 主 義 的 立憲 国 家 の規 範 的 表 現 に他 な ら な い︒ し かし
︑ そ の自 由 主義 的 な性 格 はあ く ま でも 弱 い︒ に も か わか らず
︑ こ の レ ベ ルの 立 憲 主義 が 一九 世紀 西欧 世 界 で 十は 分 に受 入け れ ら れ る も ので あ たっ こと 注は 意 し て くお きべ あで る
︵0︒ W︒ ホ ーム ズ の発 言 参を 照
︶︒
︵五︶ 穂 積 八束 の憲 法解 釈 論 は︑ 単 に新 し い実 証 主義 的憲 法 理論 に依 拠 し 国︑ 家
=
﹁統 御 ノ主 体
﹂= 君 主論 を と たっ と うい だ け なで く 帝︑ 憲国 法 のも とっ 本も 質 的 な 要素 であ る立 憲 主 義 の法 理
︱
︱ 憲 法 よに る 天皇 統 治権 制の 限
︱
︱ を否 定 去し たっ と うい 点 帝で 国 憲 法起 草 者 の法 理 論 と きわ だ たっ 差 異 を 示 す も ので あ る︒ 他 方
︑ 代 議 政体 論 を と り︑ 議 院内 帝国 法憲 の再 検討
︱︱ 比較 憲 法史 的考 察を 手 がか り に
︱︱ 二一三 二
法経 研究 四二 巻 二号
︵一 九九 四年
︶ 一 一一四 制閣 を明 確 に否 定 し た と いう 点 では
︑ 憲 法 起 草者 の意 図 す ると こ ろと 同 じ立 場 に立 てっ いる
︒
︵六︶ こ れ に対 し て美 濃 部 達 吉 の憲 法 解 釈 論 は︑ 家国 論 に関 し て 憲は 法起 草 者 と の連 続 性 が 認 め ら れ るが
︑ 他方 の立 憲 義主 論 にお いて は
︱
︱ 自 由 義主 的 な要 素 だ け でな く
=
︱ 民 主 主義 的 な 要素 を重 視 し︑ 議 院 内 閣 制 要を 求 す ると うい 点 質で 的 な発 展 が 認 めら れ る︒ か か る美 濃 部 の憲 法解 釈論 は︑ 一九 世 紀 から 二〇 世 紀 に かけ て の世 界 史 的趨 勢
︑ す な わ ち 自 由 主義 的 立 憲 主義 から 民 主主 義 的 立憲 主 義 への 発 展 を理 論 的 に反 映 し たも の であ たっ と いう こと が きで うよ
︒ 以
上 の要 約 を 踏 ま え て︑ 最後 に︑ 冒 頭 触で れ た
﹁正統
﹂憲 法学 説 を め ぐ る論 争 に関 し て︑ 若 干 の私 見 を述 べて み た い︒ す で に本 論 述で べて き た と こ ろ から も 明 ら なか ょ う に︑ 穂 積 八束
︑ 美濃 部 達 吉 の憲 法 学 説 は とも に憲 法 起草 者 のそ れ と そは れぞ れ大 き な相 違 点 を 有 し て るい
︒ いず れ が
﹁正統
﹂学 説 であ る かと いう 問 いが
︑ 理論 的 な 内 容 の継 承 係関 と うい 意 味 で の
﹁正統
﹂性 を うい の であ る なら ば 穂︑ 積
︑ 美 濃 部 とも にそ れ ぞ れ
﹁正統 た﹂ り え な いと いわ な け れば なら な い︒ 彼 ら と憲 法起 草者 と の理 論 的 相な 違 は かな り大 き いも のが あ る と わい ざ るを 得 な いか ら であ る︒ そ れ では そ れ 代に わ る
﹁正統
﹂ 性 の基 準 が あ りう る か︒ こ こで は︑ そ れ を憲 法解 釈 論 はど の程 度 の幅 をも てっ 解 釈 す る こ とが 許 さ れ る の か︑ 憲 法 解 釈 の限 界 は ど こ にあ る のか
︑ と うい 点 から 考 え て たみ い︒ 私 見 で は︑ 憲 法解 釈 の最 終 的 限な 界 は立 憲 主義 に求 め ら れ る べき あで る︒ 近 代 立 憲 主義 のも とっ も本 質 的 な要 素 あで
・る
﹁憲 法 によ る国 家権 力 の制 限
﹂ の承 認 と擁 護 こ そが 憲︑ 法解 釈論 の正 統性 根を 拠 づ け る最 終 的 な 要 因 なで け れば な ら な い︒ す な わ ち︑ 憲 法解 釈 の対 象 と な る憲 法 の存 在 理 由 は ま さ に
﹁憲 法 によ る 国家 権 力 の制 限
﹂ と うい 点 にあ る ので あ り︑ 憲 法 解 釈 学 説 が かか る憲 法 の
︵1
︶
存 在 理由 を 否 定 す る こ と は解 釈 学説 の自 己 否 定 を 意味 す るも ので あ てっ
︑ も は や解 釈 の限 界 超を え る も ので あ る︒ こ の よ う な見 地 立に てば
︑ 結 論 は自 ず か ら明 ら か あで る︒ 穂 積 八束 の憲 法 学 説 は︑ かか る意 味 に お いて 帝︑ 国憲 法 の﹁ 正 統﹂